東方鍛冶録   作:苦労バラン

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今話と次話で宗教戦争編は終わりです。
其れではどうぞ


宗教戦争異変十 前

人里 夜

日中では宗教家同士の戦いを見物して賑やかだった人里も人々が寝ている時間ではとても静かだった。だが、人1人もいないはずの時間帯で有るにも関わらず人里内は人影が彼方此方に溢れていた。人影が彼方此方に溢れているならば其れなりに騒がしくなるはずだが、可笑しいほど静かすぎている。何故なら家屋の外に出ている人々は白い面を被っておりその眼の部分に当たる穴から覗く人々の眼には生気が感じられず不気味なほど何もせずただ立ちすくんでいる。

そんな人々の上、人里内で浮いているピンクの髪で周辺にお面を浮かせている少女、こころと彼女の近くの建物の屋根に立っている背中に木箱を背負った赤毛の少女、赤芽の2人組は何かを待っていた。

「、、、」

「、、、ねぇ、赤芽?」

「何?」

「本当に来るの?、その、博麗の巫女?は」

「うーん、僕も余り対峙為たこと無いから分からないけど師匠曰く、異変の元凶が居たら退治しに来るんだってさ。」

「ふーん、そうなんだ。」

この2人が人里に居るのは旧都で赤芽の師匠である刃がお面の事を知らなかったお詫びとして挙げた妥協案が理由で有る。

(確かにお面の事は知らないが、恐らくこのまま探し続けても見つかるどころか先に宗教家達が異変の解決を先行させて捜す所の話じゃ無くなるぞっておいおいそんなに落ち込むなまだ話は終わってないんだぞ?。いいか?よく聞けよ?恐らくの話だが既に異変解決に動いてる宗教家は居るはずそして其奴らは何れ異変の元凶が其処にいる霊面気であり、其奴の仕業と思い退治しに来るだろうな。そこでだ、人里で何かしらを起こして其処に駆けつけた博麗の巫女に退治されれば地上で蔓延為ている厭世感はある程度収まるだろう。そうすれば後はノンビリさとりの妹を捜して希望の面を返して貰えば丸く収まるだろう。  うん?何でそんなに怯えてるんだ?、、はぁ確かに退治されろとは言ったが別に死んでこいとは言ってないだろう。昔と違って今はスペルカードで戦うだろ?そのルールに従えば死にはしないだろう。まぁ、多少は痛いかもしれないがな。 ええぃそっち九十九神は兎も角お前は一度スペルカードで戦ったことあるだろうが!バカ弟子!)

そんなこんながあり2人は旧都から急がば回れの如く地上に戻ってきて夜に成るのを待った、こころの方は少し乗り気では無かったが赤芽がスペルカードルールで退治されるか本当の意味で退治されるかと聞いたところやることに為た。その後夜になり里内で見回りを為て起きている人に見つからないようにこっそりと里内に忍び込みこころの感情を操る能力で人々を無関心にすることで其れに感づき駆けつけた博麗の巫女に退治される寸断である。

「、、そう言えば、どうして赤芽は付き合ってくれるの?」

「うーん、まあ強いて言えば偶には戦いたかったからかな?。一応僕って一本だたらって言う妖怪だしさ、言っちゃうとさ正直今のこの状況に気分が高揚為てるんだよね。アハハ」

苦笑為つつ後頭部を掻く赤芽からは確かに少しばかり興奮為ている感情を読み取る事が出来たこころは納得したらしく、それ以降は何も聞かなかった。2人がそうして待ち構えていること数分後、2人の目の前に紅白の巫女服を着た異変解決の専門家である。当代博麗の巫女博麗霊夢が現れた。

「やっと見つけた。あんた達ねこの異変の元凶は」

問い掛けているように見せて片手に持つお祓い棒を赤芽達に向けており確実に2人が異変の元凶で有ると決めつけている。その事にこころは兎も角赤芽は苦笑を隠せなかった。

「アハハ、正確には起こしたくて起こしたわけじゃ無いんだけどなー。まぁいっか。」

そう言いつつ背負った木箱を立っている屋根の片隅に置いて片手にカードを具現化させ構える。其れを横目で見たこころも自身の周辺に青い炎を纏ったお面を展開しつつ何処からか出した薙刀を構える。

「さて異変の主犯じゃ無いけど、友人が倒されるのを黙って見ているほどアホじゃ無いから全力で抗わせて貰うよ!。行くよ!こころ!」

「うん!」

赤芽は具現化したカードの有る片手とは逆の手から鬼火を投げつけこころは薙刀で斬りかかる。それに対して霊夢は片手のお祓い棒で薙刀を止めつつもう片方の手で札を投げつけ鬼火を相殺する。下に居る里人達には当たらないように工夫しながら。その様子を少し遠くから見つめている存在に気づくことは無く。




どうも苦労バランです。東方projectの二次小説である本作で初めて原作主人公博麗霊夢が出せました。因みに他の宗教家達は道中にて霊夢にボコボコにされました。
其れでは次回もお楽しみに。

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