ケツアゴ作品番外及び短編集   作:ケツアゴ

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イッセー達が覗きしても退学にならず進級できたのって、共学にして少しの間にそんな問題が明らかになったら不味いから、もみ消されたのかな?

悪魔化後は眷属だからっで庇っても、人間の時には庇う理由がない


従者が金ピカと青タイツと半裸だったら…… ⑭

「ふははははははははははは! 踊れ踊れぇ!」

 

「がぁっ! かぁっ!」

 

ギルガメッシュは豪奢な椅子に腰掛けたままカテレアを追い詰めていた。宙に浮く彼女の周囲に宝具を出現させ、体を掠める程度の勢いで発射する。その一つ一つから悪魔の弱点となる聖なるオーラが放たれおり、普通の悪魔なら既に死んでいる所だが彼女が受け継いだ魔王の血統による高い実力がそれを防いでいた。もっとも、ギルガメッシュが彼女を甚振る為に手加減しているだけであったが。

 

「……アレはえげつねぇな。なまじ力があるばかりに苦しみが長引いてやがる」

 

アザゼルは同の篭った視線をカテレアに送る。その視線の先では一本の短剣がカテレアの足を切り飛ばし、そのオーラで消滅させていた。

 

「……もう勘弁してあげてくれないかい? 私達現魔王は旧魔王との対話を望んでいるんだ。君なら殺さずに捕らえれるだろう?」

 

先程から黙って戦闘を見ていたサーゼクスだが、ついに見かねたのかギルガメッシュに話しかける。先程からカテレアの姿を見て愉悦に浸っていたギルガメッシュだったがその言葉を聞いた途端、その表情は一変した。

 

「……奴は我に敵意を向けた。それは万死に値する。それとも何だ。そのような些事の為にこの英雄王に剣を収めろと?」

 

「……頼む。冥界の民の為にも此処は引いて欲しい。この通りだ」

 

「サーゼクス様!?」

 

サーゼクスはギルガメッシュに頭を下げ頼み、その行為にグレイフィアは驚愕の声を上げる。今この場にいるのは同盟が決まったとは言え敵対していた組織の長たち。故に彼のした行為は彼が侮られるだけでなく、冥界での彼の立場にも関わる。サーゼクスはそれが分かっていて尚、旧魔王達との平和的解決の為に頭を下げたのだ。そしてそれがギルガメッシュにも理解できており、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「断る。我の温情にあやかれるのは我の臣下と民だけだ」

 

「ッ!」

 

それで尚、彼はその頼みを断る。彼にとって自分の財以外に何の価値もないのだ。柳もまた一連の出来事を退屈そうに見ており、ギルガメッシュの手前アクビを噛み殺しているだけだ。そんな中、カテレアの魔力が急激に跳ね上がった。

 

「ハァ…ハァ…。ここからが本番です! オーフィスの蛇を飲んだ今の私なら貴方如き……」

 

 

 

 

 

「ほぅ、ならば少々難易度を上げても構わんだろう?」

 

そして、カテレアを囲む宝具の数も質も大幅に増大する。カテレアの心はこの時点で完全に折れ、ギルガメッシュが一斉に射出しようとしたその時、ヴァーリが手に魔力を込めてギルガメッシュに向ける。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なぁ~にやってんですか。まぁ、どうせ裏切ったんでしょうが」

 

その腕は柳によって蹴り上げられ、魔力は見当違いの方向に飛んでいった。

 

「此処に来て裏切りか、ヴァーリ」

 

「悪いね。やっぱりアチラ側の方が楽しめそうと思ったんだ。じゃないと本気で戦ってくれない奴も居るしね」

 

ヴァーリの行動にアザゼルは苦々し気な表情を浮かべ光の槍を投擲する。それを避けたヴァーリは好戦的な笑みを浮かべ柳に視線を送った。この世界が彼の初恋相手のいる世界だったら周囲の人物の違いから彼は仲間を大切にし裏切らなかっただろう。だが、この世界は正史の世界同様であり、彼にとって柳は友ではあるものの本気で戦いたい相手だった。

 

 

「……ギルさ~ん」

 

友人の戦闘狂っぷりに臣下としての態度も忘れ何時もの態度で話しかける。するとカテレアへの攻撃と同じ速度で一本の剣と丸められた布が飛んでくる。柳は剣を躱すと前を通り過ぎる前にキャッチし、布は下から蹴り上げて勢いを殺す。すると布は広がり宙に浮いていた。

 

「空飛ぶ絨毯に龍殺しの聖剣アスカロンの原典ですか。では、行って来ます!」

 

柳は絨毯に乗ってヴァーリへと接近する。ついに全身を剣に貫かれ消滅していくカテレアの隣を通り過ぎ、ヴァーリの間近まで来た瞬間、柳は上段に構えた剣を振り下ろした。

 

 

 

 

「殺・魔神剣っ!」

 

「ちっ!」

 

柳の剣から放たれたのは特大の衝撃波。それは絨毯の上を通ると前方のヴァーリ目掛けて飛び出していく。柳がバルバトスから教わったこの技の威力はヴァーリも存じており、即座に避ける。しかし微かに掠ったのか鎧の右手の部分が砕け、血が滴り落ちていた。

 

『ヴァーリ、注意しろ! 只でさえ厄介な技が龍殺しと聖剣のオーラまで纏っている!』

 

「分かっているさ。此処は一気に決める!!」

 

『haif dimenision!』

 

「やばっ」

 

その音声がヴァーリの鎧の宝玉から発せられた瞬間、宝玉が強く輝く。そして柳が今の場所を移動したのに一瞬遅れヴァーリの手が其処に向けられ、辺りの木々が半分の大きさになった。

 

「惜しかったな。まぁ、手の内を知っているのはお互い様だから仕方ないか」

 

ヴァーリはそう言って楽しそうに笑い、柳は剣にオーラを込めて構える。

 

「……ジェノサイドブレイバァァァァァァァァァァァァァァァァァッ!!」

 

「甘い! 俺の成長を見せてやる!」

 

ヴァーリは柳から放たれた赤いオーラに手を掲げる。本来なら半減してもダメージはデカいのだが、

 

 

『diivide divide divide divide divide divide』

 

ヴァーリは連続で半減の力を発動して大幅に威力を殺す。やがて大幅に威力を殺されたジェノサイドブレイバーをヴァーリは片手で受け止め、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「成長したのは貴方だけではない! 今死ね! 直ぐ死ね!! 骨まで砕けろ!!!!」

 

自ら放った技の陰に隠れて接近した柳によって切り裂かれる。

 

「くっ! がっ! がぁぁぁぁぁぁっ!!」

 

放たれたのは炎を纏った斬撃に風の刃を込めた切り上げ。そして止めの叩きつけ。当然その全てに龍殺しと聖剣のオーラが篭っており、地に落ちたヴァーリは大量の血を吐き出した。

 

 

「……三連殺か。まさか習得しているとはね。なら、俺も全身全霊を込める! 行くぞぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!!」

 

「ジェノサイドブレイバァァァァァァァ」

 

ヴァーリは退却の事など考えず全力の魔力を放ち、柳も全力の一撃を放つ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「迎えに来たぜ、ヴァーリ。って、ギャァァァァァァァァァァァ!?」

 

 

そして、突如現れた男がその間に挟まれ悲鳴を上げて墜落していった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後、やる気を無くした二人の戦いはグダグダのまま終了。見逃したことにリアスが食ってかかるも、

 

 

 

「自分の部下の不手際の尻拭いしかしていない人が偉そうですよ。それに私の仕事は参加するだけです」

 

柳にそう言われ黙り込む。そして正式に協定が結ばれた会談は集結し、柳は次の戦場へと向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

満漢全席を作る為、台所という名の戦場に……。

 

 

 

 

 

 

 

「私もなにかお手伝いを……」

 

っとアーシアは言うが今の彼女と柳では調理技術が隔絶しており何の役にも立たない。料理を運ぶのもギルガメッシュが台所に開けた宝物庫の入り口に料理を入れ、それを取り出したほうが早いので彼女も大人しく食べている事となった。食卓はやがて酒宴の席となり、勧められたアーシアを含む酔っ払い達の声が台所まで響いてくる。そして柳が最後の料理を作り終えた時には三人とも酔いつぶれて眠ってしまっていた。

 

 

 

 

 

 

 

そう、三人。柳がやっと自分の食事を始めようと食卓に向かうと一人で酒を飲み続けるアーシアの姿があった。最も酔いつぶれていないだけで目が座っていたのだが。

 

「あれ~、柳しゃん。ちょっとこの部屋暑くないでしゅか~?」

 

「……しっかりしてください。そんなに飲んでハメを外しすぎです。あまりハメを外さないように。ん?」

 

アーシアに説教しようとした柳の顔になにか暖かい布がかけられる。手にとってみるとそれはブラジャーだった。

 

「ハメを外さず、ブラ外し~♪」

 

「……頭痛がしてきました。さぁ、もう寝ましょう」

 

このまま目の前の酔っぱらいを放置していてはいけないっと判断した柳はアーシアの手をとって寝室まで連れて行く。そしてベットまで連れて行ったその時、突如アーシアに抱きつかれ、唇を奪われた。

 

「へへ♪ キスしちゃいましたァ~♪ あの、柳しゃん。ゼノヴィアしゃんから分けてもりゃったんでしゅがこれの使い方を教えてくだしゃいませんか?」

 

そう言ってアーシアが部屋に置いていたカバンから取り出したのはゴム製の避妊具。コンドームと呼ばれるそれをアーシアは恥ずかしそうに柳に見せる。

 

「……無理です。て言うか、酔い覚めてません?」

 

「……な、何の事ですか?」

 

誤魔化しながらもその目は宙を泳いでおり、彼女が既に正気なのは明らかだ。何とか辞めさせようと考えた柳だったが、急に足元がふらつくのを感じた。それは彼が昔、ギルガメッシュに酒を飲まされた時に似ており、先程のキスの時にわずかに口に残った酒と酒臭さで柳は酔っ払ったのだ。

 

「柳さん!」

 

それを見抜いたアーシアは柳をベットに押し倒し、キスで口を塞ぐと彼の手を撮り自分の胸へと持っていく。そして唇を離すと潤んだ瞳で上目遣いに口を開いた。

 

 

 

「柳さん。私を貴女のモノにしてください」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次の日の朝、柳が目を覚ますと隣には裸のアーシアの姿があり、周囲の使用済みの物や匂い、シーツのシミから事後である事は明らかだった。そして続いて目を覚ましたアーシアは昨日のことを覚えているのか顔を真っ赤にしながら柳にくっ付く。彼を見上げるほほは少し膨れていた。

 

「もう! 私初めてだったのに激しすぎです! ……次は優しくしてください」

 

その発言に柳はドキッとしながらも冷や汗を流す。

 

「……アーシアさん。将来絶対結婚しましょう」

 

「はい!」

 

アーシアは嬉しそうにそう返事を返した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

なお、急いで片付けをした事と、二日酔いの影響でバルバトスにはバレず、説教は回避された。なお、三人より酒を飲んだアーシアには一切二日酔いが現れなかった……。




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バルバトスにはバレてません には……



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