特等席で見るFGO   作:霧野ミコト

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第二十一話 激闘?!ぐだぐだ天下布武

「というか飽きてきたんじゃが……」

 

なんとか沖田さんのフォローをし終えて、次の目的地へ向かっていたところでぽつりと魔人アーチャーが漏らす。

 

「すごくいい加減なことを言ってる?!」

 

「元はと言えばあなたのせいなんですから、きっちり最後まで面倒見てください」

 

「そういえば、魔人アーチャーさんと沖田さんは元の世界ではどういう関係なんですか?」

 

息の合った掛け合いをしているが、生きた時代は違うため当然生きていた頃の知人なんていうものではない。

 

「どういった関係といっても、そうじゃの。目障りな奴じゃなとにかく。ワープとかうざいし」

 

佐々木小次郎(農民)と同じく、彼女は技を極めることによって宝具にまで昇華させた。

 

それは魔人アーチャーが言うとおり、ワープしたかのように一瞬で間合いを詰めてしまう。

 

「それはこっちの台詞ですよ!あなたが聖杯を爆弾なんかに改造しなければこんなことにはならなかったんです!」

 

「聖杯を爆弾に?!」

 

知っていたとはいえ頭が痛い。

 

「うむ、わし考案の一発逆転の超兵器なのじゃ」

 

普通に考えてそういうことをしようとは思わない。

 

「だが、ちょっとした弾みで再構成中の炉心に頭から落っこちてしまってま。おかげでわしの力のほとんどを持っていかれるわ。妙な生き物が発生するわで散々なのじゃ」

 

「なんだか良く分からないけど。無茶苦茶をしていたのだけは分かったよ」

 

やってることは無茶苦茶だし、結果としてのこれは完全に魔人アーチャーの自業自得だろう。

 

あと、小声で『無茶苦茶するのはうちだけじゃないんだ』と言っていた辺り、彼女の気苦労が伺える。

 

彼女の回りには無茶苦茶をする子がいるし。

 

まあ、彼女自身も割りと無茶を平気でやっているが。

 

「あ、無駄話をしていたら到着しましたよ。ここが特異点の中心地、大坂……のはずですが」

 

「どう見ても南蛮街なんじゃが」

 

見渡す限り日本風の家屋はどこにもない。

 

正直、日本というか現世が恋しい。

 

文明の利器はカルデアに戻ればいくらでもあるが、自分が慣れ親しんでいたものはどこにもない。

 

当然FGOの世界である以上FGOもないし、それ以外の自分の遊んでいたソシャゲもない。

 

そもそも、世界が燃やされた以上あっても遊べないわけだけど。

 

一応、マギ☆マリもせっかくなので見てみた。

 

確かに可愛かった。

 

だが、中身がグランドクソ野郎って言うのを分かっているのですぐに嫌になった。

 

せめてプロトの方ならとも思ったが、あっちもあっちでアーサーに滅茶苦茶な仕事を与えている分、やっぱりなしとなった。

 

「フフハハハハハハ!よく来たな雑種ども!」

 

「こ、この声は?!」

 

え、この人も出るんだっけ?

 

第五次のサーヴァントだけだと思っていたけど、全く数に入れてなかった。

 

一応、確かにSN勢ではあるけど。

 

というか、本当にエルキドゥ使わなくて良かった。

 

使ってたら間違いなく殺されたわ。

 

「我が名は黄金郷ジパングの主にして人類中世の英雄王、豊臣ギル吉!」

 

納得した。

 

確かに、これならギルガメッシュが適任だ。

 

というか、彼以上に適任なサーヴァントは初期にいないだろう。

 

「黄金と言わず、茶器と言わずこの世の全ての財は我のものだぎゃ!!」

 

『うわぁ、もうどうにもならない感じに混ざりまくってますね。だぎゃって』

 

さすがの英雄王もぐだぐだ粒子には勝てなかったか。

 

「ん~、なんとなくサルを思い出すのう」

 

俺が知ってるぐだぐだの秀吉は魔人アーチャーが大好きすぎる変態だ。

 

いや、ただの変態じゃなくて、ドン引きするほどのド変態だ。

 

それと一緒にされる最古の英雄王。

 

エルキドゥが聞いたらどんな反応をするのだろうか。

 

確実に分かるのは、イシュタルが大爆笑することだろう。

 

「勘違いするなよ雑種。この程度の泥で我の存在は塵一粒も揺るぎはせん!此度は別件だ!」

 

「別件?」

 

「忘れたとは言わさんぞ、我の財宝下賜の件だ!満を持して宝物庫を解き放ったと言うのに……」

 

ああ、そういえば確か、これが始まる前に300万DL記念があったんだっけ。

 

「やれローマの方が太っ腹だの、やれ黒よこせだのなんやのと雑種の分際で好き放題ぬかしおって!」

 

そうとうメタい気がするというか、それ俺関係ないよね?と言いたい。

 

「黒とか白とか我も欲しかったのだぞ!我も……我もつらい……とても辛い」

 

聖杯の泥を飲ませてオルタ化させた挙句、捨てたのはカウントされないのだろうか?

 

まあ、カニファンではオルタ化したセイバーに惚れてたが。

 

「なぜ……ただのひとりも……我の十連にはやってこないのか……」

 

剪定事象になるからです。

 

『いや、存在が揺るがないって言うか、英雄王も大分残念になってますよね』

 

いや、この人シリアスやらせたら格好いいし、悪役させてもすごく似合うけど、残念な時は残念な人だ。

 

「だが我はくじけぬ。手に入らぬから美しいものもある。フッ、逆に考える健康法、というヤツだな」

 

それ、原作同じく手に入ったらいらないって捨てるフラグじゃないですかね。

 

というか、いろいろつっこみたいところがあるが、さすがにこの人相手には無理だ。

 

言ったら最後殺される。

 

「いずれくる次の記念のため、今は力をためるのみ。この国の黄金やら地味な茶器やらを集め、次こそは誰が真の王か知らしめてやろうではないか!」

 

「こっちのも滅茶苦茶だけど、とにかくこれを倒せば終わりだし、マスターさんさくっと倒して帰って寝よう!さすがにちょっと疲れてきたし、別の意味で」

 

今回はつっこみ役として頑張ってくれたし、仕方ないだろう。

 

うん、本当にお疲れ様だ。

 

「ふん、日輪そのものたる我に刃向かうか、雑種。よかろう、半兵衛、官兵衛、策を申せ!」

 

あ、一応いるにはいるんだ、あの二人。

 

「そんなもんあるか馬鹿め。大体なんだこの低クオリティな世界観は!なってないにも程がある!ええい、二次元を三次元の映画にするなと言うのだ!」

 

「いやはやなんとも残念無念ご愁傷様ですねぇ!しかし、まあこういう機会ですし?同じ馬鹿なら踊らにゃ爆死、といアジアでは申します。せっかくなので派手に弾けるとしましょう!」

 

やはり登場キャラクターの少なさは致命的だな。

 

最初から最後までキャラクター選定がひどい。

 

とはいっても、さてどうしたものか。

 

腐っても英雄王というか、相手はあのギルガメッシュだ。

 

俺の指揮じゃ神秘殺しの魔人アーチャーがいるといってもきつい。

 

キャスターの二人はなんとか出来るが、さすがに骨が折れる。

 

リンクも切れてないからエミヤのときのように使うわけにはいかないし。

 

そもそも下手な贋作を見せれば最後、思いっきり怒られる。

 

いくらエミヤのものを真似たとは言っても贋作は贋作だ、彼の目を誤魔化せまい。

 

困った。

 

困った時は仕方が無い。

 

「英雄王のことは任せた、魔人アーチャーと沖田さん!行こう、イリヤ!」

 

丸投げだ。

 

見た(・・)感じ、ぐだぐだ粒子の影響もあって、本来に比べるとかなり弱体化はしている。

 

俺じゃどうにも出来ないが、彼女達の判断で動く分ならなんとか出来るだろう。

 

適材適所だ。

 

というわけで、さくっと二人を落としてしまおう。

 

 




自分で読み返しながら書いていますので、この話を書く前に確認していたらギルガメッシュが出てきてびっくりしました。
以前のお話で、エルキドゥの話をしましたが、それは第七特異点のときの話のつもりで書いていたので、ここでの登場を全く予想していませんでした。
主人公の気持ちには私の気持ちも多少なりとも入っています。
いや、本当にびっくりしました。
あと、個人的な話ではありますが、転勤が決まりました。
なので、しばらく転勤の引継ぎや引越し等でばたばたするので、更新頻度はがくっと落ちると思います。
せめて、ぐだぐだ本能寺は終わらせてからと思っているのですが、どうにも今のペースだと難しいかもしれません。
楽しみにしてくれていらっしゃる方もいる中、申し訳ないですが落ち着くまでしばらくお待ちください。

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