〜りっく☆じあ〜す 『英雄』我道指揮官奮戦ス〜   作:休日ぐーたら暇人

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先週は更新出来なくてすみませんでした。
本日は午後に本日投稿予定分を投稿します。



登場人物 27

不知火 海軍艦娘(出向員) 曹長

陽炎型駆逐艦2番艦にして元マルタ島鎮守府所属の水陸研出向員。
マルタでは滝崎の秘書艦であった事もあり、水陸研でも秘書艦業務に従事しつつ、神通水雷戦隊員として働いてもいる。
今回も秘書艦兼戦闘員。


38 受け入れ

翌日 高田駐屯地

 

 

「ようこそ…とは優雅に言え無いが歓迎するよ」

 

明野が連れて来た武器娘3人、陸自のAH-1コブラ、アメリカ軍のM3A3ブラッドレー騎兵戦闘車、M50オントス自走無反動砲を前に高塚が和かに言った。

 

 

「先ずは初めに…コブラ、君は早速、工廠な」

 

 

「ちょっと! それ、どう言う…」

 

最後まで言えなかったのは天龍と龍田がコブラをそのまま工廠へと連行した為であった。

 

 

「………」

 

 

「…あの、コマンダー、戦闘ヘリに恨みでもあるの?」

 

引き気味のオントス、唖然としながら訊いてくるブラッドレー。

 

 

「いや、ホントに火急的に改修が必要だったからね…ブラッドレーとオントスはアメリカ陸軍部隊来援までウチの司令部の直轄だ。不知火、2人の案内を頼む」

 

 

「わかりました。どうぞ、此方へ」

 

高塚の指示を受けた不知火は2人を案内する為、2人を連れて退出した。

 

 

 

 

その頃……

 

 

「73式APCの件だが、なんでここまで派生出来なかったのかね?」

 

 

「『販売相手が自衛隊だけ』だったからでしょう」

 

並んだ73式APCを見ながら筑波と細川が話していた。

いま2人の前には今まで歩兵科にあったA型(M2重機関銃装備)、B型(40㎜擲弾銃装備)、コマンドカー型だけでなく、新たに改型(試作で終わった機関砲搭載型)、ATM(対戦車)小隊用の重・中MAT搭載型、迫撃砲小隊用の重・中自走迫撃砲型、衛生科用の非武装救急車型が並べられていた。

 

 

「60APCの後継の筈なのに、60がやった自走迫撃砲型やMAT搭載型をしなかった上に、開発費回収で割高になって、その影響で発注数を減らして悪循環化したんですよ? 似た様なM113なんか、アメリカでも改修されて現役だし、世界中にばら撒かれた物も様々な派生型があるのにですよ! おかしいでしょう!!?」

 

 

「す、すまん、細川。俺はそっちの類は苦手なんだよ…マルタで散々思い知ったけど」

 

細川の高塚並みのヒートアップ振りに落ち着かせる筑波。

 

 

「筑波先輩、余計な事だと思いますけど、高塚司令だけでなくて、桃屋先輩や山本大佐からも色々と教えてもらった方がいいと思いますよ」

 

 

「それは…わかってるよ…なにせ、知っての通り、深海棲艦への復讐の為に軍人になった馬鹿だからな…」

 

 

「それぐらいの馬鹿なら、まだマシです。最大の問題は今の陸自上層部がガンダムの連邦軍並みの『バカ』揃いな事です」

 

 

「ほんと、お前さん、容赦なく言うな」

 

 

「現状、日本人特有の空気を読んで発言を控える、は無意味です。それは筑波先輩も御承知では?」

 

 

「お偉いさんの部署を経験すると、そこら辺がわかってしまうんだよ…もちろん、高塚司令は違うがね」

 

苦笑いを浮かべながら筑波は言った。

 

 

 

これまた、その頃……

 

 

「やれやれ、我らは歳をとったよ」

 

 

「まったくですな」

 

次々に高田駐屯地へ運びこまれる兵器や物資を見ながら大桐次郎准尉は新たにやって来た元マルタ島派遣警備隊の岡元二郎准尉と話していた。

 

 

「我々が若い頃など、ロシア軍と戦う事は想定していても、彼らの兵器を使い友軍として戦うなど御伽噺でしたからな」

 

 

「更に台湾軍と共闘など夢にも見なかった話だった」

 

 

「時代は変わった…変わらなかったのは…いや、『変わる事を拒み続けた』のは陸自だったと言えるのかもしれませんな」

 

若き日を懐かしみ、そして、変わりゆく事を自覚しながら、2人の准尉は話している。

 

 

「それは我々もです。特に私など、マルタで様々と『世界の現実』と言うヤツを見てきましたからね」

 

そんな両准尉の話に入ってきたのは元マルタ島派遣警備隊で機甲科要員として派遣されていた谷沢佐武朗曹長と案内していた松堂二曹だった。

 

「谷沢曹長、そちらはどうかね?」

 

 

「戦車が回せるのが74で4輌だけとは情けない限りですな。ロシアからの支援品をみせて、陸幕連中の目を覚ましたいぐらいですよ。旧型とは言え、16輌をポンと出してくれますからね」

 

岡元准尉の質問に谷沢曹長は皮肉交じりで答えた。

 

 

「だが、聞いたところでは、T55は砲身が無い状態だったと聞いているが?」

 

 

「それについては解決済みだ。明石技師長や水陸研の工廠妖精達が改修してくれる。マルタでの腕を知れば、陸自随一の技量持ちなDSだからな」

 

松堂二曹の言葉に谷沢曹長はニヤリとしながら答えた。

 

 

「ならば、我ら古参はやれる事をやるだけか。まあ、高塚司令が最悪な手札を出す事は余程の事が無い限り、無いだろうがね」

 

 

「最悪な時に最悪な手札を出しそうなのはどちらかと言うと、陸幕連中な様な気がするがね…未だに東京奪還しか眼中にないらしい」

 

 

「はぁ…まだ、高塚司令の方が合理的な説明をしてるだけに、余計に馬鹿さ具合が目立ちますな」

 

 

「まったくだ…マルタでその馬鹿さ加減を見たんだろう?」

 

 

「あぁ、山本大佐の民兵隊やドイツ海兵隊、挙句はイタリア憲兵隊の実力をこの目で見てきたからな。陸自の実力など、たかが知れてるよ」

 

 

「ならば、我らロートルが意地を張るしかあるまい。『昭和の兵隊』としてな」

 

 

 

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