旧編:湖の騎士の力を何故か得ていた転生者の話   作:何処でも行方不明

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先んじて言っておきます。
騎士の力ってなんですか?

それと、言います。
……駄文注意です


第38話 《目覚めろ騎士の力》

グレモリー領内にあるとある泉。

そこで当方は泉の中心にある台座の前に立っていた。

台座には一本の短剣が置かれており、その短剣には龍の意匠が作り込まれていた。

当方と台座を挟んで向こう側にはルシファー眷属のグリンガムさんがいる。

 

「さあ、その短剣で自分の……

 

左目を突き刺せ

 

※※※

 

温泉に入ってから一夜が明けた。

あの後、当方は部屋に寝かしつけられ目が覚めると既に朝だった。……隣にゼノヴィアがいて目覚めとともに変な声が出たがな。

まあ、そこはおいておいて。重要だが今気にすることじゃない。というか気にしたら当方の胃がもたない。

今はグレモリー家の庭の一角にオカ研メンバーが集まっている。

服装は皆ジャージでなぜかアザゼル先生もジャージ姿だ。庭に置かれているテーブルと椅子に座り修行前のミーティングが始まった。

 

「先に言っておく。いまから俺が言うものは将来的なものを見据えてのトレーニングメニューだ。すぐに効果が出る者もいるが、長期的に見なければならない者もいる。ただ、お前らは成長中の若手だ。方向性を見誤らなければ良い成長をするだろう。さて、まずはリアス。お前だ」

 

先生の口から特訓メニューが言い渡される。

部長は基礎能力の向上と戦いにおける思考と機転、判断力の訓練。

朱乃さんは自身の中にある堕天使の血を受け入れること。当方は初めて朱乃さんが堕天使のハーフである事を知った。

ユートは禁手の持続時間の向上。それと剣術を師匠にもう一度見てもらうらしい。

ゼノヴィアはデュランダルを今以上に使いこなすことともう一本の聖剣に慣れてもらうらしい。もう一本の聖剣?……どんな剣だ?

ギャスパーは心身の特訓。主に恐怖心の克服。

アーシアは身体と魔力の向上。そして神器の強化。

そしてついに当方の番だ。

 

「次、リヴィ。とりあえず、特訓内容を言う前にニーナからの伝言を預かっている。言うぞ」

 

「母からの伝言?」

 

「んん!『中々聞いてこないので今回の特訓合宿を機に言います。リヴィ、あなたは人間ではありません』」

 

「……は?」

 

「まだ続きあるからな。驚くのは後にしてくれ。『あなたの種族は《半龍神》。人間である私と龍神《一目連(ヒトツメノムラジ)》である哲也さんの息子のリヴィは龍神と人間のハーフです。思い当たる節はあるのではないかと思います。あと、ついでなのでサーゼクスくんにリヴィの記憶の解放を頼みました。それでは特訓励んでください』だとよ」

 

「……まるっきり意味がわからないのですが」

 

言う動機がまず《中々聞いてこないから》という点に物申したいし、それに半龍神?そんな訳分からずの種族なの?あと、ついでに記憶の解放って……

 

「いよいよ、リヴィの記憶が解放されるのね……」

 

「ようやく……ですね。これでグレモリー眷属のリヴィが帰ってきますね」

 

「いや、あの。勝手に納得しないでくれますか。当方はまだ混乱してるのですが?」

 

「錯乱してないだけマシね」

 

「そういう話ではないかと。それにヒトツメノムラジでしたっけ?なんですかそれ?」

 

「知らねぇのか?お前の父親、相川哲也の神格名だ。雨を司る日本生まれの龍神の中でも風を扱える数少ない存在。特徴としては片目が潰れている龍として伝わっているがそれは誤解だ。一目連は龍になる場合は片目が潰れるが人間の体になる場合は両目とも存在している。片目を潰すことによって龍になるのが特徴だな。今も多度大社別宮で祀られているぞ」

 

そんなにスラスラ言われてもね……困るんですが。

 

「という訳だから、お前の特訓内容は記憶が解放された後に半龍神としての力を使いこなせるようになること。それに禁手(バランスブレイカー)の糸口を掴むこと。特訓相手はお前に記憶の封印を施したルシファー眷属《番外の駒(エクストラピース)》グリンガム・ゴドリックだ」

 

「《番外の駒(エクストラピース)》……ってなんですか?」

 

「それは特訓中にでもグリンガムに聞け」

 

「えぇ……」

 

「と言うかだな。そんなに驚くことか?お前の基礎スペックはそもそも色々とおかしいだろうが。まず、お前の《悪魔の駒(イーヴィルピース)》はなんだ?」

 

「《戦車(ルーク)》です」

 

「じゃあ《戦車(ルーク)》の転生悪魔の特徴は?」

 

「馬鹿力と圧倒的なまでの防御能力……あっ」

 

「そうだ。やっと思いあたったか。お前は普通の人間にしてはおかしいほど素養が高い。木場に負けず劣らずのスピードに水の魔力を操る。フェニックス戦でのお前の魔力の使い方だがあれは明らかに消費量がおかしい。あれだけの魔力を消費したならすぐさま気絶してもおかしくない。なのにお前は意識を保っていたよな?この時点で素のスペックが人間じゃおかしいことを表している。まあ、それを引き出すような稽古をつけているニーナにも驚くばかりだが」

 

そこまで聞いてやっと腑に落ちた。ただ、ひとつ疑問に思うことがある。

 

「でも、父は自分に《神器(セイクリッドギア)》があると言っていましたが?」

 

「あー…たしかに哲也は《記憶伝承(メモリーアダプター)》持っていたな。あれはな。とち狂った一目連信者が生贄に出した人間のものだ。一目連は嵐を司るとも言われていてな。台風や嵐などで壊滅的な被害を受ける度に昔の人間は生贄を出していたらしい。哲也はその生贄のことを忘れないために《記憶伝承(メモリーアダプター)》をその生贄から受け取ったらしい。……色々と疑問は残るがな」

 

「……なんでそこまで知ってるんです?」

 

「八百年前の酒の席で聞いた」

 

なんでそんなことを教えてしまったのか。あれか、よくある聞かれたから答えたってやつか。

もうしんどい。

 

※※※

 

あの後、小猫ちゃんとイッセーの特訓メニューがいい渡された。……イッセーは巨大なドラゴンにどこかの山に連れていかれたが。

イッセーが連れていかれたあと、当方たちはそれぞれの修行に向かった。

その中でユート、ゼノヴィア、それと当方はそれぞれ宛てがわれた特訓場所に向かった。

と言っても魔法陣ですぐなのだがな。

当方が着いたのはとある泉の畔だった。

そこには青いフードを目元まで被っているグリンガムさんがいた。

 

「やあ、リヴィ。駒王学園の一件ぶりだね」

 

「えと……こんにちは?」

 

グリンガムさんは駒王協定の時に会ったきりだ。

頬にルーンを刻まれたのをよく覚えている。

……にしても愛称の方で呼ばれるのはなんかこそばゆいな。

 

「早速だが、記憶の解放を始めたいと思う。心の準備はいいかい?」

 

「ホントに急ですね。構いませんよ。……記憶の解放って意味自体がわかりませんが」

 

「私に任してくれればそれでいい」

 

グリンガムさんはそう言うと空中にチョークで文字を書き始める。グリンガムの十八番のルーンだ。

手早く書かれるそれは数を次第に増やしていき、時期に当方を囲い込むほどになる。

 

「少し昔話をしようか」

 

「昔話?」

 

この言い方だと記憶の解放とやらが完了するのはかなり時間がかかるのだろう。グリンガムさんのチョークを持つ手が止まっていないことかはそう考えた。

 

「あれは十数年前のこと。とある悪魔のお嬢様のところに一人の少年が預けられました」

 

※※※

 

少年はお嬢様とは一歳違いでした。

お嬢様は6歳、少年は5歳。初めはビクビクとしていたリヴィエールも次第にお嬢様に心を開いていき二人は仲の良い姉弟のような関係になりました。

しかし、お嬢様と少年が出会ってから一年後。

少年は突然うなされる様に目を覚ますと辺りに魔力を放出し暴れ始めました。

お嬢様のお兄さんによって少年は取り押さえられました。

そこでお嬢様はお兄さんに聞きました。

 

「彼はなんでこの家に来たの」

 

と。

お兄さんはこう返しました。

 

「彼は龍神の子。母上の契約により彼が自分の力を人間の世界でも問題なく使えるようになるまで私たちが預かることになったんだよ」

 

少年は龍神の子。そして、英雄の子孫でもありました。

その大きな力は人間の世界で住むにはあまりに余分でした。

少年は自分が夜中に暴れたことに気がついていません。

自分の中にある魔力が怖い夢によって引き出されただけなのでした。

お嬢様は決心しました。彼を本当の弟にする。

でも、それでは少年は本当の両親に会うことはできなくなります。

お嬢様は悩みました。

そこで一人の魔法使いに相談しました。

どうすれば少年は幸せになるかと

魔法使いはお嬢様の相談に真摯に答えます。

 

「でしたらお嬢様の眷属にすればいいのです。彼はお嬢様を姉として慕っています。眷属悪魔にした後記憶を操り人間として過ごさせます。十年後、少年を再び悪魔として家族として迎えればいいのです」

 

お嬢様は名案だと言わんばかりに喜びました。

年月が流れ数年後。

お嬢様の母上の言葉により少年はお嬢様の元を離れることになりました。

自分の中にある英雄の力を自在に操れるようになり、龍神の力は封じられ、半分悪魔、半分人間の不思議な存在として。

少年は両親の元に帰る時、お嬢様にこう言いました。

 

※※※

 

「行ってきます、リアス姉さん」

 

呟くように答えた当方は光り輝くルーン文字に囲まれている。

 

「偽りの記憶の一部が瓦解し始めたね。全く、ヴェネラナ様のご友人とは言えニーナさんも変な契約をしたものだね」

 

後で聞いたことだが《自分の息子が暴走しないように、自分の力で死んでしまわないようにして欲しい。私にはできなかった。だからお願いします。代償は何でも払います。自分の命でさえも》それが母がヴェネラナ様と交わした契約らしい。情愛が深いグレモリー当主の妻としての仕事として行ったらしい。

母は自分には教える才能はあっても抑える才能はないと理解した。五年もの間父と母は当方をどうにか生かすために世界中を回ったが有効な手立ては見つからなかった。龍神と言えども司るのは雨と風。万能ではない龍神の父と英雄の子孫として育てられた母は最後の手段として悪魔に願った。

そして、その願いは届き当方は九年の時間をかけてようやく生物として安定した。

ただ、龍の力を制御するにはあと3年がかかることが分かり後は本来の母親に託すことで当方という存在は生かされた。

ただ、悪魔の存在を知るものは少しでも少ないことがいいとの事で当方が自分から記憶を消すことを提案した。

……リアス姉さんや朱乃さん、祐斗に小猫ちゃんは最後まで反対していた。

まあ、それを絶対に大丈夫だからと言い伏せたのも当方だ。

……多分、あの時は記憶が無いのってかっこよくない?とか思ってたんだろうな。恥ずかしい。

学校で虐められていた記憶、いもしない父方の祖父母の記憶、様々な記憶がリアス姉さんたちと過ごした幸せでそして、大事な記憶に戻っていく。

……にしても虐められるとか嫌な記憶を植え付けて……いや、一部分だけ本当だからか。

当方がなぜ擬似悪魔なんて存在になれるかわかった。

……あれの発案者ってリアス姉さんだったんだ。

リアス姉さんが人間界に悪魔がいると不都合だけど当方を眷属にしたいと駄々をこね、試しに悪魔の駒をやっと制御ができるようになった騎士の誉で取り込んだ時に変化が起こった。一時的に悪魔化したのだ。それでリアス姉さんの戦車の駒に当方が登録され、当方は悪魔の一員だが人間として人間の世界に戻った。

 

「さて、おかえり。リヴィエール」

 

「はい、久しぶりですね。グリンガムさん」

 

こうして当方の特訓は幕を開けた。




「はい!今回色々と大丈夫か?」

「伏線はあったよ。作者が伏線貼るの下手だから読者はどう思ったか知らないけど」

「さて、物語に触れるのはそこまでにしようか。一応お知らせとかあるし」

「次回予告とは」

「まず、お知らせ。この作品の質問箱が作者の活動報告にて設置された。ここで質問に答えるぞ」

「まあ、質問は既に来てるけどね」

次回
第39話 《目覚めてください騎士の力》

「まず一件目、《クーフーリンとか出さないんですか?》」

「御本人は出ません。クーフーリンの力を持った転生者は出るかもだがな」

「次、《作者のLPは回復しますか?》」

「高評価が増えれば回復すると思う。ただ、回復量と減少量が釣り合ってないからいつも減っているぞ」

「こんなものだね」

「いよいよ作品に触れなくなってきたな、この次回予告」

リヴィの記憶の解放は……

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  • 伏線わかりやすかった
  • 伏線わかりにくかった
  • うるせー知らねぇー、FIN〇L FAN〇ASY
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