幻想のIS   作:ガラスサイコロ

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22_真相の価値

 今日から臨海学校の開始である。昨夜はなかなか寝付けず、朝もいつもと変わらない時間に起きてしまった。とはいえ何故か体を動かす気になれなかった。元々、ギリギリまで寝ているつもりだったのだ。睡眠不足も響いてやる気が出ない。

 青衣も早く起きたので制服に着替えた後、食堂へ移動した。青衣は海を意識しているのか二枚貝の殻を模した髪飾りを付けている。

 さて、普段は食堂のテレビは付いていない。だが今日はIS学園からの指示で付いていた。朝の報道は昨晩と同様、俺が日本政府所属のISに襲われた事が中心である。全員、この事件を見てISを扱う事について考えるようにと掲示され、更に珍しい事に私語禁止となった。

 青衣と二人、カウンター席で朝食を取りながらテレビを見る。ある意味で周囲から視線が集まっているが、目立つのはいつもの事である。とはいえ大抵の者は何やら考えている様だった。

 ある番組では襲撃者の女がISを持ち出せる立場にありながら、常々『男は絶滅させたい』と主張していた事、一般人が大量にいるショッピングモールを襲撃場所にした事等が流石に問題として取り上げられていた。

 ISに乗れる者に女尊男卑の考えが強い者や女性至上主義者が多く存在することは皆知っているが、そこまで堂々と発言する人間を日本政府が登用していたことに非難が集まっただけでなく、学生で代表候補生ですらない俺に政府所属のIS操縦者が瞬殺された為、その練度まで疑われていた。

 同時に俺が襲撃者のISを取り上げる権限を有している事が今更ながら世間に認知された。番組では女性のコメンテイターが『なんで少年Nにこんな権限を認めてしまったのか、IS委員会は説明しろ』『これではコアの奪い合いではないか。強欲な少年Nから男を操縦者に選んだ愚かな青衣を取り上げ、勇気ある女性にISを返せ!! 日本政府は即座に釈放しろ!!』と必死に訴えていた。その勇気ある女性だが今は入院中で、退院後は拘置所と裁判が待っている。アラスカ条約をはじめとする複数の国際条約まで無視したのだ。他の連中もISを持ち込むのは知っていた様なので長期刑になる見込みだ。

 ちなみにISが無かったら即時釈放されていた可能性が高いらしい。女性コメンテイターは当然と言っていたが、俺達からすれば狂気の沙汰の政治だろう。

 俺がISを奪う条件が『青衣の強奪や破壊、或いは操縦者の殺傷を行う場合か明らかに実施しようとした場合に限る』という堅苦しい条件も、その番組では報じていた。俺達を襲撃した者のISを奪う目的など、その条件を考えれば解りそうなものだが都合の悪い事は頭に入らない性質なのか思考能力が無いのか、そのどちらかだろう。そう言えば別の番組では『ISを起動しアサルトライフルも掲げただけで防衛にならない。少年NをISの無断使用で逮捕しろ』と主張する馬鹿がいた。相手のISが起動した時点で十分だろう。発砲を待っていたら惨劇が起きるぞ。

 もし、そのコメンテイター達がIS用のアサルトライフルを突き付けられ、生身で撃たれてもその主張が出来るなら根性だけは認めても良い。それとも一度女性至上主義者を浚って、IS学園の試合中に放り込んでみるか? 無人島にでも放り込んで弾幕をぶち込んでみるか? 音速で頭上すれすれを飛んでみるか?

 はっきり言ってこの件は前代未聞なのだ。マドカから聞いた通りなら各地でISの強奪は起きているだろう。だがそれは表に出ない出来事だ。白昼堂々と一般人が大勢いるところで操縦者とISを狙ったケースは無い。というか人だらけの場所でやるのがおかしい。

 ISの待機形態の多くが持ち歩けるアクセサリーだ。その持ち運びの便利さや隠密性からテロやゲリラ戦がやり易い。何せ大勢の人が集まる場所ならどこでも入れるのだ。国会や各省庁のような政府機関や都道府県庁等もある程度は市民に公開されているので、普通に入ることも出来る。

 青衣についても単に製造時期の関係で、コアが命令を拒絶しただけだ。都合が悪いなら、最初からISに意識を持たせるな。文句は製造元の篠ノ之束に言ってくれ。そんなこんなで朝食は終わった。

 一度、臨海学校の荷物を取りに寮に戻る。部屋に到着した後、更識会長に電話をしておく。もう起きているだろう。昨日は学園を通して連絡をしてもらったのだが俺に返信が無かったのだ。現役のロシア国家代表でもある更識会長は忙しいからな。

 その後、織斑先生にも電話をした。話をしたいことが有るので学園長を交えて臨海学校後に時間を取ってもらう事になった。話とはマドカから貰った情報だ。亡国機業(ファントム・タスク)で生み出された遺伝子強化体の様にデリケートな情報もあるので先に織斑先生と話すべきだが。合宿は2泊3日なのでどこかで時間を作って貰おう。ちなみに拒否られたら包み隠さず学園長に報告するつもりだ。

 さて、これからバスに乗って臨海学校に出発である。

 

 

 

 

 

「七海、よく平気だったな」

「青衣ちゃん、大丈夫だったの?」

 

 集合場所近く着くとクラスメイトや他の組の生徒達に声を掛けられた。

 

「大丈夫ですよ、ありがとうございます」

「ああ、ありがとう」

 

 皆、心配をしてくれたようだ。礼を言いつつ聞きたがっている事については話せる範囲で出しておいた。特に口止めもされていない。

 

「なあ七海、何でそんな権限を貰ったんだ?」

「というかどうやって認めさせたのよ」

 

 後からやってきた一夏と鈴が不思議そうな顔で俺に聞く。一夏は或る意味空気を読まない性格である。当然ながら皆、打鉄を奪った権利には興味深々だろが突っ込んでこなかったのだ。

 一緒に来たいつもの専用機組や箒も似た様な表情である。代表候補生なら背景位は知っていると思い込んでいたが、この反応だと聞いて無いかもしれない。

 

「俺達が学園に姿を表した頃、IS委員会から学園長を通して何か要望が無いか聞かれたんだよ」

「へえ」

「元々ISは奪い合い禁止だろう?」

 

 一夏達が頷くのを見て続ける。

 

「先に俺に青衣の所有権がある事を認めさせてからこの要望を出したんだ。

 ISを奪う件も、青衣を奪うか破壊しに来るならリスクを覚悟しろと言う意味だ」

「それで通ったのか?」

「お願いしただけで貰えるわけないだろう? IS委員会も揉めたらしいがそんなの分かり切っていたからな。学園長から俺の名前で『強奪を企んでいるのか?』って質問して貰った」

「うわ……」

「痛い所を突くわね」

 

 周囲の者が少し引いた。

 

「反対したら半分、認めるようなものだからな。結果、条件付きで認められたんだ。奪い合いを認めないルールに沿っていれば起きない事態だしな」

「で、それが起きたわけだ」

「白昼堂々とな」

 

 一夏が複雑な顔をする。

 

「正直、使う可能性は低いと思ってましたからね」

 

 青衣が俺に補足するように続ける。

 

「俺達も普段はメガフロートから出ないしな。昨日の件は流石に予想外だった。

 ああ、安心していいぞ。あの権限は自衛が目的だからIS学園で行う内容なら範囲外だ」

「そ、そうか」

 

 周囲も乾いた笑いしか出ない。一夏も顔を引きつらせる。

 

「奪った打鉄もコアには傷一つ付けてない。とはいえ大破したから当面は絶対安静だ。彼女のお仕事は治ってから考えるよ」

 

 おそらく皆が知りたがっていただろう打鉄についても話す。

 

「まあ、七海君ならそうよね。コアは青衣さんの妹でしょう?」

「ええ。緑兵は余程の事が無い限りコア狙いはしませんよ」

 

 やれやれ、と言った感じの谷本さんに青衣が胸を張って答える。

 

「なあ、谷本さん?」

「何?」

 

 谷本さんの回答に疑問を覚えた俺は彼女に疑問をぶつけることにした。

 

「今『そうよね』って言ったよね」

「言ったけど、どうしたの?」

「最近、やたらと行動が読まれている気がするんだ。俺ってそんなに単純?」

 

 学年別トーナメントでは更識会長と虚さん、昨日は亡国機業だ。これだけ続くとね。

 

「聞きたい?」

 

 にやり、と谷本さんが口角を歪めた。それを見て俺は彼女の答えを察する。

 

「止めとく、のほほんさんはどう思う?」

「単純だよ~」

 

 ストレートなのほほんさんの口を谷口さんが軽く笑いながら封じた。ちょっぴり傷つきながら鷹月さんに視線を移すと彼女は沈痛な面持ちで首を縦に振った。夜竹さん、シャルロット、オルコット、鈴、箒、他の者も似た様な反応だ。ラウラは良くわからない。

 そうか、俺って単純なんだ。

 

「打鉄のことを彼女って言ったけど?」

 

 ちょっと黄昏ていると俺達の話を聞き、戸惑っている2組の子に声を掛けられる。集合場所は隣なので1組側に少し位居ても不思議はない。実際、鈴もいる。

 

「ISは女の子ですよ」

「そうなの!?」

 

 彼女は怪訝な顔をしてたが、横から出された青衣の回答に驚いた顔をした。

 

「私は最初から言ってますよね。姉妹って」

「た、確かにそうね」

 

 その生徒は納得しているのかしていないのか、微妙だ。

 

「そうですね、私が青い和服を着ている事があるでしょう?」

「う、うん。気が付いたらあの恰好というか、さっきまで別の服を着ていたのに、とか不思議に思っていたけど」

 

 何だかんだであの姿でいる時が多い。即座に出せるから、着替えるのが面倒な時に使うのか?

 

「あれがISの中にいるときの姿です」

「ええ!?」

「同じようにどんなコアも中では固有の姿が有ります。要はISの意識体ですね。それを表に出したのがこの体ですよ」

 

 そういえばシャルロットには話していたが、他の皆には話していなかった。話を聞いていた周囲の者が声を上げるか、此方を見た。

 

「要はこの本体から出して」

 

 そう言って青衣は俺の首にかかっている自身の待機形態を摘まむ。指先が首元に触れた。

 

「受信して動く体ですね。イメージとしてはリモコンで動く体でしょうか? 視界等の感覚は私本人と本体両方ありますが」

「「「へえ」」」

 

 そして自身の胸を軽く叩く。周囲は興味深げに頷いていた。寮長室で会った時のシャルロット同様、専用機持ちは各々のISの待機形態を見たり触れたりしている。

 

「集まっているか? そろそろ点呼を取るぞ。二組に戻れ」

 

 そんなこんなで周囲と話していると織斑先生が現れる。

 俺は織斑先生を見てマドカの顔と重ね合わせた。正に瓜二つである。正面から見ると二人の髪型まで似ていたので尚更印象深い。

 

「七海」

「何ですか?」

 

 俺を見つけた彼女は声を掛け近寄ってくる。視線も集まった。

 

「あの打鉄はどうした?」

「保管しています。大破していますから治るまで絶対安静ですね」

「ふむ、青衣の妹は手荒にせんか?」

「結構手荒な気もしますが」

「コアには手出しして無いだろう?」

「まあ、そうですね」

 

 なぜか織斑先生は軽く笑う。ISの事を青衣の妹と言った事も妙だ。昨日、マドカの名前を出した事で揺れたのか?

 他の者、一夏も含めて多少の違和感を覚えたのだろう。不思議そうな顔をしていた。

 

「お前の事だ、簡単にわかる場所に保管して無いな」

「隠したと言う方が正解かも知れませんね」

 

 何せISはアクセサリーになる。あの打鉄は腕輪だったから隠そうと思えばどこにでも隠せる。俺は亜空間に放り込んだが、例えばどこかの山にでも埋めてしまえばそれだけで行方不明になるだろう。回収する気が無いなら海という手もある。

 

「実は先程、日本政府がお前宛てに電話を掛けてきた」

「日本政府? 予想は付きますが……」

「ああ、大金を積むから打鉄を返して欲しいと言ってきたがどうする?」

 

 予想通りで呆れてしまう。日本政府という言葉で此方に注意を払っていた生徒達は驚いていた。

 

「返すわけないでしょう? テレビで見ましたよ。あの操縦者が『男は絶滅させたい』と、つまり国民の半分を殺したいと周囲に言っていたみたいですね。そんな者に国家のISと扱う権限を与えていたのが悪い」

「同感だ。ISの操縦者にそういう傾向があるのは知っているが、そこまで極端なのは流石にありえないぞ」

 

 俺の言葉に周りは凍り付き、織斑先生は呆れ果てていた。言うまでも無く傾向とは女尊男卑や女性至上主義者である。そして例の操縦者の発言を真正面から捕らえるとこうなってしまうのだ。

 

「しかも今まで問題視されていなかったんですから、始末が悪いと言うか根が深いと言うか。

 そういえばISを持ってなかったら、男相手の襲撃だから即釈放されたかもしれないとテレビで言ってましたよ?」

「らしいな」

「逆に言うならISを使わなければ俺を襲撃し放題ですね。警備が厳重なIS学園に住んでて助かりました」

 

 俺は『拠点』に引きこもれるが、普通はそういかない。此処まで言えば俺が何を言いたのかはわかるだろう。周囲の者も顔を引きつらせた。

 

「で、そんな法律を作った政治家連中を俺達が信用するとでも?」

「ありえないな」

「ところで俺達に払うと言った金も税金ですよ? 納税者としてどう思います?」

「ふざけるな、と思う」

 

 織斑先生も鼻で笑った。

 

「つーか、俺達が表に出た理由って政治が大半の原因なんですよね。

 ISの操縦者を優遇するにしても国家代表や候補生に限ればよかったんだ。99.9%の女性はISに無関係なんだから勘違いした連中が増えただけですよ。しかも優遇内容が犯罪の増長、理解できん。そういえば治安ってどうなってんですかね?」

「犯罪件数にカウントして無いだけで相当悪いだろう。実際に私も遭遇した。

 ある店に居たら、その店に金を払えとISの話を持ち出して要求し始めてな、間に入った私を『男を庇う、ISの事を何も知らない愚図』と蔑んだ。だが私が誰だか気付いたら急にへいこらし始め、味方につけようとしたよ。一喝したら逃げたがな。

 店員から聞いた話だと気に入らないから潰された店もあるらしい。警察もそういう手合いの味方だから正に好き放題だ。反吐が出る」

 

 そんな事があったのか。

 話をしている途中、彼女の顔に嫌悪感が浮かぶが直ぐに消える。話を聞いている生徒はどう反応して良いのか解らない様子で右往左往している。

 

「襲撃者達の背景も調査するみたいだが……」

「一応、の域は出ないと思います。調査する側も腹の中では何を考えているか分からない。調査官を男にしたらまともな調査すら許さないでしょう?」

「あり得るな」

 

 織斑先生がふむふむと頷く。

 

「襲撃があったの昨日のお昼頃ですよ。何で一晩経った後に連絡が来るんですか?」

「知らん」

 

 憮然とした青衣の問いに織斑先生は苦笑いを浮かべた。

 

「否定材料しか出てこない。やっぱり俺、捻くれてます?」

「お前達からすれば否定というよりも肯定する材料が無いな。それと性格は今更気が付いたのか?」

「少し前からです」

「そうか」

 

 シャルロットの男装辺りから周囲と見方が違うなあ、と思い始めたのだ。常識や非常識、現実と幻想の対比抜きで。

 何故か皆が半笑いというか、苦笑いをしている。

 

「そんな訳ですので、俺達が出る理由を作り出した政治家共とは話す気はありません」

「わかった。政府にはそう伝えておこう。

 さてそろそろ時間だ、点呼をとるぞ」

 

 その後はバスに乗り込む。事前に決めた座席は車内後方で俺が窓側で青衣が通路側だ。何故か周辺には専用機組が集まっている。

 目当ての席に座った途端、俺の意識は落ちた。

 

 

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 目を覚ました時、バスの窓から見える景色は海だった。

 

「爆睡していましたね。座ると同時に寝ましたよ」

「……みたいだな。出発した記憶が無い」

「そうでしょうね」

 

 答えるのは隣に座る青衣だ。

 流石に疲労が溜まっていたのだろうか。軽く体を伸ばすとぼきぼきと鳴った。とはいえ、だるい。

 

「……旅館に着いたら昼寝でもするか」

 

 コンディションは大事である。しかも明日、7月7日は篠ノ之束が現れる可能性があるのだ。

 

「ちょっと、それは無いよ!!」

「へ?」

 

 そうぼやくと真後ろの席から少女が身を乗り出した。見上げると憮然とした彼女の顔が見える。

 

「……朝なのに起きてんだ、珍しい」

「何を言ってるのかな?」

「金髪で紫色の瞳なのに?」

「わけがわからないよ」

 

 はて、何かおかしい事を……聞いたな。

 

「ん? シャルロットか?」

「うん、僕だけど、ようやく起きた?」

「ああ」

「完全に寝ぼけてましたね」

 

 二人の言う通り、脳みそまで眠っていたらしい。足元に置いたバッグからペットボトルのウーロン茶を取り出すと少し飲んだ。

 シャルロットの周辺にいる一夏達専用機組や通路を跨いだ席に座るのほほんさんに相川さん、他のクラスメイト達もこっちを見ているらしい。

 鈴は2組だから居ない。別のバスに乗っているのだ。

 

「で、シャルロット、何が無いの?」

「せっかく海に行くのに寝るってどう言う事?」

「IS学園も四方を海に囲まれているだろう? 何を今更」

「そういう事じゃないよ」

「そうですよ」

 

 そうか? シャルロットと青衣は不満気だ。何故か周辺からもため息が漏れた。わかってないって、何が?

 

「ねえ、海と言えば何をする場所なの?」

「海の幸を採るところ」

 

 ジト目のシャルロットに即答すると、彼女が固まった。

 

「確かに何回かやりましたけど、その回答は無いでしょう?」

「……やったの?」

 

 俺を諌めるように言う青衣に、相川さんが返す様に聞いた。

 

「青衣が大きな玉網(タモ)、魚を採る為の網を作ったんだ。せっかく海があるんだから魚を採ろうって言い出してさ」

「そんなの作ったの? ISで?」

「作りました。一応、装備品扱いです」

 

 俺の言葉に同意した青衣へ視線が集まる。

 

「貝や海老も捕まえたな」

 

 えええ、と困惑気味な声が漏れた。

 

「結構難しいんだぞ。潮の流れの中で手先を動かす上に騒ぐと魚は逃げるし。それにISは元々宇宙用だろう? ある程度の水圧は平気だよ」

「面白そう~、いつやったの~?」

「皆の前に現れる前、具体的には2月から3月だな、合間を見て行った」

 

 想像したのか、のほほんさんが喜びだした。

 

「ふむ、海中で行う作業か。良い訓練かもしれん」

「だろう? 終わった後、水で塩を落とせばいいだけだ」

「宇宙飛行士もプールで訓練すると聞く。検討に値するな」

「それでいいの!?」

 

 シャルロットの隣に座るラウラの声だ。俺に同意するがシャルロットは否定する声を出す。

 まあ、俺からすれば『空間を操る程度の能力』でも良かったのだが、ISがあったからな。

 

「ISの使い方、おかしいと思う」

 

 シャルロットが呻く様に言う。

 

「兵器やるよりは真っ当だと思います。それに楽しいですよ?」

「確かに楽しそうだけど……」

「うーん、織斑先生はどう思います?」

 

 席の最前列から後ろを向き、此方の騒ぎを見ていた織斑先生に生徒の視線が向く。

 

「否定は出来んな。それに私や山田先生も頂いた」

「食べたんですか!?」

 

 前方の席に座っている鷹月さんの声だ。

 

「ああ、七海が大きな魚を持ち込んできてな、私を通して食堂の方々にさばいて貰った」

「……IS学園ですよね?」

「例の青衣の調査があったからな、半分お礼という事で皆切り身にして持って帰ったぞ。出されたあら汁や他の料理もおいしかった」

「あはは」

 

 織斑先生はうんうん頷き、山田先生は申し訳なさそうな顔をしている。その光景に何か皆、呆れ顔だ。

 

「ふむ、今度はマグロ漁とか考えましょうか? それだけで生活できそう」

「それは流石に……」

「美味しそうだねぇ」

 

 腕を組み考え始めた青衣を冷や汗を流す相川さんが止め、更にのほほんさんが相川さんを止めている。

 

「白式でも出来ないか?」

「一夏?」

「一夏さん?」

「嫁?」

 

 後ろの席で一夏達の声が聞こえる。箒と専用機組の声が届いた。

 

「食費って結構掛かるんだよ」

「……そうか」

 

 魚を採ったらその分は浮くからな。何かを諦めたような箒の声が届いた。

 

「日本人の男性って家庭的なのかな?」

「……そうみたいですね」

 

 シャルロットとオルコットがぼやく様に言う。確かに男二人が所帯染みている。

 

「デュッチー、セッシー」

 

 横を見るとのほほんさんが顔を後ろに向けている。デュッチーがシャルロット、セッシーがオルコットの事だ。

 

「オリムーとななみんは別だと考えた方がいいよ」

「……やっぱり?」

「……例外ですか?」

「うん、いろいろと例外~」

 

 他の日本人女性達、頷いているんじゃない。

 

「この二人を基準にすると、いろいろおかしい事になるぞ」

 

 車が動いているのに、わざわざ此方まで歩いてきた織斑先生が間に入る。

 

「七海と青衣」

「はい?」

「どうしました?」

 

 名指しである。

 

「漁は禁止だ。海で遊んで来い」

「自由時間でしょう? それで十分、楽しんでいると」

「禁止だ」

「……了解」

 

 

 

 

 

 旅館『花月荘』の到着後整列して点呼をとる。着物を纏った女将さんに挨拶した後は用意された部屋に行くのだが、実は俺達の部屋は知らされていない。当然、荷物も置けない。

 織斑先生達教師陣は女将さんと話をしている。どうも、例年ここで臨海学校を行っているらしい。

 

「一夏もか」

「そういう七海も」

 

 一夏も途方に暮れていた。向こうも部屋を知らないようだ。箒と専用機達どころか他の生徒の一部も割り振られた部屋に行かず、此方の様子を伺っている。

 

「部屋が無かったら最悪、夕食後に寮へ帰るか」

「部屋はある」

 

 ぼやくと返事が返ってきた。織斑先生が山田先生と女将さんを連れ俺達の方へ歩いてくる。

 

「私と織斑、七海と青衣の4人で教師用の部屋だ」

 

 にやりと笑い、周囲の生徒達は一歩退く。

 

「お前達だけだと生徒が押し寄せて来るだろう? 周りも教員だらけだからな」

 

 その通りですね。特に一夏目当てで。

 

「紹介します。何も考えて無い方が織斑一夏、考え過ぎの方が七海緑兵、その七海の手綱を握り尻を叩く女子がISから出てきた七海青衣です」

 

 女将さんに対して酷い紹介の仕方である。そう来るか。

 

「考え過ぎと織斑先生から頭の毛根まで心配された七海緑兵です。宜しくお願いします」

「その為に男性用のシャンプーを家計に組み込んだ七海青衣です。宜しくお願いします」

「こんな感じの連中です」

 

 頭を下げ女将さんに改めて挨拶する俺と青衣に何か周囲はぽかんとした。織斑先生は例外だ。

 

「ふむ、やっぱり一夏は何も考えていないな」

「よ、宜しくお願いします」

「面白い方たちですね」

 

 少し慌てる一夏と上品に笑う女将さん。

 

「とりあえず、部屋だ。着いて来い」

 

 織斑先生は手招きし、俺達を奥へ連れて行った。

 

 

 

 

 

「マドカから何を聞いたのか、話せ」

「今からですか?」

「そうだ」

 

 教師用の部屋に到着するや否や織斑先生が俺達に目配せし、青衣が『女の子には準備が有ります』と一夏を先に海へ出した。彼は海へ持っていく荷物は纏めていたのか、ビニールバックを一つ掴むと笑顔で去って行った。そして一夏が居なくなると同時に雰囲気が一変し、これである。俺と青衣は単に荷物を置いただけ、立ったままだ。

 一夏を部屋の外に出した後、『空間を操る程度の能力』を使い音も光(映像)を外からは把握できなくし、更に人払いの結界も併用した。その為にこの部屋は認識すらできず入ってこれない。もし一夏が忘れ物をしていたら悲惨だな。うろうろしていたら解除するか。

 

「夕方、向かった寺で2回目の襲撃が有りました。相手は織斑マドカ、亡国機業です」

 

 亡国機業の名前が俺の口から出ると織斑先生の表情は更に険しくなる。マドカの言葉通りだと彼女も亡国機業で生まれ育ち、裏切った者なのだ。当然の反応だろう。

 

「昼間の件も亡国機業が捨て駒として目星をつけ、仕入れた俺の情報を流したらしいですね」

「……それで?」

「マドカから『織斑』の生まれ育ちと、何があったのかを聞きました」

 

 さて、織斑先生は戸惑った後、

 

「……そうか」

 

 と暗い顔で頷いた。

 

「ラウラも織斑先生と同じなんですね」

「その通り、生まれた場所は異なるが同じ技術から生み出された遺伝子強化体だ。ラウラはドイツ軍による最初のロット、その程度の違いでしかない」

 

 彼女は首肯する。同時にドイツ軍が亡国機業と繋がりが深いという国家機密級の内容も確定だ。

 

「一夏が記憶を消されたことも?」

「……ああ。お前がマドカから聞いた内容で間違いない、寧ろ私より詳しいだろう」

「ドイツ軍が亡国機業の顧客であることは知っていました?」

「確かにそんな話を聞いたことが有る様な……まさか!!」

 

 ようやく気が付いたらしい。織斑先生は驚愕していた。

 

「そのまさか、一夏の誘拐事件は亡国機業とドイツ軍の連携らしいです。その後の教官としてのスカウトも。どっちが主犯かはわかりませんが」

「……そういう事だったのか」

「マドカは報復かもしれないと言ってました」

「そうか」

 

 大きなため息を付く。おいおい。

 

「教師相手ですが流石に言わせて下さい」

「何だ?」

 

 黙っていた青衣が口を開く。表情からして呆れ頬は引きつっている。織斑先生も青衣を見た。

 

「それだけ繋がっていたんですから想像力を持ちましょうよ」

「……確かに私自身、何故繋がらなかったのか不思議だ」

 

 打ちのめされたのか、彼女はどこかぼんやりしている。一方で青衣はもういいらしい。そういえば二人がこういう会話するたびに不機嫌になるな。口数はあえて少なくしているのかもしれない。俺が続ける。

 

「マドカの言う通りならドイツ軍は織斑先生についても全て知っているみたいです。だからラウラ達の事情も口外しないと考えた」

「……そうか」

 

 当時を思い出したのだろう、遠い目をしている。そこで首を左右に振った後俺達の方を向く。何時もの顔だ。

 

「マドカと接触したのだろう、あいつはどうなった?」

「うちの姉がしばらく面倒見ると思います」

「会う事は出来ないか?」

「何で会いたいんです?」

「私は姉だぞ、会いたいに」

 

 この言葉に俺はカチンと来た。俺の表情が変わったのだろう、織斑先生は怪訝な顔をする。

 

「それ、正気で言ってます? 本気で大丈夫ですか?」

 

 暴言と言っても良いだろう。自身の言葉に強い怒気が混じった。隣にいる青衣も半分切れかけている。最近は少し緩和してきたが俺達は元々織斑先生、いや織斑千冬には悪印象の塊からスタートしているのだ。

 逆に向こうは俺達に戸惑っている。

 

「恨まれてないとでも思っているんです?」

 

 織斑千冬が息を飲んだ。

 

「マドカには女尊男卑の破壊が終わるまで織斑先生を殺すのは待ってくれ、と頼んだだけです。俺達は」

「ちょっと待て!!」

 

 大きな声を出すなよ。俺が能力を使っていなければ人が飛んできてもおかしくないぞ。特に周囲は教師陣で固められているんだから。

 織斑千冬は慌てふためいている。

 

「何ですか?」

「ど、どういうことだ!? 何故そんな事に?」

「白騎士事件を起こしてマドカは亡国機業に放置、見捨てたわけだから殺されても文句言える立場じゃないでしょう?」

 

 完全に目が泳いでいる。どうもこの反応を見る限り、自分が何をしたのかわかってない。

 

「ISを世界に配布する前に篠ノ之束とマドカを救出すればよかったんだ。篠ノ之束は世界各国にハッキングできる。織斑先生の持つ情報と合わせれば何とかできたんじゃないですか? 人質の妹を見捨て、IS使って栄光歩んで、今更よく姉だって言えますね」

「……」

「記憶を消された一夏は庇いましたが織斑先生は無理です。目の前で殺されそうになっても俺達は止めません。

 まあ、今は死なれちゃ困りますから止めざるを得ないですが、半殺しは覚悟して下さいね」

 

 えらくショックを受けている。実の妹からそこまで恨まれているとは思わなかったのだろう。その原因も自分だ。

 

「マドカは無事だったんだろう? 私達は送金がストップしたが……」

 

 あのさあ。

 

「白騎士事件を起こしてマドカに危害が加わらないとでも思ったんですか?」

「お前は会ったんだ、生きているんだろう?」

 

 そうじゃないでしょう? 女尊男卑を放っておいた位だ、生きていれば十分という考えなのか?

 

「単に織斑先生の身近にいたIS開発者の篠ノ之束を警戒して殺されなかっただけ。ナノマシン処理はされてましたが」

「何だと?」

「その反応なら何をされたのか理解していますね」

 

 織斑千冬はごくり、と喉を鳴らし頷いた。

 

「ナノマシンの抑制剤を白騎士事件以降ずっと服用していたらしいです」

「……」

「マドカ自身がIS操縦者として成績が優秀だから何とかなった。

 駄目だったら想像つきますよね? 売り飛ばされていましたよ。復讐もあるでしょうが、そうなるのが嫌だから死ぬ気で戦闘員として優秀になったのかもしれません」

 

 織斑先生の顔色は青を通り越して白くなっている。

 

「マドカは白騎士でありブリュンヒルデである織斑先生に瓜二つですからね、もしも売り飛ばされていたらさぞ喜ばれたでしょう。恨みを持つ男は世界中に五万といるでしょうから」

 

 一歩、彼女が後ろに引いた。

 

「無事……でも無いですけど綺麗な体だったのはマドカの努力と成果でしかない。それで織斑先生は何をしたんです? 助けもせず、放置しただけでしょう?」

 

 言い方が辛辣だが当たり前だろう。無自覚なんだから。

 

「私は……私はそんなつもりでは」

「じゃあ、どんなつもりだったんです? 単にマドカに目が行かなかっただけですよね?」

「……そうかもしれん」

 

 ようやく気が付いたのだろう。無意識でマドカを見捨てたことを。

 

「マドカの体にナノマシン……これからどうなるのだ?」

「ここから先は詮索無用で」

 

 織斑千冬は大きく頷く。

 

「ナノマシンはうちの姉が取り除きました」

 

 その言葉に彼女は信じられないような目で俺達を見る。

 

「何!! どうやったのだ!?」

 

 驚くのは解るけど、大声出すなよ。

 

「詮索するなと言ったばかりですよ」

 

 強い口調で伝える。

 

「そ、そうだな。だがアレは摘出不可能のはずだ。あえて摘出方法を研究をしていない……」

「つまりナノマシン処理は生かすだけで、死ぬまで亡国機業の為に働き続けると?」

「そういう事だ、仮に脱走しても抑制剤は最低限しか与えられていない。時間が来れば死ぬはずだ。確かにナノマシンを取り除かなければお前達に情報は話せない」

 

 なるほどね。だからナノマシン処理であれだけ慌てふためいたのか。

 

「マドカは知り合いの医療関係者から検査を受けていると思います。姉が連れて行くと言ってましたらから。

 抑制剤を10年近く飲み続けていたわけですから影響を調べないと」

「……そうか」

 

 幻想郷にある永遠亭。そこで開業している八意永琳は『あらゆる薬を作る程度の能力』を持つ凄腕の薬師だ。彼女は月の賢者として月の姫である蓬莱山輝夜の教育係を務め、服用したものを不老不死である蓬莱人にする蓬莱の薬を作った。

 はっきり言って俺の知る限り最高の天才であり、実年齢もどの位なのか想像もつかない。当然、裏打ちされた経験も。彼女が匙を投げたら何をどうやっても治療は不可能だろう。

 

「さっきも言いましたが、今死なれたら困るのであってそれ抜きなら俺達に止める気は有りませんから」

 

 しばらくの沈黙。織斑千冬は目が泳いだり真剣な面持ちになったりと何やら考え込んでいる。やがて口を開いた。

 

「一夏に言う気か?」

 

 その口から出たものはマドカではなく、弟の事だった。

 

「自分が何者なのかも含め、知りたいと思えば教えるつもりです」

「黙ってろ!!」

「黙る理由が無い。話す理由も無いから今は黙っているだけですよ」

 

 怒りの表情を浮かべる織斑千冬と睨み合う。

 

「マドカに警告されました。ISを狙って亡国機業は俺達の前に再び現れるでしょう」

「そうだろうな」

「一夏の前に現れないと思います? 白式という格好の標的があるんですよ?」

 

 彼女は大きく喉を鳴らした。一夏の前に現れないなどありえない。

 マドカの言う通りなら各地でISの強奪が行われているはずだ。なら白式も標的に入っているだろう。

 

「俺が亡国機業なら一夏に色々と暴露します。多分、マドカも亡国機業では俺が殺したことになっていると思いますし、写真や映像位あるでしょう。

 織斑先生が引退を決意したみたいに話次第では最悪、自分から亡国機業に行くかもしれないですね。それに例のナノマシンもある」

「た、確かに。否定できん」

 

 再び目が泳ぎ始めた。

 

「遺伝子強化体という出生、マドカの存在、白騎士事件の真相。一夏を揺さぶる材料は俺が知っているだけでそれだけあるんですよ?」

「それは……」

「亡国機業に言われるのと織斑先生や俺達から話す事、どっちがマシですか?」

 

 動揺している。此処まで狼狽しているのは初めて見た気がする。

 

「そんな訳で俺達は聞かれたら話すつもりです」

「IS学園へは?」

「生まれ育ちは話しますが身元は抜きで考えています。うちの姉が保護したとでも言いますよ。そうでないと亡国機業の事を伝えられない。でも状況次第では全て話します。実際のところは時間制限に近いかと」

「……仕方がない、これも全て私のツケか」

 

 織斑千冬は俺達の話を聞いて心底疲れたらしい。彼女はその場に座り込み、壁に体重を預けた。

 

「1つ聞いても良いですか?」

「何だ?」

 

 俺の問いに彼女はそのままの姿勢で反応する。

 

「マドカの名前ってカタカナらしいんですよ。理由を知ってます?」

 

 気にはなったが本人には聞きそびれた。

 

「私達は日本人から生まれたから日本人の名前になっているだけで、元はアルファベットだ」

 

 私達か。織斑千冬の他に一夏、マドカも含まれるのだろう。

 

「私と一夏は日本の戸籍を作る時に漢字を当てられた。マドカは残ったから当てられなかった。それだけだ」

「そうですか」

 

 気になっていた事はこれで終わる。

 

「余り長いと不自然でしょう? 俺と青衣は海に行きますがどうします?」

「少し整理したら行く」

「わかりました」

 

 旅館から更衣室、そしてビーチは直結している。近くに居れば危険も少なく、更衣室は男女でばらばらだ。俺は首にかけている本体を青衣に返す。

 その後は荷物から水着やゴーグル、タオル等の荷物を取り出す。因みに青衣は髪や目の色に近いセパレート水着を購入していた。それぞれ別に用意したバッグに詰め込む。

 

「纏らないなら、少し時間を置いた方が良いと思います」

 

 ぐったりしている彼女に部屋を出ながら言う。『空間を操る程度の能力』は解除したのだが返事は聞こえなかった。

 

 

 

 

 

 一夏は凄い。俺は心の底から感心した。

 露出の高い水着を着た美少女だらけの砂浜に男一人で平然とし、現れた俺達に気が付くとさわやかな顔で手を振っている。

 俺も男である。当然ながら性欲もある。ISスーツも露出は大きいが、見る時には訓練や仕事モードに入っているので例外だ。だが今は半分プライベートであり、俺は緩んでいる。だから表に出てこない面が反応する。

 水着が大きめのトランクスタイプで助かった。それに視界の隅に見えた狐の着ぐるみにも感謝だ。流石に着ぐるみは反応しない。考え込む俺の悪い癖も理性を取り戻すのに一役買った。

 それでアレは何? のほほんさん? 着ぐるみって水着になったっけ? あれ? 布地が水を吸って沈むんじゃない? 俺、着衣泳をやった時はきつかったぞ。というか水着素材ならどこで買ったの? まさか作ったのか?

 色々と落ち着こうか。大きく息を吸う。

 さて、記憶を消され己の正体も含めた全てを覚えてない能天気な織斑一夏、全てを内に抱え込み部屋でぐったりしている織斑千冬、ナノマシンから解放され幻想郷へ向かう時に笑顔を見せた織斑マドカ。

 血の繋がった者達なのに何でこんなに違うのだろうか、事実を知ることは本当に幸せなのだろうか、俺は3人を思い浮かべそう思ってしまうのだった。

 




最後まで読んで頂き、有難うございます。

IS使って漁をする。ISとしての青衣の装甲色は青と黒だから迷彩の様に見え難い。とったどー。
前回の暴露話の通りなら千冬はマドカに恨まれて当然です。一方で何も知らない一夏は平和です。今のところは。

3月頭から半ばまで所用で更新できません。その後もしばらく忙しいと思います。
その為、次回の更新まで更に時間が空きます。

何かありましたら感想へお願いします。

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