〜りっく☆じあ〜す 『英雄』我道指揮官奮戦ス〜   作:休日ぐーたら暇人

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高塚達本隊・台湾軍本隊の動きについてです。


40 防衛線破砕

奪還部隊司令部 73式APCコマンドカー前

 

 

 

「鞍馬より打電! 『佐渡の朝日はとても綺麗だ』以上です!」

 

マグマ軍に対し砲兵隊による牽制射撃を見守っていた高塚達に細川が叫んだ。

 

 

「『上陸成功。抵抗は皆無』だな! 全部隊に対し、第二段階への移行を通達! ウチらも動くぞ!」

 

それ聞いた高塚はニヤリと笑うとそう指示を飛ばす。

 

 

「ちなみにさっきの暗号って何か違うの?」

 

 

「抵抗を排除しての上陸成功は『佐渡の朝日は綺麗だ』です。『とても』が無血上陸を示す符号です。なお、苦戦した場合は『佐渡は曇りで朝日は見れない』、失敗は『佐渡は悪天候下にあり』です」

 

筑波からの問いに細川が答えた。

 

 

「な、なるほどな…と、なると、次は…」

 

 

「えぇ、敵さんが動揺した瞬間、『花火』の時間です」

 

 

 

暫くして 抽出特科隊

 

 

「了解! 射撃中の砲班に通達! 作戦は第二段階に移行した! 事前通知した通り射撃法を変えるぞ!」

 

桃屋の指示に特科隊司令部通信班が無線機の送受話器を片手に段階移行と射撃停止を報せる。

 

 

「隊長、普通科から中・重迫撃砲の準備完了と連絡がありました。なお、台湾軍も迫撃砲を含め、射撃中の自走砲を除き準備よし、と連絡がきました」

 

部隊間通信を受けた松堂二曹が報告する。

 

 

「よし、後は砲撃していた火砲の修正と装填が終わって、高塚先輩の指示が有ればいつでも本命が撃てるな」

 

ニヤリとしながら桃屋が言った。

今までの台湾軍を含めた砲撃は欺瞞と牽制に過ぎない。

何故なら、本命たるオカ自走砲達や19式装輪自走砲は射撃態勢下で待機中であり、台湾軍も『本命』が待機している。

つまり……本気は出していないのだ。

 

 

「さあさあ、高塚先輩。いつでも言ってきて下さいよ。『花火』の準備は出来てるんですからね」

 

 

 

再び奪還部隊司令部

 

 

 

「敵さん、動きますかね?」

 

 

「愚問だな。ここと新発田駐屯地包囲部隊以外の大規模部隊は存在しない。つまり、後方は空白地帯だ。そこに規模不明の敵部隊が入り込んだとなれば分断され、しかも背後を脅かされる。そんな状況を放置も出来まい。何故なら、向こうには上越から撤退・収容した部隊もいる訳だから、そこら辺の怖さはわかってるだろう」

 

筑波の呟きに高塚が答え、それに苦笑いを浮かべながら筑波は言った。

 

「つまり、どちらにしても動くしかないと…いやはや、ある意味エゲツない」

 

 

「仕方ないさ、戦は物的でもあり、実力的でもあり、心理戦でもあるし、戦術・戦略・大戦略と関わる物だ…こんなの、まだ生温い方だよ」

 

そんな会話を交わしていた時、細川が報告してきた。

 

 

「高塚司令、上空のプレデターの映像から敵部隊後方に動きあり! マグマ軍、一部部隊を反転させ、上陸部隊に向ける模様!」

 

 

「動いたな、マグマ軍! ウチと台湾軍の砲兵隊に連絡! 射撃開始!!」

 

待ちに待った射撃命令に抽出特科隊と台湾軍砲兵隊、そして、双方の迫撃砲が一斉に砲撃を開始した。

射撃を中断していた105㎜榴弾砲、台湾軍のM109 155㎜自走榴弾砲はもちろんの事、19式装輪自走砲、武器娘達、そして、台湾軍が持ち込んだ117㎜45連装多連装ロケット砲『工蜂IV』、台湾軍自慢の自国産重ロケット砲『雷霆2000』が一斉にその鉄の豪雨をマグマ軍に向けて撃ち込む。

特に『雷霆2000』は持ち込んだ4両全てが227㎜12連装タイプのMk45(117㎜・182㎜・227㎜の3タイプ)であり、その破壊力と面制圧能力は絶大で、無防備なマグマ軍部隊数個を瞬く間に吹き飛ばした。

多連装ロケットの斉射後、各榴弾砲・自走砲、歩兵の迫撃砲が掃射の打撃を受けたマグマ軍に対し追い討ちを掛ける。

しかも、既に先の牽制射撃で充分過ぎる程、試射をしており、その観測での修正分を加味して照準している為に面白いぐらいにマグマ軍部隊の周囲に着弾する。

この猛烈な射撃に上陸部隊対処の為の分遣隊だけでなく、このままこの場で防衛する為に居残る部隊にも動揺と混乱を巻き起こし、パニックになったマグマ軍は自然に後退していった。

 

 

「よし、明野にあきつ丸! 戦闘ヘリ隊を展開して航空優勢を取れ! 各隊前進開始! 工兵隊は仮設橋ら渡河装備展開! 信濃川を渡れ!!」

 

 

「我らも日本軍と海兵隊に遅れをとるな! 今こそ台湾軍の武勇の見せどころだ!!」

 

 

「さあ、同志達よ! 我らの時間だ!!」

 

高塚と劉大佐、山本大佐の指示に各隊が動き出す。

特に富山・鯖江・第5施設群・台湾軍工兵隊は仮設橋を含めた渡河機材を準備し、展開していく。

施設科からすれば使用機会の多い仮設橋を含めた渡河機材、更に第5施設群は地元である事もあって、慣れた様子で仮設橋を架けていく。

 

 

「第5施設群より連絡! 仮設橋1つが架け終わりました!」

 

 

「さすが地元部隊だ。後で一番に架け終わった人員を表彰しないとな! 谷沢曹長、お願いします!」

 

 

「わかりました、高塚司令! お嬢様方をエスコートしよう。戦車前進!」

 

細川の報告に高塚が戦車隊に指示を出し、指示を受けた谷沢曹長が車長ハッチから前進命令を出す。

4輌の74式戦車に続き、武器娘の74と61、M4、随伴歩兵を連れて仮設橋で渡河していく。

 

 

『こちら谷沢。渡河後のマグマ軍からの妨害ありません」

 

 

「了解しました。そのまま、安全化をお願いします。作業が終わった仮設橋より各自渡河せよ! 司令部も移動だ」

 

 

 

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