問題児たちと孤独の狐が異世界から来るそうですよ? 作:エステバリス
どうも、ここにきてまさかの番外編。どうやら私の脳味噌はゲッター線にやられたようです。
まあ、私自身が暴走してるので時系列云々は気にしないでください。あ、あとキャラ崩壊とかも。しかしキャラ崩壊はがんばって主人公以外基本させないので。
箱庭生活も板についてきたある日、高町竜胆はこんな提案をしてきた。
「なあ、なにか面白いことしないか?」
「面白いこと?」
その言葉に真っ先に反応したのはやはり逆廻十六夜である。
「ああ、そうだ。この頃俺達は自由に動くことが少ないと思うんだ。
そう、例えば……ガンダムファイトみたいなお祭り系なこと、できないかな?」
「がんだむふぁいと?」
聞きなれない単語に思わず聞き返してしまうのは久遠飛鳥。まあ無理もない。戦後間も無くからこの世界に来た彼女に、ガンダムファイトなんて単語を知るはずもないのだから。
「聞いたことがある。昔、人型の機械に乗って各国の優越を決める世界大会があるっていうアニメがあるって」
無表情ながらも竜胆の言葉に耳を傾けていた春日部耀はそう答える。
「そう、それ。
それってさ、こっちの世界でいうギフトゲームに似てないかなって思ったんだ」
「それで?なにが言いたい」
「つまり……」
竜胆がお得意の呪術で指パッチンすると、そこには、ああなんということでしょう!
カボチャの馬車がありました。
「皆でなにか劇でもしようよ」
言ってることが素晴らしく支離滅裂だった。というかガンダムファイトってなんだったんだ。
◆◇◆
※以下、台詞が圧倒的に多そうなので◯◯「セリフ」とします。
竜胆「というわけで突如始まりました。第一回、異世界人による劇団稀哲(ひちょり)」
黒ウサギ「その名前はスポーツ選手とタレントに怒られるからやめなさいこの問題児様!」
いきなり竜胆の頭を黒ウサギがハリセンで叩いた。
竜胆「むっ……偶には俺にもはっちゃけさせてくれよ。今まであの性格でいるの大変だったんだぞ?」
黒ウサギ「貴方はあの性格でも既にはっちゃけてます!というかなんのためにこんなことを───」
十六夜「暇つぶし」
飛鳥「面白そうだったから」
耀「以下同文」
竜胆「思いついたから」
黒ウサギ「あなた方は自重という言葉を知らないんですか!?」
十六夜「悪いな、黒ウサギ。俺はその言葉の意味はわかっていても、それを実行に移すつもりは毛頭ない!」
黒ウサギ「それが一番問題なんです!」
何時ものテンションに呆れかえる黒ウサギ。しかし、彼女も伊達にこの四人の相手を何度もしてきたわけではない。
こうなったら、もう諦めるしかないのだ。
黒ウサギ「はあ……もういいのデスよ。好きになさってくださいな。
どうせ私達が何を言っても聞かないのでしょう?」
飛鳥「あら、わかってるわね」
黒ウサギ「本音を言うのならわかりたくありませんでしたが……」
竜胆「さあて、じゃあお題を決めよう。
そうさな、昭和人の飛鳥にも、俺と十六夜よりも未来から来ている耀にもわかる奴……」
そうして、約決めが始まった。
◆◇◆
昔々、あるところにおじいさんとおばあさんが住んでいました。
ジャック「ヤホホ。まさか私がおじいさんとは……いやはや、ノーネームの皆さんはいつも面白いですねえ」
白夜叉「うむ、私がおばあさんなことを除けば完璧な人選だの」
おじいさんは山へ芝刈りに。おばあさんは川へ洗濯に行きました。
白夜叉「全く……こういうのはあの店員にでも任せておけばよいのだ。だいたい私は白夜叉だぞ?だというのに……」
おばあさんがぶつくさとなにか言っていると、どんぶらこ、どんぶらこ、と……巨大ないちご大福が流れてきました。
白夜叉「……おい。この展開は桃ではなかったのか?」
おばあさんは仕方なく、いちご大福を持ち上げました。
白夜叉「しかし……ふむ、このいちご大福はなかなか美味そうだの。調理の手間もないし、楽に食べれる。
よし、今日の夕飯はこれに決まりじゃ」
おばあさんは巨大ないちご大福を片手で持ち上げ、家に帰っていきました。
ジャック「ヤホホホ!その大きないちご大福はどうしたのですか!?」
白夜叉「川から流れて来おった。消費期限も問題ないし、害虫に食われた跡もないから、安心して食べられようぞ」
ジャック「ヤホホ!それはなんと素晴らしい!ではいただきましょう!」
おじいさんがカボチャ頭からいちご大福をパクッと食べる……なんともシュールな光景でした。
二人がそのいちご大福を食べ、真ん中まで行くと……
「「こ、これはッ!?」」
ああ、なんということでしょう。いちご大福の中から、元気な男の娘が出てきました。
竜胆「誰だ今男の娘とか言った奴は!?」
男の娘はひょっこりと猫のような、しかし狐ベースの耳と尻尾を生やしていたので、二人は男の娘を「いちごダキニ」と名付けました。
竜胆「ってか、ネーミングセンスねーな……」
いちごダキニはそれからすくすくと成長していきました。一日経てば胸が膨らみ、二日経てば明らかな童顔に。おかげでおばあさんは変態的な趣味に走ることができました。
白夜叉「むほほほっ!娘プレイというのも中々ではないか!ほれ、ここがよかろう?ここがよかろう?」
竜胆「馬鹿、離せ!ふあぁっ!?ってめ、どこ触ってやがる!?」
白夜叉「むほほほほほっっ!!男の癖に胸のあるおんしが悪いのだよ!」
竜胆「ふざっけんな!てめえ、完全に台本無視してんじゃ、ひあぁっ!?」
……おばあさんはすでにすこしさくらんしてるようです。
まあ兎も角、いちごダキニはある日、町で悪さを働く鬼の噂を聞きました。
竜胆「正義の味方……か。そういうのになってもいいな。
あの婆さんから離れる口実にもなるし」
そう考え、思い立ったが吉日。いちごダキニは早速鬼退治の準備をしました。
そして出発当日。
竜胆「んじゃ、ちょっくら鬼退治してくるわ」
ジャック「ヤホホ!あなたならやってくれると信じてますよ!」
白夜叉「くぅ……これは暫くあやつの胸を堪能できないという私への罰ゲームなのか!?そうなのか!?」
強いて言うのであればYESでしょう。
白夜叉「仕方ない。さっさと終わらせて帰ってくるのだぞ。このバナナパフェをやるからの。私特製だ」
竜胆「あ、悪い。食事の用意はいつでもできるようにしてあるから……ってそんな顔するな!
あーわかったわかった!もらってやるから!」
いちごダキニは指をウネウネさせて不気味な笑みを浮かべるおばあさんに生態本能で危機を悟ったのか、渋々バナナパフェをもらいました。
そして暫く歩いていると……
竜胆「上にいるのはわかっている。姿を現せ」
ダキニがそう言うと、木の上からキジっぽい美少女が落ちてきました。
耀「お腹減った」
竜胆「……犬からじゃなかったか?これ」
ダキニはまあいいや、と思い、キジっぽい美少女に話しかけました。
竜胆「どうした」
耀「食べ物欲しい」
美少女のお願いにダキニは断れず、腰に巻いていたバナナパフェの入った袋を取り出そうとして───
竜胆「───ない」
耀「ご馳走様でした」
既に美少女が全て食べ終えていました。
竜胆「て、てめ、どんだけ食ってんだ!?折角ばーさんがくれたから後で食べようとおもったのに!」
なんだかんだ言いながらもおばあさんのパフェを食べようとした辺り、ダキニはツンデレのようです。
ダキニが慌てて美少女から袋を取り上げますが、既に空っぽ。
耀「もっとほしい」
竜胆「ええい、お前は犬か!?キジよりも犬の方がお似合いだぞ!?」
まあともあれ、ダキニの料理に惹かれた美少女はダキニについていくことにしました。
竜胆「いいか、食い過ぎるなよ?食べ物はタダじゃないんだから、後で後悔するのはお前だぞ?」
耀「わかった」
さながらお兄さんと妹……いえ、お姉さんと妹です。
暫く二人旅をしていると、今度は犬に会いました。
タマモ「みこーん!私のレーダーにイケメン魂を検知!あなたですね!」
竜胆「……は?」
タマモ「これはもうビビッとビビッド来ましたよ!決定!あなた私の主人様!」
竜胆「い、いや……いきなり主人がどうのって言われても……」
耀「………(ジー)」
竜胆「なんだよ」
耀「なんでも、ない」
そうは言っても、美少女は少し不満気でした。しかし無理もありません。いきなり同行者がわけのわからない犬?に誑かされそうなのですから。
タマモ「私もあなた方のパーリーメンバーにエスコートプリーズ?」
竜胆「……ノーセンキュー」
タマモ「ワ、ワイ!?何故!?」
そう問う犬にダキニはこう答えます。
竜胆「これ以上同行者が増えたら食費がバカにならない……料理の作り甲斐はあるけど」
実際、おじいさんとおばあさんに貰った支援物資と資金は既に限界寸前でした。それも、九割以上美少女の食費に消えています。
竜胆「というわけだ。すまんな」
二人はそう言うと、犬から離れようとしますが……
タマモ「ふっふっふっふっ、同行者に食いしん坊将軍と名高いブラックホール胃袋なキジがいればそれなりの準備をするのは当たり前、これでどうです?」
犬が胸元からそれを引っ張り出そうとすると、ダキニは真っ赤になり、美少女はダキニの視界を一瞬で塞ぎました。
タマモ「呼ばれてないけどジャジャジャジャーン!!」
そこには、大量の金銀と食べ物がありました。
タマモ「交換条件です。私を仲間にしてくれるのなら、こちらの所有権は全てあなたのものです」
それは、ある種悪魔の選択でした。
竜胆「ど、どっちを選ぶ?もしあの女の犬もそこのキジ同様ハイパー食いしん坊だったら、その時点で資金は全て底を突くぞ?
いやしかし……ええい、ままよ!」
ダキニは犬が食いしん坊でないことを祈り、契約しました。
まあ、犬のおかげでなんとか家計が助かり、三人が道を進むと、今度はコウモリがいました。昼なのに。
竜胆「猿じゃ……ないのか?」
レティシア「流石に女の子に猿はいけないだろうという作者の配慮だそうだ」
竜胆「正直飛行要員二人もいらないんだけどな……サ◯シだってイッシ◯地方でオー◯ド研究所から◯ザードンを受け取る時も、ケ◯ホロウをメンバーから外してたし」
それは言ってはいけない。
レティシア「まあなんだ。それほど迷惑をかけるつもりはないから、私も仲間にしてくれないか?」
竜胆「ああ、いいぞ」
即答でした。
タマモ「ちょ、なんですかその我々との扱いの差は!?」
竜胆「普段の行いじゃないか?」
即答で正論でした。
◆◇◆
そして一行は鬼のいる場所、鬼ヶ島に繋がる道を発見したわけですが……
竜胆「船が、ねえ」
一番の問題とここに来て直面しました。これでは鬼退治どころではありません。
耀「ダキニ、あれ」
美少女が指差すと、そこには一席の船がありました。大きさは丁度女の子四〜五人乗りほど。ダキニは男ですが、そこはかんけいありません。
竜胆「ん?なんだ、この看板」
看板には一言、こう書いてありました。
『我々鬼を倒したければ鬼ヶ島まで来い。地図もあるから、歓迎の準備もしておく』
ダキニは少しだけイラっときました。
竜胆「……犬、コウモリ、キジ」
タマモ「なんでございましょう?」
レティシア「なんだ?」
耀「呼んだ?」
ダキニは人目を気にせず、叫んだ。
竜胆「進路を鬼ヶ島へと向けろ!全速前進DA!」
◆◇◆
鬼ヶ島にくると、本当に歓迎ムードだった。
十六夜「おお、来たか。待ちくたびれてワイン啜ってたぜ?」
飛鳥「この私に待たせるなんて……いい度胸をしているわね?」
二人とも、黒毛和牛のステーキを丁寧に切って口に運んでいます。
竜胆「ふざけるな。俺はお前達と一緒にメシなんか───」
その途端、ダキニの顔が固まった。
何故なら、同行者三人が既に食事に入っていたことに絶望感を覚えました。
竜胆「……お前らなぁ……」
耀「ふぁひにもふぁへふ?(訳、ダキニも食べる?)」
竜胆「誰が食うか!!」
十六夜「食うか?(激辛麻婆を片手に)」
竜胆「食うか!!」
どこかで見たことのあるネタでした。
まあ、そんなこんなでダキニ達一行は鬼と仲良く暮らし、鬼達はダキニに常識を叩き込まれ、鬼ヶ島から街に買い物にでるわで大変かつ、楽しい毎日を送りましたとさ。
めでたしめで……たし?
◆◇◆
「どうだった?黒ウサギ」
「はっきり一言で申し上げると、はっちゃけすぎです」
「だよねえ……」
箱庭の冬空の下、そんな溜息が聞こえてきた。
まずひとこと。はっちゃけすぎました。もうしわけありません。
完全に自己満足の塊です。
しかし、満足!反省してるけど後悔はしてないでやんす!