たくさんの感想・評価ありがとうございます。
返信しきれてませんがゆっくりやるのでご勘弁。
ほぼイチャイチャ。閑話扱いにするか迷いましたけど本編ということで。あと短い。
おまけ、カスタムキャストで遊んでみた。
つ
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12/29:03:19・おまけ追加。
想いを伝えあった私たちは、同じベッドに腰掛けて、身体を寄せ合いながら穏やかな時を過ごしていた。
すりすりと、出久の首元にマーキングするように頭を擦り寄せれば、彼は頭を撫でてくれて。
今までと変わらない筈のスキンシップが、凄く特別な事に思えてしまって。
私の一方的な恋慕だと思っていたのが、両想いだと分かったから?
出久のスキンシップに、私へのあったかい想いを感じられるようになったから?
……ううん、どっちもだ。
愛しい気持ちがどんどん湧き出て、私の心を満たしてくれて。
いつも以上にほわほわしている私を、出久もいつも以上に穏やかな笑みを浮かべながら包み込んでくれていた。
「凍夏ちゃん。休まなきゃいけないし、ちょっと横になろっか」
「ん……一緒に?」
「違うよ!? ……凍夏ちゃんだけ、ここに」
ポンポンと叩かれたのは、出久の膝。
成る程、膝枕か。一緒に寝るんじゃなくて、ちょっと残念。
まあ、学校で出久はそんな事言わないか。
それはそれとして、膝枕は嬉しい。
いそいそと頭を出久の膝に下ろすと、思いの外硬い感触で。
けれども、出久の匂いが強く感じられて、とてもリラックス出来る場所だった。
体操服のズボン越しの太ももに頬をすりすりしていると、髪の毛をさらさらと撫でられる。
「凍夏ちゃんの髪、綺麗だね」
「ん、出久に撫でられても良いように、ちゃんと手入れしてるよ」
「あはは、そんな理由でまさか………………えっ、冗談じゃなくて?」
「? うん」
「ま、まじでか…………」
私の言葉に片手で顔を隠している出久。
けど、この位置からは赤くなった頬も、にやけそうなのを堪えている口元も、全部見えている。
教えてあげても良いけど、出久のこんな顔を見られるのは新鮮だし、黙っていよう。
何より今までと違って、素直に反応してくれるのが嬉しいから。
私は緩ませた顔を隠さずに、頭に乗せられたままの出久の手を、しばらくにぎにぎしていた。
「……凍夏ちゃんは、さ。いつから……そうだったの?」
多少照れが収まったのか、まだ頬が少し赤い出久が問いかけてくる。
これは、いつから出久を好きになったのか、って意味かな。
今更な感じもするけど、ちゃんと口に出した事はなかったっけ。
「初めて会った日から、だよ」
「そ、そんなに初めから!?」
「うん。気づかなかった?」
「………………いやいや無理だよ! 会った時から、距離感が変わらなさすぎるし!」
「えへへ、ずっと近くにいたもんね」
「そこじゃないんだけどね! …………十年も、待たせちゃったんだ」
申し訳なさそうに呟く出久。
そんな事、気にしなくていいのに。
でも……ちょっとだけ、わがままを言っても良いかな?
出久の膝枕から起き上がって、唇に人差し指を添えながら告げてみる。
「なら、出久からキスして?」
「きっ…………キス……ですか」
「うんっ。してくれたら、許してあげる」
「こ、ここぞとばかりに来るね……!」
また耳まで真っ赤になった出久。
流石に贅沢を言い過ぎたかもと、少し反省する。
恋人になれただけでも十分なのに、もうその先を願うなんて。
やっぱりいい、と言おうとして……出久に肩を掴まれた。
顔は赤いままだけど、真剣な表情で私を見つめている。
えっ、あの、もしかして。
「凍夏ちゃん…………」
「あ…………」
そのまま顔を近づけてくる出久に、私は速くなる鼓動を感じながら、目を潤ませて。
「んっ…………」
口に触れた瞬間、さっきと同じか、それ以上のしあわせや喜びを溢れさせた。
ふにふにと唇を動かせば、こそばゆくもやわらかい感触が癖になりそうで。
出久も、少しずつ、ついばむように返してくれる。
お互いの唇を、はむはむと堪能しあってから。
出久から、ゆっくりと離れるようにキスを終えた。
「…………ど、どうでしょうか……」
「す、すごく、よかった、です……」
二人して敬語になってしまった。
いや、だってこれ、すごく恥ずかしい。
してる間はしあわせな気持ちで包まれてるんだけど、する前とした後がダメ。
胸の奥がむずむずしてきちゃって、慣れる気がしない。
出久も感じている事が同じらしく、大分照れ照れしてる。
あっ、目が合った。
何となく逸らしたくなくて、じっと見つめあっていると、どうしてか可笑しくなってきて。
「「……あははっ」」
一緒になって、笑ってしまった。
暫く笑いあって、落ち着いた頃。
再び出久の膝枕でごろごろしていると、放送が流れる。
『ステージの修復ももうすぐ終わりそうだ! 次の試合の生徒はそろそろ控え室に待機しときな!!』
「んー……もう、そんな時間かぁ」
「あんまり休めてないけど、大丈夫?」
「うん。後一試合だし、頑張れるよ」
「……そっか」
寝転んだまま胸の前でぐっと拳を握れば、出久は困ったように笑みを浮かべてから撫でてくれる。
これは間違いなく、体調を見抜かれてるなぁ。
……正直に言えば、出久戦での疲労やリカバリーガールの治癒に使った体力を含めて、普段の半分のパフォーマンスも維持出来ないと思う。
しかも対戦相手は、恐らく勝ち上がってくるだろう爆豪。
下手な手を打てば、一瞬でやられてしまうかもしれない。
だけど、私にも絶対に負けられない理由がある。
「出久」
「ん、なあに?」
「優勝するから、応援しててね」
「――もちろん、頑張れ!」
大切な幼馴染で、大好きな恋人に。
託された思いと、送られたエール。
それが私の身体と心に、力を与えてくれるから。
「うん――頑張る!」
絶対に、負ける訳にはいかないんだ。
出久と拳を合わせながら、私は力強く笑みを浮かべた。
「気張るのは良いけど、膝枕しながらだと格好付いてないよ」
「「わっ!?」」
リカバリーガールが、いつの間にか戻ってきてたらしい。
恥ずかしくなるので、出来れば声を掛けてほしいです。
恋人になっても、距離感はそんなに変わらない二人。
出久くんからのスキンシップが多少増える程度? オリ主からすれば大きい変化かも。
体育祭編、年内に終わらない気配。