〜りっく☆じあ〜す 『英雄』我道指揮官奮戦ス〜 作:休日ぐーたら暇人
天龍 海軍艦娘(出向員) 准尉
元マルタ島鎮守府・現佐世保の水陸研所属の艦娘。(改二済み)
マルタ島派遣終了後、出向の形で水陸研へ妹の龍田と共に教官として所属している。
富山とはマルタでの事もあり仲が良い。
対馬まどか 陸自幹部 中尉
対馬警備隊所属の駐屯地娘。
韓国との領土的いざこざから警備隊と名乗っているが森林戦を得意とするレンジャー部隊で、別名『山猫部隊』と呼ばれる。
当初は対馬にもマグマ軍が進出したが、警備隊と佐世保の海軍・艦娘部隊により撃退し、その余力から第10師団へと転戦した。
対馬警備隊も水陸研で研修を受けていたりする。
目達原楓 陸自幹部 中尉
目達原駐屯地所属の駐屯地娘。
国内唯一のアパッチ戦闘ヘリ部隊『第3戦車ヘリコプター隊』と西部方面航空隊が駐屯し、更に九州補給処が存在する。
口調が強い(と表情もキツイからか?)為か普段から『怒ってる』と勘違いされているのが密かな悩みどころ。
ヘリによる機動・支援等々を得意としているが、水陸研では散々に絞められた…らしい。
小倉雛子 陸自幹部 中尉
小倉駐屯地所属の駐屯地娘。
第40普通科連隊が所属する駐屯し、初の軽装甲機動車配備部隊である。
本人はアニオタ。服装もアイドル風……なのだが、服装に関しては富山と共にマルタに派遣されており、その際に軽巡那珂の影響を受けたのではないか、と噂されている。
水陸研とは頻繁に演習等のやり取りしており、水陸研製73式装甲車等の実地使用を対馬まどかと共に行った、とされている。
素で小倉弁を使う。
三式中戦車チヌ
旧帝国陸軍が大戦末期に製造した75㎜砲搭載戦車。
マグマ軍侵攻まで練馬駐屯地の片隅で他の展示兵器達と共に訓練・イベントを眺める平和な日々を送っていたが、東京陥落の際に高塚達が他の展示兵器と共に運び出し、武器娘として復活した。
なお、肝心の75㎜砲は元が野砲であり、これについては佐世保の水陸研で弄った模様。
あきつ丸とは仲が良い。当然かもしれないが。
翌日 鯖江駐屯地内 グランド
「おら! 姿勢は低く! だが、進む時はケツを上げろ!」
「うふふ、後退する人は死にたいみたいだから、私が楽にしてあげるわね〜」
(いま、後ろには鬼と死神が居ます。神さま、助けて下さい!)
……第14普通(歩兵)連隊第二中隊所属の杉谷太一二等陸士(二等兵)は密かに心中で祈った。
後ろでは73式装甲車から下車戦闘を行う普通科隊員の指導に天龍と龍田が担当している。
正に『鬼軍曹』天龍と『微笑む死神』龍田が隊員達を嗾けていた。
第二中隊は鯖江駐屯地にて73式装甲車の受領を兼ねて来ていたが…受領した次の瞬間にいきなりの訓練だった。
「なあ、杉谷、ここって海兵隊だっけ?」
「水陸機動団でない事は確かだよ」
同期の分隊支援火器要員である萩原満二等陸士の問いに杉谷は否定する。
なにせ、今の模様は映画に出てきそうなアメリカ海兵隊の訓練そのものだから…。
「おら! そこの2人! ベチャってないで進め!」
「「は、はい!」」
同じ頃 司令部テント
「……大丈夫かな? あれで?」
「それを私に訊かれましても…」
書類仕事をやりながらテントの外からの声を聞いていた高塚は側に居た市ヶ谷に訊いて、市ヶ谷は困り顔で答えた。
「それなら、あきつ丸さんを教官にすればよかったのでは?」
「あー、残念ながら先約がある。89式重擲弾筒の教官役を出来そうなのは陸軍だったあきつ丸なんだよな」
皮肉そうに笑いながら高塚が言った。
「62や64はまあいいとして、旧軍の兵器まで採用すると言うのは…」
「では、2013年採用の60㎜軽迫撃砲(B)はいくつあります?」
「………ないですね」
「でしょう? 早急に揃えられ、かつ、歩兵火力の増強を目指すなら、兵器の新旧など言ってられません。そもそも、小銃装着型グレネード・ランチャーを嘘か本当か『命中率』や『重量』の問題で長年採用せず、小銃擲弾で間に合わせていたのがそもそもの問題なんですからね」
実際、高塚は旧帝国陸軍の89式重擲弾筒を大量に持ち込み、小銃装着型グレネード・ランチャーや60㎜軽迫撃砲(B)の代わりに普通(歩兵)科部隊を含めた現存部隊に配備するつもりである。
「旧帝国陸軍をしっかり観察すれば、歩兵同士の撃ち合いでは擲弾筒の介入で有利に立てていた事実はわかったハズなのに、自衛隊だけ時代逆行してるんですから、今までホントに笑われなかったのが不思議なくらいですけどね、私としては」
「ですが、第二次大戦の撃ち合いでは米軍が有利だったとよく言われていますが?」
「まあ、米軍は有利ですよ。自動小銃であるM1ガーランド、更に支援の火砲を好き勝手に撃ちまくれるだけの弾を持ってる訳ですからね。ただ、それ以外の国はイギリスもドイツもコストの関係もあって形態としては日本と一緒でしたがね。また、分隊支援火器である軽機関銃の不在からガーランドの大型であるBARに宛てた為にヨーロッパでも太平洋でも苦戦しましたからね。当時のアメリカには良くて『重』中機関銃のM1917機関銃があったくらいで、歩兵隊の行動に追従出来ませんでしたし…太平洋、朝鮮、ベトナムを経て今のアメリカ軍が構成されてますから、今だけしか見ない方は勘違いするでしょうけどね」
「……火力を求めるのは元特科隊員の司令らしいですね」
「うーん、そう言った訳でもないんですが…まあ、いいや。さて、お喋りが長過ぎだ。仕事、仕事と」
そう言って高塚は再び仕事に手を付け始めた。
その頃 長崎 佐世保鎮守府 会議室
「よいか、佐世保〜舞鶴〜富山港のシーレーンは絶対に固持せよ。このシーレーンが瓦解すれば日本本土奪還は無いと思え。いいな?」
集まっていた佐世保鎮守府並びに指揮下の提督・参謀達に念を押し、退出させる。
全員が退出した会議室の上座席にドッカリと座ったのは『マルタの英雄』の1人にして、今や『日本海軍総司令官』である松島宮孝子大将(海軍こと旧海自は自衛隊式階級呼称を撤廃)である。
「お疲れ様、松島宮」
そう言って同じく『マルタの英雄』であり、松島宮の参謀兼副官の滝崎正義少将は紅茶を差し出した。
「あぁ、すまない…だが、奪還の要たる陸軍を率いる高塚に比べれば
まだまだマシだな」
「うーん、多分、マルタの時と立場が反対になったからだよ。あの時はコッチが前線、アッチが後方だったけども、戦場が陸になったからね」
「ならば、責任は重大だな。大戦の様に『海軍が護衛してないから負けたんだ!』なんて言われたら、それこそ恥ものだ…ふむ、今日の紅茶は茶葉が違うな」
「今日はフッドさんが送ってくれた物なんだ。気分転換にね」
「そうか……さて、我々も仕事の続きに掛かるか」
「そうだね」
夕刻 鯖江駐屯地内
「うーん、やっぱり、岐阜分屯地まで一気に下げたいな…空軍(旧空自)の岐阜基地と隣接する関係上、そこまで下げたら色々と有利だし…」
ブツブツと呟きつつ、高塚は廊下を歩く。
「重火力部隊がいないってのがな…砲兵は南部の豊川、戦車は滋賀の大津、ギリな偵察は春日井…何処かで臨時重火力部隊を作るべきだな…火砲は何とかなるが、問題は戦車ねーことだな」
上を向いて考えていた時、ケータイが鳴った。
それに出た高塚は…意外なところからだった。
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