問題児たちと孤独の狐が異世界から来るそうですよ?   作:エステバリス

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と、言っても一方的に竜胆くんが化かしてるだけなんですがww

あと、今回は少し少なめです。




九話 泪のムコウ

ギフトゲーム終了後、俺と黒ウサギは久遠を庇って倒れた耀の治療のためにコミュニティのギフトを用いた儀式の場、工房にいる。

 

「これが治療用のギフトか」

 

「YES。しかし、本来ならば扱いが難しく、私にしか使えないようなものばかりなんですが……」

 

「……ま、関係ないな。

伊達に『人類の罪』を背負ってるわけじゃない。兎にできて俺にできない道理はないし」

 

その言い方に多少ムッとしたようだが、改めて俺を見る。

 

「これか……悪いな、耀。ちょっと痛いかも……って、気絶してたら痛いとか関係ないか。

タマモ、手伝え」

 

「はいな。まるで夫婦の共同作業のようですね!まるでケーキを切るように!」

 

「そこの水晶取ってくれ。時間がない」

 

「……ガン無視ですか、ご主人様」

 

またわけのわからない事をほざくタマモを黙らせて作業に入る。

 

「すごい……初見でギフトの本質を完璧に理解してる……」

 

「類似した系統の物を扱ったことがあるからな。

俺の親族は正直規格外の塊だった」

 

それこそ、世界を股に掛けて「その家を敵に回したらどんな国でも一週間経たずで消える」と言われる程にだ。

 

「ず、随分と規格外な御家だったのデスネ」

 

「かく言う俺が一番規格外……いや、そうでもないか。

一人の人間が千年以上若さを保ったまま生きてるような家だからな」

 

「そんな阿呆な……」

 

「俺の思い出話を全部聞こうとするなら、黒ウサギはもっと俺と、俺の家という規格外を知ってからの方がいいな」

 

言えるかよ。父母共に性転換転生した上で、年齢的不老不死なんだからな。それに兄と姉は異世界の王族と来たもんだ。兄さんに至ってはその王本人だし。

 

しかもだ。母さんの前世はあの斎藤一。色々史実とは違う部分もあるけど、それは確定事項らしいし。

 

「さて……終わったぞ」

 

「え?うそ、もう完璧に終わってる……?」

 

「ま、完治まで二日三日ってとこだ。

血の方は増血しといた。流石に輸血は金がかかるし、俺の血は危険だからな」

 

「は、はあ……」

 

そして俺は部屋に戻って行った。

 

◆◇◆

 

「……あー、なんか無駄な事したな、俺」

 

俺は部屋に戻るなり、ベッドに頭から突っ込んだ。

 

「人助けなんて、あの日以降やった覚えなんてないぞ?」

 

「ご主人様、案外皆さんにお心許しちゃってますしね」

 

「……うっせ」

 

苛立ち混じりに仰向けになると、何故かタマモが俺に覆いかぶさってきた。

 

「……おい、なんのマネだ」

 

「なにって言われましても……襲う?」

 

「お前は俺の事意外常に頭ん中から抜け落ちてんのか?ああ?」

 

「十六夜さんも中々魂の据わったイケメンさんだとタマモは思ってますよ?」

 

「話が繋がってねえっての……」

 

タマモが少しうざったくなったので、どけようとする。

 

が、タマモは剥がれない。

 

「ふふん、私、こう見えても神様なんですよ?」

 

「くっそ……こんな時に限って無駄な力使いやがって……」

 

迫って来る顔を押し退けようとタマモの顔面を思いっきり押すが、無駄に力のあるそれは一向に離れる気がしない。むしろどんどん近づいてる。

 

「さあご主人様……経験豊かなこの玉藻の前にお任せくださいまし……」

 

「誰が……!」

 

咄嗟に呪符を取り出し、タマモに攻撃しようとするが、それも一瞬にして取り押さえられる。

 

「私、知ってるんですよ?ご主人様が"あの方"と一緒にいた時、常にされるがままだったって……」

 

「うぐっ……」

 

あの方って絶対あの人のことだよな……なんでタマモが顕現してもいない時期の事を覚えてんだこいつ。

 

しかし、その時ピキン、という音が頭から鳴った気がした。

 

そう、俺はこの場を諌める方法を思いついたのだ。

 

……が、しかしこの手は絶対有効だろうが、俺のメンタルに酷いダメージを受けること必須。

 

(やらねばヤられる!しかし、これだけは……ええい、ままよ!)

 

「う、うっさい!別に俺だって好きでされるがままだったわけない!」

 

「じゃあ……私とあの方、どちらが好きですか?」

 

───勝った!計画通り

 

「い……言わせんな」

 

「へ?」

 

「言わせんなっての!俺はお前の方に決まってるだろ!」

 

これで、チェックメイト。

 

「い、」

 

「い?」

 

「いいいいいいいやっっっっっったあああああああああああああああああああ!!!

ご主人様からの愛の告白、ゲットだぜえええええええ!!!ついでにツンデレも!」

 

狂喜乱舞し、思わず俺から離れるタマモ。

 

「くたばれ」

 

その瞬間に首を折った。

 

「ぐべらっ!?」

 

タマモは一気に倒れ、まるでブルータス、貴様もかとでも言うかのような目で俺を見る。

 

「ばーか、演技だ演技。お前は本当に騙しやすくて助かるよ」

 

「ぐおおおっ……まさか上げて落とされるなんてぇ……」

 

それだけ言うと、タマモは回復のために俺の中に戻っていった。

 

ま、いくら神っつっても首折れたら痛いわな。

 

「さて、と。俺は外の催しものでも見に行きますか」

 

俺はそのまま、外に感じた十六夜ともう一つの力を感じ、そこへ行くことにした。




家族のことは触れないでください。ハーメルンで詳しく説明する気はさらさらありませんのでww

因みに竜胆くんのツンデレは割とガチのツンデレです。
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