旧編:湖の騎士の力を何故か得ていた転生者の話   作:何処でも行方不明

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注意 今回のリヴィは暴れまくります


第11話 《決戦開始 初のレーティングゲーム》

現在時刻は午後十一時四十分。

レーティングゲームは明日の零時からなのであと二十分ほどで始まる。

当方たちは待機場所であるオカ研部室で開始時刻を今や今やと待っている。

当方は学校の制服を着てホルスターを装備、そのホルスターには例の銀の銃が入っている。

なぜ学校の制服かというと

 

「私の眷属のユニフォームがあるとすれば、駒王学園の学生服かしら。オカルト研究部ですものね」

 

と笑顔で言われたからだ。

なお、他の面々はというと

ユートは手甲とすね当てを装備している。剣を壁に立てかけ集中力を高めているのだろうか、無言だ。

小猫ちゃんは椅子に座り、本を読んでいる。手にはオープンフィンガーグローブ。格闘家が付けるようなものなのだが何故か似合っている。無言だ。

イッセーとアーシアは静かに椅子に座っている。無言だ。

部長と朱乃さんは……優雅にお茶をしている。余裕があるな。

なお、当方は暇なのでスケッチブックを持ち込み今の風景を書いている。気分的には授業中にノートに落書きをする感じ、それに似ている。

開始十分前となった頃、部室の魔法陣が光りだし、グレイフィアさんが現れた。

 

「皆さん、準備はお済みになられましたか?開始十分前です」

 

グレイフィアさんが確認すると、皆が立ち上がった。

グレイフィアさんが説明を始める。

 

「開始時間になりましたら、ここの魔法陣から戦闘フィールドへ転送されます。場所は異空間に作られた戦闘用の世界。そこではどんなに派手なことをしても構いません。使い捨ての空間なので思う存分にどうぞ」

 

レーティングゲーム用の使い捨ての異空間。

いやはや、普通に生きていたらそんな所に行く機会はないだろうな。

それに、何をやっても害が出ない世界というのはいい。

つまり、壊し尽くしても構わないということだ。

 

「今回の『レーティングゲーム』は両家の皆さまも他の場所から中継でフィールドの戦闘をご覧になります」

 

上級悪魔の人達に見られるのか……

それ自体はどうでもいいのだが、両家の皆さま……つまり、部長のお兄さんであるサーゼクス・ルシファー様もご覧になられる可能性が高いわけで……

 

「さらに魔王ルシファーさまも今回の一戦を拝見されております。それをお忘れなきように」

 

やっぱりか……

無様にやられることだけは避けないとな……

 

※※※

 

というわけで戦闘フィールドに転送した。

あの後はイッセーがサーゼクス・ルシファー様が部長のお兄さんにあたるとはじめて知ったりしたが別段、重要な事じゃないだろう。

ちなみに転送された場所は部室だった。

 

『皆さま。このたびグレモリー家、フェニックス家の《レーティングゲーム》の審判(アービター)役を担うことになりました、グレモリー家の使用人グレイフィアでございます。我が主、サーゼクス・ルシファーの名のもと、ご両家の戦いを見守らせていただきます。どうぞ、よろしくお願い致します。早速ですが、今回のバトルフィールドはリアスさまとライザーさまのご意見を参考にし、リアスさまが通う人間界の学舎《駒王学園》のレプリカを異空間にご用意しました』

 

再現度がかなり高いな。前もって異空間に行くと伝えられずに急に連れてこられて「学校です」と言われても信じてしまうほどには再現度が高い。

どんな力を使ったのだろうか?

悪魔の世界はまだ不思議だらけだ。

 

『両陣営、転移された先が《本陣》でございます。リアスさまの《本陣》が旧校舎のオカルト研究部の部室。ライザーさまの《本陣》は新校舎の生徒会室。《兵士(ポーン)》の方は《プロモーション》をする際、相手の《本陣》の周囲まで赴いてください』

 

《プロモーション》チェスのルール同様、《兵士》が王以外の駒に変化できるものだ。

発動条件は相手陣地の最奥に攻め込むこと。

こっちの《兵士》はイッセー1人だがライザー眷属の《兵士》はフルメンバーなので8人いる。全員が《女王》にプロモーションしたら厄介だ。

そのため、レーティングゲームの序盤は兵士同士が潰し合うのが定石らしい。

 

「全員、この通信機器を耳につけてください」

 

朱乃さんがイヤホンマイクタイプの通信機器を配る。

それを受け取り耳につける。どうやらこれで戦場でのやり取りを行うみたいだ。

 

『開始のお時間となりました。なお、このゲームの制限時間は人間界の夜明けまで。それではゲームスタートです』

 

キンコンカンコーン

鳴り響く学校のチャイム。どうやらこれが開始の合図らしい。

 

「さて、戦術を考えるわよ」

 

※※※

 

現在、当方は運動場近くの部室棟に来ていた。

近くにはユートが隠れており、当方が囮となって敵を呼び寄せる役目を請け負っている。

まあ、部長に「別に倒してもいいですか?」と聞いたら笑顔で「できるなら任せるわ」と言った。

ふふ……いよいよ、母から叩き込まれたゲリラ戦闘が行えるのか……上手くいく保証はないが楽しみだ。

既に《騎士の誉》は第二解放で待機している。

 

『リヴィ、始めてちょうだい』

 

「了解です」

 

《騎士の誉》からマシンガンを取り出し構える。索敵と殲滅を同時にこなす。

それが当方に与えられた役割だ。

というわけで部室棟を駆け回る……

とでも思っていたのか?

 

「よっと」

 

SMAWロケットランチャーを取り出す。

本来ならば両手で構える代物だが、今の筋力なら片手でこと足りる。

山篭りでわかった《騎士の誉》の特性のひとつ。

当方の魂に収納された普通の武器は何らかの魔力的強化が施されている。

これは、大木に向かって拳銃を撃った時に判明した。撃たれた弾丸が大木を貫通したのだ。

つまり、ロケットランチャーならばさらなる破壊力が期待できるはず……

まさか、壁の強度が鉄のように硬いわけではあるまい。

敵が潜伏していそうな場所に向かってロケット弾を放つ。

シュゴォォ

という音とともにロケット弾が部室棟に直撃。

大きな爆発とともに部室棟の一部を粉微塵にした。

すぐさまロケットランチャーを収納しマシンガンを空いている片手で持つ。

さて、ゲームを始めようか。

ロケット弾が着弾した直後、煙の中から二つの影が飛び出たのが見えた。おそらくは相手の《兵士》だ。

始めはマシンガンの弾幕で牽制、距離を詰めたところで光の刃を発する剣に持ち替え撃破するのが得策だな。

二人の少女が挟み撃ちをするように当方に襲いかかる。

2つの銃で真反対の方向にいる2つの標的には当てられないと踏んだのか?

だとした迂闊だったな。

 

そんなことを想定していないとでも?

もともとこっちは数では2倍ほどの開きがある。

2対1なんて全員が想定済みに決まっている。

マシンガンから吐き出された弾丸の群れは少女たちを襲うが流石にそれには当たってくれそうにない。

それはもちろん当てるつもりがないからだ。

このマシンガンはデチューンで吐き出される弾がバラけやすいようになっている。

あえて命中精度を落としている。と言った感じだ。

これは、避けられることを前提にしたデチューンだ。

そもそも、弾幕を張る用なので命中精度は元よりいらない。

迂闊に回避するとバラけた弾が襲いかかる。

それを知らずが円を書くような軌道に少女たちは映るが次々に弾が当たる。

 

「…ッ!」

 

1人の足に弾が命中したようで片足がカクンと地面に接触する。

こうなればこちらのものだ。

足を負傷した少女の元に駆けつつ、もう1人を牽制し続ける。そして、光の剣に持ち替え一閃する。

 

撃破(テイク)

 

1人目を倒し、あと1人。

光の剣を収納し今度はデザートイーグルを取り出す。

デザートイーグルは強力な弾薬を安全に扱えることで有名だ。確か……マグナム弾だったか?

詳しくは知らないがとにかく威力が高い。

マシンガンで誘導し、デザートイーグルで確実に仕留める。

それが今の戦略だ。

その時、マシンガンの弾が切れたのか引き金が軽くなった。そうなったらすぐさま持ち替えるがその隙にどうやら物陰に隠れられたようだ。

マシンガンを撃ちすぎたようで少々見晴らしが良くなってしまった。

でも、慌てることは無い。

ドガァァン!

 

『ライザー・フェニックス様の《兵士(ポーン)》2名リタイヤ』

 

逃げると思われた場所にはクレイモア地雷を仕込んである。これを使うことを提言した時はユートに呆れられたような目で見られたが気のせいだろう。

さて、部長の予測ではあと《騎士》と《兵士》が最低でも1人ずつはいるらしい。

レーティングゲームは始まったばかりだ。




「おいこら狂戦士(バーサーカー)

「地球舐めんなファンタジー」

「使い方間違ってないか?」

「よくはわからんな」

「けど、リヴィも最終的にはファンタジー寄りの力がメインになるからね」

「なん……だと……」

次回
第12話 《決戦継続中》

「とにかく、勝てればいいんだよ」

「本編と次回予告でキャラ変わってるよね……」
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