皆さんは無事終わりましたのでしょうか?
自分は先週無事に終わりました。
キリシュタリアは割と好きだったんですが、今回で更に大好きになりました。
うん、一緒に人理修復をしたかったなと思いました。
ちなみに、いつものごとくノー令呪しばりだったのでしんどかったです。
いや、ストーリーで三つも令呪使う以上、バトルで使うのは興醒めもいいところと思ってしまい、やってしまいました。
デメテルには苦労しました。
したぶんだけ実装してくれたらだいぶ回す予定だったので、残念です。
いつかは実装して欲しいもので。
イリヤと合流してからだいぶ時間が経った。
その間に、何度か藤丸たちもこちらにやってきたが、その都度ロマニの指示もありなんとかやり過ごすことができた。
だいぶ時間が経ったこともあって、イリヤと藤乃は打ち解けたみたいだ。
仲のいい姉妹にも見えないこともない。
いや、髪の色的に無理があるか。
「いやらしい眼で私たちを見ないで欲しいのですが。
「相変わらず物騒だね」
「なら見るのをやめて下さい」
「辛辣!」
この嫌われ具合の凄まじさはちょっとびっくりする。
人に愛されないことは慣れているが、ここまで嫌われるのはさすがに少し残念だ。
まあ、自分がしていることを考えれば仕方ないのだが。
「あの、二人は今日会ったばかりなんですよね?」
「まあ、そうだね」
彼女の存在はだいぶ昔から知っているが、会ったのは今日が初めてだ。
「その割には、かなり親しいと思うんだけど」
「イリヤさん。私と彼はそんな親しい間柄ではないのですよ」
「だけど、その割にはお互い遠慮がないですよね。ちょっと羨ましいです」
お互いがお互いに遠慮せずに言い合う。
それはお互いがお互いを信頼しているから、と取れないこともない。
「別に彼女が特別と言うわけじゃないさ、単純な話取り繕う必要がないから、だよ」
ただ、俺たちに関してそれは当てはまらない。
最初からお互いが交わることがないことが理解しているからこその関係だ。
「逆にイリヤに嫌われたら、俺はへこむ。だから、大事にしてるだけで、遠慮してるわけじゃないさ」
イリヤの頭を撫でる。
嫌われたくない、愛されたいと思う相手には、どうしても一歩引いてしまうことはよくある話で、おかなしなことじゃない。
むしろ、当たり前にあるようなことだ。
「イリヤさんは、もっと遠慮のない関係になりたいんですね?」
「……はい。そうですね」
「だったら、わがままを言いましょう」
「え?」
きょとんとした顔をするイリヤ。
「いっぱいわがままを言うんです。そして、困らせてしまいましょう」
「で、でも、そんなことしたら――」
「嫌いませんよ」
彼女は断言した。
そして、俺の顔を見た。
その表情は、『当然ですよね?』とも言わんばかりの表情だ。
「ああ、イリヤのわがままなら可愛いもんだからね」
「ということなので、いっぱいわがままを言って、いっぱい困らせてあげたらいいんですよ」
そういった彼女は優しい笑みを浮かべた。
本編終了10年後に彼女は交際中相手のために花嫁を修行していたらしいから、その後は妻として母として生きたはずだ。
その記憶があるのかどうかは知らないが、今の彼女からは余裕を感じだ。
思わず笑みがこぼれそうになる。
ここで出会ったのは偶然だ。
出会えるなんて思っていなかった。
一度としてストーリーに絡まなかったのだ、出会いなんてあるとは思っていなかった。
だが、これはある意味僥倖なのかもしれない。
サーヴァントは一癖も二癖もあるものたちばかりだ。
おまけに常識が現代人とはずれがある。
ストレスケアはロマニがしているだろうが、それには限りがある。
ロマニと藤丸は確かに仲がいいし、ストレスケアもしっかりとなされているだろう。
だが、あくまでも上司と部下としての関係上になりたっているものだ。
だから、甘えきれない。
弱さを見せきれない。
もちろんその辺りをケアしてくれるサーヴァントたちもいる。
兄貴分としてエミヤやクーフーリン、ロビンフットたち。
母親のように姉のように見守ってくれるブーティカ、マルタ。
だが、この中で現代を知るのはエミヤだけで、男だ。
男同士だからこそ出来る馬鹿もある。
ただ、時には甘えさせてくれる女性が必要になる時がある。
自分の知っている世界を知っていて、優しく抱きとめてくれる誰かが。
「もうそろそろかな?」
『そうだね。ちょうど今巨大ゴーストを倒したところだよ』
「なら、この特異点もまもなく終わりを迎えるな」
どこかで見たことあるような都会的な風景。
だが、はじめて見る風景。
懐かしさも寂寞感も何も感じない。
ここがせめてゲーム世界であれば、QP狩りが出来ずに残念に思うだろうが、それも出来ない以上、残す価値もない。
「さて、一つ提案があるんだが、どうだろうか?」
「提案ですか?」
「ああ、このままだと君は消える」
契約も何もしてない、というか単純に式が呼び出されたことにあわせて連鎖的に呼ばれた存在だ、やがては消えるだろう。
「だから、俺と一緒にカルデアにくるのはどうだろうか?」
通常であれば、契約したところで現地で呼ばれたサーヴァントはそのまま特異点が解消した時点で、役割を終え消えていく。
ただ、どこにだって例外はある。
配布サーヴァント達なんかがその最たる例だ。
終わっても、そこでお別れなんてことはない。
いや、そこでいったんお別れになっても、カルデアに戻ったら再会するなんてこともある。
だから、座から消滅しない限り、永遠の別れなんていうものは起きえない。
「貴方と契約を、ということでしょうか?」
「ああ。イリヤと仲良くなってくれたんだ、ぜひとも来て欲しい」
「そうですよ、一緒に行きましょうよ、浅上さん!」
彼女ともっと一緒に居たいのだろう。
イリヤもまた僕の言葉に同調する。
「申し訳ありませんが、それは出来ません」
「え?」
『もしかして、グランドマスターと契約するのが嫌だと言うことでしょうか?確かにいろいろとあれな方ですが、イリヤさんを可愛がることにはカルデアで右に出る人はいませんよ!』
「そういうわけではありませんよ。いえ、まあ、出来ればこの方との契約は進んでしたいものではありませんが」
「なら、どうしてダメなんですか?」
「簡単な話ですよ。本当の理由を話していませんから」
思わず笑いそうになった。
あっさりとばれてしまった。
別に必死になって隠そうとしていたわけじゃないから別に構いやしないが、来てくれないのは困る。
「それで、どうして私をつれて帰りたいのですか?私との契約なんて本当はしたくないのでしょう?」
正解。
俺が契約するのは、イリヤだけで十分だ。
それ以上となるととてもじゃないけど対応しきれないだろう。
だから、これまで出会ってから契約の話はしなかったのだ。
「簡単な話さ。俺とは別に来たもう一人のほう。本来ならこういったことに巻き込まれることなんてない、まともな自衛手段さえ持たない一般人なんだが、不幸なことに巻き込まれてしまった。それでも必死に頑張っているが、長い旅路だ。やがて限界は来る。そのときに寄りそえられる誰かが必要なんだ。母のように、姉のように、ね」
「それを私にやって欲しい、と」
「別に無理にとは言わないさ。そういうことをしてくれる可能性のある人がいることが大事なんだ」
常に見張っておくことには無理がある。
いつも一緒に、というわけにもいかない。
だから、気にしてくれる誰かは多ければ多いほど、見てくれる時間は増えるし、一人の負担は減る。
「そんなに大事なんですか?」
「大事と言うか、うーん、好きなんだよね、ああいう子」
「え!?」
イリヤが驚いたような声をあげる。
『おおっと、これはもしかして意外なライバル登場っていう感じですか~』
「いやいや、違うよ。単純に人として好きってだけの話」
「私は会ったことがありませんから分かりませんが、そんなにいい子なんですか?」
「いい子だよ。
多少本性を隠しているとはいえ、それでもまともな人間ではないのは確かだ。
言ってることもやってることもちぐはぐで信用も信頼も出来ない人間だ。
自分がそうなるように仕向けたとはいえ、ロマニ以下カルデアのメンバーたちは腫れ物のように扱っているのがいい例だ。
「そうですか。それはちょっと心配ではありますね」
「ああ、彼が歪みやしないか非常に心配なんだ。というわけで、お願いしたいんだけど大丈夫かな?」
「分かりました。非常に不本意ですが、契約いたしましょう」
「それは良かった」
思わず安堵の息を吐く。
これが終われば次は藤丸の相棒とも言える彼との対面だ。
無事に乗り切ってくれるだろうとは思っているが、それでもその後のメンタルは非常に気になるところなので非常に助かる。
「もし、俺との契約が嫌になったら言ってくれ、登録は藤丸の方に変えるからさ」
「それには及びません。貴方のサーヴァントになったからといって、無体なことは仰らないのでしょう?」
「まあ、特異点での戦闘ぐらいで指示を出すぐらいで、それ以外は基本自由行動ではある」
「なら、大丈夫です。あまり負担をかけるようなことはさせたくないのでしょう?」
「ありがとう」
マスターとサーヴァントは縁がつながる。
そうすれば、心労も増えるだろう。
自分のサーヴァントだから、といった責任感を持つ可能性だってあるだろう。
それを防ぐためには俺のところに居てくれるほうが助かる。
まあ、逆にそれを理由に遠慮される可能性もあるが、その辺りは同じカルデアの仲間という形で説得すればいいだけのこと。
「それじゃあ、これからよろしく」
読了ありがとうございます。
高評価、感想等お願いします。
モチベーションアップにつながりますので。