東方鍛冶録   作:苦労バラン

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東方地霊殿編第三話です、次の話で霊夢と遭遇理不尽に戦闘になる予定です。
東方地霊殿に出てこないキャラが出て来ます。ご注意下さい。
最近ハリーポッター二次小説に嵌まっているこの頃
ではどうぞ


間欠泉異変参

旧都の街中を脇目も振らず進んでいく赤芽、此処では絡まれると中々解放為てもらえないのだ。次々と通りすぎる店の中では鬼や妖怪が酒を飲みドンチャン騒ぎになっていた。

(相変わらず騒がしいというか賑やかと言うか、酒臭いな此処。早く用事終わらせて帰ろう。)

旧都の中心部から外れに向かって歩いて行く、段々と建物や賑やかな声が減っていき岩石がゴロゴロ転がる場所に着いた。この辺りの岩は元々妖怪山が火山でありそれなりに鍛冶の材料として使うにはとても品質が良い鉄鉱石等が獲れる、場所が場所な為他の鍛治氏や炭鉱夫等が採掘しに来ず手つかずのまま取り放題な穴場なのだ。背中に背負っていた木箱からツルハシ(大きさ的に木箱に入っているのが不思議)を取り出し背負っていた木箱を近くに下ろしツルハシを振るう。

カッキンーカッキンー

周囲に岩にツルハシが当たる音が響き渡る。それが数時間鳴り響き不意にその音に鼻歌が混ざる

ふんふんふーん♪ふふふふーん♪ふーんふーんふーーーん♪

これは彼女の癖のようなものでこの時はとても目の前の事にしか意識が向いておらず周りに誰がいようとも気づかない。端から見れば赤毛の可愛い系の少女がニコニコしながらツルハシを振るっており微笑ましい。旧都の住人達は酒を沢山飲んだ後酔いを醒ますため涼しい風に当たりながら彼女の鼻歌が聞こえる時はその歌に耳を傾ける。あるいみ風流みたいになってしまっていることに彼女は知らない。

鼻歌を歌いながらツルハシを振るう赤芽の傍に近づく人影が会った。

「相変わらず鼻歌歌いながらやる作業だとはおもえないだけど。」

「~♪っうん?、あああんたか、何か用?舟幽霊」

傍に立った人影の姿は白いセーラー服を着ている少女であり背丈は赤芽に近い。片腕には柄杓を持っている。

「あーもーだから私の名前は村紗だってば、舟幽霊は別に名前じゃないから。」

舟幽霊、本来は海などにいる妖怪であり念縛霊でもある。本来海のない幻想郷にはいない妖怪だが、彼女にはある事象があるのだ。

「それで何のようさ、あの船の方にいなくて良いのかい?」

旧都の外れには大きな船が安置されている。乗っている者達曰く元々は別の場所にその者達と共に封印されていたが気づいたらこの地底に居たという事から船ごと存在を忘れ去られ幻想入りした典型的な例でもある。

「いやべつに、後は飛ばすだけだし、邪魔者がいないか確認為てたら鼻歌が聞こえてきたのさ。」

「飛ばす?、あの船を飛ばすとなると使用する妖力は果てしないだろうね。」

村紗と喋りながら採掘した鉄鉱石を木箱から出した白い袋に詰めていく。使っていたツルハシを木箱に仕舞う。

「よっっと、さてと目的の物は手に入ったし僕は帰る」

木箱を背負い元来た道を戻って行く赤芽。それを見た村紗も船の方に向かって歩いて行った。

「それじゃね、赤芽次は地上で会おう!」

「はぁ?」

不思議そうに村紗の方に振り向く赤芽、だが既に村紗は船に乗り込んでいて姿は見えなかった。

(何言ってんだか、あの大きさの船で風穴から出てこれないだろうに、いやそう言えば山の麓に温泉が吹き出て大穴が空いたとか聴いたな、彼処から出てくるつもりか、うん?何か騒がしいな後嫌な予感がする。)

何やら旧都の中心部が騒がしい近くにいた妖怪に聴いたところ地上から来た人間が勇議を倒したらしい。

その事に嫌な予感を憶えながら赤芽は来た道を戻って行った。

 




どうも苦労バランです。前書きで次回霊夢と遭遇すると書きましたが、流れ的に遭遇するのは魔理沙の方になりそうです^^;
時たま本作の情報を見てお気に入り登録為ている人がいることに驚きつつ、此からも頑張って完結まで目指したいと思います。
それでは次回ものんびりお楽しみに。
本作における感想や意見をお待ちしております。

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