〜りっく☆じあ〜す 『英雄』我道指揮官奮戦ス〜   作:休日ぐーたら暇人

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……題名のセンスがどうにかならないかと思う今日この頃。


登場人物 29

松塚壱勇 陸自幹部 一尉(大尉)

第11戦車隊所属の若き一尉。
幹部候補同期のところに行っていたら巻き込まれた。
なお、彼の祖父は元帝国陸軍士官。


松平弓子 陸自幹部 一尉(大尉)
松塚と同じく第11戦車隊所属の若き女性一尉。
幹部候補同期のところに行っていたら巻き込まれた。
苗字からわかる通り、祖先は会津藩松平家の血筋。
射撃が得意。ツッコミはその次に得意。


46 次に備えて

3日後 高田駐屯地

 

 

「ふー、新発田駐屯地に寄る事なく、蜻蛉帰りだな」

 

 

「仕方ありません。と言うより、それを決めたのは高塚司令では?」

 

 

「うん、わかってる」

 

書類処理や報告受けの事務仕事が一通り終わった高塚はそんな会話を市ヶ谷としていた。

 

 

「長野方面の敵の進出が考えれましたからね。仕方ありませんよ」

 

 

「結果的には無かったから良かったけどな」

 

そして、それを手伝っていた細川と筑波。

 

 

「んでだ…31普連からは新発田と鈴木大尉が率いる形で部隊が派遣されて、それの装備渡して、次は…あっ、戦車隊の方はどうだ?」

 

 

「はい、松塚大尉と松平大尉の着任で部隊行動が可能になりました。隊長の松塚大尉がT-62を、松平大尉がT-55を率いる事で当面は動くそうです」

 

高塚の問いに筑波が答えた。

 

 

「そうか、時間があるなら見に行ってみようかな?」

 

 

「行って下さい。と言うか昼から行け」

 

何故かドスが効いた声で市ヶ谷が言った。

 

 

「い、市ヶ谷さん? 何故にその様な事を?」

 

 

「あはは…大丈夫です、高塚司令。私も同行しますんで」

 

細川が苦笑いを浮かべながら高塚に言った。

 

 

 

1330 演習場

 

 

『全車統制射撃! よーい、撃て!』

 

74式戦車・T-62・T-55(改)の戦車車列が松塚の指示の下、統制移動一斉射撃を行う。

砲撃は戦車射撃場にある模擬標的に命中し、粉々になった。

 

 

「…僅か3日でここまでやりますか」

 

 

「まあ、優秀な人間を揃えたのもあるが…それでもよくやるわ」

 

双眼鏡でその様子を観ていた細川と高塚が話す。

そして、この場には明石と夕張、高塚の隣に神通が居る。

 

 

「T-62とT-55に何か改良を施したか?」

 

 

「T-62はレーザー距離測定装置、装填機構の改善。T-55は主砲未搭載でしたから、16式機動戦闘車の105㎜ライフル砲搭載、エンジン装換…両車輌に増加装甲・爆発反応装甲、金網設置はオプション化してありますよ!」

 

最終的にはセールストークにもなっているが、夕張の言葉に高塚は頷く。

 

 

「これからも多種多様な戦車や装甲車輌の改修が必要になってくるからこそ、オプション化は有り難いな…なあ、神通、不貞腐れないでくれよ」

 

プクーと頬を膨らませながら此方を見ている神通に高塚は困り顔で言った。

 

 

(ちなみに、この見学を計画したのって…)

 

 

(市ヶ谷さんです。最近、高塚司令と神通さんが一緒で無いのを見て、こうして策を講じたんです。まあ、高塚司令は置いとくして、神通さんも忙しい上に我々の事もあって、遠慮気味でしたし)

 

その様子に明石と細川がヒソヒソと話す。

 

 

「お疲れ様です、高塚司令。まあ、なんとか形にはなりました」

 

 

「いや、性能もシステムも癖も違う車輌の集団を僅かな時間でここまで仕上げたのは充分称賛すべき事だ。さすが、11戦車の士官だ」

 

 

「いえ、やはり、優秀な戦車乗りが集まっているからですよ。ところで、お隣の方は奥様の神通さんで?」

 

 

「あぁ、知っての通り、我が愛しの神通だ」

 

 

「お初にお目に掛かります、神通です」

 

 

「自分もお噂はかねがね…水陸研でその名を聞いた海兵隊員が身を震わせる、と」

 

それを聞いて神通は困った表情を見せる。

それは『有名になり過ぎた故の困惑』と言うべきかもしれないが…。

 

 

「松塚大尉、今はその話は無しだ」

 

 

「はっ、すみませんでした。付け焼き刃ではあるかも知れませんが、近日中に発令される長野解放戦には出撃出来ます」

 

 

「そうか…あともう少し戦車を用意出来ればな〜」

 

流石の水陸研でも戦車の類は製造していない為、そんな呟きが高塚の口から出た。

 

 

 

 

その頃 高田駐屯地

 

 

「習志野飛音一尉以下、習志野第一空挺団志願隊、ただいま着任しました!」

 

 

「「「はあ!?」」」

 

何の通知も無く高田駐屯地にやって来た駐屯地娘の習志野飛音一尉以下の第一空挺団(志願)に司令部で残っていた桃屋、筑波、高田が驚きの声を上げる。

 

 

「え、えっと、ちょっと待って下さい、習志野さん。なんで此方に? 空挺団は陸幕の管轄ですし、しかも、志願とはいったい??」

 

情報通の市ヶ谷も自らを落ち着かせながら習志野一尉に訊いた。

 

 

「はっ、此方で空挺作戦が行われる『匂い』がしたので志願を募って参りました」

 

 

「…待て待て! 『匂い』云々は置いといて、『志願を募って』だと!? つまり、陸幕は承知してないって事じゃあ…」

 

 

「この事に関しては空挺団長は御承知です。団長が御一筆添えた手紙を預かっておりますので、高塚司令にお渡し下さい」

 

筑波の言葉に平然と返しながら、『高塚陸将補へ』と書かれた手紙を習志野は取り出し、頭を抱えている市ヶ谷に代わり、桃屋が受け取った。

 

 

「開封は高塚司令が戻ってからにする…筑波大尉、高田大尉、空挺団隊員達への手配を」

 

 

「「わかりました」」

 

 

「あっ、それと、ここに来る途中で少女を1名保護したのですが…その、言って事が意味不明な上に実弾入りのサブマシンガンを携帯していましたので…」

 

 

「あ、待って下さい、習志野一尉! まさか、その文言の中に『グリフォン』とかありませんでしたか?」

 

習志野の言葉に高田が反応した。

 

 

「え、あ、はい。他にも『ドール』や色々と…」

 

 

「わかりました。そちらも此方で何とかします」

 

桃屋がそう言う後ろで市ヶ谷が白目になっていた。

 

 

 

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