〜りっく☆じあ〜す 『英雄』我道指揮官奮戦ス〜 作:休日ぐーたら暇人
そして、題名…。
登場人物 16
筑波博貴 陸自幹部 一尉(大尉)
元マルタ島鎮守府陸軍(陸自)派遣警備隊隊長、現第10師団付き幹部。
マルタ派遣終了後、完璧に『高塚色』に染まっていた為に10師団に左遷されていたが、皮肉にもマグマ軍侵攻に際してはマルタでの経験を素に守山師団長を補佐していた。
守山師団長とは入隊同期(一般幹部候補生)だが、その守山すら認める程の『復讐にとらわれた人間』もマルタで鍛えられた為か、様変わりしている。
家族は『深海棲艦事変』で死亡した両親と現在は回復した妹がいる。
春日井樹 陸自幹部 一尉(大尉)
第10師団所属の春日井駐屯地に駐屯する第10後方支援連隊所属する駐屯地娘。
岐阜少尉から『親びん』と言われて慕われ、守山師団長を『姉さん』と言い慕う男勝りな女性だが、皮肉にも職種は後方支援。
筑波とは何故だかウマがあう。
守山綾音 陸自幹部 陸将補(少将)
第10師団を纏める守山駐屯地の駐屯地娘にして、陸自初の女性師団長。
頭脳明晰で責任感が強く、また、その気配りの良さから、第10師団隊員から慕われる、人気ある師団長。
(故に年配幹部からは微妙な目で見られていたりする)
筑波と同期であり、左遷時には彼を10師団付き幹部として預かった。
高山雄二 陸曹 三等陸曹(軍曹)
第10師団守山駐屯地所属の第35普通科連隊対戦車(ATM)小隊に所属する三等陸曹。
第10師団攻勢・防衛戦時は豆タン以下の各種対戦車火器を用いて戦闘を行っていた。
60式自走無反動砲
通称豆タンと呼ばれた対戦車兵器・武器娘。
名前の通り、2門の無反動砲による対戦車戦闘(待ち伏せ)を行うのが基本戦術。
既に退役していたが、マグマ軍侵攻によって再配置された。
悪戯好きではある。(なお色違いがあるが、性格は一緒)
1830 第10師団司令部テント
高塚達による包囲網の解囲により、マグマ軍は敗走した。
しかし、その敗走も楽ではなかった。
高塚・第10師団の追撃、空自岐阜基地からの航空支援、更に戦艦棲鬼が事前に召集・待機させていた深海棲艦艦隊が三河湾から艦砲・航空支援を実施した事により、部隊として崩壊・敗走した。
本来であれば充分に追撃したいところであったが、第10師団の弾薬欠乏と高塚ら奪還軍の疲労を考慮し、地上部隊の追撃は早期に中断した。
だが、深海棲艦艦隊からの艦砲・航空支援による痛打を受けたのは確かであった。
そして、一通りの事後処理を終えた高塚は筑波の案内で第10師団司令部まで来ていた。
「第10師団師団長、守山綾音陸将補です」
「奪還部隊司令、高塚健人陸将補です」
互いのトップの顔合わせだが副官格である市ヶ谷と筑波、そして、春日井を除き、人払いしていた。
「…とりあえず、堅いのは抜きにしましょう」
どうも、空気が堅い気がする高塚はそう言った。
「そうですね! ささ、守山師団長…高塚司令も」
同じくこの空気に耐えきれなかったらしい筑波が慌て椅子を出して互いを座らせる。
「高塚司令、私の事はどんな処分も受けます。ですから、麾下の人間の処分はよしなにお願いします」
座る前に守山師団長が言った。
「ちょ、姉…守山師団長!?」
突然の事に春日井が驚き、筑波は頭を抱える。
「……市ヶ谷、俺に人事権ってあったけ?」
「え、えーと、師団長クラスを含めて、人事異動の権限はないかと」
「と、言う事なんで…そもそもな話、第10師団長を解任させた後のゴタゴタを考えたら、その手腕と隊員の信頼を失う事も含めて、損失が大き過ぎますからね」
「……はへ??」
高塚の答えに間抜けな声を出す守山師団長。
「ですから、守山師団長。先に言ったではないですか。高塚司令なら、そんな事は心配無い、と」
「え、あ、でも、そこは…」
「それに、言いましたよね。私以上に嫌われている高塚司令が人事権をどうこう言える訳ないんですから、今のところは」
「おい、筑波、暫く会わない内に言う様になったな」
皮肉かどうかはわからないが、筑波の言い様に高塚は苦笑いを浮かべながら言った。
「まあ、どちらを向いても、第10師団管区は反撃の要だ。その要の師団長を解任する訳が無いよ。なあ、市ヶ谷副官」
「はい! え、ふ、副官!?」
「高塚司令、3人居る副官をあと何人増やす気ですか?」
「いや、お前さん、今は10師団付きだろう?」
「筑波副官! よろしくお願いします!」
「市ヶ谷さん、なんでそんなにハイテンションなの?」
「だって、高塚司令って『市ヶ谷さん』って何時も呼びますよね? 副官格認識でなっかたみたいですけど?」
「え、その認識だったの?」
「あー、うん、まあ、高塚司令の『副官』って高塚司令が呼びやすい呼び方だから、まあ、みんなと一緒になるしね。まあ、それが高塚司令のいいところかと」
「おいおい、それはそれで心外だな…」
途中から高塚と新旧副官同士の会話になり、守山と春日井は蚊帳の外に置かれる。
「あっ、そうだ。筑波、お前が置いていったメモ帳の『敵集結地』の件だが」
「あっ、そうでした、そうでした。あれ、どうでした?」
「どうでした、なんて話じゃあないぞ。春日井や守山の包囲なんて忘れて10師団追っかける価値のある物だったぞ」
「……え、なんです、それ? なんか、嫌な予感が…」
「多分、それ当たってるね」
「えっと…実は、あそこ、マグマ軍兵士や武器娘の『育成施設』でした。まあ、中身は幼体でしたけど…」
「「「…はあ!?!?」」」
高塚の代わりに市ヶ谷が答えると筑波だけでなく、守山や春日井も驚いた。
「もちろん、ちゃんと『処理』はした。まあ、気持ち良くなるわけ無いけどな…兎にも角にも、今までのマグマ軍の補充が火山火口から、って認識は修正しておくべきだろうな。多分、他の地域でもやっているだろうし」
「厄介事が増えた、としか聞こえませんね。まあ、陸自上層部も同じくらい厄介ですけど」
「お前さんも皮肉を言う様になったな」
「マルタに比べたら、守山師団長や春日井達と話すのはいいですが、後の主要連中は話が一方通行過ぎなんですよ」
「なら、俺の下に戻るか? 出世は出来ないだろうけどな」
「出世するより、守る為に戦いますよ」
ニヤリと笑いながら答える筑波に高塚は溜め息を吐き、苦笑いを浮かべる。
「っと言ってますが、守山師団長はどうします?」
「…はぁ…同期のよしみで預かったけど、あの時よりかは随分とマトモになったわね」
「なんか、貶されてる様な感じがするんだけど?」
「あら、実際、あの頃は正に『復讐者の気配』を醸し出していたわ」
「あぁ、うん、確かにな。復讐者の気配ありありだったな」
『その頃』を知る2人は互いに頷き合う。
「では、高塚司令…筑波一尉の方、よろしくお願いします」
「了解しました。まあ、こちらこそ、第10師団には色々と頼み事やら何やらをすると思いますが、よろしくお願いします」
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