モンハン世界に転生したので祖龍様に結婚を申し込んでみました。 作:彼岸沙華
エプロン、三角巾装着確認、
それじゃあ、イクゾー!
「さーて、今週もやってまいりました。24時間クッキングのお時間です。
今回は、このシャゲと、シセラス!の二人でお送りします。
……本日作る料理はこちら。
てでん。
チョコレート!……です。
使う食材は以下の通り、
カカオ豆
以上!
……もちろん、お好みで砂糖を用意していただいても構いません。
……続いて用意するものをいうので、しっかりとメモを取って下さいね?
ボール、たくさんの水、水を入れても漏れない大きい容器、フライパン、汚れてもよい布切れ、すり鉢、すりこぎ棒、大量の時間、労働力、チョコを流し固めるための型、チョコを冷やせる場所です。
…………それでは実際に手順を確認していきながら作っていきましょう!
ばん!」
そう言って俺は、横で同じようにエプロンと三角巾をして立っている友人に向かってすりごぎ棒を突き付けながら今まで内に秘めていた思いを解放した!
「ツッコめよおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!
流石にもうきついわあああああああああああああああああああああああ!!!」
何故がふき出すシセラス。
いや、何が面白い。
「いや、楽しそうにやってたから邪魔しちゃ悪いなって思ってな。すまん」
お前、普通にふき出した時点で笑いこらえられてないからな。
すまんって言って、誤魔化そうとしても時すでに時間切れだからな。
せめて、その地味ににやけた顔を戻せ!
「明らかにツッコミ待ちだったじゃん。どう見てもツッコミどころあったじゃん。どう考えてもツッコミ交えて完成するタイプのボケじゃん。なにもなかったらただの痛い人(いつもより3割増し、当社比較)だよ!」
はぁ、はぁ。勢いよく喋り過ぎて疲れた。
はー。
「とりあえず、続きから作るか」
続きもなにもまだ道具材料準備しただけだけど。
「了解」
はいはい、そんな言葉が付いてそうな感じで返事をされた。
てっきり、なんか言って来るかと思ったけど。
ツッコミは大事だけど過度にツッコまれるのもなんというか。
かと言って全くツッコまれないって言うのは嫌だけど。
「それでは実際に手順を確認していきながら作っていきましょう!」
「……それでやってくのか」
よし、次はちゃんとツッコんでもらえたな。
若干呆れ交じりだけど。
「まずは、カカオ豆を洗うために水を入れたボールを用意します」
どん!と目立たないところに準備をしておいた水INボールを置く。
シセラスが来る前に最初の最初のところはやっておいたのさ。
「あ、シセラスの分は用意してないから自分でやってね」
ただし、一人分である。
まあ、シセラスを呼び出していたこと忘れてたから。
これはしょうがないよね。
一応道具はもう一人分準備しているからそれでやってくれ。
そんないろいろダメなこころ声が届いたのか、だからボールは一つしかなかったのかと呟く声が聞こえた。
そして、案の定というかなんというか。
こういう場面に遭遇したら誰でもするであろう質問をシセラスにぶつけられる。
「……この先なにか特別に準備をする必要のあるものは?」
「ない。……はずだ」
記憶を思考という名のスコップで掘り返してみても、今のところはカチンといった手ごたえはない。
だから、ないのと同義である(暴論)
返答を聞いたシセラスは満足したのかどうかはわからない(たぶんしてない)が仕方ないといったようすでそれ以上は何も質問はしてこなかった。
とりあえず、シセラスは水INボールを用意しているから先に始めてしまおうか。
洗い方は、米を研ぐように多少雑にやってもカカオ豆はそこまでやわじゃないから大丈夫だろう。
むしろカカオ豆の心配よりも、この後の手順が合ってるかどうか不安になって来たから洗い終わったら手順確認しよう。
確かカカオ豆の山の跡地と一緒に手順メモを置いておいたはず。
うん。やっぱり凄く不安になって来たから今から手順確認しようか。
なお、今感じている凄い不安は手順を間違てチョコ作りを失敗することに対する凄い不安ではなく、手順を間違えたことによってシセラスがぶちぎれることに対する凄い不安である。
下手なところで間違えようものなら、
『たいがいにしろよカスが
マジでお前の家のマカライトのフライパンを使ってぶん殴るぞ』
みたいな感じで怒られかねん。(※セリフはあくまでイメージです)
もしそんな風に殴られたら、多分奥歯が揺れるくらいの威力で済むわけがなく絶望的な破壊力も誇る破壊力を持つことになった一撃で神さまの前へ強制送還されることになるだろう。
まあ、シセラスのことだから今やってるみたいな簡単なことならともかく複雑になってきたら事前確認してくるだろうし。
「うわぁ。もうこんなになってるのか」
いろいろと思考しているうちに気がつけば水は濁り切っていた。
ちなみに、カカオ豆の汚れは一度濁らせたくらいでは落ち切らないので濁らなくなるので何度でも何度でも水を変え洗いましょう。
そういえばシセラスはどうしたのかなと探すまでもなく、隣で同じようにカカオ豆を洗っていた。(普通に水の音がするし何で気付かなかかったんだろう)
ボールの中を覗くと水は少し濁っていて、さらに、濡らさないためかボールから少し離して手順を書かいた紙が置かれていた。
って置かれていたで済ませちゃダメじゃん。
あいつ、いつのまに取ったのやら。
でも、シセラスが持ってるんだったらさっきの心配事は考えなくていいな。
「なあ」
安心安心と、逆にカカオ豆を汚せそうなレベルで濁って来た水を変えようとした時。
さっきまでもくもくとカカオ豆を洗っていたシセラスが話しかけてきた。
「なにー?」
「これって何回洗えばいいんだ?」
話しかけてきたというよりは質問であった。
「水が濁らなくなるまで無限回」
その質問に二重の意味で適当に答えながら古き水を捨て新しき水を入れる。
水の入れ替えが終わり次第定位置に戻り作業再開。
ついでとばかりに質問を受けて疑問に思ったことを聞く。
「シセラスが持ってる手順メモに書いてなかった?」
「この大雑把にしか書いてないやつにか?」
その言葉と共に目の前に置かれた手順メモを見て、
そう言えば何グラム必要とかキッチリ何分間焼くとかの細かい指定がなかったから大体わかればいいやって、本当に概要くらいしか書かなかったんだっけ。
「超能力者でもない限りはこれから細かいことを読み取るのは無理だぞ」
『カカオ豆からチョコレート
・用意するもの
ボール、たくさんの水、フライパン
布切れ、すり鉢、すりこぎ棒、
時間、型、氷室もしくは冷やせる場所
・手順
1、カカオ豆を水入りボールで洗う
水が濁るから変える
2、焙煎
焦がさない。パンパンして少し
たったら
3、皮をむく
全部
4、ペースト状になるまで潰す
5、湯煎しながら潰す
トロトロさせる
6、滑らかになるまでやる
やる気根気時間
7、型に流して冷して固まらせる』
改めて、見てみて我ながらなかなか酷いなと思わずにはいられないクオリティである。
これだけを見せられてチョコを作りの知識が無い人が作れと言われても、どんな料理上手であれ首をかしげシセラスのように責任者を問いただすであろう。
じゃあ、なんでこんなものを書いたのかはこれから説明するとしよう。
「人はさ、一度覚えたことなら忘れたと思ってても何かきっかけがあれば不思議と嘘のように思い出せるもんだよな」
「確かにそうだな」
「だから、一回覚えたことだったら別にそんな詳しく書く必要ないよねと。
もちろん細かいことがあれば別だけど、今回作るやつは特別に決まった分量や時間があるわけではないからね」
そもそも、あれは自分ように作ったやつだから他人がわかろうがわかるまいが関係なく自分さえわかれば問題ないのだ。
まあ、今の状況だとシセラスがわからないから問題が発生しているんだけど。(某食卓に愛がある料理番組風の解説はいつの間にかお亡くなりになりました)
「なるほどな」
シセラスはそう言うと少し考えるようなそぶりをみせた後、改めてと言うように。
「……仕方ないか。じゃあ、ちゃんと説明しろよ。詳しい調理法はお前しか知らないんだからさ」
表情こそ普段と大きな違いはないものの笑っている、と見た人にそう思わせるような顔をしながら作業を再開するシセラスを見て、ちゃんと(怒られない範囲でふざけながら)説明しなくちゃなーと思うのであった。
そうして我ら調理部隊は濁りがなくなるでカカオ豆を洗い、焦がさずいい感じに焙煎をしたのち、焙煎によってむきやすくなった皮を全てむき。
「次は『ペースト状になるまで潰す』か、なにか注意することはあるか?」
シセラスは手順メモを見て本日何度目かの作業前の確認をしてきた。
ここから書いてある通りカカオ豆を潰すしていくだけだ。もちろん、しっかりとすり鉢とすりこぎ棒を使ってやる。力任せに握り潰したりはしない。
ただ、カカオ豆をすり潰すだけなので技術的な面などでは別に注意することはない。
「ない。……だが、強いて言うならここからは料理ではないと思った方がいい」
心してかかるようにと、教官のような口調で真剣に語る。
それに、大してのシセラスの反応は、
「……はぁ」
どうせ、大げさに言ってるんだろと言った感じである。
ふん、そんな風な対応してられるのも今のうちだ。
どうせ最後にはこの言葉が大げさでもなんでもないとその身をもって知ることになるだろうからな。
「作業を始める前に、少し早いけど先にお昼ご飯を食べようか」
狩りの前もそうだけど大仕事の前はしっかりと
「別にチョコレートが作り終わってからでもよくないか?」
こいつ、完全にチョコ作りをなめてやがる。
作業時間(予想)的にここで飯休憩を挟まないと中途半端どころか、よくて量が多いおやつになりかねん。
意地でも連れていくぞ。飯に!
「まあ、まあ、そう言わずに。台所はこんな感じだし、外で奢ってあげるからさ。
飯食いに行こうぜ。ほらほら」
「よくわからんけど。ちゃんと奢ってくれるんだよな?」
おい、もしかして懐事具合を疑われてる?
確かにキノコとか食ったりしてるけど別にお金がないわけじゃないんだよ。
「もちろんさ。最近、結構実入りのいい依頼があってそこそこ懐は潤ってるんだ。
武器も作ったりして無いから。ちゃんと財布に金は入ってるぜ」
ちなみに、その依頼は報酬こそよかったものの二度と受けたくないと思いました。
スーパーサ〇ヤ人もどきに関わる依頼は緊急クエスト扱いじゃないかぎりはもうお断りだ。
「お、おう。わかったから。疑って悪かった。
だから、そんなに近づいてくるな」
あ、気が付いたらシセラスに詰め寄るかたちに。
直ぐに離れてっと。
それじゃあ気を取り直して。
「よし、じゃあ飯食いにいこうぜ」
がりがり。がりがり。がりがり。がりがり。がりがり。がりがり。がりがり。がりがり。
飯を食いに行ってから数時間後台所にはひたすらカカオ豆をすり潰す音だけがまるでBGMかのように流れていた。
頭おかしくなりそう(もとからおかしいというのは禁句)。
チョコレート製造は力の入れ過ぎで器具を破壊しただとか、湯煎しているときに勢いまってひっくり返したりだとか、そんなミスもなく順調に進みただいま最終段階の一歩手前まで終わっている。
今やっている作業はそう、滑らかになるまですり潰すだ。
がりがり。がりがり。がりがり。がりがり。がりがり。がりがり。がりがり。がりがり。
ただただすりこぎ棒を使って擦り付けるようにぐるぐるぐる。ぐるぐるぐる。ぐるぐるぐる。
正直に言うともうやめたい。
だが、開始3時間くらいの時にシセラスが『もうこれくらいでよくないか。そろそろ切り上げて次の作業に行こうぜ?』って言った時に。
『お前それで良いのか?確かに今切り上げるのは楽かもしれない。そこそこやったからそれなりのチョコレートは出来るだろう。
しかし、せっかくここまでやったんだぞ。最後まで、それなりではなく店にあるようなチョコレートを作りたいとは思わないのか?』と啖呵切ってしまったのだ。
そんな事を言ってしまった手前自分からやめるを提案するのは凄くやりにくい。
流石にチョコが満足いくような出来になっていればともかくまだ少しぶつぶつが残っているように思う。
それでもだ。止めたいと言うには当然訳があるわけで、疲れてきたし手も少しだが痛い。
いくら一般人よりもパワーもスタミナも根本的なレベルで違うというレベルの
疲れない方がおかしい。
くそ、でもなぁ。ここで止めますって言うのも絶対に後でシセラスになんか言われると思うし、それ以前にやっぱり作るならいいものを作れるのならそうしたい。
というかなんで、シセラスも一緒にやってくれているんだろう。
あんなことを言ったとはいえ普通に次の作業に行ってくれもいいんだけど。
単純に言われて腹が立ったからかな?それとも、もしかして付き添い的なあれ?
前者だったらともかく後者だったら罪悪感が少し。
ああもう!なんであんな事いったんだろう!
心の中の叫びと共にがっ❕と思いっ切りすり鉢のなかをすりこぎ棒で一周。
はぁはぁと手は動かしならがも肩で息をする。
そんな奇行を見かねてか、それともただタイミングがあっただけなのかもしれないがちょうどその時、シセラスがこのカカオ豆無限すり潰し地獄に終止符を打つかのごとく口を開いた。
「なあ、そろそろよくないかこれ?もう十分出来たと思うんだけど」
その言葉を待っていた!
「うん!うん!確かにもう、殆どぶつぶつも無いしいい感じだと思う」
ああ、やっとこれで解放される!この際シセラスが狙ってやったとかやってないとかそんなのどうでもいい!
純粋に感謝をする盛大になぁ!
「……じゃあ、次の型に『流して冷して固まらせる』作業だが、型はあったが冷やせるような場所、物なんてここら辺にあるのか?」
「あるぞ。ちゃんとこの為に用意しておいた。さあ、こっちに来るがいい!」
そもそも無かったら作ろう!とは言わない。
それくらいは考えて行動してるわ。
「なんかやけにテンション高いな」
なんか言いたげにシセラスがこちらを見ているが無視して例の物の前に移動する。
聞いてもいいけど藪をつついて蛇王龍は出したくはないからな。
さて、
「これが今回チョコレートを作るのにあたって導入した冷凍庫だ!」
「これが……。ただの丈夫そうな箱にしか見えないけど」
冷蔵庫だ!とは言ったものの。もちろん、電化製品のようなハイテクなものではない。
実際は丈夫な箱にちゃんと冷気が循環するように瞬間凍結袋を適当に配置しただけのもの。
「まあ、とりあず開けてみろよ。別にびっくり箱とかではないからな」
そう言うとシセラスは半信半疑と言った様子で冷凍庫(偽)を開ける。
するとそこから勢い良く冷気が放出され、台所はあっという間に寒冷地に早変わりした。
「うわ!何だこれ⁉」
そして、その冷気の発生源の正面かつ真近くいたシセラスは、まるでベリオロスのブレスをくらい氷属性やられになったかのような状態になっていた。
……これじゃあある意味びっくり箱だな。
「シセラス、大丈夫か?」
「これが大丈夫なように見えるか?」
「いえ、見えん」
ハクション!っと、どこぞの壺在住の大魔王が呼び出せそうなぐらい見事なくしゃみをしたシセラスに対してとりあず俺はホットドリンクとウチケシの実を用意するのだった。
その後、ちゃんとチョコレートの制作は続行され純度100%のカカオチョコレートが誕生し、それをバレンタインデー当日にシャゲとシセラスにプレゼントされ食べさせられた食べたフェンネルさんがあまりの苦さにぶっ倒れるという事件が発生したがそれはまた別のであり、それに伴いホワイトデーにお返しとばかりに激辛チョコを渡され「これいけるやん」となったのは完全な余談である。
ここまで読んで下さり、ありがとうございました。
ホワイトデーから三日も遅れたぜこんちくしょう。
どうも作者彼岸沙華です。
遅れた理由は、モンハンとその他のゲーム漫画小説(読む)を満喫してしまったことと。
予想以上(2倍近く)に話が長くなったことです。
もう(前編含め)三分割にしてもよかったぐらいの長さです。前編と合わせて約1万文字よくかけたな自分。
端折るに端折ってこれですからね。(ついでにちょっと雑になった気がするが気にしない)
本当だったら作業工程を余すことなく書いてこれ読んだらちゃんとチョコレート作れるよって言うのを書きたかったのですが。
まあ、そんなこと言ってますが実際のところまだ一回もチョコレート自作したことないんですけどね。(ちゃんと調べたので作り方とかは間違えてないと思いますが変なところがあったら教えてください)
いつか、友達を誘ってチョコレートを作りたい!
ちなみに、この話実は最初のプロットではこんなにまとも?にチョコ作りするつもりはなかったんですよ。
チョコ作ってる途中に、大変!強力なモンスターが!対応でき人が君たちしかいないんだ頼む!みたいな感じになってモンスターはなんとか出来たものの。
結局チョコはバレンタインまでには完成せずに(しかもいろいろあって取り返しのつかない状態に)落ち込んでしまったシャゲに対して見かねたシセラスが自分家に招いてココア振舞ってEND。
みたいな感じで、
いやーなんか調べてるうちに目標がすり替わってましたね。
しょうがないそれだけチョコ作りが魅力的ということだ。
次はちゃんと本編を投稿したいですね。
それでは最後にミラルーツ様万歳‼
バレンタインの時、カカオ95%くらいのチョコを友達に上げたら死にそうなったんですけど。皆さんは苦いの好きです?嫌いですか?ちなみに、自分は好きです。
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好き。
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大好き
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好きではないが食べられる
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嫌い。
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し