問題児たちと孤独の狐が異世界から来るそうですよ?   作:エステバリス

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戦いが終わった後はなにをしよう?

イチャイチャするに決まってんだろ……!




二章 最終話 夢みる狐

魔王襲来から二日が過ぎた現在、外は魔王の襲来で潰れた火龍誕生祭の続きをやっている。

 

老若男女、様々な者達が亡くなった者の分まで祭りを楽しんでいる。

 

───因みに、俺が目を覚ましたら既にギフトゲームが終わっていた。ペストに腹を貫かれた後のことは……恐らく"侵食"の影響だろう。全く憶えがない。

 

ただ、今回の"侵食"はかなり派手なことをやらかしたらしく、ギフトゲームについて詳しくは教えてくれなかったが内臓は心臓と肺、肝臓と腎臓を残してほとんどなくなった……らしい。

 

なぜ、らしいかとアバウトに言うと……

 

「……このたこ焼き、いいソースを使っている……」

 

うん、こうやって胃の中を転がっていく食べ物達がなんとも……

 

ああ、失敬。見ての通り二日どころか目を覚ました時には貫通した腹もくっつき、内臓も元通りになっていたからだ。

 

因みに黒ウサギ曰く「どうしてなんの処置もしてないのにこうもあっさり元通りになっているのデスか!?」だ。

 

どうしてもこうしても、俺は人間やめちゃってるからしょうがない。

 

しかし、そんな無茶が祟ったのか、あるいはペストが死んだことに精神的にショックだったからか、俺はまたちょっとだけ眠って、起きた時には耀に謹慎処分を言い渡された。

 

まあ、謹慎処分されて大人しく従っていることからわかる通り、俺の身柄は俺が寝てる間に白夜叉から"ノーネーム"に返却されたらしい。

 

人の人生に関わるかもしれないんだから当の本人そっちのけで話をするのはやめてほしかったんだが。

 

「あ、美味しかったんだ」

 

と、先ほど口にした言葉が耀に聞こえたらしい。

 

耀はここ二日、ずっと俺のところにいたらしい。なんでも同じ部屋のよしみでもあるし、なにより黒死病の件で恩返ししてないだとか。

 

気にしないでもいいのに。

 

因みに、俺が起きた時、ダブルベッドだったベッドは取り払われ、シングルベッド二つになっていた。なぜ取り払う前提であんなことしたのならわざわざダブルベッドを用意したと聞きたい。

 

「竜胆」

 

「ん?」

 

「あーん」

 

「誰がするか!?」

 

目の前に差し出されたたこ焼きを爪楊枝ごととって食べる。子供じゃねえっつうの……

 

なぜか耀が露骨に残念そうな顔をしたが気にしない。だってたこ焼きが美味しいから。

 

そういえば、子供で思い出したが、どうやら今回の誕生祭で北のフロアマスターになったサンドラが直々に俺のお見舞いに来てくれたらしい。

 

その証拠の花を見ると『怖い狐のお姉さんへ』と書かれていた。え、なにこれ?怖い狐って俺なんかやらかしたの?あとついでに俺男だからね?

 

「……なあ耀」

 

「何?」

 

「ここから出して」

 

「ダメ」

 

「なにゆえ」

 

「ダメだから」

 

「それは理由に「ダメだから」いやだから「ダメだから」あの「ダメだから」あ「ダメだから」……はい。大人しくしてます」

 

畜生……なにがこいつをここまで駆り立てる!?なんの使命感を帯びている!?

 

「……あえて言うのであれば」

 

と、突然耀が続けてきた。気になるので静聴する。

 

「おまえの罪を数えろ」

 

なんでやねん。なんで耀の時代からしたらかなり過去の番組のこと知ってんねん。思わずエセ関西なってもーたわ。

 

ってか俺の罪ってなによ?俺なんか悪いことした?

 

くそぉ逃げたい。女と二人きりの空間なんて過去のマゾい出来事のせいで嫌なんですけど。

 

ペストは……まぁ、雰囲気が若干あの人に似てたからそんなことを特に意識することはなかった。

 

「……なぁ、耀」

 

「なに?」

 

「最初、俺が"侵食"の影響で暴走した時、怖かったか?」

 

「……正直、怖かった」

 

「だろうなぁ……」

 

怖かった、そう言われても仕方ないと思っていたから言われても気にしないと思っていたが……俺は少し残念がっていた。

 

まるで俺が人に認められないことを嫌がっているようにだ。

 

……なにをバカなことを思っていたんだ。俺は認められないのが当たり前な存在じゃなかったのか?いや、認められてはいけない存在ではないのか?

 

今までずっとそう思ってたのに、どうしてかそれを認めたくなくなっていた。

 

いや……そうじゃない。

 

俺は、こいつに嫌われたくないんだ。

 

人を危険にするから嫌ってほしい。なのに嫌ってほしくない。

 

「……バカか俺は。なんで俺はこいつに嫌われたくないなんて……」

 

「嫌ってなんかないよ?」

 

…………………………………………………………………………………………………………………は?

 

ちょ、まさか聞こえてた……のか?あれ、思い出したら最後の方だけ喋ってた気が……

 

「ぬぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁァァァァァァァァぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」

 

死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい!!!!

 

羞恥心で死ねるならもう死んでるわこれ!

 

ベッドの上をゴロゴロと転がっていると耀に止められました。

 

しかもよっぽど俺が羞恥心のあまり転がりまくってたのか、転がってるところを抱き上げてきやがった。

 

えっと……これ、お姫様が抱っこって奴?嬉しくない!すっげぇ嬉しくない!

 

「暴れたらダメだよ……」

 

「………」←羞恥心が高まりまくって最早なにも言えない。

 

しかも此奴、頭の辺りを抱えている右手を器用に使って頭まで撫でてきやがる。

 

「ぁ、あたまなでるなぁ……!」

 

やめてくださいなんの罰ゲームですかこれ。

 

……兎も角、こうして俺の火龍誕生祭は羞恥と羞恥と羞恥と羞恥に溢れた、羞恥しかない終わりを迎えたのだった。

 

◆◇◆

 

某所にて。

 

一人の幼い少女がそれを見ていた。

 

一人の写真。その写真に写っている人物は、高町竜胆。その姿は一室で静かに眠っている姿だった。

 

恐らく、耀がなんらかの理由で開けていた時に撮影していたのだろう。

 

「ふふ。まさかここに来るなんて……まぁ、貴方なら来てもおかしくはないと思っていたけどね」

 

少女は右手の掌から桜色の炎を出し、その中に躊躇なく竜胆の写真を投げ入れ、燃やす。

 

「なら、きっともうすぐ会えるね……私の感が正しかったら、次に会うのは……"アンダーウッド"かな?」

 

少女は、桜と紅の混じった炎の中に消えていった……






最後に現れた彼女は何者なのだ……?

結局このまま出番がないなんてオチも……?←そんなはずない。
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