問題児たちと孤独の狐が異世界から来るそうですよ?   作:エステバリス

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どうも、甲殻類です。監督が虚淵氏だからきっと戦い抜く道を選んで主人公だけ不幸エンドなんだろうな、と思いながら鎧武を見ていました。

ですがあらびっくり、コウタさんは自分のために世界を守って戦い抜く道を選んじゃいました。

さんざん酷い状況になってきている鎧武でしたが、やっぱり虚淵さんも日曜朝八時には勝てなかったのだろうかと思う今日この頃です(主人公が最終回前に死んだ龍騎や主人公の余命あと僅かで終わった555を思い出しながら)。

……やっぱ主人公死んでもおかしくないかも。




陽炎のいざない

どうも。セック・ズルグです。突然ですが、私は今遭難しています。

 

え?突然すぎるって?いや、ホントに私も知らない間にバビュンッ、と誰もいなくなったから私にもわかんないんです。

 

よもやこのまま私は孤独死してしまうのではなかろうか。いいや、それは嫌だ!

 

絶対に……絶対に……!

 

竜胆くんのモフモフ尻尾をモフモフしてモフモフしながらモフモフをモフモフしつつモフモフがモフモフでモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフ

 

……まあつまり竜胆くんをモフモフしたいのだよ!

 

……んんっ、つい竜胆くんのモフモフが至高のモフモフで我を忘れてしまいました。

 

「あー、それにしてもホントに竜胆くんはモフモフっぽかったな……」

 

やはりモフモフしたい。今この場で竜胆くんをモフモフしたい。いなくてもモフモフしたい。いいや、いないからこそできるモフモフというものがあるんじゃないかな?人間のイマジネィションを限界まで働かせて竜胆くんをモフモフする私を想像するのだ……!大丈夫、ピンク(神格化してる時の竜胆の髪色)髪の人は淫乱だってばっちゃが言ってた!

 

……ばっちゃて誰?

 

あー考えてたらまた竜胆くんに会いたくなってしまったぁ……だけどこんな誰も見当たらない世界でそんな特定の個人を見つけ出すなんて不可能もいいとこ───

 

「……さっきからなに言ってんのお前?」

 

「ふぇ?」

 

お、ぉ、おおお……!

 

神は、私を見放さなかったというのか……!?

 

◆◇◆

 

「竜胆くーーーーーーーん!!」

 

「ぎゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!背骨が折れるぅうううううううううう!!!」

 

感極まって抱きつくセック。そして窒息しかけた恐ろしさを身に刻んでいた竜胆はそれを躱さんとするが、ありえない方向転換の仕方をされてそのまま抱きつかれた。

 

「うぅ~モフモフが足りないよ……竜胆くんモフモフ出してよぉ」

 

「なんともない状況であんな恥ずかしいの出すかぁ……!死ぬ、し、しぬ……!」

 

セックを引き剥がそうとするが、やはり引き剥がせない。なんという馬鹿力。

 

「竜胆、それなんともない状況には見えないぞ」

 

「うむ。同感じゃ。ほれ、セックの要望に応えてさっさと尻尾を出してモフられるのが最善案と思うがの」

 

もがき苦しむ竜胆を秀里とエイーダは尻尾出せ、尻尾出せ、と日本の首都で行われる友達公園で車をダーツで狙うがのごとくアンコールをする。

 

「ふぉおお……せ、背に腹は変えられん……この状況で背と腹変えても結果変わんないけど……!神格解放……!」

 

竜胆はいつものセリフを寸分たがわずに言い切る。だが、竜胆になんの変化も訪れない。

 

「……あれ?」

 

「なにをやっとるか竜胆。ほれ、さっさと儂らを足蹴にした時のようにモフモフ尻尾と狐耳、ついでに火の翼を出さんかい」

 

「……あれ?あれ、れ……?神格が……出てこない」

 

「そんなわけなかろうに。お主と神格はニ、三年は共にしておるのだろう?」

 

竜胆が不思議そうに顔をしかめ、それをエイーダが咎める。だが、何度やっても結果は変わらない。神格が現れずに尻尾も狐耳も、炎の翼さえも現れない。

 

「どうなってる……?"呪術"も一部の高位術が使えない。"希望"は論外か……」

 

一つ一つ確認していき、竜胆の主力がほとんど使えないと悟ると、竜胆は露骨な溜息をつき、戸惑っているセックを強引に引き剥がす。今度は秀里の方に向かってったが、触らぬ神に祟りなし、竜胆は見なかったことにした。

 

「考えうる限り最悪の事態だ……お前ら、自分のギフトの調子はどうだ?」

 

「ギフト……?そういえばさっきの竜胆との競走、ヤケに身体が鈍ったと思っていたが……ってぬぎゃー!!?背骨!背骨がぁぁぁぁーーー!!?」

 

「儂もじゃ。さっき滝行をする時に上手く水上を滑れなんだ」

 

「私もです。炎の調節があまり上手くいきませんでした……」

 

「セック、秀里が死にそうな悲鳴を上げてるのに落ち着いたテンションで喋ってるのはなんでだ」

 

三者三様、それぞれ言い方は違うが、共通して"ギフトが上手く扱えない"と言っている。

 

「……"きっとイチに戻っても、あなたたちならさみしい自分に打ち勝てる"……」

 

竜胆がふと呟く。それに真っ先に反応したのは秀里だ。

 

「……それ、ギフトゲームの勝利条件だよな」

 

「ああ……"イチに戻っても"……これってつまり、俺達のレベルが1に戻ったってことじゃないのか?」

 

竜胆は強引に解釈すればこうなるんじゃないか?と続ける。

 

「否定したいところじゃが、否定する材料は一切見当たらないのう……」

 

「でも肯定するにも材料はまだ足りない……とにかく、まずは"契約書類"を見ることには始まらないだろ」

 

「え?これギフトゲームなの?」

 

話について行ってないセックを尻目に竜胆達は"契約書類"の追加された部分を確認する。

 

『ギフトゲーム "The WORLD of RAGNA-ROCK"

 

プレイヤー一覧

・高町 竜胆

・霧乃 秀里

・エイーダ・ミュール

・セック・ズルグ

 

敗北条件

ああ、キミたちはさみしい自分に打ち勝てなかった。なんて寂しいことだろう。

もうキミたちはあの世界には戻れない。この世界で飢えることなく、如何なる気力も湧くことなく、自らが死ぬということもなく、永遠にこの世界に閉ざされる。

世界の鎖を解き放つこともできずに、自らの想いすら忘れていなくなる。

それは……きっと、幸せな不幸……』

 

「……不吉だな。しかも"主催者"に関して一切の触れ込みがない」

 

竜胆が苦虫を噛み潰すように機嫌を悪くする。隣の秀里も、この敗北条件が自分達の末路を指し示していると理解し、そんなものを甘受しようとしていた自分がいたことに戦慄する。

 

エイーダはなにも言わなかったが、それでも状況の恐ろしさを知り、言葉を飲んでいた。

 

セックは未だ状況を理解し損ねていたが、それでもこのギフトゲームに敗北した末に起こることの恐ろしさは理解していた。

 

「……とにかく、これで全ての情報が開示されたわけだ。一つずつ整理していこう」

 

竜胆がそう言うと、改めてギフトゲームの"契約書類"全体を見直す。

 

『ギフトゲーム "The WORLD of RAGNA-ROCK"

 

プレイヤー一覧

・高町 竜胆

・霧乃 秀里

・エイーダ・ミュール

・セック・ズルグ

 

勝利条件

ねえ、キミ達はなぜこんなところにいるの?それはね、キミ達は本来あの世界にはいない存在だからだよ。

え?じゃあ本来の世界って?そんなのないよ。だって世界はたくさんあるから。人の数だけ世界があって、世界の数だけ人がある。

それでも、キミ達があの世界の人間だって言うのなら、この世界に置いた世界の鎖を壊すこと。

大丈夫、キミ達ならきっと、イチに戻ってもさみしい自分に打ち勝てる。

 

敗北条件

ああ、キミたちはさみしい自分に打ち勝てなかった。なんて寂しいことだろう。

もうキミたちはあの世界には戻れない。この世界で飢えることなく、如何なる気力も湧くことなく、自らが死ぬということもなく、永遠にこの世界に閉ざされる。

世界の鎖を解き放つこともできずに、自らの想いすら忘れていなくなる。

それは……きっと、幸せな不幸……』

 

「ギフトゲームの名前は、そのまま読んで"ザ・ワールド・オブ・ラグナ-ロック"……さて、ラグナ-ロックか……こんな単語は聞いたことないから、恐らく造語だろうな」

 

「ラグナ-ロック……普通に考えればラグナロクとロックをかけた造語と捉えるべきですね」

 

"契約書類"を読んで状況を完全に理解したセックは竜胆に続いて口を出す。

 

「普通に考えればそれだな。ロックは勝利条件にある世界の鎖、ていうフレーズから考えて、呪縛の方のロックじゃないか?」

 

「……ぬぅ、すまぬ。儂はどうも横文字が苦手じゃ。ギフトゲームの名前に関することで口出しはできそうにもない」

 

秀里が意見を出し、エイーダがちんぷんかんぷんといった風に頭を傾げる。爺言葉は言葉遣いだけではないらしい。

 

「じゃあ……さみしい自分……ってなんなんだ?」

 

「言葉をそのまま受け止めれば、俺達がここにいることの共通点は"なにかしらそのさみしい自分を構成するものがある"ことと、"俺達が本来の箱庭には存在しない"ってことだな」

 

「本来の箱庭ね……私は生まれも育ちも箱庭なんだけど、それじゃあ変じゃないかな?」

 

「だとしたら俺と同時に召喚された奴らが"契約書類"に名前すら載っていないことも気がかりだ。本来の箱庭にいない……それはあいつらも同じだし、そもそもそれなら箱庭生まれじゃない奴ら全員がここに来るはずだ。

でも……これも強引な解釈かもしれないし、そんな確証どこにもないが、これなら納得できる」

 

「……どういうこと?」

 

「"だって世界はたくさんあるから……人の数だけ世界があって、世界の数だけ人がある"。これはパラレルワールド全体のことを指しているんじゃないのか?」

 

竜胆がさらっととんでもない発言をする。

 

「ぱ、パラレルワールドだと!?」

 

「ああ。俺は箱庭に来る前から色々なパラレルワールドを見て来たし……箱庭についてからも、何度か違う歴史を歩んだ箱庭から来た奴と会ったし、俺自身も何回かパラレルワールドの箱庭に行ったことがある」

 

「……お前に色々ツッコミたいところができたが、今はそれどころじゃないか」

 

秀里が顔を引きつらせながらも竜胆に対して冷静に対処する。

 

「ああ……まあ、さみしい自分に関しては全然検討がつかないから置いとこう。最後に……このギフトゲームの攻略方法だな」

 

「ぬ……単純に考えればその"世界の鎖"とやらを壊せばよいのではないか?」

 

「その鎖はどこにある」

 

「……ぬぬ」

 

エイーダの意見を一蹴する竜胆。だが少しその言い方が悪かったと思うと、咄嗟にフォローする。

 

「あ、悪いエイーダ。言い方が悪かった。"世界の鎖"を壊すことが勝利条件であることという考えには俺も賛成だ。

だけど俺達はその"世界の鎖"がどこにあるのかも、"世界の鎖"がどんなものなのかもわからない。

まずはそれについて話し合おうってことだよ」

 

竜胆がそういうとエイーダは途端にしかめっ面を元に戻す。

 

「うーん……私はそんなの、聞いたこともないですね」

 

「右に同じくだ。俺も色んなヤツの雇われ傭兵をしてきたが、そんなもの聞いたこともない」

 

セックと秀里も聞いたことがないと言う。

 

「全員聞いたことすらないか……だとするとこの世界特有のものとなるか……」

 

ふむ、と竜胆は顎に手を当てた───その時だった。

 

人並みの視力に下がってしまった竜胆でもそれは見えた。だが、それはあまりにも遠くから見える。

 

そう、それはつまり───

 

「Guaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaa!!!!!!!」

 

「な、んだあのデカさ!?」

 

竜胆が叫ぶと同時にそれが叫ぶ。

 

それは一気に地面に降り立つ。

 

その見た目は……巨大すぎる鳥。

 

「オイオイ……ラグナロクっても限度があるだろ……いきなり巨鳥って……巨人がいるなら巨鳥もいるって屁理屈かよ……」

 

竜胆が呆れて溜息をつく。それと同時に四人は戦闘態勢に入る。

 

「っ……おまえら、俺達は今レベル1だ。危ないと思ったら真っ先に逃げろよ……」

 

「当然……」

 

「命あってのなんとやら、じゃからの」

 

「わかってます……」

 

四人はそれぞれ札、剣、水の槍、炎を携えながら巨鳥に向かって突撃していった。

 

 

 

 

各キャラクターのステータス?

RPG風に

 

高町竜胆(M)後衛支援型

HP 45 MP 80

STR 8 VIT 7 DEX 17 AGI 9 INT 15 LUK 1

 

特殊技能

呪術L1 ⁇? ⁇?

 

霧乃秀里(M)前衛挑発型

HP 70 MP 40

STR 8 VIT 12 DEX 7 AGI 14 INT 7 LUK 6

 

特殊技能

加速L1 ⁇?

 

エイーダ・ミュール(F)中衛万能型

HP 60 MP 65

STR 6 VIT 7 DEX 4 AGI 10 INT9 LUK 7

 

特殊技能

アクアサーファーL1 シャーク・メイル

 

セック・ズルグ(F)中衛支援型

HP63 MP 70

STR 5 VIT 7 DEX 5 AGI 8 INT 7

LUK 11

 

特殊技能

ローゲ・フィアンマL2 ⁇?

 

 





はい、ぶっちゃけ特別編のギャグは基本この辺で終わりです。あとはシリアスな笑いを取りにいくか、竜胆くんに不幸な出来事が起こって笑いを取るかの二択です(オイ)

あ、あと評価のあの棒線に色が付いてたのを見たときには思わず変な声でふぉおっ!?って叫びました。

作者が半年近く月一更新してたからなんですが、苦節約一年……ううっ、ここまで長かった……

つまりこっからも長いというわけで……

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