〜りっく☆じあ〜す 『英雄』我道指揮官奮戦ス〜   作:休日ぐーたら暇人

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早め……かは微妙ですが、投稿します。


74 群馬県南部解放戦 1

その頃 ゴルフクラブ 駐車場

 

 

「にしても、こんな珍しい物をコイツらが持ってるとはな」

 

駐車場にトラックと共に並んでいる2輌づつの戦車と装軌装甲車を眺めながら松塚が呟いた。

 

 

「そう言えば、自衛隊以外の戦車なんて、この部隊以外で初めて見るけど、なんなの、これ? なんか、戦車はウチにあるT-55に似てるよね?」

 

その呟きに鯖江が眼鏡を拭きながら訊いてきた。

 

 

「あー、まあ、外見だけ似てると言うか、うん、元の元がT-55だからと言うか」

 

 

「え、そうなの?」

 

 

「えぇ、高塚司令や俺みたいな奴なら知ってますけど…こいつは中国がライセンス生産したT-55、向こうでは59式戦車を元に山岳地帯等で運用出来る様にした62式軽戦車。多分、並べたら分かりますが、サイズと重量は一回り程ダウンしてます」

 

 

「へぇー…じゃあ、これは中国の?」

 

 

「いえ、それはなんとも。何故なら、軽戦車の類はコストが安いですから、他国にも需要はあります。実際、この62式軽戦車も北朝鮮へ輸出されていますからね。隣にある装軌装甲車、YW-531…63式装甲兵員輸送車ともども、他国に多数輸入されてますし、ライセンス生産もされていますから」

 

 

「なるほどね」

 

 

「まあ、そこら辺の事は後々わかるさ」

 

困惑顔の松塚と一応納得な鯖江に高塚が近付きながら言った。

 

 

「お疲れ様です。で、彼奴らは?」

 

 

「事情聴取は民兵隊が得意だから、お任せするよ。それより、明日は頼むぞ。なにせ、メインだからな」

 

 

「はい、お任せ下さい」

 

ニヤリと笑いながら松塚は言った。

 

 

 

翌日 12時頃 群馬県南部 藤岡市(西方)

(音声上ややこしいので、通常会話に致します)

 

 

「なあ、なんでウチらはここに居るんだ?」

 

 

「移動命令が来てないからな」

 

そんな会話を歩哨のマグマ軍歩兵2人が交わす。

 

 

「聞いた話だと、指揮系統の調整がごたついてるらしい」

 

 

「ふーん…….そう言えば、敵の指揮官の事を聞いたか? 東京侵攻の最後に壮大に言い返してきた佐官らしいぞ」

 

 

「佐官が指揮官? ライサ大佐が負けた理由が解らん」

 

 

「いや、特認と言う事で少将らしい。で、向こうの政府や軍上層部と喧嘩しなが現場を仕切っているそうだ」

 

 

「………ますます負けてる理由が解らなくなってきた」

 

 

「それだけやり手だ、って事だろう」

 

そんな会話ん交わしながら、西の方を眺めていた2人は174号線の道路上を進んでくる車輌車列を視認した。

 

 

「……おい、あれって……」

 

 

「……あぁ、間違いない…敵だ!!」

 

 

 

 

車列先頭 T-62

 

 

「よっしゃ! 計画通り! 時間通りだ!!」

 

車列先頭で車長ハッチから身を乗り出し、ニヤリと笑いながら叫ぶ。

富岡ゴルフ倶楽部からほぼぶっ通しで進んで来た(点検の為に小休止はあったが)のである。

 

 

『松塚! 少し音量を抑えろ!』

 

 

「すまん、すまん! しかし、さすが高塚司令。地中海に居た時に艦娘が使ってたヘッドセットを大量に取り寄せてくれてるとか嬉しいね」

 

 

『確かに、前のは性能はともかく、耐久性は微妙でしたからな』

 

松平の抗議に松塚はそう言うと谷沢曹長が入ってきた。

 

 

「やっぱり、高塚司令はわかる人だよ! 死にかけた事はある!」

 

 

『『もう少し、表現を考えた方がいいぞ』ですな』

 

最後に2人のツッコミが入った。

 

 

 

 

暫くして 藤岡市内 新町鉄南運動場

 

 

「くそ! 油断した!」

 

 

神流川沿いにある新町鉄南運動場に司令部を置いていたマグマ軍司令部に居た司令官の重戦車72號戦車(マグマ軍T-72)はそう言って簡易机を叩く。

 

 

「やはり、あの『協力者』達に任せたのは間違いでしたね。まあ、仕方ありませんが」

 

 

「嫌味は後だ……現状は?」

 

 

「敵は戦車を先頭に前進中。一部は群馬藤岡駅に向けていますが、大半はそのまま此方に向かっています」

 

副官のマグマ軍歩兵が冷静に地図を指しながら答える。

 

 

「藤岡市内の部隊は?」

 

 

「川を越えて埼玉に撤退しています」

 

 

「……嫌味はないのか?」

 

 

「これまた仕方ありません。藤岡市内の部隊は移動待ちの東京方面からの転出部隊です。数は我々より居ても、指揮系統が違いますし、そもそも、移動の為に荷解きをしていない味方に戦えとは無茶振りです」

 

副官の苦笑いに司令官も察して苦笑い。

 

 

「更に言うなら、時間が悪すぎました。昼食の真っ最中でしたからね。それで、どうしますか?」

 

 

「転出部隊はそのまま埼玉方面に撤退させろ。藤岡市は放棄、上越新幹線沿いに哨戒線、関越自動車道を抵抗線を張れ。自動車道は敵も壊したくないから、下手な攻撃は出来ん。指揮下に伝えろ」

 

 

「わかりました」

 

72號戦車の指示に副官を初め、司令部の者達が素早く動き始めた。

 

 

 

14時 40号線

 

 

 

「状況は?」

 

 

「乗員の飯、車輌の点検は完了。ですが、燃料はどの車輌も黄色です」

 

進撃の途中にあった広い駐車場があるローソンで大休止をしていた松塚隊。

状況を谷沢曹長から聞いた松塚は頷いた。

 

 

「やっぱり、燃料補給の為に本隊を待つしかないか」

 

 

「これ以上の進撃も危ないしな。敵が出て来ないと言うのも怪し過ぎる」

 

 

「本来なら、ここにマグマ軍の大部隊が居た訳ですからな。まったく何も無しにすんなりと退くとも思えませんしな」

 

 

 

 

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