モンハン世界に転生したので祖龍様に結婚を申し込んでみました。   作:彼岸沙華

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第八話 銀翼の彗星は凶兆を告げる

オストガロアを撃退して数か月が経った。

その間いろんなことがあった、

まず、上位ハンターになった。

と言っても劇的に環境は変わらない、クエストの難易度は上がり、リスクとリターンがそれに応じて上がる。

それから、周りからちょっと尊敬されるぐらい。

もちろん、これは普通のハンターの場合。

俺は何の因果かモンハンⅩ系統の主人公と同じ運命を辿っている。

つまり、何が言いたいかというと、

 

今俺は、空に住んでいる。

 

なにいってんだこいつと思った方がほとんどだと思うが、もしかしたら、あーってなった人もいるかもしれない。

まあ、説明すると空飛ぶ研究室こと、龍識船にいる。

名前から察せられる通り、龍歴院が建造した飛行船で研究機材だけじゃなくて生活に必要なものが一通りっている移動型の拠点。

そこの護衛を任されたんだよ。

まあ、護衛と言ってもやることは今まで通り、変わらないんだけどさ。

とりあえず、今のところ覚えてる範囲でストーリーから大きくそれたこともなく進んでいる。

別に変わったところでどうしようとかないけど、なるようになれだ。

でも、世界が滅ぶとかになったら頑張るけど。

 

そうそう、あと大きく変わったことがある。

さすがにランポスシリーズじゃきつかったんだよ。

例のクエストに現れるバルファルクとか言う戦闘機にボコボコにされてね、命に別状はなかったんだけど一歩間違えたら死んでいた。

ということで防具を新たにレウスSシリーズに変えた。

この装備は結構思い入れがあるんだよね。

それからエリ双を使い始めた、神さまからもらった能力のおかげか、しっかりと使いこなすことが出来た。

本格的に練習する前から、少し触れてはいたことも理由かもしれないがな。

ちなみに今装備している武器はラギアクルスの双剣ツインクルスだ。

今の俺は空の王者の力と海の王者の力が両方そなわり最強に見える。

いや、知らんけど。

 

おっと、考え事に集中し過ぎていたようだな。

もう直ぐ目的地に着くようだ。

今は遺群嶺向かっている。

しかもこれはただのクエストではない。

龍歴院の誇りにかけて必ず達成しなければならない。

そう、バルファルクとの決戦である。

あの野郎この前のの借り倍にして返してやるからな。

 

「それじゃあ、行くぞー!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

バルファルクと再び刃を交え、どれくらい経ったのだろうか。

こちらは致命的な致命傷は受けていないものの、かすり傷や疲労が蓄積して来て、いつ攻撃を貰ってもおかしくないような状況にある。

相手さんは見た目ボロボロだが、尻尾切れてないし、まだまだ、ぴんぴんしてそうだ。

そして、ぶちぎれている。

 

奴はこちらを突き刺そうとその銀翼で突いてくる。

もう何度目か、わからない程見た攻撃。

俺は鬼人エア回避で翼をえぐるように斬り跳ぶ。

今までと違う動きをしたためか、驚かれたように動きが止まる。

その隙に俺は奴の顔面めがけ狩技、ラセンザンで突っ込む。

そのまま食らうかと思われたが、相手も伊達に古龍種をやっていない。

少しずらされ頭ではなく首をドリルのようにえぐる。

奴の最大の弱点は頭だ、完全に回避できなくても、最大の弱点は守ろうとしたのだろう。

 

だが、それは狙いどおり。

最初から俺は首を狙っていたのだ。

そもそも怒り状態では、双剣の主なダメージソースである属性は頭や翼には一ダメージも通らなくなっている。

なので、優先的にそれらの部位を狙う必要はない。

 

 

まだ、倒れないのか。

もうそろそろ、倒れてくれてもいいんだよ?

 

相手が殴りつけて来たので攻撃ついでに回避する。

すると、バックステップしつつ翼から龍属性のエネルギー弾を撃ち距離を離される。

すぐさま間合いを詰めるとバルファルクはキーンと掃除機が吸い込むときのような音を立て始める。

龍気のチャージか?そう思ったが、すぐさま奴は物凄い風圧と共に飛び立ち、空を翔る。

正にその姿は別名の天彗龍が表す通り、赤い彗星のようだ。

 

見とれている場合じゃない。

すぐさま、体勢を立て直し走る。

 

間に合えー!

 

そう心の中で叫びながらダイブ(緊急回避)する。

その直後、さっきまで俺がいたところに彗星が落下する。

 

間に合ったか。

 

そう思うが、直撃こそ避けたものの、落下より生じた爆風に吹き飛ばされ、地面を何回か転がる。

 

こりゃ、直撃してたら即死だったな。

だが、ここで終わりか。

 

まだ、戦えるがいつ死んでもおかしくない状態。

 

けど、最後まであがいてやる。

どうせなら、逃げようとして死にましたよりも、最後まで戦ってその結果やられましたの方がかっこが付くだろ。

 

双剣を握り直す。

バルファルクの方を見るとこちらにゆっくり歩いてくる。

余裕そうだな。

いつの間にか怒りは解けていたようだ。

攻撃のチャンスを窺っていると。

 

 〖はははははは〗

 

突然、笑い声が聞こえた。

 

「誰かいるのか」

 

予想だにしなかった事態が発生しパニック!

 

〖ははははは。誰かって、目の前にいるじゃないか〗

 

「目の前って、話したそうにこちらを見ているバルファルクしかいないぞ」

 

〖それもう、わかって言っているよね?〗

 

「いやはや、何のことだか。それよりも、なぜ?」

 

〖なぜ?、とはどういう意味だい〗

 

「そのままの意味だ。なんでさっき笑った?」

 

〖あー、そのことね。ここまで出来る人間がいるなんて思いもしなくてね。それでつい〗

 

「それにしては、随分と余裕そうだな、お前」

 

〖そう見えるの?それは良かった〗

 

「どういうことだ?」

 

〖こう見えてもう、僕、もう限界なんだよ〗

 

「なるほど」

 

そう言いつつ双剣を抜刀する。

 

〖おっと、やる気かい?〗

 

それに応じて戦闘態勢に入るバルファルク。

 

「冗談だ」

 

〖それは良かったよ。シャレになってなかったけどね〗

 

「そりゃ悪い。それにこっちも限界だよ」

 

〖そう?全然そうは見えないけど〗

 

「お互い様ってわけだったか」

 

「〖ははははははは〗」

 

「それよりも、なぜ我々と話が出来る?」

 

〖さあね?〗

 

「さあね?ってお前ぇ」

 

〖気が付いたら君たちの言葉を理解出来るようになっていたよ〗

 

「そうなのかー。他の奴らも(古龍種とその他)話せるのか?」

 

〖どうだろうね。僕くらい長生きすれば話せるようになるんじゃないのかな?〗

 

「そうなのかー。長生きしてるのかお前」

 

〖まあそうだね〗

 

「そういえば一時期、発見されなさ過ぎてお前絶滅した扱いされてたけど今まで何してたんだ?」

 

〖どういうこと!?それ〗

 

「そういうことだ」

 

〖ははは、なんだいそれは。大体はここ(遺群嶺)周辺にいたか空で飛び回っていたよ」

 

「たしかここは最近本格調査が始まったばかりだし、空を飛ぶ姿が彗星にしか見えないもんな。

そりゃ見つからんわけだ」

 

〖なるほどね。じゃあこれからはもっといろんなところに出かけてみようかな?〗

 

「お前はみんなに見られたいのか?」

 

〖また、絶滅扱いされるのは勘弁だ〗

 

「そりゃごもっとも。だけど、いろんなところに顔をだすとその分狙われるよ」

 

〖君みたいな奴らに?〗

 

「そうだ。そういえばなんであの時沼地に居たんだ?」

 

〖何となくかな?それに、〗

 

「それに?」

 

〖君がいたからね〗

 

「え!」

 

今、ぞっとした。

本能的にバルファルクから離れる。

 

「もしかして、そういう……、」

 

俺の様子を見てバルファルクも何かを察したのか、

慌てた様子で

 

〖違う違う違う〗

 

「本当に?」

 

〖ああ、強そうな奴がいたからね」

 

「なるほど、別の意味で怖いわ。でもあの時はコテンパンにやられたぞ」

 

〖でも、今はこれほどまでになっているじゃないか〗

 

「おかげさまでな」

 

〖もうそろそろ、時間だ〗

 

「え?」

 

〖失礼するよ〗

 

「最後に一つだけ質問いいか?」

 

〖どうぞ〗

 

「お前が現れたとき災厄が起きると言われている。何か知っているか?」

 

〖……さあ、どうだろうね?〗

 

「どういうことだ?」

 

〖一つだけ言わせてもらおう。奈落に輝きし妖星〗

 

「!?」

 

〖もう直ぐ再び〗

 

「おい、どういうことだ?」

 

〖フフ、それじゃまたお互い強くなって逢おう!〗

 

そう言って奴はこちらの返事を聞くことなく飛び去っていった。

 

「本当にどういうことだよ」

 

なんであいつがオストガロアのことを知っているんだ。

あー、もう、わかんない!

まあ、考えても仕方がないか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

人では届かぬはるか天空で天彗龍は先ほどのことを思い出していた。

 

〖フフフ、それにしても本当に面白い〗

 

今回話しをしたのは完全な気まぐれである。

最初はしばらくしたら殺そうかと思っていた。

だが、話していく内にそんなことは忘れてしまった。

 

彼はもっと強くなる。

これは、予測ではなく確信である。

次、逢った時今の自分なら必ず殺される。

 

〖もっと、もっと強くならないとね。

それに、なかなか複雑な、

フフ、楽しみだ〗

 

願わくば彼が途中で命を落とさないことを。

 

 

〖さて、どこへ行こう、砂漠か、雪山か〗

 

 

そうして、彼は強さを求め世界を巡り始めたのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あの後、龍識船に戻った。

船内はお祭り騒ぎで色々な事を聞かれた気がするがあんまり覚えていない。

なにせ、あんなことがあったのだ。

とりあえず、もう疲れたと言って部屋に戻った。

 

ランポスシリーズに着替えてベットにダイブ。

 

「はーあ、頭がパンクしそう。というか既に一回した」

 

バルファルクが喋った?

一体全体どうなっているんだ。

そもそも、古龍種が喋れるかもしれないのな?

あーもうわかんない。

とりあえず、古龍種はなんか話せる。

うん、それでOK。

次になんであいつがオストガロアのことを知っていたか。

いや、別にそれはいいんだ。

オストガロアの存在を知っていたことは、たぶん俺の何十倍も長生きているだろうから、物知りなんだろう。

だが、何で奴が再び活動始めることをしかも、推測ではなくまるでもとから知っているかのように、

確かにⅩ系統のストーリーと照らし合わせてもこれぐらいだと思うが、もう少し先だと思うんだよな。

 

「は~あ。考えすぎて疲れた。今日はもう寝るか」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一週間後、俺はあいつが言ったことが正しかったことを痛感する。

 

飛行船の消失事件が再発した。

そんな知らせが入ったのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




ここまで読んで下さり、ありがとうございました。
まあ、とてつもなく拙い作品ですが。楽しんでいただけたでしょうか。
どうも作者の彼岸沙華です。
今回はちょっと短めでしたね。
さて、賛否両論あるかと思いますがこの作品では一部のモンスターが喋ります。
これで、もう無理と思った方は素直に他の作品。
例えば、モンスターハンターフロンティアを題材にした短編集とか読んでみることをお奨めします。
もしくは、悪夢をシミュレートするゲームの実況を見たりすることをお奨めします。
そんなもんを奨めんじゃねえだって?
ごもっともです。
もし、悪夢をシミュレートするゲームが気になった方は部屋を明るくして離れてみてください。
じゃないと吐きます(ガチ)

ここから、長いので読む気ない人は飛ばしてくださっても結構です。
それでは最後にミラルーツ様万歳‼

はい、何を書くのかと言いますと双剣のエリアルスタイルちょっとした説明です。
これは、Ⅹ系統知らないけど調べるのめんどくさいという人向けですね。
雑に書きますので詳しく知りたい人はちゃんと調べることをお勧めします。
そもそもスタイルとは、とかについては第5話で説明しているので飛ばしますね。
と言うかまず、このスタイルの要の部分になる?乗りについて知らない人がいるかと思いますので説明します。
mh4から段差とかから跳べるようになったんですよ。
それで、跳んでいる間に攻撃を当てると乗り蓄積と言うものが溜まるんです。
で、何回か跳んで攻撃当てて、乗り蓄積を一定以上溜めると、モンスターに乗って剥ぎとりナイフでグサグサやってモンスターをダウンさせることが出来るんですよ。
つまり意図的に隙を作れる凄いやつなんですよ。
でも、上に書いた通り、普通では跳ぶのは段差からしか出来ません。
しかし、エリアルスタイルでは、小説内でもちょっと出てきましたが前方回避が特殊になり
なんと、ハンターや爆弾、モンスターをふみ意図的に跳ぶことが出来るんですよ。
その他もろもろ変わってるところがあるのでそのことについて書いていきたいと思います。
双剣だけですけどね。
まず、上に書いた通り前方回避が特殊になる関係上前方に鬼人回避が出来ないんです。
自分はエリ双から双剣に入ったのでそれがどうしたって感じなんですけど(笑)
ごめんなさい。
次に鬼人化中に乱舞はできなくなっています。
ですが、鬼人強化中に鬼人ゲージを消費して撃てます。
それから、特殊な回避ですが、小説内にも出てくるように
エア回避、鬼人化中は鬼人エア回避ですが、
エア回避は普通に跳ぶだけです。
鬼人エア回避は体をなんだろう空中でひねるようにして跳びます。
特徴的なことはこれくらいかな、知らない人にも楽しめるように説明とか入れていきたいんですけど、自分の力不足で難しいみたいです。
間違ってることや付け足した方がいいことがあれば感想欄にお書きください。


それではほんとに最後にミラルーツ様万歳‼

あれ?なんかあとがき合わせたらいつもと同じぐらいな気が。
まあいっか。






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