【アンコもどき小説】やる夫と叢雲とステンノは世界を渡りながら世界の危機を回避するようです   作:北部九州在住

75 / 237
よくまとまっているな。この国……


大英帝国円卓会議 その1

 この世界の大英帝国の円卓は以下のメンバーが出席する。

 

 エリザード女王

 リメエア第一王女

 キャーリサ第二王女

 

 

 円卓会議議長 ヒュー・アイランズ卿

 

 ロブ・ウォルシュ陸軍中将

 

 海軍中将 シェルビー・M・ペンウッド卿

 

 騎士団長

 

 ローラ=スチュアートイギリス清教総大主教

 

 フランシス・アーカート第一大蔵卿 (保守党)

 

 コーネリウス・オズワルド・ファッジ魔法大臣

 

 ヘルシング機関 インテグラル・ファルブルケ・ウィンゲーツ・ヘルシング卿

 

 時計塔院長補佐 バルトメロイ・ローレライ魔導元帥

 

 ホグワーツ魔法魔術学校校長 アルバス・ダンブルドア

 

 

オブザーバー参加

 メガロメセンブリア元老院議員 ジャン=リュック・リカード 主席外交官

 

 

 

 後にこの円卓を評した関係者曰く、

 

「つまり、大英帝国という看板以外はすべて違う連中の集まり」

 

と言い放つぐらい利害も打算も違う連中が集まって国難に対処するというのがこの円卓会議である。

 これでも第一次・第二次世界大戦等で一致して戦争を乗り切ったからこうして存在しているのだろうが。

 そんな会議の最初は、オールドレディと女王陛下の謁見から始まった。

 

「我が名は、Queen Elizabeth-class battleship Warspite。

 女王陛下。

 貴方に出会えたことを光栄に思います」

 

「大戦の武勲艦にこうして出会えた事に感謝を。

 後で色々とあの時の話を聞かせてくださいね」

 

 謁見が終わると現実的な、つまり金の話に入る。

 艦娘は一人で運営できるのが強みだが、それゆえのデメリットを塞ぐ為の金の話である。

 ウォースパイトはペンウッド卿の後ろに控えて成り行きを見守る。

 

「しかし、戦艦か。

 その金を誰が用意するのかね?」

 

 フランシス・アーカート第一大蔵卿が皮肉っぽく口火を切る。

 この役職よりも世間では知られている役職に『英国首相』というのがある。

 表の英国首相と裏の魔法大臣が並立しているからこそ、この国は嫌でも王室という仲裁機関を用意せねばならなかったわけで。

 『君臨すれども統治せず』どころか、『君臨も統治もせねば国が回らぬ』というのがこの大英帝国の構造的宿痾と言えよう。

 第一大蔵卿のこの言い方、『表からは金を出さんぞ』と言っているに等しい。

 

「表はユーゴで忙しいからでしょうからな。

 必要ならば、こちらから出してもいいですが」

 

 ファッジ魔法大臣が費用について裏からの支出を口にする。

 このあたりはもちろん、表と裏の首相が先に話し合ったからこその流れだ。

 それにアイランズ卿とウォルシュ陸軍中将が噛み付く。

 

「なるほど。

 費用はそちらが持つのですか。

 では、彼女の近代化改修についてもそちらが出すのですね?

 レーダー、通信、対艦・対空兵装の更新だけで、いくらかかるか分かってその発言を言っておられるのですかな?」

 

「人員はどうする?

 人を乗せた場合、最低千人ほどの人員が必要になる。

 彼女について先に運用を行っている日本の海上自衛隊は定数割れが解決できずに、ついにクローンやドロイドを投入したと聞く。

 ペンウッド卿一人乗せる訳にもいかんだろう?」

 

 このあたりの認識の違いは表と裏の認識の違いでもあった。

 魔法や魔術関係者は、艦娘を『使い魔』の亜種として見ていた訳で、それ以上の価値を認めていなかった。

 一方で表側の軍人達は艦娘を『兵器』として認識していた。

 湾岸・ユーゴと戦火が続く中、その可能性にやる夫以外に感づいたのは、彼らが生粋の軍人である事が大きい。

 

「諸君。

 このお嬢様の価値をちゃんと認識しておられるのかな?

 このオールドレディは、現在の戦場における諸問題を解決できる魅力を秘めているのですぞ!」

 

「ほほう。

 その可能性とやらについて、是非ご教授して頂きたい」

 

 アイランズ卿の大見得にアーカート第一大蔵卿が皮肉を言い、それに返事をしたのはキャーリサ第二王女だった。

 

「移動要塞だし」

 

「さすがはプリンセス。

 彼女の価値をよく理解しておられる」

 

 艦娘姿だけでなく実体艦が出し入れ可能という事は、川や湖に彼女を簡単に浮かべることが可能だという事だ。

 川や湖の拡張は必要かもしれないが、現代工兵の能力はそれを可能にする。

 そして一度浮かべてしまえば、38.1cm42口径MkI連装砲 4基が猛威を振るう。

 たとえ、敵が排除に来たとしても、

 

10.2cm45口径MkXVI連装高角砲 4基

2ポンド8連装ポンポン砲 4基

20㎜連装機銃 2基

20㎜単装機銃 27基

 

 これらの武装が敵を歓迎することになる。

 戦場の要地に即席で砲撃陣地と要塞を作れる意味を、まだ十代のお姫様は的確に理解していた。

 

「だからこそ、詰める兵士が必要という訳だ」

「そのあたりは、日本の入即出海将補相当官が気前よくレポートを提供してくれましたよ。

 艦娘は艦の全てのコントロールができる代わりに、タスク処理でオーバーフローを起こす可能性があると。

 そういう意味でも人間は必要だ」

「その人間を自前で用意できるのは、今や合衆国しか無いというのは悲しい所ですな」

 

 アイランズ卿とウォルシュ陸軍中将がまとめるが、アーカート第一大蔵卿が皮肉しか言わない。

 ここからは彼の舞台である。

 

「結構。

 このオールドレディに有効性がある事は認めましょう。

 では、彼女を投入する戦場は何処にあるのですかな?

 ユーゴはNATOで対処しており、現状は空爆が中心だ。

 入即出海将補相当官が警告してくれたナチスの残党相手に彼女を投入するにも、まだその正確な場所すらわからない状況だ」

 

「乗船してもらう人員にも問題がある。

 ホムンクルスでは寿命が短すぎるし、ホムンクルスやゴレームではマスター側に魔術師が必要になる。

 何よりもその手の技術に長けている時計塔が協力をしてくれるのか?」

 

 ファッジ魔法大臣の物言いに棘があるのも、バルトメロイ・ローレライの傲岸不遜な態度もあるのだろう。

 彼女は時計塔代表として、彼の質問にこう言い放った。

 

「この国が非常時にあり、女王陛下のご下命がございますれば」

 

 予想された実質的なゼロ回答にファッジ魔法大臣はさも興味が無いように続きを口にした。

 

「日本のクローンやドロイドを買うのは一つの手だが、それを君たちは納得できるのかな?

 学園都市製のクローンやドロイドは高性能ではあるが、バックドアの存在も報告されているが?」

 

「少ないが、人材はこちらから提供しよう」

 

 不意に聞こえた声に皆が注目すると、騎士団長だった。

 さも当然といった感じで、彼は話を続けた。

 

「彼女が大英帝国にとって有用であるならば、それに何の問題がある?」

 

 こう言われると、皆黙らざるを得ない。

 そこに、アルバス・ダンブルドアが続ける。

 

「ならば、儂も推薦したい者がおる。

 提督のお役に立てるだろう」

 

 ちょうどこの頃、リーマス・ジョン・ルーピンが職を失い、シリウス・ブラックは無実がわかったがそれを証明できずに逃亡をしていた。

 この二人を限りなく表に近いここに置こうというダンブルドアの思惑は当のペンウッド中将には分からず、ただ感謝の顔を浮かべていた。

 

「でしたら、傭兵はいかがでしょう?

 必要なのは城塞に籠もる守備兵です。

 裏の人員はお二方の協力でなんとかできたのなら、今度は表の人間の確保でしょう。

 何よりも傭兵は、金が払われている限り裏切りませんし、使い捨てにできます」

 

 インテグラ卿の発言にバルトメロイ・ローレライが殺気を飛ばすが、インテグラ卿は表情を変えない。

 だが、その耳にイヤホンがついている当たり、発言のネタ元は彼女の執事なのかもしれない。

 

「わかりました。

 でしたら、この一件については、王室財産にて処理します」

 

 第一王女、つまり次期英国女王予定者のリメエア王女の一声で、会議は決する。

 これで、ウォースパイトとペンウッド卿が王室直轄の戦力になった事を意味するのだが、当の本人たちは、プリマスのデヴォンポート海軍基地の一室にてのんびりと茶を楽しむ姿を見かけることになる。

 そして、第二次アシカ作戦時に彼と彼女が皆の予想に反して英雄的な活躍をする事になると知るものは少ない。




ここの女王
 50代前半という事らしいので、第二次大戦後即位になる。

ペンウッド中将
 めでたく出世した。

フランシス・アーカート
『ハウス・オブ・カード』英国版。
 かっこいい爺様なのですよ。この御方。
 そして権謀術数に長けて、最後があれなところも私的どストライクである。
 なお、現実だとメージャー政権下。

お金
 『とある』世界ベースだが核を廃絶する訳もなく、核戦力の維持に資金が吸い取られている現状。
 なお人口は『とある』ベースで9000万人。
 多分魔法世界あたりの国籍も適度に入っている設定。

ハリポタ時間
 3巻あたり。

バルトメロイ・ローレライとインテグラ
 時計塔院長補佐だから出したけど、この人大の吸血鬼嫌い。
 英国王女のやらかしで、多分インテグラと敵対する方についてアーカードの殲滅を狙うと見た。
 その時の対決はサイコロ次第。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。