【アンコもどき小説】やる夫と叢雲とステンノは世界を渡りながら世界の危機を回避するようです   作:北部九州在住

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サイコロシーン撮り忘れたorz


入即出やる夫の現状

 目が覚めた。

 とりあえずお決まりの台詞を言ってみようと思う。

 

「……知らない天井だ」

 

「何、バカなこと言っているのよ」

 

 横から声がすると叢雲が。

 

「あら、こういうのも悪くはないわ」

 

 反対側に振り向けばステンノが。

 たしかにハーレムである。

 だが、そのハーレム云々を前に、俺は二人に声をかけた。

 

「おはよう」

「おはよう。やる夫」

「おはよう。マスター」

 

 挨拶は大事である。

 

 

 やる夫の社会的地位 76   100で高い

 やる夫の経済力    97   100でお金持ち

 やる夫の魔術      14   1で東洋100で西洋魔術

 

 

「あの駄女神、ここまでチート特典揃えてくれたのか……」

「あら?

 それは苦難に対する先払いじゃないの?」

「言わないでくれ。

 実はそうじゃないかと、疑っているんだから」

「で、どうするの?

 入即出『司令官』」

 

 日本の霊的護国組織ヤタガラス。

 そこの構成員で、海上自衛隊所属の二佐相当官。

 これ、海の悪魔は俺が出張るという事だな。きっと。

 

「叢雲。

 お前、メンタルモデルできるか?」

 

「もちろん♪

 というか、ここ、私の船の中」

 

 そこでやっと窓を見る。

 そこには横須賀の町並みが広がり、海上自衛隊の艦艇の中にちんまりと武装をつけずにこの船が桟橋に繋がれていた。

 

「うふふ。

 叢雲さん。

 貴方付喪神になっているわよ」

 

「えっ!?

 なにそれ?」

 

 公的身分が確保された結果、経歴まで作られていた。

 陰陽師の家系の入即出家は太平洋戦争にて没落。

 一人で生き抜いた果てに修行した結果、叢雲とステンノを得て今の地位を得ると。

 既にこの時点で成功者である。

 数年後に東京に核ミサイルが飛んでこなければだが。

 

「うわっ!?

 やる夫ちょっと見なさいよ!!

 金庫にこんなに金塊が!!!」

 

 成功した結果、莫大な富が艦長室の金庫に眠っていた。

 というか、魔術素材やアイテムもたっぷりある。

 

「なんとなく分かってきたわ。

 因果が逆なのよ。

 私達という存在の後に、結果が逆算される。

 これが駄女神の言っていた、アンコ神の効果ね」

 

 とりあえず理解した。

 そして、その上で行動しなければならない。

 

「とりあえず飯を食べるとしよう。

 それから情報収集だ」

 

 制服は三人分用意されていた。

 叢雲は三佐相当官、ステンノは一尉相当官である。

 一応海上自衛隊の作法は頭に入ってるらしいが、皆の奇異の視線が集まってしまう。

 

「なるほどな。

 ここに配属されたのはつい最近で、それを横須賀司令部は知らないか、あまり良く思っていないと」

 

 三人共朝ごはんはカレーである。

 食べながら今度は己についたデメリットを確認する。

 

「国家組織についているのは強みであると同時に、弱みでもあるな。

 お上の命令には逆らえん」

 

 俺への命令系統は3つ。

 純粋にヤタガラスからの命令なら問題はない。

 もう一つの護国組織であるクズノハからの命令は筋違いではあるが、大体従ったほうが良いことがあるというか、そういう場合、ろくでもない悪魔と対峙している可能性が高い。

 問題はゲームで演出できないリアルな所だった。

 

『海上自衛隊からの命令については、協力できる限りにおいて協力すべし』

 

 これである。

 断ってもいいが、断るならばそれ相応の理由を用意しなければならない。

 組織の上の人間は、すべからく政治というものに巻き込まれるのだ。

 もっと厄介なのが、来る途中で見えた星条旗である。

 当たり前だが、この世界の日本は日米安保条約を結んでいる訳で。

 米軍の要請というのが実にめんどくさいのだ。

 米軍が直接言うならまだしも、海自経由でお願いされたら断れない。

 ありがたいというか、ありがたくないというか、俺は数年後に自衛隊のクーデターと米国大使がこの東京に核ミサイルをぶっ放すのを知っている。

 とりあえずそれの阻止をしなければならないのだが、下手したら加担命令すら来かねない。

 

「とりあえず、情報だ。

 地図と新聞を買うか」

 

 で、船に戻って地図を見て頭を抱える俺。

 駄女神への呪詛も忘れない。

 

「学園都市に麻帆良学園に冬木市に海鳴市もある。

 介入し放題だな……」

 

 そりゃたしかに有名所ではあるが、闇鍋のようにぶっこむのはどうだろうか?

 罵倒しながら俺は新聞の日付を見る。

 1993年、8月23日だった。

 つまり、ほとんどが原作開始前である。

 

「あら?

 関西呪術協会に名簿が乗っているわよ」

 

 調べれば調べるほど、世界が、設定が生えてゆく。

 その怖さを俺は味わいつつ今後の方針を考えることにした。




学園都市  『とある魔術の禁書目録』
麻帆良学園 『魔法先生ネギま!』
海鳴市    『魔法少女リリカルなのは』
冬木市    『Fate/stay night』

多分介入できるのは『Fate/Zero』だろうなぁ。
第四次聖杯戦争の時期を調べないと。

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