シャルロット・デュノアの妹、ジャンヌ・デュノアです。   作:ひきがやもとまち

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「なのはジャンヌ」正式な最新話を更新です。
今話で、今作版ラウラの設定が明かされる!(微苦笑)

本当はもう少し先まで書きたかったのですが、最近だと体力が…。


【魔法少女?いいえ、なのは世界のIS少女ジャンヌ・デュノアです。】第7話

 わたしがジュエルシードを使う黒い女の子と、もう一人の黒い女の子と森の中で出会った、あの日のこと・・・。

 あの後で、ジャンヌが目を覚ました時には、もう空が夕暮れに染まる頃でした。

 ユーノ君と二人でお兄ちゃんたちを呼びにいって、傷ついて倒れたままだったジャンヌを鈴鹿ちゃんのお屋敷まで運んでもらって、目を覚ますまで休ませてもらったの・・・。

 

 お兄ちゃんたちには、森でいなくなったユーノ君を探している内にジャンヌとはぐれちゃって、転んで気絶してしまってたところを見つけたの・・・って、ちょっとだけ嘘を吐いて誤魔化してしまった・・・。

 

 そのせいで、みんなにスゴく心配そうな顔をさせてしまう原因になっちゃって、心配されてるのは自分じゃないって分かってたけど・・・それでも、「ゴメンない」って気持ちで胸がいっぱいになるのを・・・スゴく・・・感じさせられちゃった・・・・・・。

 

 

 だって、本当はあの後に起きたことは、ほんとうは――――

 

 

 

 

 ―――バシバシバシバシッ!!!

 バキィィィィィィッン!!!!!!

 

 

「はぁぁぁぁぁぁッッ!!!

 お前がどこの誰かは知らん! 自分が何処から来た誰なのかも正確には思い出せん!――だが!!

 私の中にあるナニカが! お前を倒せと叫んでいることだけは確かなのだ!

 お前を倒し! 決着つけろと私の中にあるナニカが轟き叫ぶゥゥゥゥッ!!!

 名前も知らぬ異国の女ぁぁぁッ!!! 覚悟ォォォォォォッッ!!!」

 

 

「チィィッ!! つけ上がるんじゃないわよ!!

 アンタがどこの誰か全く知らないし思い出せない! 思い出したくもならない!!――だけどね!!

 アンタだけは殺して埋めて無かったことにしなきゃいけない過去がある気がして仕方が無いのよ!!

 だから殺して歴史を変えろと、私の中のゴーストが叫んでいるのよォォォォッ!!

 必殺ッ!! 十二回死んできなさいシェルジュゥゥゥゥゥゥッッ!!!」

 

 

 ズバァァッン! ズバァァァッン!!

 ズババババァァ~~~~ッン!!!!!

 

 

「くぅッ!? ぬうぉぉぉぉぉッ!?」

「なぁッ!? キャァァァァァッ!?」

 

 

「え、えぇ~~とぉ・・・・・・」

 

 ・・・・・・なんだかよく分からない理由が原因みたいだったけど、ジャンヌと後からきた黒い女の子は、スゴい戦いを繰り広げちゃって、お互いに傷だらけになりながらぶつかり合ってたのが本当にあった出来事だったから・・・。

 

 お兄ちゃんたちには、このときに何があったのかを説明するのは・・・・・・自信ない、かなぁ・・・。

 

「てぇりゃぁぁぁッ!!」

「ツァァァァァァっ!!」

 

 それに――なんでだか二人とも、武器を持ってるのに殴ったり蹴ったりばっかりで、ケンカしてるみたいにも見える戦いだったし・・・。

 黒い子の方は、右手に大きな大砲もってるみたいだったけど、撃たないでバットみたいに殴ってきて曲がっちゃってたし。

 ジャンヌも普段つかってる槍で刺すんじゃなくて、棒みたいに殴ってばかりいるみたいで・・・・・・刺すのに使わないのは良いことなんだけど、怖いし・・・。

 

 でもなんて言えばいいのか・・・・・・余計によく分からない戦いになっちゃってたなって・・・そんな印象がスゴくて、えっと・・・。

 

「てやぁぁぁぁぁっ!!――ぐふぁッ!?」

「ハァァァァァァッ!!――げほぉッ!?」

 

 ジャンヌが黒い女の子のほっぺたをパンチしたときには、黒い女の子がジャンヌのほっぺをパンチして。

 黒い女の子がジャンヌのお腹をキックしたときには、ジャンヌが黒い女の子のお腹をキックする。

 えっと・・・なんて言うんだったかな、こういうのって・・・たしかジャンヌが見せてくれて教えてくれた言葉でえっと・・・く、『クロス・カウンター』だったかな?

 

 そんな戦い方を二人とも、休み時間も入れないでずっとずっと戦い続けて、それで――

 

 

「はぁ~・・・、はぁ~・・・、はぁぁ~~・・・・・・ゲホッ、ゲホッ、ぜ~・・・ぜ~~・・・・・・」

「ハァ~・・・、ハァ~・・・、ハァァ~~・・・・・・けほっ、ごほっ、ひ~・・・ふ~~・・・・・・」

 

 空が夕焼けに染まる頃には、傷つきすぎて疲れ過ぎちゃったらしい二人がボロボロになって息してる状態になってました。

 とっても苦しそうだったから助けてあげたくなったんだけど、ジャンヌが怒るし、黒い女の子も怒るし。なんだかスゴク―――うん、ごめんジャンヌ。私には、まったくよく分かんない。

 

 でも、わたしやユーノ君にも分かる音と声が聞こえてきたのは、その時でした。

 

 

【傾注ッ! 我ガどいつ帝国軍ハ神国ノ軍デアル!!

 神威ニ基ヅキ出兵シ、虜囚ノ辱メヲ受ケズ、命ヲ惜シマズ名を惜シメバ必ズヤ神風ハ吹クデアロウ!

 ナレド天気晴朗ナレド波高ク、神兵ヲ損ナウハ神威ヲ損ナウモ同義也ッ!

 コノママ日ヲ送ラバ、我ラ選ブルハ二ツノ道ノミッ!

 1.耐エ難キヲ耐エ、忍ビ難キヲ忍ビ、百年ノ計ガタメ捲土重来ヲハカル。

 2.粉骨砕身シテ死力ヲ尽クシ、生キテ汚辱ニマミレルを選バズ火ノ玉総玉砕セヨ】

 

「《シュヴァルツェア》か!?

 チッ、やはり補給のない現在の状況で、これ以上の戦闘継続にはエネルギーが足りんか・・・・・・撤退するッ!!」

 

 

【御意ッ。当機のエネルギー残量がレッドゲージを突破。現在の消耗速度を維持した場合、残る戦闘可能時間は約1分36秒23と試算。

 尚この数値は、戦況悪化に伴い拡大せざるを得ない】

 

「余計なお節介よ《シュヴァリエ》! ・・・とはいえ、突撃するにもエネルギーなしじゃ息切れしてガス欠敗北はイヤだし・・・仕方ないわねもう! 撤退よ!!」

 

 

【【御意(傾注)】】

 

 

 ジャンヌがつかっていて、今は黒い鎧みたいな形になってるシュヴァリエの機械みたいな声と、よく似た声の二つが聞こえてきたと思ったら、黒い女の子は空を飛んだまま大急ぎで帰って行って、ジャンヌは私前まで空から降りてくると―――バタリッ、て。

 土の上に頭から倒れちゃって、動かなくなって・・・って、えぇッ!?

 

「ちょっ!? 大丈夫なのジャンヌ! ジャンヌってば! どこかケガしてるんじゃ・・・!!」

「・・・フフ・・・フ・・・なのは・・・・・・アイル、ビー・・・・・・バ~~・・・・・・がく」

「ジャンヌ~~~~~~ッ!?」

 

 そしてボロボロの身体になって、帰って行く戦士のセリフだけを口にして気絶したジャンヌを助けるため慌ててお兄ちゃんたちを呼んで運んでもらって、鈴鹿ちゃんのお屋敷で夜まで休ませてもらってから家に帰ってきて―――今の時間になってしまってる。

 

 

 

『あの杖と衣装、それに魔法の使い方はたぶん・・・・・・ううん、違うよね。間違いなくあのとき先に現れてた黒い女の子は、ボクと同じ世界の住人だ』

「うん・・・やっぱり、そうなんだね・・・・・・」

 

 魔法もかけてくれたおかげで早めに傷が治ったジャンヌを連れて家に帰ってきてた私は今、ユーノ君とベッドの上で向かい合いながら、そのことについて話してもらっている・・・。

 あまり聞きたくなかったお話・・・。

 聞いてしまってもユーノ君のお仕事をお手伝いするのをやめることは選べないお話・・・。

 

 それはもし、あの子がまた私と同じように【ジュエルシード】を集めようとしてる時に出会ったら・・・また今日と同じように、戦わなくちゃいけなくなる・・・・・・そういうことなんだって、子供の私でも理解できる問題・・・。

 

「ジュエルシード集めをしていると・・・あの子とまた、ぶつかっちゃうのかな・・・」

『・・・・・・・・・』

 

 ユーノ君はわたしの言葉を聞いても、何も答えてくれなくて・・・・・・けど、悲しそうな瞳で黙ったまま見つめてきてくれて・・・・・・「大丈夫?」って思ってくれてるのが、言葉にはならなくても何となく分かって、少しうれしかった。

 

 今までのロストロギアに変化させられた動物さんや、気を失ってる人たちだけと戦ってきたのが今日までの私とジャンヌがジュエルシード集めでやってきたこと。

 でも・・・今日からは違う。違うかもしれない。変わっちゃうかもしれないんだ・・・。

 

 ロストロギアに変えられてしまった人たちを、元に戻すために魔法を使ってた戦いじゃなくて、私たちと同じようにジュエルシードを集めているだけで、私と同じ魔法少女とジュエルシードを手に入れるためにで、ぶつかり合う・・・。

 

「・・・・・・・・・(ギュッ・・・)」

 

 思わずベッドの上で膝を抱えて小さくなりたい気持ちになった。

 不思議と、同じ人同士で戦うことに怖さは感じてない自分がいる・・・けど、その代わりに寂しさと、悲しさが、理由は分からないけどスゴく、スゴく強く感じちゃって震えそうになってる・・・・・・自分がいる。

 

 それに―――

 

『彼女もそうだけど、後からやってきた黒い鎧の女の子にも気をつける必要があるかもしれない。

 衣装や武器、それと戦い方から見ても、多分ジャンヌが使ってるシュヴァリエと同じ力を使うことができるんだと思う。

 それに話を聞く限りだと、ジャンヌとなにか深い因縁があったようだったし・・・・・・ねぇジャンヌ、君はあの子のことを何か知っているの? もしそうなら教えてほしい。あの子はいったいな――』

 

 

「キィィ~~~~~~ッ!!! あんの生意気なチビジャリ女! 今回は仕止め損なったけど次は殺すわ! 絶対殺すわ!

 殺して土の下深くに埋めて存在そのものを過去から未来にかけて全部抹消してやるわ! 歴史改竄して存在自体なかったことにしてやるわよ! 復讐よ!

 リベンジよ! アヴェンジャーよ!!

 アイツが誰かは知らない! どこの誰かも全く分かんないけど・・・・・・なんっか復讐したい欲求に駆られんのよ!! 私の魂がアイツに復讐して決着つけないと落ち着かないって叫んでるのよ!! んぅぅぅもぉぉぉぉぉぉぉッッ!!!」

 

 

 ジタバタジタバタバタ!!

 ・・・・・・わたしとユーノ君が座ってるベッドの隣で、ジャンヌがすごく――ものすっごく悔しそうに暴れながら叫んでて、後からきた黒い女の子を「殺す殺す」って怖い言葉をさっきからずっと叫び続けてるんだけど・・・・・・大丈夫、かな? 大丈夫だよね?

 

 なんとなく、次に後からきた黒い女の子と再会したときに、ジャンヌとあの子がぶつかり合った時がすごく心配です。

 

 はぁ・・・なんだか今日は色々あって疲れちゃった・・・。

 私の他にも魔法少女をやってる子がいて、でも相手の子もジュエルシードを集めてて、わたしはユーノ君のためにも渡してあげることはできなくて、あの子もきっと理由があって集めてるから渡してくれることは多分なくて―――それだと、あの子と私はぶつかり合っちゃうのは避けられない・・・。

 

 できれば戦いたくなんてない・・・。誰も傷つけずに、傷つかなくて終われるなら一番いい。

 けど・・・それが本当にできることなのか・・・・・・わたしには分からない。答えがないの・・・。

 

 戦いたくないけど、戦わなきゃいけなくて。

 あの子に止めてもらいたいけど、止めてくれるか分からなくて。

 

 

「これから・・・どうすればいいんだろう?

 わたしに何か、できることってないのかな・・・」

『・・・・・・・・・』

 

 

 不安な気持ちが思わず声に出てしまって、ユーノ君はただ心配そうな瞳で見つめ続けてきてくれて、それで―――

 

 

 

「いや、浸ってるところ悪いんだけどさ。

 どうするもなにも―――どーせ何もできないんだから、何もしなくていいんじゃない?」

「そんなハッキリ!?」 

 

 

 急に冷静に戻ってたジャンヌからキツイことを言われちゃったの!?

 い、いやまぁ確かにわたしには、何もできそうにない問題かもしれないけど、あの子とは会ったばっかりで何も知らないから、考えるだけ無駄かもしれないなって、思う気持ちが0ってわけじゃないんだけど、それでも!!

 

「で、でもだって! 悲しいじゃない! 同じ魔法少女で、ジュエルシードを回収しているのに戦うなんて!

 それに・・・あきらめちゃったら、本当になにも出来なくなっちゃう! そんなの絶対、悲しすぎるよ!!」

 

「まぁ、そうかもしれないけどさ。

 それでも今のアンタには何も出来ないんだし、やってもこじれるだけそーな立場だし、何もしなくていいんじゃない?」

 

「だから! いいの!? それでいいの本当に! 大丈夫なの!?

 この前ジャンヌが遊んでた『おとめげーむ』っていうのだと、後で絶対に響いてくるから選んじゃダメって言ってたよね!?

 選んだ瞬間に、主人公さんたちが魔物さんたちに襲われて真っ暗になっちゃったし!

 お父さんが見てた事件のテレビだと、振り返った人が犯人の人に後ろから―――」

 

 

 

 夢と希望と愛の溢れる魔法少女ファンタジーの世界に混ざり込んできて、ちゃっかり趣味の乙女ゲームも小遣いもらって遊ぶようになってたIS少女ジャンヌによって、微妙に夢が削れた性格に変えられちゃってたっぽい高町なのはと、終生のライバルにして生涯の友となる少女との出会いはこうして終わりを告げる。

 

 それは生涯消えないトラウマを植え付けられる行為を強要され、相手にかんする記憶は失っても完全に忘却することはできず。

 掘り起こして復活させて完全に消滅させなければ気が済まない、想いと感情と憎しみと、復讐を願い求めて黒く染まった聖女の名を持つ少女として。

 世界が変わってもなかったことには出来ない、してやらない。そんな終生の宿敵と決着をつける覚悟を新たにした日々の始まりでもあった。

 

 

 同じ家で暮らしてる友達で仲間の少女であっても、方針があんまり合わない時は合わないこともあるらしい、敵が被らない2人の黒い少女たちと対立した正義側魔法少女たちの利害損得計算対応。

 

 同じだったら多分、分裂したんでしょうけど、違ってる相手同士だと分裂まではしない。

 正義の魔法少女同士の関係性は、思ってたより夢が薄い(無いとは言わんが)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ―――そして、その頃。

 

 

 

【ふぅ・・・・・・暇だ。力を求める者が現れぬ・・・】

 

 

 

 最初のロストロギアそのものが自我をもって敵になったヤツの後、猫とか気絶した人間とかの自主的に『強い力』を強く求めてくれる願望の持ち主が、魔法少女の敵になってくれないので出番がなくて暇してるヴァルキリー。

 

 もっと悪意ある、自分の意思で力を求める悪意ある者をロストロギアが選んでくれること募集中。

 

 

 

つづく

 

 

 

 

 

 

 

オマケ

 

【今作版ラウラの簡易設定】

 

理由は分からないが、ジャンヌと一緒に「なのは時空」へと飛ばされてきたIS操縦者で、こっちの世界では「IS少女」

ジャンヌと同じように記憶の大部分を失っているが、ジャンヌへの「想いだけ」は強く残っていて、とりあえずそれを果たすことを最優先している。

他のことは、最優先事項を果たした後からでも遅くはない。と言い切って突っ走るタイプ。

 

 

『シュヴァルツェア・レーゲン』

元々は自分の専用機だった第三世代ISだったものが、「なのは時空」でシュヴァリエやレイジングハートと同じように自我をもち、喋れるようになったラウラの相方。

通称は「シュヴァルツ」

 

それぞれに個性と喋り方で特徴を持たせてあり↓

 

 

 

なのは×レイジングハート=英語の若い女性ボイス。理性的で忠実。

 

フェイト×バルディッシュ=ドイツ語で低いバリトンボイス。やや攻撃向きなイメージ。

 

 

ジャンヌ×シュヴァリエ=機械音声、機械的な報告口調。ただし明らかに性格が悪い。

 

ラウラ×シュヴァルツ=帝国繋がりで大日本帝国口調。火の玉特攻バンザイ。

 

 

 

原作組が理性的に関係改善へと進むのを手助けしてくれそうな武装なのに対して。

悪化させることしか役立ちそうにない今作組の武装たち。

 

そーいう内訳です。

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