問題児たちと孤独の狐が異世界から来るそうですよ? 作:エステバリス
ちょー短いお話し。
理由はカットしたから。
ああ、とてもいい気持ちだ。
ようやく彼が、私の鳥籠に来てくれた。
条件の限定が甘かったせいで何人か余分に来てしまったけど、まあどうでもいい。
ああ……ああ、ああ……それでも、だとしても……
貴方と私は敵になっている。ならば貴方は、迷わず私と戦うのだろう。
こんなに悲劇的な私達の立場……さしもの、ロミオとジュリエット……であれば、私は貴方というジュリエットのために、貴方がなによりも嫌うバッドエンドのロミオとジュリエットを、ハッピーエンドへといざないましょう。
高町竜胆……貴方は春日部耀という青い鳥を追い求めるチルチルなんかじゃありません。
私は貴方の……貴方というカイを連れ戻す、ゲルダ……
そう、私はゲルダ。青い鳥なんて必要ない。彼に必要なのは、私だけ……
貴方はなにも考えなくていい……私が全てを与えてあげるから……貴方は私の、愛おしいドール……
◆◇◆
巨鳥は誰も現れないことに業を煮やしたのか、南の方角に向かって行った。
「……行ったか?」
「逝ったかと思ったよ」
「とんでもねぇ、待ってたんだ」
「遊ぶでない男衆とセック。ただでさえレベル1の酷さを実感した戦いだと言うのに……」
「いやエイーダ。俺は遊んでなんかないぞ。秀里が勝手にゲリラ路線に持って行ったからセックが乗っただけで」
「いや、俺は竜胆が行ったか?なんて言うからそういうフリかと」
「私はノリで乗ってみました」
「話がややこしくなるからこれ以上の詮索はなしじゃ。お主ら全員がふざけだしたらできることもできんくなってしまう」
まあエイーダの言っていることは正論なので三人はこれ以上なにも言わないことにした。
そして、改めて四人の頭に残った疑問。
「……あいつはどこから来たんだ?」
秀里のその言葉を皮切りに、レベル1パーティーの会議が再開した。
「来た時も南、去った時も南だったな」
「ああ……心なしか箱庭の中枢に向かった気がするけど」
「「「「………」」」」
話題が消えた。もう話すことがない。
「……行くか?箱庭の……中枢」
秀里がそう言うと三人とも全力で頷いた。
「元の世界に戻ればそう簡単には箱庭の中枢なんて素敵そうな場所行けないだろうしなぁ……行きたいな、個人的にも」
「今回は同意じゃ。キナ臭い匂いもするしのう」
「私も同意します。箱庭の中枢ってどんな感じなんでしょうね……?」
「さあな……行って見なきゃわかんねえだろ」
そうして一向は、箱庭の中枢へと向かって行った。
◆◇◆
「……四つ、あるな」
箱庭の中枢のふもとまで来ると、示し合わせたかのように四つの扉があった。
「四人別々に入るべきか、それとも一気に入るか……なんて、聞くまでもないな」
「当たり前じゃの。儂らのレベル的に今までなら出来ていたかもしれん単独突破なぞできるわけもない」
こういう時にマジメなエイーダは助かる。如何せん子供っぽくて発言力のない竜胆よりも安心感があるのだろうか。
「んじゃ、行くか……折角だから、赤の扉を選ぼう」
竜胆が扉に手をかけ、開く。
そして四人が同時にその中へと入って行った───
◆◇◆
声が、声が聞こえる。
このお祭り騒ぎみたいな声と、時々聞こえる水のせせらぎの音……ここは、"アンダーウッド"?
「───声?」
俺はハッとなって顔を上げる。
空は、青い。
人は、いる。
間違いない。ここは……俺の知ってる、"アンダーウッド"……
「竜胆?」
「え?」
突然、後ろから一番聞きたかった声が聞こえてきた。
白いスリーブレスのジャケットにオレンジと茶色の中間あたりの色をした短パン、栗色の短い髪と瞳。
全て、全て俺が会いたかった、それだった。
「………」
「どうしたの?」
彼女───春日部耀は普段の俺なら悩殺できるんじゃないかというくらいに可愛く首を傾げた。
「……耀?」
「そうだけど……どうしたの?」
「……いや、白昼夢だった、みたいだ」
俺は急いで平静を取り戻し、いつもとなんら変わりない仏頂面を作る。
むにゅうっっっ。
……………はい?
「そういう顔は、よくない」
「ふぁっ!?ふぇ?」
突然、耀が俺の頬を摘まんで伸ばして来た。痛い痛い痛い!?なにこの状況!?
「ふぁっ、ふぁひひふぇんふぁふょう!?」
「なにしてんだ耀、じゃないよ。折角二人でお祭りなんだから楽しもうよ」
……………………………………………………え?お祭り?俺と耀が、二人で?
「ほら、竜胆行こうよ。竜胆から誘って来たんでしょ?なら、彼氏らしく彼女をエスコートしてよ」
……え?俺が、彼氏?耀の……?
戦闘シーンまるまるカットてなんだこれ……久しぶりに二千未満行ったぞ……素人時代じゃあるめーし……