地底 旧都
地上で厭世観が広まり宗教家達が人々からの信仰を得ようと争っている一方でならず者の妖怪達が住む此方は普段と余り様子は変わらなかった。だが其れはよそから来た者達から見た印象だけで有り以前住んでいた赤芽からすれば何やら普段より活気があった。
「~~と言うことで今地上はお祭り騒ぎってわけ。」
「成る程ね、だから地上の方も何か騒がしかった訳ね。けど、見たこと無い珍しい面ね、そんなの見たこと無いわよ訪ねてきたと思ったら捜し物を為に来ただけなんてあぁ、妬ましい。」
旧都の手前に掛かっている橋の上で赤芽は知人であるパルスィと話していた。此処で二ツ岩マミゾウの見たという不思議な面の事について何か分かれば彼女が苦手としている人物、星熊勇儀が居るであろう旧都中心部に行かなくて済むと考えたからだ。
「そうか、見たこと無いか、嫌だな~中心部まで行くの、勇儀さんと遭遇すると面倒臭いんだよなあの人。」
ハァと溜息をつく赤芽、そもそも彼女が苦手としている星熊勇儀は旧都の大通り沿いにある居酒屋によく出没為おりたいていの場合は近くにある赤芽の師である刃の部下が経営為ている賭場で大儲けして陽気に成っており、知り合いを見かけたら声をかけて酒を飲ませようとしてくるので余り絡み酒が苦手な赤芽からすれば非常に面倒臭いのだ。
「、、、私は見ていないけどさとりはどうかしらね?何時も引き籠もってばかりだけど珍しい物なら地霊殿に有るかも知れないわよ?」
「ああ、彼処か、確かに彼処なら珍しい物を拾ったこいしがさとりに見せようと持ち帰ってる事も有るのか。」
地霊殿、旧都の大通りを抜けた先に有る西洋風の大きな屋敷で相手の心を読む妖怪、覚の姉妹、古明地さとり、こいしが住んでいるのだ。普段から旧都の中でも静かな場所で屋敷内部には古明地姉妹の他にも姉であるさとりのペットの動物や色んな所から姉に見せようと妹のこいしが持ってきてそのまま屋敷内に放置されている様々な珍しい品々が有る。
さて、今の所赤芽とパルスィが会話しているのだが赤芽と一緒に来たこころからすればこの場所は初めて訪れる賑やかな場所で有りそんな雰囲気に誘われた彼女は何も言わずふらふらと旧都の方に歩いて行ってしまった。
「~~~ってあれ?、ねぇパルスィ」
「?何よ?」
「僕と一緒に此処に来た薄いピンクの髪をしたお面を頭に付けた子、いつの間にか居なくなってるんだけど」
「ああ、その子ならあんたが何か考え事してるときに提灯の光に誘われる虫みたいに中心部の方にふらふらしながら行ったわよ。」
「!!嘘でしょ!?あいつこの辺りじゃ見ない顔だから絶対絡まれるやつだよ!、ああもう、なんで勝手に行くかな!?」
赤芽は面倒臭そうに頭を掻き毟りながら旧都に向かう。恐らく此から来る面倒事に巻き込まれることを予想しながら。
「えっと、其れじゃあありがとねパルスィ!今度一緒に飲もうね!」
手を振りながら急いで中心部に向かう赤芽、その後ろ姿を見ながらパルスィは溜息をついた。
「ハァ、相変わらず考え事を為てると周りが見えてないのは変わらないのね。ああそんな変わらないあんたが妬ましい。」
パルスィは誰に言うでも無く橋の下の川に向かって愚痴を零した。
どうもお久しぶりです、苦労バランです。前回の投稿から気づけば一ヶ月経ってました。此には自分が驚いています。
さて、最近ハイスクールddの二次小説のネタを考えていたりするデスヨネー(本作が完結していないのに全く自分ながら阿呆ですね。)
其れでは前書きでも述べましたが東方鍛冶禄を此からも宜しくお願いします。