【アンコもどき小説】やる夫と叢雲とステンノは世界を渡りながら世界の危機を回避するようです 作:北部九州在住
時計塔および聖堂協会の隠蔽工作 100なら完璧
結果 94
かかった費用 68 百億円
翌日の朝。
この冬木市の聖杯戦争は裏の世界で核爆発なみの衝撃をもって迎え入れられた。
考えてみれば当たり前で、裏技チート込とは言え全く別系統の術式を駆使して、その国の最高神の一人を降臨させることに成功したのだから。
人類史における過去最大級の奇跡と言っていいだろう。
そして、その奇跡を隠蔽するために、聖杯戦争の実質的なスポンサーである時計塔と聖堂教会は全力で隠蔽に入った。
具体的に言うと、政府関係各所を札束でぶん殴った。
流れた金の額は五千億円を超えたという。
経済大国日本の政治中枢を動かすのならばそれぐらいの金は必要だったし、時計塔も聖堂教会もそれだけの金を持っていた。
なお、この買収についてはメシア教も十字教も金を出したらしい。
その買収は現場指揮官である俺にまで及んだ。
「好きな金額を書いてほしいそうだ。
入即出海将補相当官」
言峰綺礼神父が白紙の小切手を差し出すが、さらりと階級が上がっている所を俺は突っ込む。
「俺は戦死した覚えはないのだがな。
何で二階級特進をしているのやら」
「それは貴方の隣のお方のせいだと思うがいかがかな?」
俺たちのやり取りに天津神アマテラスは食べていたコンビニのおにぎりの手を止めて目をパチクリ。
下界の食べ物に興味津々だったこの御方は既に五個目のおにぎりにチャレンジしている。
餌付けと言ってはいけない。
高位分霊という事は、低位分霊から情報をもらってこっちにやってきた上位種である。
つまり、犬のアマテラスも、狐のアマテラスも、メガテンのアマテラスの情報も持ってやって来た訳で。
「良かったじゃないですか♪
我としてはそなたが偉くなるのはうれしい限りです♪」
大聖杯からアマテラスを強引に作り出したから、見事なまでに情報にバグが紛れ込んでいた。
キャス狐でいけば良いものを聖杯に入っていたのはルーラーで、アマテラスの神性にあった事から、この顛末は始まっている。
なお、キャス狐は中立・悪で女性、天草四郎は秩序・善で男性で女性化しなければならず、アマテラスは三貴子の長女な訳でおねーちゃんである。
そこから多分霊基と性別が近いジャンヌあたりで用意して体を作ったのだろう。
で、ジャンヌの体に、キャス狐の情報とアマ公の情報が、元の神話と混ざってできあがった性格は、
『おちゃめな天然腹ペコのほほんおねーちゃん下界バカンスモード』
で、威厳たっぷりの登場は良かったが、俺のサマナーレベルが足りないと分かると俺の姉ポジションにちゃっかり収まっている。
縁もあるし敬意もあるが、どこかよそよそしい関係が今の俺と天津神アマテラスとの関係である。
「つまり義理姉ですね?」
……誰だこの女神様に無駄な日本のHENTAI知識をつけたのは……あ、この御方日本神話の頂点の一柱だし、近年ニートの祖と崇められていたから仕入先は無駄にあるのか。
どうしてこうなった。
これで神格は間違いなくあるのだから困る。
まぁ、ハーレムライフ満喫中の俺的に、一夫多妻去勢拳を喰らわなくてほっとしたのだが。
というか、貴方が歩くと花が咲くわ草が萌えたりと大変なのですが。
そして、ちゃんと神様をしているあたり始末に負えない。
既に宮内庁とヤタガラスと神社本庁と関西呪術協会が蜂の巣を突いたような大騒ぎになり、このお方の対処に頭を悩めているとか。
さもありなん。
「俺は二佐相当官だったんだがなぁ。
一佐はどこに行ったのやら……」
「聞いた所では、書類上では段階を踏んで遡って処理をした形になるとか。
この冬木に来た時から、海将補という事になるでしょうな」
聞きたくなかったそんな事実。
なお、大蔵省からやってきた入江省三が言峰神父が来る前に嘲笑って報告してくれた。
「彼らの本気を見せつけられましたよ。
ちょっとの買収ならまだどうとでも防げたのですが、数千億ならばもうお手上げです。
まさか、マイナス金利国債の全額引受という特大の飴で大蔵省中枢まで買収してくるなんて……」
そりゃそうだ。
この国、政府中枢が対魔忍世界だから、買収とかにとても弱い。
そんな所を数千億の金でぶん殴られれば、誰も文句は言えないし言わない。
今回の冬木の一件は、あくまで『災害』として片付けられ、テロ事件については災害にかこつけて迷宮入りが確定。
また、アマテラス降臨という『功績』の為に、アインツベルン・間桐・遠坂の三家は時計塔と聖堂協会から徹底的に擁護の手が入る。
彼らにかかった容疑や事件性は全部闇に葬られ、俺を含めた現場が泣きを見る事になった。
その現場にまで金をばらまいて黙らせるあたり、彼ら世界宗教の本気が見える。
そして、泥をかぶる事になる自衛隊のクーデターフラグがさらに進むことになる。
「現金より、こちらの条件は保護している間桐桜の身柄だ。
少なくともこっちは彼女を魔術師として育てるつもりはない」
「間桐家の次期後継者は時計塔では既に注目されているそうで。
その無理を通すだけの道理は用意していただけるのでしょうな?」
ため息をつくが今更の交渉である。
既にこちらには天津神アマテラスという巨大な勝ち確定の御方がいらっしゃるので大体の要求は通る。
「間桐家のご隠居は死亡で、一族に彼女以外ろくな後継者が居ない。
俺の下で学ばせた方が、第二の俺になる可能性を孕んでいるかもしれんぞ」
「児童虐待あたりで責められるのはこちらとしても面倒だ。
そちらにお預けしましょう。
間桐家の遺産や魔術はこれで分散することになるでしょうな」
「間桐の没落は確定で遠坂は立て直しに時間がかかり、アインツベルンの一人勝ちですか」
遠坂時臣と言峰璃正の結果
1 セイバーオルタに殺される 小聖杯はセイバーオルタが保持
2 同上
3 同上
4 同上
5 同上
6 同上
7 道中衛宮切嗣に狙われて殺害 小聖杯は衛宮切嗣が令呪を使って奪取
8 同上
9 セイバーオルタと契約 小聖杯を持って帰還
10 熱烈歓迎
結果 7
アインツベルンの館にあるはずだった小聖杯の回収に向かった遠坂時臣と言峰璃正だが、そもそもそのアインツベルンの屋敷に行く前に殺された。
途中の道で狙撃され、車ごと崖に突っ込んだらしい。
遠坂葵が生きているので遠坂家の維持はできるだろうが、魔術師としては後継者である遠坂凛の登場を待たねばならず、弟子でもあった言峰綺礼と共に傾いた遠坂家を支えることに。
魔術刻印がどれだけ残っているのやらと思ったが、二人共綺麗に頭を撃ち抜かれていたから回収可能な状態だったという。
魔術師なんてやらずに傭兵として生きてゆけばいいのに。
そんな衛宮切嗣と久宇舞弥はすべての罪を買収でなかった事にされ、国外脱出を果たしたらしい。
らしいというのは、時間にしてちょうど今頃の飛行機で成田に向かい、そのままドイツ行きの飛行機に乗るからだ。
「アインツベルンからすれば、勝てはしなかったが入即出海将補相当官が第三魔法を再現してみせたようなものです。
そのデータが残っているであろう小聖杯は是が非でも回収したかったのでしょうな」
「その理論で行けば、俺は魔法使いですか?」
俺の冗談にまったく笑わない言峰神父。
つまり、俺の二階級特進は彼らからの封印指定を避けるためでもあると。
俺のため息をペットボトルお茶を美味しそうに飲んでいる天津神アマテラス様は、首をかしげて理解できなかった事をアピールした。
言峰神父との打ち合わせを終えると、英雄王と征服王が二人して待っていた。
二人共後ろのアマテラス相手に警戒バリバリである。
知名度補正ならこの国最強の一柱なだけあって、サーヴァントという拘束を受ける二人の王と神霊になってしまったアマテラスの差は歴然としているというか。
多分、英雄王はその千里眼で某ティアマト戦あたりを思い出していると見た。
「お二方も協力に感謝します」
「なんの。
終わった戦の落ち穂拾いのようなものよ!」
征服王が豪快に笑えば、
「雑念に落ちたセイバーに引導を渡してやったまでのこと」
と英雄王はにべもない。
残ったセイバーオルタの掃討を藤丸立香に頼み、その援軍を英雄王と征服王に頼んたのだ。
藤丸立香のサーヴァントである沖田総司とエミヤとマシュ、キャスタークー・フーリンならば勝てると思ったが、万一を考えての配慮である。
もちろん、俺から派遣したジャンヌと大淫婦バビロンはそのままつけている。
ある意味勝者になった征服王だが、俺のアマテラス降臨という尋常ではない事態で戦い足りずこの提案を受け、英雄王は藤丸立香のお願いとアーチャーエミヤへの対抗心と彼自身の言ったセイバーオルタへ引導を渡すために参加し、危なくなくセイバーオルタは座に帰った。
その段階で小聖杯が衛宮切嗣に流れたのが判明したのである。
それでも聖杯戦争は終わり、受肉化した英雄王はともかく、魔力が切れれば征服王は座に帰る事になるだろう。
なお、戦い足りない彼は藤丸立香や俺を交えた模擬戦を提案してくれており、藤丸立香強化のためにもこの提案に乗ることになる。
「気になったのだが、あの大聖杯なるものは結局どうなったのだ?」
大聖杯の今後
1 日本政府管理下
2 同上
3 同上
4 魔術協会管理下 英国回収
5 同上
6 同上
7 アインツベルン管理下 ドイツ回収
8 同上
9 同上
10 熱烈歓迎
結果 1
「後ろの御方のおかげで日本政府管理下に移ることになります。
時計塔や聖堂協会が莫大な金を持って政府を買収したのはこれが理由です」
「ふん。
己が腐っているのを見ぬふりをして、さらに強欲に金を集めるか」
「それでも、彼らは私の子孫たちです。
守り導くのが私の役目でしょう」
英雄王が吐き捨てるが、天津神アマテラスは微笑を浮かべて淡々と己の存在意義を言い切る。
ほんわか幸せオーラまで出すから、英雄王も地味にやりにくそうに見えるのは気のせいだろうか?
「征服王はともかく、英雄王はこれからどうなさるおつもりで?」
「あの雑種がこの国の都に帰って何か企んでいるのは分かっている。
あれは我が手にて潰さねば気がすまぬ」
英雄王にとって桜塚星史郎との出会いはある種の運命だったのだろう。
受肉した今、今度こそ完全に彼を滅ぼしに行くつもりなのだ。
ならばと俺は英雄王に一枚の紙を差し出す。
「何だこれは?」
「御身の維持に必要な魔力を作る魔力炉とそれを可動させる発電施設の設計図でございます。
全力で事に当たるのならば、ぜひこれを用意して頂きたく」
やる夫スレメガテンの定番でもあったが、英雄王はガイア教の大物として書かれることが多い。
自衛隊のクーデターフラグがたった今、国家を意のままに操る力を持つメシア教に対抗するためにも、魔力万全のギル様というのは絶対に必要だった。
なお、この設計図はカルデアの施設の流用であり、原発はまずいので火力発電に変わっている。
「そのような些事で我に恩を売るつもりか?道化」
「まさか。
桜塚星史郎を潰してほしいだけの事。
あれは放置しておくと藤丸立香にまで手をかけます故」
英雄王の冷たい目が俺を見るが、俺も絶対魔獣戦線バビロニア経験者。
彼の機嫌取りと王の心の先は見抜いている。
「道化の戯言を許す。
その施設作ってみせよ」
「既に建設準備を始めております」
言峰綺礼にもらった小切手に書いた金額は1000億円。
本当に払われるかどうか知らんが、この王は必要な財に関してケチではない。
それを分かっているからこそ、先に計画を立てて王に裁可を仰ぐ形にしている。
カテドラルができるだろう埋立地に、数百万キロワットの発電所が建設され、その電力の殆どが魔力炉に変換されてこの英雄王のためだけに使われる。
メシア教にとってはたまったものではないだろう。
既に今回の一件で自衛隊のクーデターは不回避と判断した俺は次善の策に切り替えたのだ。
クーデターには参加するつもりはないが、メシア教の排除と米軍からの核ミサイル撃墜に。
「よかろう。
できたら我を呼べ。
褒美を取らせてやる」
そう言って、英雄王は立ち去る。
彼のことだ。
必要な時にちゃんと現れて、ちゃんと活躍してくれるだろう。
「司令官。
そちらの女神様に面会が来ているわよ」
話が終わった事を見計らって、叢雲が入ってくる。
強引な二階級特進により俺のことを『司令官』と呼べるのがとても嬉しそうだ。
「通してくれ」
しばらくすると入ってきたのは二人の巫女。
両方とも気の強そうな美女である。
「天津神アマテラス様のお世話をするために参りました。
鬼咒嵐と申します。
どうぞよろしくおねがいします」
「同じく、天津神アマテラス様のお世話をするために参りました。
皇北都と申します。
どうぞよろしくおねがいします」
数千億の買収
それで己の宗教の主神降臨できますよと言ったら世界宗教は金を出すわな。
なお、カトリックの献金は信者一人が一日一円出すだけで、年3000億ほどあるらしい。
これに長年の金融財産とかマネーロンダリングとかで流れ込む資金があるので欧州の闇の一つと言われていたり。
アマテラス様の性格
某水着ジャンヌネタの『お前も姉弟だ』から『お前も子孫だ』なるパワーワードが爆誕しああなった。
神話的には間違っていないから困る。
なお、作者敵に頭を捻ったのは、やる夫が一夫多妻去勢拳を喰らわなくする方法だったりする。
海将補
軍隊の階級で言うと少将。
中佐から二階級特進である。
マイナス金利国債
-10%だと、100円借りたら90円の返済で良いという借り手に都合の良い国債。
もちろん、それだとけ誰も買わないので、国債購入分の税金免除などの税金の前払いみたいな形のメリットを付与する形になるが未だ実現していない。
1000億円の小切手
ちゃんと支払われた模様。
その金のほとんどは英雄王維持の火力発電所建設に使われた。
鬼咒嵐
『X』伊勢神宮の隠し巫女。
アマテラス様のお世話にうってつけの存在。
皇北都
『東京BABYLON』
時間軸確認して生存が確定したので登場。
これで昴が葛藤しながら桜塚星史郎と対峙する事が確定。