特等席で見るFGO   作:霧野ミコト

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平成最後の更新、滑り込みで何とか間に合いました。
ただ、今回はちょっと触りの部分だけなので短めです。


第三章 セイバーウォーズ~リリィのコスモ武者修行~
第一話 episode Ⅰ  リリィの旅立ち


「――ふう。打ち込み千回終わりました、マッケンジーさん!」

 

額から珠のような汗を輝かせながら彼女――アルトリア・リリィはそう言った。

 

「いつもと同じ鍛錬ですが、誰かに見てもらっていると身が引き締まって、楽しいです!」

 

今俺たちは、リリィの鍛錬のために特異点に来ている。

 

宝具の威力が上がらず、自分では足手まといだと思い暇を取ろうとした彼女を止めるべく、というか彼女の更なる強化のための鍛錬だ。

 

「お疲れ様です。ここから見ていても抜群の切れ味だったよ!」

 

少しだけ頬を上気させてそういうのはイリヤ。

 

リリィの気迫の篭った打ち込みを真剣に見ていた。

 

「そうですね。打ち込み事態には問題なさそうですね」

 

そして、ここに来ている最後の一人がそう締めくくる。

 

桜色の和服に、桜色がかった金髪、いったいどれだけ増えるのかと言いたくなるほど良く見るアルトリア顔の女性。

 

ただし、剣の腕は幕末最強とも言われる剣客集団新撰組でも指折りの女性でもある。

 

まあ、要するに沖田総司だ。

 

「なら、どうしてリリィさんの聖剣の威力は上がらないのかな?」

 

「そうですね。ある程度の成果が出てもおかしくはないと思うんですが」

 

とりあえず俺は彼女を呼んではいない。

 

織田信長と一緒になぜかいた。

 

いや、配布だから織田信長がいるのは分からないでもない。

 

ただ、ガチャ産のはずの彼女がなぜかカルデアにいたのだ。

 

一応、理由を聞いたら

 

『気合ですよ、気合!あ。あと、前みたいに病弱のスキルを消してください!』

 

なんて事を言われてしまった。

 

いや、気合で来るなよと言いたくなったが、基本ギャグ時空のサーヴァントに言っても無駄そうなので諦めた。

 

ちなみに病弱のスキルは消していない。

 

正直、手持ちサーヴァントはイリヤだけで十分だ。

 

下手に情けをかけてしまうと、最後まで面倒を見ないといけなくなる可能性だってある以上、余計な手出しをするつもりはない。

 

まあ、おかげで四六時中追い掛け回される始末ではあるが。

 

あと、織田信長の方は、俺よりも藤丸と一緒にいるほうが楽しそうだということであっちに行ってるので、彼女のマスターも俺ではなく藤丸がやっている。

 

ロマニ達には自分が関わったサーヴァントなんだから面倒を見るようにと言われたが、本人があっちがいいというのだから仕方ない。

 

ただ、当の藤丸は大変そうだが。

 

この間あったアルトリア・オルタ(サンタ)のクリスマスイベもひいひい言いながらトナカイをやっていた。

 

俺が変わりにするつもりだったが、あっさりとオルタに断られてしまった。

 

どうやら、俺がトナカイ役をするには役者不足らしい。

 

まあ、マスターとしての信用は天と地ほどの差があるから仕方が無い。

 

「それは、きっと、わたしの心の迷いが聖剣の輝きを曇らせているのです。わたしはある英霊の要素から確立した幻想のようなもの」

 

確か、彼女はSNのアルトリアとは厳密に言えば違う。

 

選定の剣を抜いてから王になるまでの『イフ』の存在。

 

仮にこのまま成長したとしても、彼女はSNのアルトリアと同じになることはない。

 

故に、幻想。

 

「こうしてリリィとして確立している以上、まやかしでもニセモノでもないのですが、私は私が本来いないものであること、幻想の類である事をどうしても意識してしまう。そんな迷いから修行にも身が入らず、聖剣も力を発揮しない。具体的に言うと宝具レベルが上がらない、という事態に繋がっているのかと」

 

確固たる自分があるものは強い。

 

揺るがない何かがあれば、それを芯に据えてどっしりと構えることが出来る。

 

だが、彼女にはそれがないのだろう。

 

だから、強くなれない。

 

「リリィさん」

 

イリヤはそうつぶやくも言葉は続かない。

 

どう言葉にすれば良いのか分からないのかもしれない。

 

俺としてはこの後の展開を知っているので、何も言わない。

 

実際、空には見なかったことしたくなるようなおもちゃがあるし。

 

「え?」

 

「あ?」

 

「おや?」

 

四者四様呆然とした様子で見ている。

 

「なんですかこれーーー!!」

 

沖田のツッコミが入る。

 

イリヤと沖田のダブルつっこみ。

 

これだと更に自分は楽が出来そうだ。

 

いや、面倒見るつもりはないけどね。

 

「あ、隕石のようですね。おそらく空から降ってきたのかと。ご心配なく。放射線、殺人ウイルス、その他もろもろ危険物質の反応はありません。もう、皆さん大げさなんですから。何の害も無い、よくあるイベントではないですか」

 

「あ、あの。その、隕石とかじゃなくて!マスター、マスターからも鋭い指摘をしてあげて!」

 

「えー、頻繁にあるの、それ?」

 

出来ればつっこみはしたくなかったのだが、イリヤに言われたんなら仕方ない。

 

「はあ、まあ。他のサーヴァントの皆さんはそうでもないらしいのですが、わたし一人でいるとわりと」

 

まさかのカミングアウト。

 

どうやら、ハプニング体質らしい。

 

まあ、どっかの探偵物みたいに、行く先々で殺人事件が起きるよりかはましなんだろうが。

 

「ああ、そう」

 

とりあえず、考えるのはやめておいた。

 

こういうイベントの時は下手に真面目に考えるだけ無駄だ。

 

だって、型月だもの。

 

真面目に考えると辛くなるだけだ。

 

「何を諦めてるんですか、貴方は!」

 

「落下してきたものから人影が?!」

 

「説明は不要!なぜなら、事情は不時着する時にバッチリ見せてもらいました。ですがもう見ていられない!それでもセイバークラスか、君は!」

 

セイバー顔がこれで三つになる。

 

うん、少し頭が痛い。

 

同じ顔が三つあればそうなっても仕方ないよね。

 

「わ、わたしですか?!はい、未熟者ですがこれでもセイバークラスの末席に実を置かせていただ――」

 

「ええい、見るに耐えないその弱腰!惰弱、あまりにも惰弱!可憐ですかそうですか。もはや戦うのみですね。構えなさい、そこのセイバー!あとそこのマスター。真のセイバーとは何なのか、このわたし――謎のヒロインXが思い知らせてあげましょう。とう!」

 

「な、なんか分からないけど、襲い掛かってきたよ?!」

 

「ここは仕方ありません。とりあえず黙らせるしかありませんね」

 

「というわけで行くよ、リリィ!」

 

「は、はい、もちろんですとも!相手が何であれ、守るのが騎士の務めです!」

 

 

 




というわけでSW編開始です。
そして、あっさりと飛ばされるクリスマス。
まあ、主人公じゃトナカイが勤まらないから仕方ないよね、というわけでスルー。
トナカイとサンタは信頼が大事ですからね。
さて、SWですが、以前も言ったように大分端折ると思います。
なので、早めに終わると思います。
と言いつつ、それまでのことを思い出すと長々となりそうな気もしますがね。
まあ、のんびりと待っていただけたらと思います。
ちなみに、事件簿コラボの方はどうでしょうか?
自分の方はとりあえず前半戦は終わりました。
一応、グレイの方は宝具1ですがレベルマックスとなりました。
貴重なNPチャージ持ちの全体殺なので、周回では頑張って貰うつもりです。
ガチャの方ですが、無事にライネスとルヴィアを引けました。
久しぶりの百連以内というまずまずの結果にほっとしています。
モードレットがすり抜けで来た時は諦めかけましたがね。
諦めなくてよかったです。
それでは、これぐらいで。
また、次話で。
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