問題児たちと孤独の狐が異世界から来るそうですよ? 作:エステバリス
一話 破滅へ向かう約束
───太陽は落ち、月は堕とされる───
◆◇◆
あの事件が起きたのは、確か俺が11になった日のことだ。つまり、お姉が11になった日でもある。
俺はあの日、なにが起きたのかは全然知らない。憶えていることと言えば、月明かりが雲に隠されていたってことと、皮膚を溶かされるわけでもなくただ燃えるお姉の身体。
だから……復讐なんてできない。復讐する相手が誰なのかもわからないし、そもそも復讐する相手がいるのかどうかもわからない。
きっとその真相は、お姉なら知ってる。本人は知らない、覚えてない、なにも知覚できないまま死ぬ手前に来ていた、なんて言ってるけど……嘘だ。なんとなくだけど、お姉が嘘をついてることはわかる。お姉の言葉を借りると、俺がお姉のおとーとだから、なのだろうか。
兎にも角にも。お姉が話したがらないのなら俺が追求する必要はない。お姉はアホだけどバカじゃないから、きっと言わないことにもそれなりの理由があるんだろう。
だからタカマチ リンドウは、なにも知らない───
◆◇◆
「よ、どうしたんだよ竜胆」
「十六夜か。珍しいな、お前から声かけて来るなんて」
「そうか?まあお前からはちょくちょく声かけられるが……珍しいってほど声かけてない憶えはないぞ?」
「……かけてこないよ。お前、だいたいなんでも一人でできるからな。他人に頼るとか、他人に任せるとか基本しない」
頼ってばかりで自分じゃできることの少ない俺とは大違いだよ、と竜胆は続ける。
コイツ……自分で勝手に"サウザンドアイズ"と契約してボロ儲けする店建てるなんてやりたい放題やっといてできること少ないなんて言うのかよ、と十六夜はらしくないくらいに呆れる。
はは、と空笑いをする竜胆は"アンダーウッド"で買った(実際はタダで貰ったのだが)という、最近やたら髪が伸びると言って纏め上げるのに使っている簪に触れながら十六夜の肩を叩く。
「でも、十六夜が理由はどうあれ誰かを頼ろうとしないのは本当だからさ、頼み事してくれるのは素直に嬉しく思うんだよ。いや、別にこれが頼み事って決まったわけじゃないんだけど」
「頼み事、ていうよりは作戦の報告だよ。やっぱり"アンダーウッド"の一件で同盟側にはお前がまたあの巨人族を操るギフトで操られる可能性が捨てられないわけじゃない……だそうだ」
「……そっか。で、俺はなにしてればいいんだ?」
竜胆の質問に十六夜は手を前に出して、人差し指以外を引っ込める。
「一つ目。呼び出されるであろう巨人族は相手にするな。これだけは絶対尊守だ」
「……つまりこの戦いはマトモに戦わせる気はないってことか……黒ウサギが戦えない状態だっていうのに思い切ったな」
「それでもお前を敵に回すよりマシだ」
今の同盟側は先日の殿下との戦いで"鎧"と"槍"を同時に顕現させてしまった黒ウサギはその反動で自分の霊格の証であるウサ耳を失い、戦力として数えることが絶望的になった。
それでも、確率一桁でも竜胆を敵味方無差別の
「"混世魔王"も相手にするな。ヤツは子供を限定して心に漬け込んでくる"神隠し"を持っている。これに関してはサンドラと御チビにも念を入れてある」
「……おい待て。それはつまり俺が子供だって言ってるのか?」
半ギレになりながらもなんとか平常を装って十六夜に尋ねる。それに対して十六夜はそりゃそうだ、というような顔をする。
「そりゃそうだろ。我が家の末っ子」
「なにが悲しくて同期に歳下が二人いながら末っ子扱いされにゃならんのだ!?」
「まあまあ、それはそれとしてだ」
「何がそれはそれだ!俺は問題大アリだ!」
「真面目に聞け。これが一番お前にやってほしいことだ」
十六夜がそれまでのからかうらような雰囲気から一転、真面目な顔をするのでつい竜胆も息を呑んで十六夜の言葉を待つ姿勢になる。何を言われるのかは理解している。というかそれしかないだろう。
「
「……エトか」
竜胆が歯がゆそうに呟くが、そこに至るのも少し考えればわかることだ。
彼は殿下とリンの二人と親しげにしていた。この時点でエトは魔王連盟となんらかの繋がりがあるのはハッキリする。
「……だけどな十六夜。俺はジン達と離れた後もエトとは軽い身の上話もしたぞ?アイツは自分でコミュニティを作ったって言ってるし、殿下達のコミュニティとは同盟みたいな関係は結んでいないとも聞いた」
それに例えアイツが俺と同じでも俺は成功品でアイツは失敗作だ。あの研究所の目的が総ての生命体の因子を持つ生物の完成だった以上、ギフトだって当然違う。そう続ける竜胆。友と戦えるか?という十六夜からのある意味での試練に対して竜胆はそれ以上の答えで返してきた。これでもう十六夜は確信した。
───コイツになら、任せられる
◆◇◆
「春日部さん、少しいいかしら?」
飛鳥が耀の部屋を訪ねたのは、彼女が魔王連盟との戦いに向けて少しずつククルカンの力に慣れようと与えられた部屋で彼に言われるがまま精神統一をしていた頃だ。
「飛鳥……どうしたの?」
「いえ、大したことじゃないわ。少しお話をしないかと思って……ティーセットも持ってきてあるの」
「あ、ありがと」
飛鳥が手に持っていたティーカップを机に置いて紅茶を注ぐ。それに二人は一口つけたところで耀が飛鳥に話を切り出す。
「それで……話って?」
「ええ、二つほど。一つは……直球で聞いた方がいいわね。"煌熖の都"に来る直前辺りから春日部さん少し様子が変だったわ。そう思う決定打だったのは……"造物主の決闘"なのだけど」
竜胆くんのお姉さんの焔を生身で耐え抜くなんて不可能でしょう?と飛鳥は続ける。彼女は見抜いていたのだ。耀の身に起こっていた変化と、耀の周りになにかがいることを。
「……少し、色々あってね。今は私に力を貸してくれてる人がいるんだ」
「……そう。っ、じゃあ次の質問よ」
飛鳥は一瞬、それを言うのが阻まれたような感覚に陥っていたが、もう聞くしかないだろう。いい加減真偽を確かめなければオチオチ寝ることもできないくらいに心配なのだ。
「貴女……竜胆くんのこと、どう思ってる?」
「……どう?」
「それは……えっと、同じコミュニティの家族として好意わ持っているのか、それとも他のなにかを抱いているのか……ということよ」
「……変な質問」
飛鳥の質問の真意がよくわからなかったのか、耀は疑問符を浮かべながら首をかしげる。
やっぱりか、みたいな顔を見せる飛鳥。これからどう言えばいい感じに遠回しに竜胆が耀に持ってる好意を伝えられるのか、と変なことを考える。なぜこんなことをするのかと言うと───現状を面白がってる十六夜とは違って飛鳥はいつなにかが起こるのか怖くてヒヤヒヤしているのだ。
「そ、そのね、春日部さん───」
「───正直ね、よくわからないんだ」
「え?」
あはは……と彼女らしくない顔をしながら耀はティーカップに口を付ける。
「確かに竜胆は大事な家族。私はそう思ってる……けど、私がみんなと異世界に来た時から不思議と彼に目が行っちゃうんだ」
「………」
意外だ、とでも言いたそうな表情をする飛鳥だったが、それも当然だ。
なにせ今の今まで恋愛なんてれの字も知らないであろう育ち方や態度をしてきた
自覚はなくとも箱庭に来た時からずっと気になっていると言っているのだから。
「最初はよくわからないけど、放って置けない人だと思ってた。少し目を離すと自分から死にに行くようなムチャして。だから私はなんとか歩み寄ろうとしたんだけど……"アンダーウッド"で自分のギフトの呪いから解放されたかと思えば今度は立場が逆。色々心配されて、私は貴方に心配されるほど弱い人間じゃないんだって思った」
それでも今思い返せば自分は心配され尽くしてる。死にたがりだった頃も、今も。彼にはずっと心配してるのに心配されていたんだ。
「そうやってるうちにさ……ドンドン気になって、竜胆のことだけ考えてスズに色々喋ってた時もあったんだ。なんかスゴいニヤニヤしてたけど」
が、やっぱり耀は耀みたいだ。ここまで自分の竜胆に対する好意を見せておいて理解をしていない。飛鳥は思わず頭を抱えるが、当の本人にこれだけ自覚のない想いを持っていれば自分が口出しするのは無粋というものだ。
あとは、
飛鳥は自分の聞きたかったことをある意味で聞けたことに満足したようで、肩の荷を下ろしたのだった。
◆◇◆
「……まだだな。まだ、時間がかかる」
◆◇◆
俺は、戦えるだろうか
戦うしかお前に道はない
それが、運命?
それが運命だ。絶望し、お前の本当の姿を見せろ
───此度もまた、未来に希望を馳せた若き命を散らすのか、我と汝は……
彼は涙を見せる。確定してしまった運命を。そうすることしかできない、自分自身に恨みを募らせて。
◆◇◆
雲間に隠れた月を見上げる。月明かりを見られず、竜胆は短く嘆息する。
「……確か、あの日の夜もこんなんだったな」
忘れたくても忘れられない、例の研究によって植え付けられた獣の力の副産物として生まれた驚異的な記憶力は今も時々竜胆を襲う。もう既に五年の月日が経っているというのに、その日のことをまるで直前に起こった出来事のように憶えている。
それは、竜胆が全てを失った日。家族の命とペストに貰ったオルゴール、そして自分の人生を全部纏めて燃やし尽くされて、三歳からの自分を全部否定されたような気にさえなった日。
「……あれを人為的に起こして、ソイツが箱庭にいるんだとしたら。復讐したい……でも、それでいいんだろうか」
───貴方はこれから自由です───
"アンダーウッド"で自分のために消えたタマモ。彼女は竜胆に自由なのだと言った。それは、これからの人生を復讐に捧げても、今まで通りの死に場所を探す日常でも、自分が変わるという選択でも、どれでも好きなことをすればいいということなのだろうと今思えば理解できる。
そう思うとやはり彼女は、竜胆にとってウザいし言うことがどストレートだったが頼りになる姉のような存在だった。
「……どっちにしろ、嫌な予感がする。十六夜にはああ言われたけど、俺が頑張らないと……」
「それはダメだよ」
小さく呟いた一言はいつの間にか彼の後ろにいた耀によって阻まれた。
後ろを見てしまった、という表情をした竜胆はすぐに耀を手招きする。
「……一応聞くけど、どこから聞いてた?」
「確かあの日の夜もこんなんだったなってとこ」
「やっぱりな……あー、恥ずかしい独り言聞かれた」
彼の今言ってる恥ずかしいは十六夜達にからかわれるような意味での恥ずかしいとは違うのだろう。単純に人に聞かれると「何言ってんだコイツ」みたいに思われて恥ずかしく思っているのだろう。
「……それで、俺になにか用でもあるのか?」
「飛鳥がね、多分戦闘開始は明日だから今のうちに話したいこと話しておいた方が私のためにも竜胆のためにもなるって」
「なるほど……確かにそれはそうかもな」
俺ってこんなに心配されてたんだなぁ、なんて昼間の十六夜との会話で再確認させられたそれをまた確認する羽目になると流石にいい気はしない。だが、それで二人の会話は止まってしまい互いに言い淀んでしまう。
『ヨウ……言いたいことがあるのならハッキリ言ったらどうだ?喉の奥になにやらよからぬ言葉が詰まっておるぞ』
(煩い黙って。話聞くな寝てろ)
『段々我に遠慮がなくなってきたな
ククルカンが黙ったのを確認するが、やはりなにか知恵を貸してもらってから黙ってもらうべきだったか、とすぐに後悔する耀。だが、話は彼女からすれば意外なことに竜胆から切り出された。
「耀……"アンダーウッド"じゃ色々邪魔が入ったけどさ、今はハッキリ言うよ」
「……何?」
「あのさ、いつか……二人でどこか出掛けよう。コミュニティとかギフトゲームとかちょっと忘れてさ。二人で行きたいとこ行って、やりたいことやるんだ」
よくないかな、と耀の顔をしっかりと見据える竜胆。その表情は元来の幼さも合わせて儚く見える。儚いからこそ、竜胆はこんなことを言っているんだ。
蝉や陽炎はその命をごく僅かな時で燃やし尽くすというが、耀の眼に映る竜胆の姿はまさにそれだ。これまで以上に、"アンダーウッド"の時以上に脆く見えて、どこか遠くへ行ってしまいそうで。
だから耀は、竜胆の身体を抱き締めた。
「───えっ!?よ、耀!?」
「…………………それ、約束」
「へ?」
「絶対守って。約束を守らずにどこかに行くなんて、絶対に許さないから」
竜胆が戸惑うほど強く、ガッシリと背中に手を回されている。竜胆はその腕に触れることを一瞬だけ躊躇して───確かに、しっかりと触れる。
「約束する。それで俺はキミに伝えたいことがあるから。絶対に」
「……絶対だよ」
「絶対。なにがあっても。俺はキミにだけは嘘をつきたくない」
ほとんど同じような身長をしている二人はその小さな身体に、互いに昔は宿していなかった
永遠に続くような一瞬。竜胆は、そして無意識ながらも耀も、ずっとこの時間が止まり続けることを望んでいたが、それは無慈悲にも空から降り注ぐ一枚の黒い羊皮紙に遮られる。
「っ───竜胆、アレ───!!」
「まさか───もう来たっていうのか!?」
『ギフトゲーム"Tain Bo Cualinge"
・参加者側ゲームマスター
"逆廻 十六夜"
・主催者側ゲームマスター
"■■■■■"
・ゲームテリトリー
"煌熖の都"を中心とした半径2km。
・ゲーム概要
※このゲームは主催者側から参加者側に行われる略奪型ゲームです。
このギフトゲームで行われるありとあらゆる略奪が以下の条件で行われる場合に限り罪に問われません。
条件その一
ゲームマスターは一対一の決闘で雌雄を決する。
条件その二
ゲームマスターが決闘している間は略奪可(死傷不問)
条件その三
参加者側の男性は決闘が続く限り体力の消費を倍加する。
条件その四
主催者側ゲームマスターが敗北した場合は条件を反転。
条件その五
参加者側ゲームマスターが敗北した場合は解除不可。
条件その六
ゲームマスターはテリトリーから離脱すると強制敗北。
終了条件
両陣営のゲームマスターの合意があった場合にのみ戦争終結とする。
ゲームマスターが死亡した場合、生き残ったゲームマスターの合意で終結。
宣誓
上記を尊重し、誇りと御旗の下、"ウロボロス"連盟はゲームを開催します。
"ウロボロス"印』
「───うっ!?ぐっ、ああ!?」
「竜胆!?」
そのギフトゲームを見て、ゲームが始まった瞬間、竜胆の身体は途端に悲鳴を挙げた。
心臓が震え、全身の血流が逆転するような感覚と言えばいいのだろうか。むしろ、これの他にどんな表現も出来る気がしない。
頭で嫌悪感を理解するよりも疾く身体が倒れ、心臓を口から吐き出すような不快感に襲われる。
「ぉ、ご、ぎぐば!げぅ………!!」
とうとう竜胆は膝を地につけてしまった。顔すら地につけ、眼球が飛び出るのではないかという程に眼を開く。窒息するのではないかと疑うほどに息を荒げ、身体を抑えて蹲る。全身の汗が止まらない。身体のありとあらゆる血管が皮膚から浮かび上がり平衡感覚すら消えてゆく。あの時とは違い辛うじて五感は生きているが、それが逆に竜胆の苦しさを助長させてしまう。
「うぎっ……がっ!ごほっ、げっ!!」
「竜胆!このままじゃ息が……いや、そんな問題じゃない!このままじゃいくら完全に人の身体構造でなくなってる竜胆でも、急激すぎる容体の変化に身体がついてこれなくなるっ……!なにか、なにかしないと!」
『すると言おうと、なにをどうするつもりなのだ!?この少年の状態は異常すら超えてるのだぞ!?』
「わからないよ!それでも、なんとかしないとこのままじゃ絶対竜胆が死んじゃう!」
───痛い!痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛いいたいいたいいたいいたいいたいいたいいたいいたいいたいいたいいたいいたいいたいいたいいたいいたいいたいいたいいたいいたいいたいいたいいたいいたいいたいいたいいたいいたいいたいイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタ
イ?いたい……?なんだっけ……それ。これ?
脳に快感が走り込んで来る……!脳みそをダイヤモンドだって斬れる刃物で切り裂かれる感覚!すごい気持ちいい!!
そっか……コレ、いたいってゆーんだ。
は、ふふ。あははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははは!!!!!!いたい!きもちいい!くるしい!たのしい!!こんなかんかくがあったなんてしらなかった!すごいすごい!えくすたしいがちょうてんまできてふらすとれいしょんがさいていへん!!あたまをりらいと!からだがりぷれいしたがってる!もっとちょうだい!じらしてもいい!ほしい!こんなたのしいかんかく、じぶんひとりでたのしむのなんてきがひけちゃう!だれか、だれかとしぇあしあいたい!どこかにいるかな!?えんどれすで、ふたりででゅえっと!ぼくとおどろうよ!そにくのませやのにてのとこほゆれののこてめほこけゆねそにめのおえはなやらたかまのねねぬこのなねやてよののねやこよねんのこまととねけねのそ!!!!
「竜胆!ねぇ、竜胆!起きてよ!冗談でしょ!?起きてるんでしょ!?ねぇ!!」
…………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………、いた。
ぼくのほしいの、ぜんぶくれるひと!あげたいの、ぜんぶあげたいひと!なぐって!けって!ずつきして!ころしあって!ぜんぶほしい!なにもかもあげたい!これってなに!?あいらぶゆう!?しんぞうえぐりあって!のうみそつかみあって!いいたいよ!このきもち!つたえたい!あいしてるって!あいしてるから、ころしたいしころされたい!
だから……いおう。ぼくのほんね。
「───Gyaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaa!!!」
「竜胆───!!!」
◆◇◆
そうして、月は堕ちた。
本編がキチガイMaxでシリアス100%だとしても前書きと後書きは愉し……楽しくありたい。私はそういう人になりたい。
だって、にんげんだもの。
甲殻類
……あ、前書き詐欺とか言わないでね?ちゃんとラブコメしてたから許してね?……許されない?絶許?やっぱり?