旧編:湖の騎士の力を何故か得ていた転生者の話 作:何処でも行方不明
誤字多いかもです
「
展開していたジュワユーズ、輝剣、光の翼に光喰剣の光を食う性質を付与し極光を打ち消そうと力を振るう。
避けてしまうと校舎に直撃するため避ける選択肢はない。
「はぁぁぁ!」
騎士の誉を介して強化された当方の武装は光攻撃に滅法強い。極光を危なげなく打ち消すことに成功した。
……内心、防御能力を上げててよかったと思ってはいる。
「あれ?生きてる?おっかしいな……」
極光を打ち払い、放たれた方向を向くと一隻の海賊船のようなものが浮いている。
操舵輪を握っているのは見かけは10歳半ばの少年だ。
だが……気配が異常だ。ヴァーリ級だろうか?
「なんだ……あれ」
兎に角、海賊船が浮いてるのも問題だしなんでその船から光が放たれたかも不思議だ。
とりあえず敵と見て間違いないだろう。
「あれが他の奴が言ってたイレギュラーかな?転生者でもない、原作に登場しない人物……ま、いいか!僕は僕の役目を果たすだけだね!」
少年はそう踏ん切りを付けると当方に向かってマスケット銃を構えた。
「打て打て打て!」
少年の楽しげな声で辺りに砲門が展開されそこから無数の光が当方に向かってくる。
ま、光である以上は大丈夫だけどな。
「よっ!」
輝剣とジュワユーズで上手く打ち消す。
「悪魔って光に弱いはずだよね……あれも悪魔なら特攻火力ですぐに終わるはずなのに……試しにこっちならどう?」
少年はそういうと無数の船を出現させる。
その時だった。
ドッガァァァァァ!
という音が当方の耳に届いた。
音の方に目をやるとそこには負傷したアザゼルがいた。
「チッ……この状況で反旗を翻すか、ヴァーリ」
「そうだよ、アザゼル」
まばゆい輝きを放ちながら白龍皇が少年の船に着地した。
その傍らには先程のカテレア・リヴィアタンがいる。
「今から楽しくなるところだったのに……なんで邪魔するのさ」
「彼は《英雄派》が欲しがっているほど人材です。ここで殺すのは簡単ですが、こちら側の戦力が増えるのに越したことはありません。鹵獲して洗脳でもすればいい駒になるでしょう」
「転生者を二、三人手駒にした方が手っ取り早いと思うけど……」
「ともかく、和平が決まった瞬間、拉致したハーフヴァンパイアの
サラッと洗脳だとか聞こえたが……あちら側がそういう組織ということだろうな。
「いやらしい視線を感じるわ……その子が赤龍帝なのですか、ヴァーリ?」
「ああ、残念ながら、そうだよ。本当に残念な宿主なんだ」
イッセーと部長戻ってきてたのか……お、ギャスパーもいる。作戦は成功ってところか?
「残念残念言うな!俺だって懸命に日々を生きてんだ!……って、なんでおまえとアザゼルが対峙してる?つーか、その姉ちゃんと坊主、誰だよ?」
「前評判通りの残念っぷりだね。殺して次の宿主に移した方が《
「どうしようか迷っているのが本音だ。正直、俺は彼にそこまで期待をかけているわけじゃないんだ」
……そろそろ攻撃してもいいか?
ヴァーリが裏切ったのはわかったから早く始末したいのが本音だ。
「この船団出しておくのも魔力消費するから僕はもう始めちゃうよ?」
「ああ、わかった好きにしてくれ」
ヴァーリはそう言うと飛翔しアザゼルの前へ行く。カテレアもそれに続いた。アザゼルを確実に始末するためだろうか?
「野郎ども!略奪の時間だ!」
宙に浮く船に乗る少年がそう唱えると次元が崩れ、船団が姿を現した。
「《
無数の船からアンカーが落とされる。
船からは人の形をした泥が次々にアンカーを伝って降りてくる。
「名も無き黒髭の部下よ!」
少年の号令の元、泥人形たちがゴボゴボ音をたてと形を変えた。
その姿は…頭にバンダナを巻いたもの、曲刀を持ったもの。当方たちが想像するような海賊のような風貌だ。
『『『ウォォォォォォォォ!!!』』』
その全てが雄叫びをあげ突撃してくる。
「奪え!殺せ!一番の大目玉は
少年は楽しげに声を上げた。
「邪魔しないでくれよ、ラッセル」
「ぶーー……じゃあ仕方ないな。目標はジュワユーズに変更だ!」
ヴァーリの呟きを聞き入れた少年……ラッセルというらしいが、そいつの命令だと……
こちらに向かってきそうだな。
「そう簡単に取れると思うなよ!」
「とるよ?だって海賊だし!欲しいものは横から奪わないと気が済まないのさ!」
と言っても泥人形たちは空中を浮遊する能力すらない。
基本的には当方は空から一方的に攻撃を与え続けるだけだ。
それに地上にはユートとゼノヴィアがいる。
地上側は任せても問題ないだろう。
ならば、当方が取るべき行動は泥人形を投下し続ける船を落とすことだ。
そう考え光の翼をはためかせ高速で船に接近する。
「やっぱりそう来るよね?なら僕はこうするよ!野郎共!時間だよ!嵐の王、亡霊の群れ……
船団の砲門が煌めいたような気がする。それでも速度を緩めてはいけない。
あれが砲門を積んだ武器なら当方の神器で奪えるはずだ!
「《
砲門から幾つもの砲弾が放たれる。全てが実弾だ。それのせいで先程のような対処はできない。
ならば撃ち落とすだけだ!
「輝剣よ!」
輝剣の数を二本増やし、ミサイルによる弾幕で迎え撃つ。
が、火力はあちらの方が上。
砲弾はミサイルをもろともせず突き進んでくる。
少しでも弾道が逸れてくれればと思ったが……
だが、砲弾は密集して放たれているがその隙間はもちろんある。
「ああくそ!試すしかないか!
騎士の誉を完全解放し、鎧を魔力で生成される水で覆う。
高速機動で砲弾の合間を縫うように立ち回る。
だが、砲弾は相手の全ての船から放たれ続けている。
時おり輝剣で叩きおとすがほとんどがスレスレ。
鎧に掠りガリガリと嫌な音を出す。
それでも何とか一隻目に辿り着くことができた。
まあ、その船の甲板にはもちろん泥人形が大量にいるのだがな!
泥人形ども切り払い、スキを作って海賊船を奪取することに意識をさく。
ビシィィィィ!
岩に亀裂が走るような音ともに赤いラインが海賊船を覆う。以前よりも遥かに奪取する速度が早いな……
「おお!奪っちゃった!?海賊から船を奪うなんて……君、なかなか豪快だね!」
「それはどうも!」
一度船を魂に収納し泥人形たちを地面に落とす。
そしてもう一度出現させ当方の手心を加える。大量に。
イメージするのは駆逐艦だ。海賊船如きには小回りの効く駆逐艦が丁度いい。
ガシャガシャと音を立て改造が完了する。
……16連装ミサイルポットを2つ搭載し艦砲のようなものを二門載せている。艦尾には光の翼のような翼が二対生えている。
なんだこのリアル+ファンタジーみたいな駆逐艦は?
まあ、いいけど。
「目標、敵艦隊。撃て!」
「艦隊戦かな?相手一隻だけだけど!面白くなってきたじゃん!!カルバリン砲、どんどんブッパなせ!」
お互いの船が攻撃を再開する。
なお、当方の船から放たれたのは殆どが魔力を帯びたビームのようなものだったりする。
駆逐艦を放っている間に当方は次の船に飛び移りその船を奪取する。
二隻、三隻と少しづつこちら側の戦力が増える。
が、三隻目を奪取すると同時にこちらの船が爆散する。
こちらの船はジュワユーズを利用しているので装甲はあちらよりも上だが数の暴力で集中砲火で沈められてしまうか……
「このままじゃジリ貧だな……先に体力と魔力が先に尽きるな……」
船を出し続けるのは存外に魔力を消費する。少なくとも半日は大丈夫だろうが……
ギャスパーを取り返した今、持久戦に持ち込めば勝ち目は存分にあるか。
それなら戦略を変えよう。
「あれ?やる気ないの?」
ラッセルという少年は少し残念そうにした。
そりゃ船を全部収納したからな。
持久戦をするなら当方1人で飛び回って回避した方が長続きするのでな。
「ぬかせ。お前の船を全部奪ってやる」
「出来るもんならやってみなよ。君の力が足りるのならね!」
ラッセルはそう言いながらさらに船を出現させる。
残念ながら騎士の誉が進化したことで武器を持っている相手なら余裕で対処できるんだよな……
「行くぞ!」
「やってみせなよ《
無数の錨と鎖が当方を目掛けて飛んでくる。
ジュワユーズからオーラを飛ばし錨を弾き飛ばす。
一隻ずつ確実に奪っていく。奪取して即座に収納。これの繰り返しなので空を飛んだままでいた方がいい。
確実に船の隻数を減らしにかかるがラッセルはまだまだ余裕があるようだ。
その証拠に……
「撃て撃て撃て!」
「自分の船に向かって容赦ないな!」
「僕にとっては無数にあるうちのひとつだからね!」
数隻の船ごと当方を砲弾と錨が襲った。
というか、今なんていったコイツ……
無数にあるうちのひとつだと?
無数にあるものを取り続けるなんて不可能だぞ。
確認してはいないが騎士の誉にも容量というものがあると思う。イッセーの赤龍帝の篭手にも倍加の限界があるのだからな。
なお、こんなことを考えている合間にも砲弾と錨は雨あられのように撃ち込まれている。
砕けた船の破片により飛ぶのが難しくなる。
が……
光の翼には一応攻撃機能があるのでな!
光の翼から放たれた光のナイフが破片を欠片に変え塵にする。
あとは羽ばたくだけでどこかへ飛んでいく。
これならもはやラッセル本人がいる旗艦に行った方が早いな。
射線が通れば無論ガンブレードを出現させ弾丸を放つ。
だが、ラッセルの前に泥人形が現れ阻まれる。
……そうか、ならいっそのこと
「えっちょ……それは卑怯じゃないかな!」
「ほざけ。勝てればいいんだよ。そもそも物量差が何倍だと思ってるんだ」
ラッセルの旗艦の上空に飛翔する。
船は真上に対する攻撃手段に疎い。それが海賊船なら尚更だ。宙に浮いているので上に向けることも可能だろうが時間はかかるだろう。
「輝剣よ」
輝剣の最大本数である十二本を展開する。
右手にはジュワユーズ、左手にはガンブレード。
全ての剣の刃に水を纏わせる。
輝剣の柄にあたる部分はミサイルポッドに改造し、狙いをつける。
「これが今の当方が考える最高の攻撃方法だ」
バシュバシュと景気のいい音と共に魔力の水を纏ったミサイルが放たれる。
コカビエルの一件で思いついた《ハイドロブラスト》ソレの発展版だ。
単純に手数が増えている。流石に無事にはすまないんじゃないか?
「なんてね」
「!?!?」
ハイドロブラストを放つ瞬間、ラッセルの艦隊は姿を消しその代わりに大量の砲門が当方の方を向いていた。
「本来太陽がある方向に行くとか……僕の特典を知らないだろうけど言っておくかな」
ラッセルはそう言うとニヤリと笑いこういった。
「僕の特典は《嵐の航海者》の力!《黒髭》に《
砲門からは光が放たれる。当方はハイドロブラストを放ち相殺を試みるが光に対してアドバンテージがある《光喰剣》の力は今は外してあるので拮抗してしまう。
それにラッセルはまだ……
「これで終いだよ。《
錨と鎖が手段として残ってる!
「はぁぁぁ!」
「な!?」
がその錨と鎖は真下から飛んできた光の刃で船ごと打ち砕かれる。
あの光の刃には見覚えがある……
ゼノヴィアのデュランダルだ!
「……くふふ!」
船を砕かれたことで自由落下を始めるラッセルだがその表情には余裕がある。
「そうだった、そうだった。デュランダルに聖魔剣。量があるからって容易く勝てるわけないか。ここらが引き時かな?」
そう言うと砲門を消し、小型艇を出現させる。
その頃にはイッセーやアザゼルの戦闘も終わっていた。
「ちょうどいいところに美候も来たみたいだし」
ラッセルはそう言いながらいつの間にか地面に展開されていた黒い闇に潜っていった。
「じゃあねイレギュラーくん。次はその力、略奪してみせるよ!」
闇に飲まれラッセルは完全に姿を消した。
「……もう二度とゴメンだ」
当方の中にあったのは……まだ本気を出していないラッセルの余裕めいた笑みだけだった。
「まさかの《嵐の航海者》全乗せか……」
「特典3つ持ちってところなのかな?」
「……可能なのか?神様贔屓してね?」
「いや、カレンの特典は試練+山の翁で2つだ」
「複数持ち普通に出るのかよ……」
次回
第33話 《オカ研顧問 アザゼルセンセー》
「おい、俺のことバカにしてねぇか?」
「「うわ、アザゼル先生!?」」
「……女子禁制……つまりアザゼル先生もこれるのか……あれ?ギャスパーくんは?」
「誘ったけど「いやですぅぅぅ!!」と言われた」
「ギャスパーくんらしいね」