舞鶴第一鎮守府の日常 作:瀬田
一月の舞鶴は極寒である。
久しぶりの休日を獲得した提督は、運動不足を解消するべく、同じく今日が休暇の駆逐艦に連れられて体育館にいた。
「――ほっ」
「でやあっ!」
「おっと!」
真ん中のコートは提督を引き連れた夕雲型によって貸し切られており、そこでは白熱したバドミントン大会が開催されていた。
「な、長波の方が優勢だけど…」
「司令官さんって人間ですよね…?」
艦娘が艦娘と呼ばれ、人間と区別されるその理由は、異常なまでのその身体能力にあった。
走ればあの黒人選手より速く、跳べば並のバレー選手の身長なんて屁でもない。
その上闘えば怪物なんて一捻り(ではいかない怪物もいるが)なのだから、霊長類最強どころではない。
つまり、高度な身体能力は、彼女らを彼女らたらしめているのだ。
「――はあああっ!」
「…うおっ!」
勢いをつけて跳び上がった長波が放つスマッシュ。初速は何百キロだろうか。
一般にバドミントンのシャトルは、羽があるからか初速から最終速度はかなり落ちる。
それでも目に追えるかどうかというのだから、その力の大きさと、そもそも彼が辛くも打ち返せているというのが驚きだ。
「やるね…!さすがっ!」
「このくらいは出来ないと…なっ!」
眼前に繰り広げられる、スタントマンの撮影ばりの光景に、夕雲や巻雲、風雲たちは目を見張るばかりだ。
試合はもはやバドミントンの領域を超えて、戦闘アクションと化している。
「聞いたことがあるわ。士官学校って、艦娘になる女の子だけじゃなくて、提督になる男子生徒も体術訓練をするって」
「それでこんな怪物になるんですか~!?」
「ともかく…提督になるって、相当難しいのかも知れないわね」
夕雲は半ば呆れたような表情で激戦の様相を窺い見る。
改二が実装され、力を持て余していた長波にとっても全力を出せる場があることは確かに良いことだろうが、まさかその相手が提督だとは夢にも思ってはいなかった。
早く自分も改二になりたい。
「…ふふっ。でもな…この長波様の実力、こんなもんじゃないぜェ!」
「!?」
瞬間、長波の纏うオーラが一変する。
何故か夕立のように、瞳が紅く燃えているのだ。
「はああっ!」
「うおっ…!」
体を反転させ、その勢いで力強いバックハンド。
シャトルは凄まじい回転を加えられて、提督から見てコート右端の絶妙な位置を目掛けて空中を奔る。
「わっ、すごっ!」
巻雲は短く感嘆の声を上げる。
ようやくバドミントンらしい戦いになってきた。
「どうだっ…!?」
「ぐおっ…!」
長波が勝利を確信したのも束の間、提督はラケットを
空中で手首のスナップを効かせ、クロスネットで見事に打ち返した。
「あ、あれを打ち返したの!?」
「ええ…」
シャトルは僅か数センチ、ネットを飛び越えて長波側のコートに落下する。
いつの間にか緊迫の面持ちで観戦していた睦月型や長良型を合わせて、その場にいた誰もが提督の勝利を予想した。
「よし…!」
「――ふっ」
驚愕していたのも一瞬、不敵な笑みを浮かべる長波。
ギラリと瞳を輝かせて、床を強く蹴った。
「ま、まさか――っ!」
「はああああ!」
提督のやり方を踏襲したのだろうか、勢いをつけてコート端、低高度でシャトルに迫る。
プッシュで提督側のコートへシャトルを叩き込んだ。
「――ッ!」
シャトルがコートへ着地し、小さく音を立てる。
その刹那、試合の決着を目前にした艦娘たちの叫び声にも似た歓声が、体育館を包むのであった。
「ふう…」
体育館に併設された職員用のシャワーを浴びた後、持ち合わせていたタオルで髪を拭く。
体を冷やさないように上着を着こんだ提督は、その爽涼感に浸っていた。
「提督!」
「ん…冷たっ」
しばらく外気で涼んでいたところで、後ろから自分を呼んだ声に振り返れば、頬に冷たい缶の感触が。
「おっ、長波も出たのか。お疲れ」
「おう。提督もなっ!これ、大和さんからだってよ」
手渡されたのは大和ラムネ。なにやら量産化されているようで、鎮守府の酒保をはじめ各所で販売中だったりする。
因みに甘さは控えめ、スポーツドリンクのような水分補給も可能であり、訓練後やダイエット中の艦娘たちに大好評なのだ。
「そうか、後でお礼しなきゃな」
良いものを見せていただきました、と汗の滲んだ提督を恍惚の表情で見つめていた大和。
どうやら好試合を繰り広げることができたようで、なんだか満足感が込み上げている。
「はーっ!うまい!…それにしても、いい試合だったな!」
「ああ、長波も流石だよ。まさかあれを打ち返されるとは」
「私も改二だしな!ざっとこんなもんよ…と言いたいとこだけど、提督って何者なんだよ?」
あの動きは尋常じゃねえ、と付け加えた長波に苦笑しながら答える。
「まあ、これも提督に必要な身体能力だ…と言っておこうか。横須賀の提督なんかはこんなもんじゃないぞ」
「はァ!?提督よりまだ強いやつがいるのか?」
「…ノーコメント、だな」
「おいおい!そりゃないぜー」
袖を引っ張って抗議する長波。見た目相応の子供らしい反応が少し面白くて笑ってしまう。
そんな長波を伴って体育館を出ようと歩いていると、不意にぐうぅ、という音が。
「ん…?」
「ひゃっ!?」
音の下方向、まさに長波の方を振り返れば、お腹を押さえて丸まっている長波がいた。
何やら顔を真っ赤にしている。
「…聞いた?」
「…何をだ」
「聞いてただろぉっ!」
「な、何をだ!?」
追いかけてくる長波から逃れつつ、埠頭付近、夕暮れの海岸沿いの道をひた走る。
「あっ、提督! お姉さま、提督がいらっしゃいます」
「Really!?…Oh、テートクー!」
視界の奥から、金剛型の二人が姿を見せる。長女と三女だろうか。
「おう、金剛に榛名か。お疲れ」
「お疲れ様です!」
「お疲れネー」
「待てよ提督ー!…って、むぐっ」
金剛たちに挨拶をしていると、追いかけてきた長波が背にぶつかった。
「おうっ」
「?…島風ちゃんの真似ですか?」
「榛名、違うネ。長波がぶつかったダケ」
「長波、大丈夫か?」
「痛ってて…って、金剛さんに榛名さん」
「ハーイ長波」
「こんにちは、長波ちゃん」
提督の背中からひょっこり顔を覗かせた長波も、姉妹に挨拶をする。
ふと、彼女らが提督に尋ねる。
「テートクと長波は何してたデス?」
「ああ、それなら…」
「体育館でバドミントンやってたんだぜ!」
「まあ。バドミントンですか」
「ああ。割と激戦だったな」
「夕雲姉に動画撮ってもらってたんだ。後で見よーぜ!」
「その話、詳しク」
「わ、分かり、ました」
真顔で迫る金剛にたじたじの長波なのであった。
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「はうー…やっぱりコタツっていいなー」
「温まりますねぇ…」
「Exactly…so warm that cannot help sleeping...」
提督私室。
ほどよい運動もしたところで、夕食にしよう、との顔を真っ赤にした長波の発案があり、丁度有り余るほどの豚肉を知人から送られていた提督の意見具申によって、金剛型の二人を交えた鍋パーティと相成った。
「炬燵と言ったらみかんだよな。ほれ」
「おおーっ!至れり尽くせりだな。さんきゅー」
「あ、ありがとうございます!」
「テートク、最高デース…zzz」
主役のみかんが登場し、盛り上がる三人に苦笑する提督。
彼はといえば、鍋の準備を進めようと、具材を探していたのだった。
「量を確保してれば、そこまで凝ったものじゃなくてもいいか」
艦娘はその運動量もさることながら、かなりの量の食事をする。
別に赤城に限った話ではないのをご理解頂きたい。
という訳で、あまり質にこだわりすぎてしまうと大変である。
その分、酒と肉に良いものを使おうと考えたのであった。
「そうすると…野菜は白菜にネギ、椎茸くらいか…豆腐も買っておこう」
キッチンの奥からカセットコンロと鍋を取り出す。鍋料理も久しぶりだ。
買い物メモと財布を持って部屋を出る。
「んじゃあ、材料を買ってくるよ。少し待っててくれ…」
そう言ってコタツに丸くなる三人組を振り返れば、とっくに熟睡していたようだ。
「「zzz...」」
「ありゃ…」
提督は苦笑して、静かに扉を閉めたのであった。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
「ん…」
榛名は薄く目を開ける。
部屋は薄暗く、何やらぐつぐつと物音が聞こえる。
「ふわ…あれ、榛名何してたんでしょう…」
「お、起きたか」
「ひゃわっ!?」
聞きなれた声に秒速で振り向くと、そこにはエプロン姿の提督がいた。
どうやら鍋を作っている最中らしい。
「あ、て、提督!申し訳ありません、すぐ手伝いますね」
「気にしなくていいぞ。今日はお客さんだからな…それに、お手伝いさんならもういるよ」
「?」
首を傾げた榛名。
ふと、提督の背後から二人の艦娘が顔を出した。
「おはよう、榛名」
「今日は演習でしたもんね。お疲れ様です」
「矢矧さんに涼月ちゃんですか。お疲れ様です」
提督がまず酒を確保しようと酒保を訪れた帰り際、大量の野菜を運ぶ二人に出会った。
何でも、家庭菜園でカボチャを育てすぎた為、近隣の農家の方々におすそ分けしていたら、大量の白菜や葱、ニンジンとなって戻ってきたらしい。
「丁度良かったものだからな。二人も誘ったんだ」
「金剛や榛名と一緒にご飯食べたことなかったから、いつか誘おうと思っていたのよ」
「私もです。長波さんともお話したいと思っていました」
「…という訳だ。もうすぐできるから待っててくれよ」
「や、やっぱり榛名も手伝います!」
「お、おう?それなら助かるよ」
結構なプッシュ気味に提督は困惑するが、あまり深くは考えていなかった。
精々好みの味付けがあるのかくらいなものだろうと、矢矧はやれやれと肩を竦めてため息をついた。
「最初はミルフィーユで行くか。さあ、ひたすら切るぞ」
「「了解っ」」
山のような白菜と豚バラ肉を切り分けていく。
白菜は食べやすいよう、葉と芯を分ける。
層状かつ同心円状に配置したら、鰹節と昆布でとったダシを酒、みりん、うすくち醤油で味を調えて投入。
隙間なく詰められた鍋は、大きさだけではなく、その密度が凄まじい。
「これが食べ終わったら次はポン酢にしよう。さっぱりして旨いと思うぞ」
「なるほど。二回楽しめるのね」
「楽しみですね!」
「榛名、もうお腹が空いてきちゃいました」
白菜の葉を最後に入れて、水を加えて強火で煮る。
ぐつぐつと音を立てる大鍋に、榛名たちは喉を鳴らしていたのだった。
「さて、食器を用意しよう。あと…よっ、酒もな」
「た、大量ですね」
「本当。今頃隼鷹たちが泣き叫んでるんじゃないの?」
「その時は隼鷹たちも呼べばいいだろう。最近は俺も飲んでなかったからな。鍋よりこっちの方が楽しみまである。こんなことを言っておいてなんだがみんな、くれぐれも無理せずにな」
「私はお酒は強い方ね。阿賀野型はみんな結構強いのよ」
「榛名はあんまりですね…金剛お姉さまはかなり強いです」
「…あれは酔いながら呑んでる節があるよな」
何も高級な酒をちびちび楽しむだけが酒の醍醐味ではない。物は試し、安くても良い酒はあるのだから、食わず嫌いせずに呑んでみて、掘り出し物が見つかればラッキーなのである。
そこに節度があれば、誰も咎める者はいないのだから。
「そういえば、涼月ちゃんはお酒大丈夫なんですか?」
「一応、飲むときもあります。お祝い事の席が多いですが…」
「まあ駆逐艦だからといってダメ、という訳でもないわよね」
「ソフトドリンクも用意してあります。慣れていないなら、食事を進めてからでも良いでしょうしね」
まるゆや文月辺りが一升瓶を抱えていたらそれは驚くだろうが、涼月ならばまあ、理解に苦しむことはないだろう。
響をはじめ、駆逐艦でも大酒呑みはいることだ。
「そうだな。なんとなくだが、涼月は日本酒が似合いそうだな」
「そ、そうでしょうか?」
「確かに。縁側で静かに飲んでそうよね」
「涼月ちゃん、格好いいです!」
「そ、そんな、まだ飲んだこともありませんし」
顔を真っ赤にした涼月が遠慮がちに手を振る。
そんな彼女の頭を撫でる矢矧。
大人っぽく見えても、やはり駆逐艦だからか、矢矧の成すがままに撫でられていても、どこか嬉しそうである。
鍋の蓋を開いてみて、そろそろだと感じた提督は、鍋を持ち上げて艦娘たちに言う。
「…よし、もう大丈夫だろう。追加分はコンロで温めよう。矢矧、あの子たちを起こしてくれるか」
「分かったわ」
「榛名と涼月ちゃんは、飲み物の用意をしましょうか」
「はいっ」
「ほら、起きなさい。鍋が出来たわよ」
「んう…テートクとの新婚旅行がぁ…」
「なんだか気になるわね…まあいいわ、起きて起きて」
「んぐぅ…はっ、寝てた」
目をこする金剛たちの目の前に、大鍋が鎮座している。
「オォー!It’s greatですネ!」
「旨そうだなー!」
はしゃぐ金剛と長波を微笑ましい目線で見つめていた提督。
そんな提督を見つめる榛名の表情こそ恍惚そのものなのであった。
「さあ、頂きましょう。提督、お酒注ぐわ」
「ああ、ありがとう。長波と涼月はどうする」
「私も酒でいいぜー」
「最初の一杯だけ頂きます。提督のおっしゃった通り、残りは食事を進めてからで」
「よし、それじゃあ注ぐよ。ほら、金剛」
「おっとっとっと…」
「お姉さま、なんだかおじさんみたいです」
「Oh。コレが日本のルールですヨ?」
「注いどいてなんだが、いつの時代だよ」
ツッコミを入れながらも、矢矧と長波の酒を注いでいく。
榛名と涼月がお互いのグラスに注いで、各々はグラスを持った。
「行き渡ったか。んじゃ、音頭を…金剛」
「OH!只今ご指名頂きましタ、金剛型一番艦の金剛デース!僭越ながら乾杯の音頭を取らせて頂きマース!」
「もう酔ってそうだな」
「金剛らしくて良いじゃないか」
「Too coldな日々が続きますが、寒さに負けズ、雪にも負けズ、これからも頑張って行きまショー!
それでは皆サン…カンパーイ!」
「「乾杯!」」
グラス同士がぶつかる音が部屋に響き渡る。
提督と艦娘たちは、それぞれがこの晩餐を楽しむのであった。
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「ふう、食った食った」
満腹感が身を包む。
食事は進み、会話に花が咲いた。あまり普段は作戦以外で行動を共にすることがない艦娘たちが打ち解けられたようで一安心だ。
艦種や史実に囚われることのない、つまり人間的な面でも真の仲間になって欲しく思った。
酒に酔ったのだろうか、眠ってしまった艦娘たちを起こさないように、鍋をキッチンへ運ぶ。
「流石は艦娘…すごい量だ」
あれだけあった野菜も豚バラも綺麗になくなっているし、酒瓶もそこら中に散乱している。
それらを片付けつつ、最後にコタツの卓上を拭き掃除していると、もぞもぞと誰かが動いている。
どうやら目が覚めたようだ。
「…ん、あれ」
「起きたか、矢矧」
「私…寝ちゃってたのかしら。ごめんなさい、後片付け、お手伝いできなくて」
「これくらい平気だ。…それにしても、結構飲んだか」
「そうね、私が眠ってしまうなんて」
何だか悔しそうな表情の矢矧がそう零したのを横目に苦笑しながら、小瓶の飲み物を注いでいく。
「とりあえず、これでも飲んでくれ」
「これって…ジンジャーエール?」
「チェイサー代わりにしてくれ。明日に残ると不味いからな」
鼻に抜ける爽快感がアルコールの残留感を取り除いてくれる。
少し辛口だが、甘すぎないのでカロリーも控えめだ。
「…美味しいわね!これ、好きかも知れないわ」
「大人向けかとは思うが、これはこれで美味しいよな」
グラスに満たされた氷がいい感じである。
「金剛と榛名、長波は明後日から基地砲撃の調整に入るが…矢矧と涼月はどうだったか」
「私たちは南西諸島の敵機動部隊打撃艦隊に加入するわ」
「そうだったな。航空戦力の漸減は重要だ。頼んだぞ」
「ええ。今度こそは成し遂げて見せるわ」
力こぶを見せる矢矧。
非常に頼もしく思う反面、酒の席でこんな話をするのも野暮かと、口を慎むこととする。
「すまん、こんな時に話す内容でもなかったな」
「いいのよ。私たちは半分
笑みを浮かべた矢矧は実に人間味あふれる表情だ。
「ふう…それにしても、この子たち、そろそろ起こした方がいいかしら」
「そうだな。明日にも響くだろうし、そろそろ」
そう言った提督が炬燵から出ようとすると、腕を何かに引っ張られた。
気になって右手の袖を窺うと、矢矧の手が炬燵の下から伸びている。
「…矢矧?」
「…はい、あーん」
矢矧は、いつの間にか剝いたみかんの実を突き出している。
酒が入っているのだろうか、艶やかな瞳が潤んでいて、一種の強迫のようなものを感じさせた。
「…酔ってるのか?」
「まさか。これ、食べてくれたら話してあげる」
振り払うのもアレかと思って、ここは素直に従うことにする。
「…ん」
「ふふっ、顔が赤いわよ。可愛いのね」
「ぐっ、まあ…そりゃあな」
間近で矢矧の瞳がまっすぐに見つめてくるものだから、何だか恥ずかしさを隠せない。
彼女らは遊びのつもりでやっているのだろうが、矢矧のような女性に素でこんなことをされると男は勘違いしてしまうのではないか。
「…ねえ、私にも頂戴」
「正気か?」
「正気も正気、貴方にしてほしいのよ」
どうやら本格的に酔っているらしい。
矢矧にこんな一面があるとは全く知らなかった。
「…ほれ」
「ふふふ…あー…」
「ああーーっ!!」
仕方なく降参して、一粒を矢矧の口に運ぼうとした瞬間、金剛がけたたましい叫び声を上げて起き上がった。
「金剛!?」
「なぁにしてるデース!矢矧がしたなら私にもあーんの権利がありマース!」
「お、落ち着け金剛…」
「あら。それは提督次第じゃないかしら?…はむっ」
「Nooooooo!!!」
右手の指ごとみかんの粒が消えていった。
ドヤ顔を披露した矢矧に、金剛が過熱、過激化していく。
「テイトクー!今すぐ私と情熱的な食べさせあいっこを!!」
「むにゃ…はるなもだいじょうぶですよー…」
「ちょっ、二人とも落ち着け!チェイサーを飲もう!」
「んぐっ、んぐっ…ぷはあ!さあ!」
金剛が飲み干したのは、まだジョッキに残っていたビールであった。
「それ酒だぞ!?ちょ、金剛!」
「あああ…テートクが二人ネ…I’m in the heaven...」
「おいおい、大丈夫か」
「はるなはだいじょうぶですぅ…」
「…自分が蒔いた種とはいえ、惨状ねコレは」
「矢矧も手伝ってくれよ…」
結局彼女らを各部屋に送り届けるのは未明のことになり、金剛型と駆逐艦の二人はひどい頭痛に苛まれることになるのであったとさ。
海外艦、もし追加するなら初登場は
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ドイツ艦
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イタリア艦
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ロシア艦
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アメリカ艦
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イギリス艦