〜りっく☆じあ〜す 『英雄』我道指揮官奮戦ス〜   作:休日ぐーたら暇人

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……また、訳のわからん題名になりました。


登場人物 15

M2HB『キャリバー』 PMCグリフォン

ほぼ説明不要なぐらい有名なチート国家アメリカが創り上げ、約1世紀使われている12.7ミリ弾を撃ち出す重機関銃を模した自律型戦闘用アンドロイド。
後継を作ってもコスパや操作・整備性でポシャり、世界のほぼ何処でも目に出来る元観測気球撃墜用重火器で、『キャリバー50』『MG』等の通称で呼ばれる。
なお、アンドロイド本体に関してはどちらかと言うとダラけ系人間であり、車両での移動を常に口にする。
(まあ、全装備30kg超え余裕なんだから、そう言いたくもなるが)



WA2000 PMCグリフォン

ドイツのワルサー社がミュンヘンオリンピック事件を契機に開発した狙撃ライフルを模した自律型戦闘用アンドロイド。
しかし、高品質部品・繊細設計等々により価格上昇と使用地域が限定されてしまうなどの理由から大量採用に至らなかった。
アンドロイド本体はその経緯がある為かツンデレ。皆から『ワーちゃん』と呼ばれる。


15 日本人として

0830頃 マグマ軍『補給拠点』

 

 

 

「……なるほど、これは同志も呼ぶわけだ」

 

 

「これは知らせておいた方がよいと思いまして」

 

陥落させた補給拠点に集結した奪還部隊の後続の本隊。

後片付けが済みつつあるなか、高塚は山本大佐を連れて補給拠点内にある斜面を利用してくり抜く様に掘られたトンネルの中へと案内した。

そして、その長めに掘られたトンネルの中にあったのは……。

 

 

「あ、あの、司令官…これってまさか…」

 

 

「まさかも、すもももねーよ。マグマ軍の幼体だよ」

 

市ヶ谷の震えながらの質問に天龍が慣れてると言わんばかりに涼しそうな声で高塚の代わりに答える。

マグマ軍の幼体はまるで保護カプセルの様な紫色の容器の中に羊水と思われる液体の中をプカプカと上下に浮き沈みしながら蹲った状態でいる。

 

 

「……同志よ、今まで我々は出現時同様、マグマ軍の兵員補充は火山火口から行われているとばかり思っていたが…まさか、こんな風に『現地育成』していたとは驚きだったな」

 

 

「はい。私も只の隠蔽壕を兼ねた集積庫かと思って調べさせたら…こうでした」

 

鉄帽を上げながら高塚は言った。

 

 

「……もちろん、『処置』はするんだな?」

 

 

「やりたくはありませんが……仕方ありません」

 

山本大佐からの問いに高塚は鉄帽を深く被りながら言った。

 

 

 

その後、後続隊に同行していたM270に壕内へ270ミリ多連装ロケット弾を撃ち込んでもらい、壕を爆破・埋設し、高塚が最後に墓標代わりの白木の十字架を建ててから出発した。

 

 

 

 

暫くして 73式装甲車(指揮車型)車内

 

 

 

『鯖江さん。いま、大丈夫ですか?』

 

 

『市ヶ谷さん? 無線で私語なんて珍しいね』

 

出発後から高塚が車長ハッチから前進先をずっと見ている中、車内の市ヶ谷は鯖江に話しかけた。

 

 

『それは言いっこなしです。それより…司令は大丈夫でしょうか?』

 

 

『さっきの事? まあ、確かにやりたく無い感は出てたけどね…』

 

 

『はい…やはり、アレが司令なのかと』

 

 

『岡山市の一件やマルタでの戦闘だけ聞けば、古参曹長並みの事をやってるからね、高塚司令は……そんな風貌には見えないけど』

 

 

『でも、反対に深海棲艦との講和を果たしたり、陸海の境界を跨いで指揮を執ったり、戦術を考えたり…お人好しなのか、知恵者なのか、理想・夢想家なのか、正直、頭おかしい馬鹿野朗なんじゃないかな〜、なんて思えてきたんですよね』

 

 

『…市ヶ谷さんも結構毒舌だね』

 

市ヶ谷のぶっちゃけ言いに鯖江は苦笑いを浮かべる。

 

 

『……なあ、愚痴るのはいいが、外にも聞こえてるんだぜ、御二人さん』

 

別車両に乗る天龍が2人の会話に入ってきた。

 

 

『愚痴ってはないよ、天龍……天龍はどう思うの? 私達より、司令とは付き合い長いでしょう?』

 

 

『付き合いの長さなら、滝崎副官なんだがな……まあ、高塚司令は『日本が好きな日本人』なだけだと思うぜ』

 

 

『……ごめん、天龍、意味は理解出来るけど、わかんない』

 

 

『いや、理解出来るなら、わかるだろう、鯖江! つまり、憲兵殿は愛国者って事だよ!』

 

 

『それでも、全体的に繋がりが無い様に聞こえますが…』

 

 

『うふふ、天龍ちゃんは少し言葉足らずなだけよ〜』

 

市ヶ谷の言葉に龍田が会話に入ってきた。

 

 

『なんだと、龍田?』

 

 

『まあまあ、天龍ちゃん…昔、マルタに居た時に憲兵さんは言ってたわ。『滝崎や皆が過去と未来の為に必死に戦っているんだから、現代の日本人の俺がやれるのは贖罪の意味を込めて皆を支えてやる事だ』って』

 

 

『『現代の日本人…?』』

 

 

『ほら、憲兵殿は何時も言ってんじゃねーか。『今の自衛隊は旧日本軍に到底及ばない素人集団だ』って』

 

 

『ですが、日本があそこまで大敗北したのはその旧日本軍が原因で…』

 

 

『違うな。確かに敗北した原因の一端に旧日本帝国軍があるのは否定しない。だが、それだけでは到底説明出来ないな』

 

市ヶ谷の言葉に割り込む形で神州丸が会話に入ってきた。

 

 

『でも、学校の授業でも、幹部課程・防大の授業でも…』

 

 

『それだよ、それ。当時生きてた俺達が聞いたらなんて思うか、考えた事あるか?』

 

 

『『………』』

 

天龍の問いに市ヶ谷も鯖江も答えられない。

 

 

『…軍団長殿は滝崎副官と大学では歴史学を専攻したと聞いている。そして、歴史は『新事実や史料の発見で変わる』と言う事を忘れ過ぎているな』

 

 

『だからじゃねーか? 憲兵殿が自衛隊を弱いって言っちまうのはさ』

 

 

『…それはわかりません。ですが、それと『日本人である事』、そして、あの嫌がり方との関連性が…』

 

 

『簡単よ。市ヶ谷さんも言ってたじゃない。『お人好し』って』

 

市ヶ谷の言葉に龍田が答える。

 

 

『お人好しで、礼儀正しく、我慢強くて、義や情に弱く、勇猛果敢で、知識・知性豊かであり、歴史もありながら新しい事に興味津々で、世界の東西を問わずに対等でありながら、それを自慢する事も無く、ただ黙々と物事をこなす、不思議な国『日本』の国民である日本人に…憲兵さんはそうありたいだけよ〜』

 

 

「……全通回線でお喋りし過ぎだ。そろそろやめなさい」

 

ツッコミを入れるかの様に今まで黙って聞いていた高塚が言った。

 

 

 

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