主人公転生   作:超高校級の切望

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森の異変

「グルオォォッ!!」

「ぐっ、くそ、ついてねぇ!」

 

 一角兎を狩っていたら血の臭いに誘われたのか、トライアイウルフの群に遭遇してしまい、戦闘になっていた。

 トライアイウルフは名前の通り三つ目の狼。狼らしく群で行動する。しかし本来ならもっと暗黒領域よりの森に住んでる筈。稀に群から追い出されたはぐれに出会うことはあるが、どう見ても群の本隊。

 ボスと思われる狼は推定レベルは7はあるだろう。

 

「バウ!」

「と──ッ!」

 

 ゴゥ!と炎の固まりが背後から迫り慌てて跳び木の上に着地する。すぐさま炎弾が迫ってきたので別の木に跳び移る。

 

「『水よ、我に敵意を向ける者達を封じる檻となれ』『アクアケージ』!」

 

 詠唱による集合的無意識のバックアップに加え先程から固めていたイメージを合わせ巨大な水球を生み出す。魔力が半分以上持ってかれたが何とか全てのトライアイウルフを水の中に閉じこめることが出来た。

 突如水に沈められジタバタ暴れるトライアイウルフ。維持に魔力が削られていく。

 少しきついが水の檻を維持したまま反対の手で雷の槍を作る。イメージが崩れかけ、魔力で無理矢理水球の形を保────ッ!?

 

ドバァァァァァンッ!!

 

 ボストライアイウルフと目があった瞬間、嫌な予感がして慌てて距離を取る。次の瞬間アクアケージが内側から弾け飛んだ。

 

「グウルルルルル」

「マジか」

 

 炎を吐くだけでなく纏うことも出来るらしい。今のは、恐らく水蒸気爆発。全ての水ってわけじゃないんだろう、そうだったらもっと威力が高いはず。お湯も降ってくるし、全てが蒸気になったわけではないのだろう。

 

「チッ───大して減ってねぇな」

 

 元々10匹だったが今動いているのは7匹。3匹の内1匹を俺がさっき殺して、2匹は今の水蒸気爆発で死んだ。

 

「グワゥ!」

「────ッ!!」

 

 ボス狼の咆哮に一斉に動き出す部下達。囲まれるとただでさえ少ない勝ち目が完全に消える。木の幹を蹴り枝を掴み回転して遠心力で飛ぶ。後ろで爆音が響く、炎弾が撃たれたのだろう。

 

「グルル!」

「グオウ!」

「バウバウ!」

 

 鳴き声が聞こえるが此処は俺の庭。走り慣れていない森の中では木々が邪魔をして全速力で走れまい。

 

「グルアァァ!」

「──うぉ!」

 

 と、背後から迫る炎弾の一つが進行方向を変えてきた。即座に風で吹き飛ばす。

 あのボス狼、炎弾を操ることも出来るのか!

 地面に降りナイフを構える。若い一匹が飛びかかってくるが、その顎の下を掴み巴投げのように放り投げる。

 

「ギャウン!?」

 

 着地しようとしたトライアイウルフはしかし地面に沈み悲鳴を上げ出て来なかった。トライアイウルフ達に動揺が走る。

 

「残念だが、此処はもう俺の縄張りだ」

 

 懐に忍ばせていた小さな刃物を投げつける。木の上から土の詰まった麻袋が落ちてきて一匹潰す。もちろんすぐに這い出るが物が落ちてきたことに同様に慌てた様子で駆け出し、足に縄を引っかける。次の瞬間先端が銅の棘になった杭が何本も生えた罠に貫かれる。これで残り5匹。

 この辺りは俺が仕掛けた罠が設置されてる場所だ。

 罠は罠作成スキルを持ってない限りステータスによっては何の意味もなさない。俺は持ってない。が、杭の先端にしているのは魔物から手に入れた銅貨を鍛冶屋で加工してもらった魔金(まがね)。銅だが此奴等レベルには通用する。

 これで優位に戦える────筈はねぇな。罠気にしなきゃならねぇし向こうは遠距離攻撃持ち。むしろ不利だ。だが、これで良い。

 

「ほらよ……今日の取り分だ、全部やる」

 

 道具袋から今日の成果の肉を全てトライアイウルフ達に向かって投げる。

 

()()()()の協力に加えて飯までやるんだ。ここで手打ちにしようじゃねーか」

 

 最初に見つかった時点で肉をやった。それでも追ってきたのは、逃げる俺を弱い獲物と判断したからだろう。それでも1匹どころか半分殺されてもまだ逃げないのは妙だ。俺が大型の魔物なら、まあギリギリ解らなくもないが、小柄な人間のガキだぞ、どう考えても割に合わない。

 本来ならこの辺りには生息しない魔獣。この辺りに来たのは、餌を求めてか縄張りから追い出されたか。10匹しかいなかったことを考えると追い出されたな。

 だが、この辺り小柄な魔物をチラホラ見かけるだけ。10匹でも餌が足りるとは思えない。俺を襲ったのは最初こそ偶然だろうが、戦いを見て仲間を殺させようと思ったのだろう。

 

「……………………グウゥ」

 

 ボス狼が唸ると部下達は困惑したように俺と肉を交互に見る。部下は基本的にボスに従う考えなしなのだろうか?

 とはいえ、魔獣だ。無益な戦いはしないはず。事実トライアイウルフ達は肉を咥えると去っていく。最後に残ったボス狼は俺を一瞥して、残った肉を咥えて去っていった。

 

「…………はぁ………ふぅ」

 

 あー、死ぬかと思った。

 罠を3つ駄目にしたが、まあ命あっての物種と前向きに考えるか。

 

「今日の肉は狼肉か………筋っぽいが、まあ母さんなら美味く料理してくれる、よな?」

 

 いや、問題はそこじゃないだろ。トライアイウルフが追い出されたとなると、主でも現れたか?

 トライアイウルフも何時までこの辺りを彷徨くか解らない。取り敢えず報告しねーと。

 

 

 

 

 

 

 ルークの持ち帰った毛皮を見てフリックは残りの狩人、アルンとヨハンを集めて地図を広げていた。

 

「トライアイウルフの本来の生息地はこの辺だ……間に村がねーし、正体解るまで救援要請は出せそうにねーな」

「トライアイウルフ自体は本来ならそこまで危険じゃねーからな。ルークのおかげで暫くは大人しいだろうし」

「どうせならもっと凶悪な魔物なら要請も出来たんだがな」

「そしたらルークが食われてたろ、滅多なこと言うな」

「取り敢えずは様子見で良いの?」

 

 まあ確かに、一度どんな魔物か見て、勝てそうなら自分達で対処し無理そうなら情報を持って他の村に……しかしこの辺りの村となると……。

 と、そこで1人多いことに気づく3人。見れば何時の間にかルークが混じっていた。

 

「ル、ルーク!?おま、まさか付いてくる気か!?」

「危険だ!」

 

 トライアイウルフは群で生息する。レベルもこの辺りでは高い部類。魔獣故にそれほど危険視はされていないが彼等が追い出されるとなると現れた可能性のある主候補は相当な強さを持つと言うことになる。

 

「レベルが頭打ちなんだ、俺は。もちろん足手纏いと思ったら討伐には参加しない。でも、斥候で俺ほど優秀な奴、いないでしょ?」

「……………」

 

 単純なステータスならルークはこの場の誰よりも弱い。この中どころか野菜や肉を食えば少しずつ経験値が入るから40近くの村人にも劣るだろう。ただ、逃げ足は本当に早い。特に森の中だと。

 軽い体重を遺憾なく発揮し枝から枝に飛び移る彼に森で追いつける者はまずいない。今回だってトライアイウルフの群から逃げていたらしいし。

 この辺りで発生する主はレベル5、トライアイウルフ達の生息地ではもっと上だろう。しかし主というのは基本的に人より大きい。森の中では木々が邪魔して全速力は出せないだろう。

 

「………ルーク、一つ聞かせろ。それは、焦りか?」

「………ううん。違うよ……もう、焦ってない。レベリングは建前。本音は、村で畑耕すか狩人になるか決めるため。ほら、俺ってば俺より弱い魔物か、状況次第で何とかなる魔獣としか戦った経験ないからさ、いざ狩人になって村の近くで強力な魔物が発生して、戦えないって事にはなりたくないから」

「………そうか」

 

 狩人は村の近くで強力な魔物を発見した際討伐の義務がある。それは他の村の狩人にも言えることだ。しかしこんな辺境じゃそもそも村も少ないし、今のところ狩人候補はルーク1人。将来1人で討伐する事になるかもしれない。ルークが候補でなくなると跡取りが居なくなるが、子供の未来を縛りたくはない。

 

「……解った。ただし、戦闘への参加は強さに関係なく無しだ。相対するだけでも、挑みたくなるかどうかは解るだろ?」

「うん」

「よし」

 

 フリックがルークの頭を撫でるとアルンとヨハンも順番に撫でる。ルークは照れ臭そうにその手を払うと部屋から出ていった。

 

 

 

 

 

 

 同行は何とか許してもらえたな。戦闘には参加できないが、まあ仕方ないか。俺子供だし。

 とはいえいずれ大人になる。そうなれば、この村で役割を果たさなくてはならない。将来の候補は今のところ親父を継ぐか狩人を継ぐか。

 まあ、どちらにしろ村に残るつもりなのは変わらない。魔族の進撃の後、他の村と合併することになるかもしれないが………。きっともう、俺が物語に関わることはないだろう。だから、言っておきたいことがある。

 

「親父、母さん………今、良いか?」

「ルーク?」

 

 今更ながら、漸く決意できた。この先ずっと彼らと暮らすならば、言わなくてはならないことを……。

 

「……何だ、そんな顔をして。まるで捨てられるのを恐れる子犬みたいだぞ」

「………近い、かもな。こんな話、頭が可笑しくなったと思われたり、信じてくれてもその結果捨てられてもおかしくないから」

「…………話してみろ」

「─────」

 

 ああ、喉が渇く。言葉が上手く出て来ない。逃げ出したい、冗談だったと済ませたい。だけど、水を飲んで改めて2人に向き直る。不安そうな母さんの顔、子が親を捨てるなんて、子に言われ不機嫌そうな親父の顔。2人が俺を思ってくれるのは知ってるくせに、言葉を出そうとするほど責められているように感じる。

 

「………俺は、本当なら2人の子じゃなかった」

「………何?」

「俺には、前世の記憶がある………」

 

 この世界にも転生という概念はある。過去偉業を成し遂げた英雄の魂は神々に認められ、二度目の人生を与えられると言うもの。余りに不幸な人生を歩んだ者にも二度目が与えられるとされている。

 

「前世の………記憶がある者なんて居ないから、あくまで伝説だと思っていたが」

「本当なら、もっと子供らしくて、手間がかかって、それでも成長していく姿を見るのが嬉しい、そんな子供を授かるはずだったのに、俺が邪魔をした………」

「泣き虫じゃなくなったと思ったら妙に成熟していると思っていたが、なるほど」

「……貴方、信じるの?」

「むしろ6歳でこれだ。前世云々抜きにしても、普通ではないのは確かだろう」

 

 思ったよりあっさり受け入れられた。いや、それだけ俺が普通じゃなかったって事だろう。

 

「その口振り、前世では親だったのか?」

「兄だよ。妹が成長していく姿は、自分のことのように幸せだった」

 

 だからこそ、俺はそれを奪った俺自身が許せない。

 

「だが、たとえ前世の記憶を持ってたとしてもこうして生まれた以上は───」

「違う、違うんだよ親父………俺は、この身体の……あんたらの本当の息子の人生を客観的に見ていた。だから知ってる、本当ならもっと親子らしい会話が出来たはずだ。前世の記憶なんか持たなかったはずだ……そんな、普通の子供の人生を、俺は奪ったんだよ!」

「ルーク?客観的って、お前……何をいって」

「本当なら、此奴は、村に残るなんて選ばなかった、選べなかった!自分のような思いをする奴が生まれないために、剣を取れた。俺は、違う……知っていながら、剣を取ろうなんて思えなかった。村に残って、誰かが命を懸けている間1人だけ平穏に生きようとしていた!」

 

 どうして俺なんだ、何度もそう思った。俺じゃなくて、もっと勇気がある奴がこの身体に入っていれば世界を救おうとしたのだろう。

 どうして此奴なんだ。何時もそう思っていた。物語に何の関係もないただの村人にでも転生していたら、こんな思いはしなくて良かったのに。

 それでも俺は、村に残ることを選んだ。どうせ俺には無理だからと、この先本物が救うはずの者達から目を背けて。

 将来狩人になれるか確かめるため?馬鹿を言うな、本当は何か役に立っていると思いたいだけだ。せめて普通より上の貢献がしたいだけだ。

 

「ルーク………」

「お前──」

「───ッ!!」

 

 気が付くと2人はポカンと俺を見ていた。

 最悪だ、溜め込んでいたものを、こんな形で2人にぶつけるなんて………!

 

「ごめん、頭冷やしてくる………」

「ルーク!」

「んぅ……皆どうしたの?おにいちゃん……?」

 

 席を立ち外に出ようとするとノエルが眠そうに目をこすりながら現れた。起こしてしまったらしい。

 

「………………」

「………おにいちゃん?」

『おにいちゃん!』

 

 姿が重なる。幼い頃の、前世の妹と。そっとその頭に触れようとして、目の前の相手がノエルと気づき手を止める。

 

「………ルーク、お前が俺達を………そう、例えるなら俺達を通して誰かを見てるのは、気付いてた。でも、その目が親を見る目だってのも……ずっと不思議だったが、そういうことだったんだな……俺達を、家族としてみれないのか?」

「皆は、好きだよ………でも………ごめん、上手く言えない」

 

 そういって、俺は逃げ出すように家から飛び出した。いや、逃げたのだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 大きな木のウロと根を利用して作った隠れ家の一つにやってきた俺は常備していた水袋から水を飲み、頭から被る。少し落ち着いた。

 

「………何やってんだ、俺」

 

 感情的になり2人に当たって、本当、何をしてんだか………。

 

「………けど、言えた………」

 

 まああの場で2人にこんな俺をどう思うと聞いても、意味がないだろう。2人にもきちんと考える時間が必要なはずだ。その場合、どうなるだろう。実は子供が、自分の子供じゃない何かを宿しているなんて………

 

「───!?」

 

 と、不意に足音が聞こえ慌てて立ち上がる。父さん達か?いや、足音が軽い。人間の大人じゃない……。

 警戒しながら顔を出すと、キョロキョロ辺りを見回すニーナが居た。何やら毛布を抱えているようだが………。

 

「あ、ル、ルーク君!」

 

 と、俺に気が付くと嬉しそうに駆け寄ってきて隠れ家に入ってくる。

 

「ニーナ、どうして此処に?」

「眠れなくて、窓の外見てたらルーク君が走ってるの見えて………ど、どうしたの?喧嘩したの?」

「喧嘩……とは違うな。ただ、ちょっと帰りにくくてな」

「……………」

 

 その言葉を聞いたニーナは俺の横に座り、毛布をかけてくる。自分ごと───

 

「じゃ、じゃあ……その……い、一緒にいて良い?」

「…………なあ、ニーナ……」

「なぁに?」

「例えばお前は……友達だと思っていた奴が、実は友達じゃなかったらどうする?そいつが本当は、誰も知らない遠い所から来た奴で……そいつと友達で居られるか?」

「うん」

 

 即答だった。思わずニーナを固まる俺に、ニーナは少し頬を染め顔を逸らす。

 

「だって、ずっと一緒にいたんでしょ?なら、友達だよ。友達じゃないなんて、ない……」

「でも、そいつは……隠してたんだぞ?嘘を付いている………それなのに……」

「わ、私だって、隠し事あるよ………ルーク君、頭良いから……か、考えすぎなんじゃないかな」

 

 だけど、この隠し事は単純なものじゃない。ニーナの隠してることに比べたら、そう思っているとニーナは俺の考えていることが解ったのかムッと頬を膨らませる。

 

「ルーク君、私……ルーク君の友達はや、やだよ」

「…………」

「本当は………こ、恋人になりたい。それが私の隠し事……」

「…………気付いてた」

「ふぇ!?」

 

 唐突な告白にあっさり返すとニーナは赤くなった顔をさらに赤くする。その光景を見て、だいぶ落ち着く。

 ニーナは原作ゲームのヒロインの1人だが、攻略はゲームが始まる学園編から始まる。つまり好きになるとしたらそれ以降の筈。この時点で俺が好きだというのは、つまり()を好きと言うこと、なのだろうか?

 

「でも、こ、この気持ちは………一緒に過ごしてたルーク君に向けたものだよ……」

「………聞いてたのか」

「………うん。本当は、家に帰るルーク君を見て、辛そうだったから、気になって………で、でもね。今の言葉は、本心だからね!」

 

 真っ直ぐ見つめてくるニーナの目を見て、嘘はないと判断する。そもそも6歳のガキに嘘なんてつけるものか。

 けど、彼女の言葉に従って言うなら、親父も母さんも、知りもしない生まれてくるはずだった子供ではなく、俺を子供としてみてくれているって事になる。

 

「……………」

「ルーク君?」

 

 毛布から出て歩き出す俺にニーナが不思議そうな顔を向けてくる。

 

「………帰る。帰って、話してみる……」

「…………そっか」

 

 隠れ家から出て、ニーナの手を引き彼女も出す。少しだけ気が楽になった。俺の身体は6歳で、脳だってまだ発達中で少し精神が引かれている。だから同い年の女の子に告白され、少し興奮しているのもあるかもしれない。断じてロリコンではない、身体に引っ張られているだけだ。

 

「夜に、男女2人きり、か………こう言う時は月が綺麗とでも言えば────ん?」

「どうしたの?ルーク君……」

 

 月を、星を、何かが隠す。雲、ではない。受動的とはとても言えない、能動的な────ッ!?

 

「あれ、全部………魔物、か?」

 

 確かにミアナ達が帰った後だ。だがまだ一日だぞ!?よりによって、何で今!

 

パリィィィィンッ!!

 

 甲高い音とともに結界が砕ける。割れたガラスの破片のように輝く結界の破片は地面に落ちる前に光の粒子になって消えていく。

 

「な、何?何なの!?」

「…………魔族の襲撃だ」

 

 見渡す限りの空に動く影が確認できた。

 暗黒領域から離れているから、時間を稼げると思っていた。だが、違った。魔族達は、恐らく第四領域各地に同時に攻め入った。

 結界がなくなり地上に降下してくる飛竜に怪鳥。その背に乗った種別問わない魔物達。

 

「────ッ!!」

「ルーク君!?」

「村の皆に呼びかけてくる!お前は、穴に戻れ!」

 

 恐らく村は混乱状態。誰かが避難するように叫ばなければ動くのに数秒時を有するはず。それが命取りになる!

 急げ、少しでも多く、救うために!




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