〜りっく☆じあ〜す 『英雄』我道指揮官奮戦ス〜 作:休日ぐーたら暇人
登場人物 19
M4A3E8 陸自武器娘
M4シャーマン・シリーズの1人で警察予備隊・保安隊時代の主力戦車。
本来なら、追加戦力として初期に送られる筈だったが、高塚達の攻勢が前倒しになった為、桃屋と会うまで沖縄で待ち惚けされていた。
アメリカお姉さんだが、流石に76ミリでは火力が足りない為、改装される。
87式偵察警戒車 陸自武器娘
日本初の装輪偵察車。
高度経済成長期の日本の舗装道路網が完成した事もあり開発された偵察車。
本来なら追加戦力として、初期に送られる筈だったが、(以下略)。
16式機動戦闘車が出るまでは唯一の装輪偵察・戦闘車両だが、その機材には多大な不備も存在しており、さっそく改装される事になる。
61式戦車 陸自武器娘
戦後初の国産開発戦車。
多数の旧軍関係者がアメリカ戦車等を参考に開発した陸自第1世代戦車。
しかし、開発完了時には既に105ミリが主流であり、改修出来ずに2000年代まで現役であった。
それを意識してか、必死に現代風な言い回しを覚えているが、それも古いと言うオチ。
本来なら、(以下略)。
同様に改修される。
105㎜榴弾砲 陸自武器娘
元アメリカ製火砲でFH70導入まで現役だった榴弾砲。
現代でも特科隊が音楽演奏の『楽器』として使用している。
本来(以下略)。
こちらも改修予定。
74HSP 陸自武器娘
正式名称74式105㎜自走榴弾砲。先の105㎜榴弾砲の後継(の予定だった)。
本来ならば近接火力支援を担当し、遠距離火力支援を75式155㎜自走榴弾砲が担当の二段構えの筈が105㎜榴弾砲の必要性が薄れた為に少数生産で終わった。
本来ならば、岐阜分屯地奪還により派遣される筈が(以下略)。
ドMだからではないが、改修予定。
75MSSR 陸自武器娘
日本国産の多連装ロケット砲。
色々と言われがち(トラック車載型にしろ・そもそも開発が無駄)だが、陸自特科での多連装ロケット砲運用を確立した協力者。
本来ならば、岐阜分屯地(以下略)。
こちらも改修予定。
87式自走高射機関砲 陸自武器娘
日本版ゲパルトで有名な対空戦車。
74式戦車の車体を延長、エンジンを高性能品に変え、レーダーを積んだ事から、値段高騰化し、少数生産に終わる。
本来ならば(以下略)。
あだ名はスカイシューター、ガンタンク。
今のところ、改修予定無し。
豊川駐屯地
「やれやれ、まさか、74を引っ張ってくるとは思わなかった」
明野の『提案』を素直に聞いた結果、目の前には陸自第二世代…世界的に第3世代戦車の74式戦車が居た。
そして、市ヶ谷に説明を任せ、高塚はそんな事を呟いた。
その結果……
「嫌よ」
全面拒否された。
「何故ですか!?」
「まあ、当然よね〜」
叫ぶ市ヶ谷と緩〜く理解する高塚。
「まあ、74なんて採用から40年は経過してるからね」
「そう! それよ!」
続けて放った高塚の言葉に74が反応した。
「改良型も少数な上に勤続年数飛び越えなのよ! その上に上層部の態度! こっちだって不満満載よ!!」
なお、74を含めた武器娘は開発から5年も経っていなかったりするが…本物の74式戦車自体は全く間違っていない。
「しかしだ…今はマグマ軍とドンパチ中だ。国家緊急事態時が故にその文句は一時的に抑えてはもらえないか?」
「嫌ったら、嫌。それとも、指揮官、貴方が保障してくれるの?」
「やれやれ、陸幕や防衛省どころか、財務からも嫌われてるからね…保障しようにも、難しいね」
「ふん、なら、お話以前よ」
「まあ、確かに…今の年金生活者の様にのんびりと駐屯地や演習場で置物状態の極楽生活は無理だからね」
「……何ですって?」
高塚の言葉にギロリと睨む74。
しかし、高塚は気にしなかった。
「確かに射撃試験や何やらで動かしてもらえるが、そもそもガタのきた旧型だ。新型に比べれば衰えも早く出てくるだろうな…まあ、そんなボロだと、実力も知れて…」
「ふざけるじゃないわよ! このボケナス!!」
頭に血が上った74の拳が高塚の顔面に向かう。
これに市ヶ谷が慌てて止めようとするのを隣に居た筑波は何時もの表情のまま、手で制する。
そして、74の拳は高塚の顔面に炸裂した…筈だった。
「…な、なんで!?」
「ふん、これが74式戦車の実力だと? マルタだと、新人の駆逐艦にすら劣るな」
そこには深海棲艦の能力を出して右手で74の殴打の拳を掴む高塚がいた。
「これが陸自第二世代…世界第三世代戦車の力と? こんなので最大とは拍子抜けだな」
「なんですって!?
「ほぼ同じ第三世代のT-72戦車の足元にも及ばん…と言いたいんだが?」
「あんなイランでビックリ箱になった鉄屑と一緒にしないで!」
次の瞬間、扉が乱暴に開き、入って来た『人間』は一直線に74へと向かい。
パコーン!!
74の頬に右ストレートを決めた。
「貴様! 実戦経験の無い素人が侮辱するな!! このお座り戦車!!」
そして、殴った本人のT-72は普段のクールな表情を捨て、額に青筋を立てて激怒していた。
「なによ! 105ミリに抜かれた主力戦車!!」
「シベリアで埋めてやろうかしら!!」
「湾岸の再現をするだけよ!!」
言い争いになった状態ではあるが、高塚は「やれやれ」と言いたげながらも放置している。
「…『何がおきても、何もするな』と言われていましたが、こうなる様にしていたんですか?」
「概ね計画通りだ…さっそく、ぶん殴ったのは計算外だが」
「司令も筑波副官も、だから止めなかったんですか!?」
2人の会話に市ヶ谷が訊いた。
「おやおや、同志とここまで居れば、そろそろ感づける様にもなるが…大尉はまだまだの様だな。
横の喧騒を放置し、山本大佐がやってきた。
「すみません、同志。事前よりも激化したみたいです」
「なに、別に構わんよ。これでもう少しは『世界』と言う物を知るだろう…陸自の方だがね」
「では…場所を移しますかね?」
「うむ、そうだな」
ニヤニヤと笑う高塚と山本大佐に市ヶ谷も漸くこの『喧嘩』が序章に過ぎない事を悟った。
暫くして 演習場
「…もしかして、74が来る事がわかっていたんですか?」
「いや…ただ、先に本物…と言ってはおかしいが、武器娘では無い74とT-72が来る事は想定していた。まあ、演習場はさっきとってもらったんだけど」
高塚達+手空きな人間が集まり、ちょっとしたイベントの様な状況になりつつある中、高塚と桃屋がそんな会話を交わしていた。
「で、先輩の予測は?」
「十中八九、74の負けだ」
夕張がドローンを飛ばし、青葉がノートパソコンを弄りつつ、ドローンからの撮影具合を調整するのを珍しそうに集まって眺める手空き組に苦笑いを浮かべながら高塚が言った。
「あはは…戦車の人間や幹部が聞いたら青筋モノですよ?」
「だが、現実は非情だ。少しくらい、目を醒ます様な事をしても、バチは当たるまい…始まるぞ」
高塚の静かな呟きと共に74とT-72の『模擬戦』が開始された。
74サイド
「あの生意気指揮官、後で吠え面見せつけて、トラウマにしてやるわ」
模擬戦開始からT-72を擬装して待ち伏せする74は静かに呟く。
そして、じっくりと近付いて来るT-72に照準を合わせる。
(焦ってはダメ…もう少し……もうちょっと……正面を向けてるから、もうちょっと近付けて……いま!!)
正に有効射程距離での発砲にら74は『撃破』の感触があった。
しかし……次の瞬間、彼女の砲弾は跳ね返された。
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