アナザー・ディメンジョン -異界交流記-   作:誠龍

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第77話 冷たき兵士

四人は車でヒルトン福岡シーホークへと向かっていた。

あの高層ホテルの最上階にリーがいる。あくまで予測であるが、何故だか皆確信していた。

 

「見えてきたぞ……シーホークホテルだ」

 

車の窓から鎮座するヤフオクドームとその隣にそびえ立つヒルトン福岡シーホークホテルが見える。

地上36階、高さ143メートル。福岡きっての高層ホテルだ。

湾曲したようなその特徴的な建物の形は、博多湾へ漕ぎ出す船をイメージしたデザインなのだという。

龍馬は拳を握り締め、呟いた。

 

「……待ってろよ、リー。俺達の街をメチャクチャにしたツケは払ってもらうからな……」

 

静かに、だが強く秘めた怒り。

(きた)るべき決戦の刻は近づいていた。

車はヤフオクドーム前へと続く道の交差点まで来たが、道はリオングループの息のかかった組織によって厳重に封鎖されており、近づくことができない。

隣には……白く高い仕切りが並べられた場所……リオングループが"チャイナタウン・モール"を建設するために買い取った土地があり、様々な重機や建材が運び込まれた工事現場になっていた。

 

「……車で行けるのはここまでだな。皆、この建設現場を抜けてドームに近づこう。そこからホテルに侵入する」

 

ブラッドは付近のなるべく目立たない場所に車を停めて徒歩で建設現場の入り口へと龍馬達と共に歩み寄る。

ゲートは封鎖されているが、この程度ならば開けるのは簡単だ。

 

「皆、準備はいいか?もう後戻りは出来ないぞ」

 

「ここまで逃げるなんてそりゃないよ。リーとの決着をつけなきゃ、お父さんに合わす顔がないしね」

 

「いよいよ決戦、だね」

 

「俺達なら大丈夫だ。それよりブラッド、お前こそいいのかよ?仲間を探さなきゃならないのに」

 

「……どのみちリーには話を聞かなければならなかったんだ。結果オーライさ」

 

ブラッドは苦笑する。

この四人ならば、きっとリーに勝てる。根拠はないが、皆確証はあった。

それぞれが戦闘体制に入り、龍馬はルナ・アームを装着する。

 

「……ゲートを破るぞ。おそらくリーの手下や神鳥会の連中も待ち構えているだろう。覚悟はいいな?……行くぞ!!」

 

ブラッドが特大級のカーテンウォールを叩き付け、ゲートを破る。

工事現場用の仮設ゲートが音を立てて倒れ、龍馬達はゲートを乗り越えて建設現場に侵入した。

……そして侵入した時、龍馬達を迎え打つべく、おそらくは神鳥会構成員かリーのSPであろう男達が怒号を上げながら集まってきた。

 

「みんな行くぞ!!僕から離れるな!!」

 

「おう!!」

 

「了解!!」

 

「いっくぞー!!」

 

四人は敵の集団と交戦を開始した。

彼等の元に次々と敵が集まってくる。

 

「オラ!オラアァッ!!」

 

龍馬のジャブと飛び蹴り、そして中段回し蹴りによる連続攻撃を受けて三人が一気に倒される。

 

「でりゃ!」

 

レナの上段蹴り……からの正拳突きによる鳩尾への一撃。なすすべもなく倒れていく男達。

その直後に飛び出したラグーンの飛び掛かりからの顔面への強烈なマウントパンチが一人を地に沈め、ブラッドの手から伸びるカーテンウォールと青い炎が構成員達をなぎ払い、凍てつかせる。

雑魚に用はない。早く進んでしまおう。龍馬は先を急ぎ、周囲にコンテナが高く積まれた道を走る。

 

「待て!一人で飛び出すな、龍馬!」

 

ブラッドが制止するが、龍馬には聞こえていない。

龍馬が先に進んだ瞬間、コンテナの上に待ち構えていた構成員がサブマシンガンを持って現れる。

そして龍馬の頭上には……クレーン車によって吊り上げられたいくつもの巨大な鉄骨。構成員はそのクレーン車のワイヤーをサブマシンガンで狙い撃ちにした。

 

「龍馬!!危ない!!」

 

レナが飛び出して龍馬に飛びつき、そのまま二人でヘッドスライディングの用に飛び込む。

直後に後ろにいくつもの鉄骨がガラガラと降り注ぎ、龍馬とレナ、ブラッドとラグーンを分断した。

龍馬は素早く起き上がるとコンテナの上に火炎弾を放ち、銃を持っている構成員を吹き飛ばした。

 

「や、ヤバかった……龍馬、大丈夫?」

 

「ああ……すまねえ、レナ……助かったぜ!……ブラッド!ラグーン!大丈夫か!?」

 

「ああ、僕達は無事だ!……よし、このまま二手に別れるぞ!後で合流しよう!」

 

「二人とも、気を付けてね!」

 

鉄骨の落下により分断された彼等はそのまま別れて先を目指す。

龍馬とレナが進んだ先には鉄屑やフェンスで作られたバリケードが。

 

「こんなもんっ!!」

 

龍馬が思い切り殴るとバリケードがまるで紙屑のように吹っ飛んだ。辺りに残骸がバラバラと散らばる。

バリケードの向こうからはさらなる敵が続々と現れ、二人の行く手を阻んだ。

 

「邪魔だ!!」

 

敵に突っ込んだ龍馬はラリアットで開幕一発、敵を地面に張り倒し、そこから右ストレートで二人目を倒す。

龍馬の背後を狙う敵にはレナの蹴りが襲い掛かり、軽々と吹き飛ばす。協力して敵を掃討した龍馬とレナは先を急いだ。

その先では別のクレーンがワイヤーの繋がったままのコンテナを置いて道を塞いでいる。

クレーンへの道は高く積まれたコンテナによって塞がれており、二人は足止めを喰らってしまう。

 

「クソッ!!」

 

龍馬がコンテナを殴りつける。が、ガンという音が響くだけでびくともしない。

一方、反対側のブラッドとラグーンは敵を倒しつつ建設現場の先を目指していた。

 

「おーい!ブラッド!」

 

コンテナの向こうからは龍馬の声が聞こえてくる。何かあったのだろうか。

 

「コンテナで道が塞がれてる!そっちのクレーンでコンテナを動かしてくれ!」

 

「わかった、やってみよう」

 

ブラッドはクレーンの窓を叩き割ってドアを開けるとクレーンを起動してコンテナを動かし、龍馬とレナの道を作る。

 

「サンキュー!」

 

「ブラッド、ありがとね!」

 

どかしたコンテナの先に進んだであろう二人からの礼の言葉がこちらにまで響く。どうやら無事に進めたようだ。

ブラッドはクレーンを降りてラグーンと共に先を急ぎ、龍馬達との合流を目指す。

角を曲がると長い通路状になった場所に出た。そしてその果てには……

 

「っ!!下がれ、ラグーン!!」

 

「え?う、うわっ!?」

 

ブラッドが目撃したもの。それは通路の先の遮蔽物から重機関銃を乱射する敵だった。

地面を穿ち、金属さえも抉る凶悪なM2ブローニング重機関銃による攻撃。ブラッドもラグーンも物陰に身を隠す。

敵の位置までは遠すぎる。いくらカーテンウォールで防御しても辿り着くまでにかなりの時間がかかってしまう。もしその時に他の敵に襲われればいくらブラッドといえど、ただではすまない。それにラグーンを庇いながら行くのは流石に厳しい。

 

「オラァッ!!」

 

「グワッ!?」

 

突然、敵の背後から現れた龍馬が重機関銃を構える敵を打ちのめし、銃撃を中断させた。

そして力技で無理矢理重機関銃を遮蔽物から剥がし、投げ捨てる。

 

「ブラッド!もう大丈夫だ!こっちへ来い!」

 

「助かったぞ、龍馬!」

 

ラグーンと共にブラッドは通路の先へ走り抜ける。遮蔽物を乗り越えるとようやく四人は合流したのであった。

四人で先に進むと出口のゲートが解放されている。そのまま出口を抜けてヤフオクドーム前の階段を登り、ドームのゲート前広場へと辿り着く。

ここまで来ればホテルは目と鼻の先だ。

 

「みんな、へたばってねえな?ここからが本番だぞ!」

 

「私はまだまだやれるよ!」

 

「愚問だな」

 

「全然へっちゃらさ!」

 

皆、気合い充分のようだ。

いよいよホテルの入り口が見えてきた。

天高くそびえる建物。このホテルの最上階にリーがいる。

龍馬はホテルのてっぺんを睨み付けて拳を握ると、足を踏み出す。

 

「よし、突撃だ!」

 

龍馬達がホテルへと突入しようとしたその瞬間、ホテルの上層階からガラスの割れる音と共に轟音が鳴り響く。

 

「なんだ!?」

 

頭上を見上げると、上層階のガラスの割れたフロアから激しく炎が噴き出している。……否、ただの炎ではない。

その炎はまるで意思を持つかのように上空で何度か弧を描き、飛行している。

炎がこちらに近づくと同時に轟音は激しくなり、異常な速度でこちらへと近づいてきた。

そして炎は龍馬達の前に激しい衝突音を立てて着地する。

衝撃と同時に土埃が舞い、辺りの視界が塞がれる。ゴホゴホと咳き込む龍馬達。

 

土埃の晴れたその場所からはーーーー

 

 

「……ロボット!?」

 

赤い装甲に包まれた機械の身体。青く光るモノアイ。まるで映画に出てくるような人型のロボットがそこに立っていた。

 

『……目標を分析(スキャニング)……目標、"斎藤龍馬"、"真龍寺レナ"、"No.B7A24-Ω"、"ヒューマンスパイダー・プロトタイプ"と確認』

 

機械的な音声が鳴り響き、龍馬達はゴクリと唾を飲む。

 

『目標、指令内容の標的(ターゲット)と一致。戦闘シーケンス、起動。状態異常無(オールグリーン)。…………標的(ターゲット)を排除する』

 

その瞬間、ロボットの右腕が変形した。

五本の指を持つ手の周囲を変形した機械が取り囲み、右手は三連装のガトリングガンと化す。

 

「なっ!?」

 

「まずい、龍馬!!逃げろ!!」

 

次の瞬間、ロボットの右腕のガトリングガンが駆動音を立てて回転したかと思うと、 凄まじい音を立てながら弾丸の嵐を龍馬達に見舞う。

龍馬は素早く走り出してヤフオクドームゲートの柱の影に身を隠し、レナとラグーンはブラッドのカーテンウォールが盾を作って防いだ。

謎のロボットの弾幕が止むと、再びロボットから低い機械的な音声が響く。

 

戦術(モード)変更。右腕部武装(ライトアーム)をガトリングガンからチェーンブレードへ換装。近接戦闘による標的(ターゲット)の排除を開始する』

 

ロボットの右腕のガトリングガンが再び変形し、新たな武器が出現した。

長いブレード状の武器が出現したかと思うと、ブレードについた細かい逆刃が高速で回転し始めた。

これは……まるでチェーンソーだ。こんなものをまともに喰らえば……凄惨な光景が広がる結果になることは想像に難くない。

ロボットは柱に隠れた龍馬ではなく、ブラッド達三人を狙って接近する。

 

「させるかぁっ!!」

 

龍馬は柱から飛び出すと素早くロボットの前に立ちはだかり、ロボットが振り下ろすチェーンブレードをルナ・アームで防御した。

 

「龍馬!!」

 

「ぐ……うおおおぉぉぉぉっっ!!」

 

ロボットの強烈な腕力によってチェーンブレードがルナ・アームに叩き付けられ、激しい火花が散る。

異世界の神によって作られた武器ルナ・アームだが、チェーンソーのような引き裂く攻撃に耐えられるのだろうかと龍馬は不安と恐怖に駆られる。

万が一、ルナ・アームが破壊されれば……引き裂かれ、切断される自らの両腕。抉り出される肉と内臓。それを想像するとゾッとして身体がすくむ。

だが、どうやら無事なようだ。あれほどの激しい攻撃にもルナ・アームはびくともしない。女神アレク様々だ。

龍馬は力を込めてロボットを弾き飛ばした。

 

「オラアアァッ!!」

 

龍馬の左フック、続けて右ストレートがロボットの頭部を直撃してダウンさせる。

すかさず仰向けに倒れたロボットに龍馬の拳が襲い掛かる……が、あろうことかロボットは背部のブースターを使用して仰向けのまま、上空へ飛び上がる。これにはさすがの龍馬も驚いた。

 

「なっ!?……ちぃっ!この上に落ちる変態ヤローが!!」

 

上空へと舞ったロボットはそのまま龍馬達を見下ろすように空中でホバリングすると、再び何かを喋り出す。

 

全標的(オールターゲット)捕捉(ロックオン)。マイクロミサイル、発射』

 

「……!!ヤバい!!みんな逃げて!!」

 

その瞬間にロボットの右肩から何かがせり上がり、そこから無数の超小型ミサイルが発射され、龍馬達四人に向かって軌道を変えながら接近する。

 

「させるか、この野郎!!」

 

「このぉっ!!」

 

頭上から襲い来るミサイルに向けて龍馬が連続で火炎弾を放ち、ラグーンがウェブを放つ。

一部は火炎弾により空中で爆発し、一部はラグーンのウェブに包まれて不発弾と化して地上に落ちた。

第二波を放とうとするロボットを阻止するべく空中へとブラッドが舞い上がり、ロボットに拳を叩き付けて攻撃する。

バランスを崩したロボットの隙をブラッドは見逃さない。反撃の体勢を取られる前に素早く間合いを詰めて頭頂部にカーテンウォールを叩き付ける。

その衝撃で地面へと叩き付けられたロボット。起き上がろうとしたそこへレナの肩による当て身の一撃が加わった。

 

「喰らえぇ!!」

 

『……!!』

 

空手を得意とするレナであるが、彼女は真龍寺一族の歴史の都合上様々な格闘術を体得している。

今繰り出した技は肩や背中を利用した八極拳ベースの技。拳や肘以上に接近しなければ有効打を与えられない八極拳だが、その代わり人間の身体でも屈指の丈夫さを誇るこの部位での攻撃が直撃した場合の威力は想像を越える。たとえ装甲に覆われたロボットといえど、その衝撃はかなりのものだ。

しかも"血"の力を持つレナのパワーは力をセーブした状態でもかなりの威力となる。

その力や、ルナ・アームを付けた龍馬以上のパワー。そんなものを喰らってはいかにロボットであろうと平気では済まなかった。

 

装甲(アーマー)破損。耐久度70%まで低下。想定外のダメージにつき、一時退避を推奨……』

 

「逃がすか!!」

 

あまりのダメージに逃走を図るロボットだが、今度は逃がさない。龍馬はバレンの獄炎を宿したまま腹部、胸部、頭部とストレートの連打を喰らわせる。

再び体勢を崩したロボットの頭部を両手で掴んでバレンの獄炎をさらに激しく燃え上がらせる。

 

「うおおおぉぉぉぉ!!!!」

 

『警告!機体温度上昇……!オーバーヒートまであと7秒……!』

 

ロボットの身体が激しい熱を持ち、その熱がこちらにも来るが龍馬は両手の力を決して緩めない。

そしてしばらくするとーーーーロボットの力が急に弱くなり、遂にはその場に仰向けに倒れてしまった。

青い光を発していたモノアイは赤く不安定に点滅しており、身体のあちこちから煙が出ている。

 

『出力低下……全システム……オーバーヒートにより停止(ダウン)……全武装……使用不可……任務続行……不可……能…………』

 

モノアイから光が完全に失われ、ロボットは活動を停止した。

ブラッドが近づいて様子を見る。

 

「……どうだ、ブラッド?」

 

「……大丈夫だ。完全に停止している」

 

「ふう……まったく手こずらせやがって。しかしリーの奴……こんなSF映画みてーなロボットまで用意してるなんてな」

 

「でもこれでリーがホテルにいるのは確実だね。そうじゃなきゃこんなヤベー奴なんて置かないはずだよ」

 

「敵もいよいよ本気ってことだね」

 

神鳥会との取引で数多くの兵器をリオングループも所持しているであろうことは想像に難くない。

だが、このような機動性を誇る完全自律起動の人型ロボットまで所持しているとは夢にも思わなかった。

もしかするとリオングループは下手な裏社会の組織よりも恐ろしい存在かもしれない。

 

「みんな気を付けろ。こんな奴が出てきた以上、ホテルの中にはどんなヤバい奴等や兵器があるかわからねえ。絶対に油断するな」

 

「わかった、気を付けるよ」

 

「了解」

 

「じゃあ行くぞ。絶対にリーの野郎をぶちのめすんだ」

 

龍馬のその声と共にレナとラグーンも彼に続く。が、ブラッドだけが停止したロボットをじっと見つめている。

 

「何やってんだブラッド、行くぞ」

 

「あ……ああ。今行く」

 

四人は遂にホテルの内部へと侵入した。

この摩天楼の上で待つ、黒幕を倒すために。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『自己修復開始………………出力回復。機体温度、正常。全武装、異常無し。装甲(アーマー)耐久度、67%。任務続行、可能と判断。標的(ターゲット)の追跡及び排除を再開する』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーヒルトン福岡シーホーク・アトリウムーー

 

 

 

ヒルトン福岡シーホークには壁や天井をガラス張りにされた開放的な空間で食事を楽しめるアトリウムが隣接されている。しかし普段は優雅に食事を楽しむこの施設もこの夜は怒号の飛び交う戦場と化した。

ドーム前からアトリウムに突入するや否や、敵の激しい攻撃に襲われた。

多くのSPと神鳥会構成員が龍馬達に襲い来る。

 

「どけやあああぁっ!!」

 

「邪魔だ、雑魚どもが!!」

 

「そんなんで私達は止められないよ!!」

 

「はい、どいたどいたぁ!!邪魔するならクモ糸まみれにしちゃうよ!!」

 

龍馬の拳が構成員の鼻をへし折り、ブラッドのカーテンウォールがSP達をまとめてなぎ払う。レナの拳が鳩尾に食い込んだ敵は苦悶の表情を浮かべながら倒れ、ラグーンはウェブと素早い多脚での攻撃で敵を翻弄・撃破していく。

どうやらホテルは完全にリオングループに乗っ取られているようだ。これだけの規模の敵がいるということはリーもいよいよ本気ということだろう。ならばこちらも容赦はしない。

椅子やテーブル、飾られた植物が破壊され、アトリウムは見るも無惨な姿になっていく。

龍馬達は敵を一掃すると、ホテル内部を目指して進む。

だがそんな彼等の前に再び脅威が現れる。響く轟音、アトリウムのガラス越しに見える一筋の炎。あれは……

 

「龍馬!ヤバいよ!あいつ、生きてる!!」

 

「バカな!?さっき完全に壊したんじゃなかったのか!?」

 

アトリウムのガラス越しにあの謎のロボットがガトリングガンを構えて射撃を開始する。

凄まじい射撃音と共にガラスが次々に割れ、弾丸とガラスの破片の雨が彼等を襲った。

 

「うおっ!危ねぇ!!」

 

「まずい!みんなホテル内部まで逃げろ!」

 

ブラッドが叫んだ。この距離ではあまりにも遠すぎる。彼等は逃げる他なかった。

弾丸をかわし、ガラスを回避しながらホテル内部へと走る龍馬達。

なんとかホテルに辿り着いた龍馬達は後ろを振り返る。

 

「……どうやら追跡はしてこないようだ。しかし油断するな。いつまたどこで現れるかわからないぞ」

 

「……ハア……ハア……全く、死ぬかと思ったぜ」

 

龍馬もレナも息を切らしている。平然としているのはブラッドとラグーンだけだ。

彼等は上層階を目指してホテル内部をさらに進む。

 

 

 

 

 

 

 

 

同じ頃、ホテルの最上階ではリーがリンファより報告を受けていた。

 

「社長。斎藤龍馬達がホテル内部に侵入した模様です」

 

「ふん……遂に来たようだな。私の計画をことごとく邪魔する忌々しい連中め。……まあいい。リンファ、例のものを用意しろ」

 

「……良いのですか?」

 

「構わん。それにここはホテルだ。ここまで来れた奴等へ私からのささやかなもてなしだよ。多少は良い催し物になるだろうさ。さて……斎藤龍馬、真龍寺レナ……お前達にこれが突破できるかな……?」

 

 

 

 

リーは窓から海を眺めながらニヤリと不敵な笑みを浮かべた。




・vs最終集団戦・リオングループセキュリティポリス&神鳥会構成員戦イメージBGM……
『Brake off』
(『龍が如く極2』より)

・vs謎のロボット戦イメージBGM……
『Teufel mit Liebe』
(『龍が如く4 伝説を継ぐもの』より)
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