[二次創作] ジョジョの奇妙な冒険 〜フォールボックス〜   作:ウニ野郎

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前回の続きです。
更新がかなり遅れてしまい申し訳ございません。
できるだけ、できるだけ…更新速度を上げていきますので
お許しください…泣


XII 〈メアリー・メアリー〉と〈ブルー・ハーツ〉 その②

ある日の夜。氷室は杏町の人気洋菓子店[アマーレ・ドルチェ]、イタリア語で『甘い恋』を意味する名前の店のそばにある道路に立っていた。自販機で買った温かいカフェラテをすすり、一息つく。

「のこり、この付近で襲撃されていない洋菓子店はここだけだ。こうして見張りを続ければ恐らく犯人は現れると思ったんだが…。」

氷室は右手にしていた時計を見る。夜9時に閉店してからも見張り続けていたため、すでに時間は午後11時半をまわっていた。氷室はため息をつく。

「この時間は人通りも少ないし、とっくに閉店している店だから、目の前を通ればすぐに気づく。でも、人っ子一人通らない…今夜はゆっくりくつろいでいるのか…?」

すると、氷室のスマートフォンがバイブで激しく揺れる。氷室は即座にスマホを手に取り、画面をチェックする。店の裏道を見張る後輩からの通話だ。通話ボタンを押し、耳に当てる。

「もしもし?どうかしたのか優也?」

「先輩?いえ、そっちはどうなのかなーと思いまして。ふあぁ…こんな時間に、流石の犯人も行動は起こさないんすかね?」

「分からないよ。だが、店が開店する前に襲撃されていることは確かだから、こうやって交代制で見張っているんだろうが。」

「そうっすけど…なんか、交代の人たち、来るの遅くないっすか?とっくに到着しても良い時間なのに。」

氷室はその言葉を聞き、腕時計を見る。たしかに、予定では11時に交代するという話だったはずだが、とっくに時刻は11時を過ぎている。30分以上は流石に遅れすぎなのではないだろうか?

「そう、言われてみればそうだ。交代する人たちから遅れる連絡くらいあってもおかしくないというのに…何かあったのかな?」

「分からないっすけど、自分早く交代したいっすよー。なんかここ、不気味じゃないっすか。」

「不気味?…夜だから暗いのは当たり前だろ?」

「違うんすよ、なんてゆーか…ほら、周りがなんか黒い…煙?みたいなのが漂ってるんすよねーさっきから。でも煙臭いわけでもないし…あぁ〜、こういう怖いのダメなんすよ自分。交代の人、早く来て〜!て感じっすよ。」

氷室は改めて周りを見渡す。街灯と月明かりだけで照らされている夜道は、たしかに何か不気味なオーラを感じさせてきていた。すると氷室は先ほどの優也の言葉を思い返し、違和感を覚える。

「ん?黒い煙ってさっき言ったよな?そんなもの、この辺にはただよってないが…?」

「へ?じゃあ自分の気のせいすかね?」

「分からないけど、とりあえず切るぞ。電話中に何かあったら困るからな。」

「ういっす。先輩、風邪引かないように気をつけてくださいっす。…ふ、フアックシン!」

後輩の大きなくしゃみを聞き、氷室は一瞬スマホから耳を遠ざけてしまう。

「あー、お前こそ気をつけろよ。じゃ。」

氷室は電話を切り、改めて夜道に目を向ける。

「…………あれ?」

すると氷室は、道路の真ん中に何か黒いものが落ちていることに気づいた。先ほどまで、そんなものは確実になかったはずなのだが。

「なんだろう、あれは…?」

氷室は気になり、周りを警戒しながら道路に出る。道の真ん中に落ちているソレに、ゆっくりと近づいていく。すると、突然ソレがピクリと動いた。

「…っ?」

氷室は一瞬立ち止まったが、再び歩を進める。

「…!こ、これは……っ!!」

 

それは、ネズミの死骸だった( ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ )。ガラス片がいくつも突き刺さり、目を見開いてピクピクと痙攣していた。

「なんだこれは!?一体誰がこんなことを!?」

氷室は腰についていた、警官が使用するリボルバー、ニューナンブM60(回転式銃)を構える。銃弾は全弾装填済みである。銃を構えたまま、周りを見渡す。

 

「何かをお探しかな?その刑事さん。」

氷室は声がした方向に銃口を向けつつ振り返った。そこには、白いカーディガンに藍色のペンキを上からかけたような色のカーディガンを着た、ボサボサした茶髪の男性が立っていた。銃口を向けられ、とっさに手を上げる。

「うおっと!待て待て、俺はたんなる通行人だよ。落ち着けって。」

「…こんな夜中に、こんな一本道を1人で歩いている男なんて、怪しいな。」

「いやいや、そんなのいちいち気にしてたら夜中全然歩き回れないじゃあないか。ホント、会社の帰りに1人で飲みに行ってたんだよ。あ、全然酔ってないのは、単に酒弱いから控えめに飲んでたってだけね。」

「ふん…。突然出てきたこのネズミと、何か関係があるのかと思ったんだがな。」

氷室は銃を下に下ろし、男性を睨みつける。

「落ちついてくれよ刑事さん。わかったよ、さっさとここ通り過ぎて家に帰りますって。」

男性は氷室に体を向けながら、ゆっくりと氷室の前を歩いていく。すると、男性は突然氷室の目の前で立ち止まった。

「…どうかしましたか?」

「刑事さん…少し、俺の話、聞いてくれないかい?会社の同僚と話しても、全然答えが出ない話題でよお〜。」

氷室は少し考え、店の前に腰を下ろす。

「今ここを動くわけにはいかないから、ここでなら話を聞きますよ。」

「お、聞いてくれんの?ありがとう。」

男性は笑顔で氷室の横に腰かける。

「…それで、話とは?」

男性は、短いため息をつき、空を見上げる。

「…あんたよー、人は何をしたら「狂ってる」と思う?」

「…は?」

「例えば、例えばだよ?アンタの目の前で、親しい人物が電柱に向かってションベンぶちまけたらどう思うよ?」

「まあ…おかしい、と思いますね。」

男性はポケットから缶コーヒーを取り出し開ける。

「そうだろうな。だがよ、ソレを犬や猫がやっていたとしたら、どう思う?普通だろ?犬や猫がソレをするのはもはや当たり前( ・ ・ ・ ・ )だろう?」

「え、ええ。たしかに。」

「同じ動物である人間がやったらおかしい、狂ってると言われるというのに、何故他の動物がそれをすることは「許される」?」

氷室は質問の内容を深く考える。そう言われると、犬や猫が許されて人間が許されないのは何故なのか。

「…法律が、あるからでしょうかね。」

「…刑事さん、いい答えだ。実にいい。今まで聞いた奴らはまともな答えを返してこなかった。」

「はぁ…。」

すると、氷室のスマホから大きくバイブ音が鳴る。

「おっと、失礼…どうした?優也。」

「せ、先ぱ…い。」

電話越しに聞こえる優也の声で、氷室は異常事態を察知する。

「どうした!?何があった!?」

「け…煙が( ・ ・ )…っ。」

すると、スマホを地面に落ちる音と同時に通話が切れる。

「優也?優也!くそ…!」

スマホをポケットにしまい、優也が見張っていた裏道に向かう。

「すみません!話はとりあえず後で…!」

男性に別れを告げようと振り向くが、男性はすでにそこにはいなかった。氷室は違和感を覚えるが、今は気にしている場合ではないと思い、路地から裏道に向かう。

 

「優也っ!大丈夫か!?」

優也は地面にうつ伏せで倒れていた。優也のそばに走り、脈を確認する。

「生きてはいるか。良かった…。おい優也、どうかしたのか?」

軽く身体を揺すると、優也は唸りながら起き上がった。周りをキョロキョロと見渡し、氷室と目が合う。

「あ、先輩…。自分、なんでこんなところで寝てるんでしょう…?」

「覚えてないのか?お前が俺を電話で呼び出したんだろうが。しっかりしろ。」

「電話…?………あっ!!」

優也が突然大きな声を出す。

「先輩!なんかさっき、黒い煙( ・ ・ ・ )が店の中に…!ゴホッ…!」

優也が苦しそうにむせる。

「大丈夫か?落ち着いて、署に連絡を入れておいてくれ。」

「せ、先輩は、どうするんすか…?」

「店を、調べる。」

氷室は店主から預かっていた鍵で店の裏口を開けた。犯人が入ったから開いていると思ったが、不思議なことに鍵は閉まっていた。

(不思議なことに人の気配は無いが…油断は禁物だな。)

氷室は店の電気をつけ、洋菓子を作る部屋に銃口を向けて入り込む。見渡しても、人はいなかった。

「ここにはいないか。なら…表か。」

もう一つの扉を開け、表にでる。客目線で言うと、商品を購入するところだ。普段はケーキなどが並んでいるガラスケースも、今はすっかはかんだった。

「それにしても真っ暗だな。電気電気…。」

氷室は電気スイッチを指先で見つけ、パチッとスイッチを入れる。電気はついたが、店は全くと言っていいほど明るくならなかった。

「…?」

電気そのものが暗いわけではなく、黒い煙のようなものが漂って光を遮っていたのだ。

「火事じゃない…火なんてどこにもないし、煙臭さはない。じゃあ、これは一体…?」

氷室は黒い煙に向かっておもむろに手を伸ばす。すると、煙の中で何かに腕を掴まれる( ・ ・ ・ ・ ・ ・ )

「っ!くそっ!」

腕を強く引っ張られ、負けじと氷室も手を引く。すると、氷室の腕を掴んでいたものが姿を現した。

「…これは、煙っ!?」

氷室の腕を掴んでいたのは、目の前にあったものと同様の煙だった。煙が細い腕の形を型取り、氷室の腕を掴んでいた。見られたことに気づいたのか、掴む力が強くなる。

「ぐ…っ!〈コールド…!

「やっと見つけたぞ、〈メアリー・メアリー〉。」

氷室は叫び声の方を向く。店の正面入り口だ。

「探すのに時間がかかったが、見つけた今となっては関係ない。」

それは先程氷室と話していた男性だった。

「貴方は…!逃げてください!この煙は危険だ…!」

「逃げんのはアンタの方だよ、刑事さん。関係ないアンタを巻き込むわけにはいかんしな。」

「え…っ?」

すると男性は指を口にはめ口笛を吹く。すると、煙は氷室の手を離し空中でもぞもぞと動き出した。それを見た男性は外に出て何かをポッケから出す。

「そうら、好物だろう?出てこい〈メアリー・メアリー〉!」

男性が持っていたのは、金平糖がいくつか入った袋だった。それを掲げた途端、煙がそちらに向かって動き出した。

「アレは…ゲホッ、おそらく、博士くんや僕と同じ能力、〈スタンド〉だ…!でも何故、あの人はスタンドが見えるんだ…?」

博士が以前言っていた、「エネルギーが強くて一般人にも見えるスタンド」だと言うならば納得だが、もう一つだけ疑問が残る。

「あの人はあのスタンドを引き寄せて何をしようとしているんだ…?」

「あ、あの…!」

氷室のそばに、1人の小さな少女が駆け寄る。

「ここに、あの子が来ませんでしたか…?」

「あ…あれ?君は…。」

 

 

「よし、ここまでくればいいか…。」

そこは、人気のない空き地だった。男性は金平糖の入った袋を地面に投げつける。そして、黒い煙の方向へ向き直る。

「さっさとテメーを再起不能にして仕事を終わらせねえと、リーダーになんて言われるかわかったもんじゃないんでね。」

すると、男性はポッケから何本かの五寸釘(約15cmほど)を取り出し、頭上に投げた。

「〈ブルー・ハーツ〉!」

男性の背後に、青い肌をした「スタンド」が現れる。そのスタンドが頭上に手をかざすと、黒い煙の方向にいくつかの「矢印」が出現した。その矢印に触れた釘は、その矢印にそって煙に向かってスピードをつけて発射された。

「Ooooooooo!」

黒い煙から唸り声が発せられるが、釘は煙をすり抜けて地面に突き刺さった。

「ふむ…ならば、これでどうだ!」

男性は地面に出現した長い矢印を踏みつける。すると、その矢印にそって男性は滑るように煙のすぐそばに近寄った。

RA()VI(ヴィ) IIIIIIIIIIIIi!!』

空中にいくつもの矢印が出現し、それに触れた男性のスタンドの拳が流れるように煙に向かって放たれる。だが、スタンドの拳は煙を貫通し、その煙は避けるように男性がいない方向へ流れていった。

「…やはり、物理攻撃は効かないようだな。だが、時間はまだある。お前を始末する方法をじっくり試させてもらうぞ。〈メアリー・メアリー〉!」

 

「待てっ!」

男性は声のした方向に振り向く。そこに立っていたのは、氷室だった。

「…お兄さん、邪魔するなって。無関係なあんたまで巻き込む気はねえんだよ。」

「僕が用があるのは君だ。でも、その黒いスタンドに用があるのは…彼女さ( ・ ・ ・ )。」

「メアリー!」

氷室の背後から現れ、黒い煙に向かってそう叫んだのは…昨日お店に現れた少女、メアリーだった。

「私!私が分かるでしょう!?もうやめて!人を、傷つけないで…!お願いっ!」

すると、黒い煙は少女の目の前に集まり、だんだんと人の形になっていった。そこに立っていたのは、あの時の少女達の1人だった。あの時同様、2人は同じ服装で立っていた。

「良かった…止まったのね?メアリー…。」

「ごめんなさい、貴女のお願いを叶えたかっただけなの…。」

「いいのよ、怒ってないわ。」

「…どういうことだあ?これは。」

 

______________________

 

※この話から、能力が判明したスタンドのみ、能力の記載を致します。ご理解のほど宜しくお願いします。

 

スタンド〈ブルー・ハーツ〉

本体・本名不明

破壊力A

スピードA

射程距離C

持続力A

成長性C

能力解説:全身が青い肌色をした人型のスタンド。床や壁、空気中などに青い矢印を設置し、その矢印に触れたモノをその矢印が指す方向に吹っ飛ばす。矢印の先に矢印を設置することでドンドン速度を上げながら吹っ飛ばすことも可能。

 

スタンド〈メアリー・メアリー〉

本体・メアリー・ベラキス

7歳女性 苦手な物:歯医者さん

破壊力D

スピードD

射程距離C

持続力A

精密機動性A

成長性C

能力1解説:メアリー本人に瓜二つの意志を持つスタンド。どちらが本体なのか、初見ではまずわからない。完璧な鏡合わせの動きをする。隠された能力として、「他者から警戒心を解く能力」と「自身は無害だと感じさせる能力」を常時無意識に発動している。スタンドは一般人にも見える。

 

能力2解説:全身が黒い煙状なスタンド。本体の「願い」(欲望)に反応した「メアリーメアリー」が暴走した状態。本体の願いを「周りがどうなろうと」必ず叶えるために動く。願いを完全に叶えるか本体が直接会い止めなければないかぎり動き続ける。

 

(能力2時のパラメータ)

破壊力B スピードB 射程距離A 持続力C 精密機動性D 成長性C

 

……To be continued

 




散々待たせておいて、
次回に続きます……
次回の更新はもっと早くしますので、お許しください…
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