旧編:湖の騎士の力を何故か得ていた転生者の話   作:何処でも行方不明

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おまんら……ワシにぢぇえるを書かそうというんか……


第47話 《英雄の子孫であるということ》

微睡みから目が覚め朝の光が目に入る。

本格的に悪魔になってからまだ日は浅い。

 

「……」

 

無言で体を伸ばし寝床から外に出る。

まだまだ残暑が残るような日にちだが朝はまだすずしい。

トレーニングウェアに着替え玄関に向かう。

その途中にある洗面所で顔を洗いタオルを手に取る。

玄関で靴を履き先に来ていた同居人と朝の挨拶を交わす。

 

「おはようゼノヴィア」

「ああ、おはようリヴィ。今日もいつも通りだな」

「生活のルーチンを乱すつもりはない。そんなことをしてしまったら自分の体のことが分からなくなってしまうからな」

 

そんな会話をしているとバタバタと居住スペースからこちらに向かって階段をかけて降りてくる音が聞こえる。

 

「……朝っぱらから騒がしいな」

 

その足音の正体は先日から我が家に母の弟子として居候を始めた転生天使の女の子『紫藤イリナ』だった。

当方たちと同じようにトレーニングウェアに着替えているが髪の毛は整える暇がなかったのか今はおろしている。

 

「ま、間に合った……もう!起こしてって頼んだのに!」

「ん~?あ、すまない忘れていた」

 

どうやら紫藤さんはゼノヴィアに頼みごとをしていたようだった。

この様子だとどうやら目論見は失敗しかけたようだが。

 

「にしても紫藤さんの髪をおろしてるのは新鮮だな」

「そ、そうかな?……リヴィくんはどっちが好き?」

「結んだ方と今のでいうなら……ふむ、下ろしているのが好みと言えば好みだな。うん、どちらにしても魅力的だとは思うが……どうした?」

 

むむむと唸り自分の二の腕をつねってる……何をしているんだ?

にやける顔を抑えているのか顔も少し赤らんでる……

 

「……体調が悪いのなら無理をする必要はない。そもそもこれは当方たちの日課であって紫藤さんが付き合う意味はないと思うが?」

「お母さまと彩南ちゃんから聞いた通り……これは苦労しそう……」

「?」

 

どうしてそこで母と彩南が出てくる?

 

「私はリヴィくんを知りたい。あの時、私を守ってくれた君のことを知って、そして……その先はまだ考えてないけど……だから私もついていくよ」

「……そうか。なら何も言うまい」

 

それだけ言うとランニングシューズを履き玄関の扉を開ける。

 

「では軽く世間話をしながらランニングと行こうか。なに、互いの理解を深めたいのはこちらもだ」

 

※※※

 

当方はゼノヴィアに紫藤さんを連れ朝方の街をかけている。

まずは河川敷へと向かい、あとはそこをひたすら走るだけ。

家に帰れるよう、制限時間の半分に差し掛かると時計のタイマーが鳴るようにしてある。

 

「ねぇリヴィくん」

「……早速だな。どうした」

「リヴィくんってどんなタイプが好みなのかなって」

「好み……か。それは女性の、ということでいいだろうか?」

「うん、もちろん」

「そうか……なら……」

 

頭の中で想像する。

当方の理想形の女性……

 

「まずは家庭的な人……だろうか」

「それはなんで?」

「家に帰ったとき、だれかが『おかえり』と言ってくれるだけで心は満たされる。それが愛する人ならなおさら。そしてそこに食事があれば最高……かどうかは知らないが」

「なるほどなるほど……」

「あとは……そうだな。思い返すと他にはないかもしれない。さっきのが最低条件……ですらないかもしれない。それについ先日……といってもすでに二週間も前だが『当方に対し好意を持っている女性を全員娶ってやる』と言ってしまったからな。それにいい男というのは女性が合わせるのではなく男性が女性に合わせるのだとも聞く。それなら当方はゼノヴィアや白音たちがずっと好きでいてくれるような男になるだけだ」

「……ようはどういうこと?」

「紫藤さんが当方を堕とすつもりなら、それより早く当方が紫藤さんを堕とすさ」

「ひゃい!?」

 

……先日の組体操が終わった後。

当方は彩南に呼び出せれひとつの事を伝えられた。

それは……

 

『イリナさんも兄さんを狙ってるのですから、今後この家で情けない姿は晒さないでくださいね?』

 

ということだった。

……つまりは紫藤さんが当方に好意を向けているってこと……でおそらくは間違ってないだろう。

 

「そういうわけだイリナ。リヴィが堕ちるのが先か、イリナが堕とされるのが先か……見ものだな」

「アザゼル先生曰く、天使が悪魔に言い寄られると堕天するらしい。だがそこに愛があるなら堕天使だろうが神であろうが魔王であろうが関係あるまい?」

「悪魔ふたりが私を誘惑してきますぅぅぅ!」

 

ギャイギャイといつもより5割以上増し増しでうるさくなった朝のジョギング。

だが、これが日常。

例え当方が元半龍神の悪魔であろうともこの変え難い穏やかな日常というものは大切にしないといけない。

……禍の団(カオス・ブリゲード)が存在している以上、今後何らかの形で日常が損なわれるかもしれない。

それを阻止するためには……

 

「信号赤だぞ」

「!!」

 

……とりあえず考え事しながら走るのは辞めよう。

車に轢かれても車が弾け飛ぶだけだが往来の間でそれは……さすがに……不味いというか、兄さんとセラフォルー様のお世話になりそうなのでできる限りない方がいいに決まっている……

 

※※※

 

「おかえりなさい」

「彩南か、ただいま。まだ寝ていてもよかったんじゃないか?」

「兄さんたちが帰ってきたころを見計らってご飯作ってただけです。シロちゃんも起きてますよ?」

「そうか。ならさっとシャワーを浴びて食べてしまうか」

「ではそれぐらいのときに準備してますね。着替えもすでに脱衣所に用意してますから」

「何から何まで悪いな」

「兄さんを始めとした人たちのお世話ぐらいさせてください」

 

そんな会話をしながらタオルの受け渡しをしているハルトマン兄妹の姿を見ながらゼノヴィアたちは……

 

「彩南の気遣いがすでにできた嫁レベルだな」

「さすが師匠……私も早くあのレベルに……」

「目指してるのか?」

「もっちろん!良妻賢母は大和撫子の理想形なんだよ!」

「そうなのか……だがリヴィはどちらかというとドイツ人っぽくないか?」

「だったらドイツ人が好むような女性の方が有利?……件の【ロスヴァイセさん】がそうなのかな?」

「私はよく知らないが……直接聞いてみたらどうだ?」

「そんな勇気はまだ……それに私が一番新参だから聞きにくい……」

 

という会話をしていたのだとか。

 

「二人ともシャワー浴びないのか?」

「……兄さん、一緒に入るつもりですか?」

「当方にその気が無くても勝手にゼノヴィアが凸ってくる」

「……仲いいですね」

 

彩南のその一言にゼノヴィアはふふんと鼻を鳴らしいきなりリヴィの背に覆いかぶさり頬にキスをする。

 

「そうだとも。なにせ私はリヴィにとって【ロスヴァイセさん】より魅力的だからな」

「……なるほど。義姉(おねえ)さん最有力候補というわけですか」

「ああ。愛してるぞリヴィ」

「……この場でいうのはやめてくれ」

「ならベットルームで言おうか?」

「……何も言うまい」

 

諦めたような感じでリヴィはゼノヴィアをおぶったままシャワールームへと向かう。

 

「そうだ。リヴィ、私が背を流してやろう。桐生に教えられたことを試してみたいんだ」

「刺激が強くないなら構わないが……」

「男性が必ずドキドキするものと聞いたぞ」

「……嫌な予感がする」

 

そんな一日の始まりを迎え学校へ向かい授業を受け部活に励み帰宅する。

だが今日はここで大きなターニングポイントが発生した。

それは兄たちと一緒に帰ってきた彩南の一言で分かったことだった。

 

「……来客ですね。しかも予期しないうえに私と兄さんにとっては望むべきものではないですね」

「どういうことだ?」

「あやや、私たちにもわかるように説明して?」

 

白音の声に彩南はやれやれという態度で説明を始める。

 

「かいつまんで言うとね、兄さんやシロちゃんと敵対している禍の団(カオス・ブリゲード)の英雄派っていう団体のリーダー格が我が家の客人としてやってきたんだよ」

「……なんで?」

「多分英雄の末裔で一応半分神様だからスカウトに来たんだと思う」

「……!!リヴィ先輩は渡しません。あとあややも」

「私、おまけなんだ……」

「……どうする?部長に連絡した方がいいか?」

「いや。今の姉さんに変な刺激を与えたくない」

 

そういうとリヴィはいつものように扉に手をかけ

「ただいま」

といい家の中に入っていった。

 

※※※

 

とてつもないほどのプレッシャー。

おそらく聖なるものに関する何かを持ているのだろう。

それに正直なところ血肉が湧き踊るのか何故かワクワクが止まらない。

先日相手をした夜兎よりはるかに格上。

現在の東方が周りの被害を考慮せずに戦ったとして勝てるかどうかの相手。

記憶が戻ってから初めて遭遇する強者(ツワモノ)

ゼノヴィアもそれを感じっっているのか少し肩が震えている。

そしてリビングへの階段を上がり戸を開け、その強者(ツワモノ)と邂逅を果たす。

 

「帰ってきたか。彩南は久しぶり、兄の方は初めましてだな。俺は曹操と名乗っている。単刀直入にいう。俺たちの仲間になってくれないか?」

 

曹操というものの言葉に彩南が一歩前に出てその顔を真正面からにらみつける。

……身長の都合で見上げる形になってはいるが。

 

「その話は何回も断ったはずです。それに私はともかく兄さんはすでに悪魔に転生しましたよ?」

「なに、その要素を考慮してもリヴィエールの英雄の血とその強大な龍神の力は俺たちの仲間になるにふさわしい」

「……詭弁ですね。とにかく、この話は無駄ですよ」

「……そうだな。少なくとも姉さんたちと敵対している以上当方の明確な敵だ。そんな奴の軍門に下るわけにはいかないな」

「……そうか。残念だ。こうなったら残った手段はあまり褒められたものではなくなるが……」

「戦って行動不能にして洗脳か?」

「ニーナさんの家でそんなことをしようものなら殺されてしまう。是非ともそうしたいところだがそれは別の機会にしよう」

 

曹操はそういい玄関へと向かっていった。

 

「ではさらばだ。次に会うときは間違いなくて敵同士だろうな」

「……望むところだ。彩南も当方も絶対お前にはついていかない」

「それを決めるのは戦いの結果だ。楽しみにしているぞ」

 

こうして予期せぬ珍客はカツカツと足音を立て帰っていった。




「「対戦よろしくお願いします」」

Rivi VS Yuto

「当方のターン。まずは手札から【怒気土器】を召喚。手札から【魔救の分析者(アダマシア・アナライザー)】を捨て効果発動。何かありますか?」
「うーん……今の所は」
「なら属性、レベルが同じモンスターを表側攻撃表示、もしくは裏側守備表示で特殊召喚する。来い、【分析者(アナライザー)】そしてそのまま効果発動だ。山札の上から五枚を確認しその中からチューナー以外の岩石族レベル4以下のモンスターを特殊召喚」

一枚目【アダマシア・ラピュタイト】フィールド魔法
二枚目【増殖するG】昆虫族
三枚目【灰流(はる)うらら】アンデット族

「ちょっと待て」
「ま、まだ諦めるのは早いから……」
「……おう」

四枚目【ジェット・シンクロン】機械族
五枚目【魔救の奇石(アダマシア・クリスタ)-ラプタイト】岩石族

「セーフ!【ラプタイト】を特殊召喚!そしてリンク召喚だ!現れろ、可能性が集う未来回路!」
「……【ハリファイバー】?」
「まあな。召喚条件《チューナーを含むモンスター2体》当方は【分析者(アナライザー)】と【怒気土器】をリンクマーカーにセット。リンク召喚!呼応せよ【水晶機巧(クリストロン)-ハリファイバー】!!」
「最近安くなったよね」
「だな。これ3800円で買ったのに今や300円だぞ?(作者の体験談)」
「ま、レダメが返ってきただけで僕は万々歳だけどね」
「だがまだ当方のターンだ。【ハリファイバー】のリンク召喚成功時効果つかいたいのだが……」
「【うらら】ひけてない」
「わかった。効果で山札から【魔救の追求者(アダマシア・シーカー)】を特殊召喚。【追求者(シーカー)】の効果。【分析者(アナライザー)】の効果と同じ。山札の上から五枚見てチューナーでないレベル4以下の岩石族を特殊召喚する」

次回へ続かないかもしれない

リメイクとかした方がよき?

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