世界で一番●●な君へ   作:もっち~!

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血の繋がらない妹枠 Part2

俺の隣に涼花が座り、お互いに作業をしていた。

 

「この設定はどう思いますか?」

 

血の繋がらない兄とのラブコメのようだ。う~ん、俺と関係を持った下りも書くようだ。いいのか?

 

「こんなにさらけ出して、大丈夫なのか?」

 

「う~ん、そうなんですけど…この方がインパクトはありますよね?」

 

「有ると思う。涼花が良いなら、俺は何にも言わないよ」

 

「ありがとう、お兄ちゃん」

 

そう言いながら、俺に抱きつく涼花。唇を重ね合い、舌が入って来た。初めての経験である。恐る恐るであるが、涼花の舌を自分の舌で確かめる。薄く柔らかい…あぁ、生理現象が起きてきた。それに気づいた涼花が、手の平で俺の股間を…

 

「お兄ちゃんの正直な反応、好きです」

 

唇が離れ、そう言われた。

 

「さてと、この気持ちを文字にしようかな」

 

嬉しそうに文字に変換していく涼花。

 

俺も自分の作品を打たないと…兄とウザい弟の話。兄が大好きな弟。だけど、どこから見ても、誰が見ても、ボーイッシュな女の子である。兄が好きすぎて、弟だと思い込んでいる妹の巻き起こすラブコメである。

 

「これは、誰がモデルなんですか?」

 

涼花が興味深そうに訊いてきた。

 

「誰ってことは無いよ。弟物って、斬新だろ?」

 

「確かに義理の妹物って多いですよね。私のコレもそうだろうし」

 

涼花のソレは義理の妹では無い。血が繋がっていない妹枠である。

 

「和泉先生の新作も義理の妹物ですよね。チェリーボム先生もそうだったかな」

 

「まぁ、ラノベで定番に近いかな」

 

コンコン!

 

ドアがノックをされた。応対に出ると、涼花の兄だった。

 

「涼花は、コチラですか?」

 

「えぇ、ここで仕事をしていますよ」

 

「涼花、何をしているんだよ!」

 

「お兄ちゃん…いえ、兄さんは炎竜焔大先生と乳繰り合えばいいじゃないですか」

 

「涼花さん…どうしたの?」

 

この兄は狼狽えると、妹をさん呼びするらしい。

 

「どうしたのって?なんで、あの女に対して、ガードが甘いんですか?」

 

涼花は女王が嫌いなようだ。俺も関わりたく無い。

 

「アイツ、押しが強くて…」

 

既に、女王の尻に敷かれているようだ。

 

「兄さん、しっかりしてくださいね。私のゴーストって、自覚が足りないんじゃ無いですか?」

 

「すまない、不甲斐ない兄で…」

 

打たれ弱そうだな。これでは、バレるのは時間の問題か?

 

「用が終わったら、あの炎竜焔大先生の元へ戻ってください。怪しまれますから」

 

「あぁ、そうだな…ユースケ先生、妹を、涼花を頼みます」

 

肩を落として、トボトボと部屋を出て行く、涼花の兄。

 

「お兄ちゃん…私の事を、お願いしますね」

 

って、笑顔で俺を見る涼花。何をお願いするんだ?って、顔が近いんですが…

 

 

 

---霞詩子---

 

う~ん…ユースケ先生の担当編集者の許可を得て、Wピース先生が、『腿太郎』をエロ同人誌向けのマンガにしていた。これは…クオリティーが高い。エリをアシスタントにして、次々に描き上げているし。

 

「う~ん、こうなっているのか…」

 

男性経験のないエリが、唸っているし。

 

「これが成功すれば、『帰還』もマンガ化したいです」

 

って、深夜5分枠のアニメ化を目指しているようだ。

 

「霞先生の経験話も訊きたいですねぇ~」

 

って…ぶっちゃけ、経験はない。あるように匂わせているだけである。コイツ、経験が豊富なのか?なんか、負けた気分になるわ。

 

私よりもデカい胸…白人系の血でも入っているのか?

 

「え?ここまで描き上げたんですか?」

 

ユースケ先生と涼花ちゃんがやって来た。

 

「えぇ、面白い本は製作が早いですよ」

 

う~ん、あの兄妹、似ていないなぁ。どっちかと言うと、永遠野先生に似ている涼花ちゃん。

 

「なぁ、涼花ちゃんの兄って、本当にユースケ先生なのか?」

 

疑問を口にした私。

 

「えっ?違いますよ。私は…永遠野の妹です」

 

「なんで、ユースケ先生を兄だと言っているんだ?」

 

「好きだから…」

 

真っ赤になって俯いた涼花ちゃん。好きなら、兄でなく、彼にするのでは?

 

「血の繋がらない兄妹に憧れていると言うか…」

 

モジモジしだした涼花ちゃん。

 

「ユースケ先生の好みって、涼花ちゃんなのか?」

 

「えっ!俺の好みですか?HALですけど…」

 

HAL先生が好みなのか?スレンダー系の少女がいいのか。まぁ、涼花もストライクゾーンなのか?

 

「大丈夫ですから、お兄ちゃんは死守しますからね。でへっ」

 

あぁ、ラノベ好きが集まると、こういう人間関係になるのか?巻き込まれたく無いような、巻き込んで欲しいような関係である。

 

「私なんか、どうだ?」

 

試しに訊いてみた。

 

「霞先生ですか…姉に似ている感じがするので、ダメかも…」

 

ユースケ先生の姉妹感を聞いた。自宅住まいの頃は、姉によるパワハラ、セクハラのテロ攻撃を受けていたようで、お姉さん枠はダメらしい。

 

「信じられますか?血の繋がった弟に、告白して、押し倒して、関係を持つって…」

 

彼は、ラノベっていうより、ハードコア系の生活をしていたようだ。ラノベに救いを求めたのか?そうか、彼の恐怖心を払拭すれば…

 

「お兄ちゃん、私が付いています。怖がらないでも大丈夫ですよ」

 

彼を涼花が優しく抱き締めている。ラノベ的な展開だな。これをネタに貰うかな?そして、取材をすると言って、近づくのも手であるかな。

 

「じゃ、自宅には住んでいないのか?」

 

まず、家を訊き出す。

 

「えぇ、今は伊月先生の自宅に下宿しています」

 

「伊月…あの妹物の大家である羽島伊月先生か?」

 

「はい…」

 

羽島伊月先生と言えば、妹に産ませた卵で、卵焼きを作らせるなど、非現実的な妹物が得意な作家である。

 

「Oh!妹の脱いだパンティを絞って、ジュースにしてオリ主に飲ませた、あの人ですねぇ~」

 

Wピース先生も読んでいるのか。あれは、スゴい発想であった。

 

「懇意にしているのか?」

 

「まぁ、俺のアニキみたいな存在です。よく一緒に食事したり、相談したりしています」

 

羽島先生に師事しているのか。

 

「是非、紹介してください」

 

Wピース先生が喰い付いた。こいつも伊月先生ファンか?

 

「帰ったら訊いてみますね。そんなに伊月先生のマンションは広くないから」

 

ユースケ先生に興味を持ってしまった。彼の交友関係はネタになりそうだと、私の勘が疼いていた。彼の半生も興味があるし。彼自身にも…

 

 

 

---氷室 舞---

 

祐は作品に手を付けない。書いている姿を見たいのに…

 

「ねぇ、祐!仕事はしないでいいの?」

 

「え?いや、まだ思案段階だからね」

 

って、企画書すら書いていないし。怪しい。

 

「ねぇ、祐。本当にあなたが永遠野誓なの?」

 

「えっ?疑うのであれば、部屋から出て行ってくれ。不愉快だ!」

 

あっ、マズい。怒らしてしまった。抱きついて、私の色香で惑わしてみる。

 

「何をしているんだよ。離れてくれ!ただでさえ、涼花に乳繰り合っていると思われているんだぞ!」

 

えっ!そんな風に思われているのか…では…

 

「おい!ここで脱ぐなよ~」

 

「乳繰り合いましょうよ。ねぇ、祐…」

 

下着姿で祐に抱きついた。

 

「えっ!ちょっと…」

 

この合宿中に、祐をオトしてやる。そして、永遠野の秘密を教えて貰うんだ。

 

 

 

---相沢祐介---

 

『どうだ、合宿は?』

 

伊月さんに連絡をしてみた。

 

「まぁ、色々な人がいるって実感です」

 

『もっと、知り合いを増やせよ、少年』

 

「なかなか難しいです。あぁ、アヘ顔Wピース先生と霞詩子先生が、伊月さんに会いたいそうですよ」

 

『そうなのか?じゃ、次回の食事会に誘ってくれ』

 

「わかりました。で、伊月さんはどうですか?」

 

『没の山だよ。担当編集が妹の良さを、分かってくれないんだよ』

 

「俺の方は、弟物が通りました」

 

『弟物?新作か?いいなぁ、ユースケは』

 

作品のアイデアについて、感想を貰ったり、アドバイスを受けたりして、通話を終えた。

 

「今の人が伊月先生?」

 

ベッドに横たわっていた涼花に訊かれた。PCでテレビ電話モードで会話していたので、伊月さんの顔がモニタに映っていたのだ。

 

「そうだよ。俺のアニキのような存在だよ」

 

「お兄ちゃんのお兄ちゃん?」

 

「そうなるかな」

 

ベッドから起きたした涼花が、シャワールームに消えた。俺は企画書と睨めっこである。弟の性格をどうするかだ。う~ん…閃いたことを、書き込んでいく。また、清書して提出だな。

 

「お兄ちゃん…大好きだよ」

 

背中に涼花が抱きついていた。胸の感触が、柔らかくて気持ち良すぎるんですけど…

 

「涼花…俺も好きだよ」

 

「大好きではないの?」

 

うっ!俺の耳に吐息を吹きかけ、耳タブをハムハムしだした。背筋にゾクゾク感が走り抜けて行く。どこで、テクニックを学んでいるんだ?

 

「俺でいいのか?」

 

「うん…お兄ちゃんのしたいようにして欲しい」

 

「じゃ、まず、下着を付けて…形が悪くなるらしいぞ」

 

「えっ!本当に?」

 

下着を付きに行ったようだ。

 

「涼花、成長が安定するまで、ノーブラはダメだよ」

 

「わかりました。ありがとう、お兄ちゃん。私の身体を心配してくれて」

 

ブラをした涼花の胸の感触が、俺の背中に…

 

「押し当てすぎてもダメらしいよ」

 

「むむむっ、そうなんだ。うん、気をつけるよ」

 

永遠野先生はいいなぁ。こんなにも素直で、かわいい妹と同居しているとは…

 

 

毎日、午前中はビーチに出ている女性陣と永遠野先生、和泉先生。俺は外に出ずに、部屋で企画書とにらめっこである。

 

「ビーチには行かないのか?」

 

ムラマサ先生が部屋に入って来た。

 

「うん…アウトドアは苦手なんだよ」

 

「どんな企画にしたんだ?」

 

俺の前に座り、企画書に目を通すムラマサ先生。俺の目には、中学生とは思えないスタイルが映り込んできた。脳内保存しておこう。涼花より1つ下だっけ?立派な乳房である。肩が凝らないのだろうか?

 

「うん?どうしたんだ?」

 

「素朴な疑問です。肩は凝らないんですか?」

 

「うん?あっ…」

 

耳まで真っ赤に染めて、俯いてしまったムラマサ先生。

 

「すみません」

 

ムラマサ先生に背中を向けた。これ以上見ると失礼になりそうだから。

 

「あ…あのな…私がこんな恰好で来たのだ。君は悪くないよ。素朴な疑問だろうな。男性にとっては。あぁ、胸が大きいと肩は凝りやすいそうだぞ」

 

「教えてくださり、ありがとうございます」

 

「ウィンウィンで行こう。君がわからないことは、私が教える。だから、私のわからないことは、君が教えてくれ」

 

「いいですよ。そこにタオルがありますので、羽織ってください」

 

「ありがとう…」

 

振り返ると、タオルに手を出さずに、俺と向き合うように座っているムラマサ先生がいた。

 

「君は思っているより、良い奴だな」

 

褒めて貰えたようだ。

 

「で、お話は?」

 

「私の作品はどう思う?」

 

「この前のですか?あれって、公開ラブレターですよね?」

 

この前の作品は、和泉先生に向けた公開ラブレターだった。

 

「やはり、そう見えたか」

 

見えてなかったのかな?

 

「でな…」

 

和泉先生からのお返事を訊けばいいのかな?

 

「相手から返事はもらった。ダメだった…」

 

「え?こんなにかわいいのに?振られたんですか…」

 

「あっ、あぁ…」

 

恥ずかしそうに俯いてるムラマサ先生。

 

「私って、かわいいか?」

 

テーブルに手を付いて、前のめりになるムラマサ先生。胸の谷間が眩しい。

 

「かわいいですよ。俺の妹だと、嬉しかったかもです」

 

「えっ!」

 

耳が再度朱く染まっていく。

 

「たぶん和泉先生は、もっとかわいい子を、狙っているんじゃないですか?」

 

「あぁ、そうなんだよ。その子には、勝てる気はしない」

 

「諦められない場合は、相手を蹴落とすか、遠くから見守るかですよ」

 

「そう思うか?」

 

「えぇ…そう思います。でも、蹴落とすのは、ムラマサ先生には似合いません。威風堂々と、何事も無かったように、迫るのが良いかと思いますよ」

 

「なるほど、そういう考え方もあるのか…でだ…私も…ユースケ先生を兄と思っても頼ってもいいか?」

 

「かまいませんよ。俺で良ければ」

 

「ありがとう、兄さん」

 

恥ずかしそうに俺を見るムラマサ先生。かわいいのになぁ。また、血の繋がらない妹が出来たようだ…

 

 

ランチの後は、それぞれ創作活動をしている。午前中に書き上げたプロットを、涼花、ムラマサ先生、遥に見せている。

 

「どうかな?」

 

「弟物って…これ、変化球だよね?」

 

遥の言う通り、変化球である。性別は女である弟であるから。

 

「名前は宇佐美で、あだ名はウザミンなのか…」

 

ムラマサ先生が頷いている。良いってことかな?

 

「で、誰をモデルにしているんですか?」

 

って、涼花。モデルかぁ~。

 

「モデルがいないんだよ」

 

って、俺達4人の無意識な視線は一人の人物に集まっていた。あの炎竜焔先生である。

 

「まぁ、ボーイッシュって言えば、そうだよね」

 

「ウザさは、この中で群を抜いているし」

 

「甘えキャラよりに改変は必要だよね」

 

概ね、モデルは決定だな。

 

「そうなると、兄のモデルは、涼花の兄か?」

 

「そうなるね、お兄ちゃん」

 

永遠野先生の妹の許可は下りた。

 

「次はエピソードを考えればいいのか?」

 

「いや、妹が弟になった経緯もいるわよ」

 

遥の言うことに、頷く二人。経緯か…

 

「そうだな。兄が、弟が欲しかったとぼやいていて…」

 

「うん、有り得るよ」

 

って、涼花。じゃ、採用だな。

 

 

 

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