待たせちゃた方々本当にごめんなさいなのです。ハッピーエンド目指して頑張るから許して…
少女は暗闇の中、空を見上げていた。視界いっぱいに広がる美しい夜空に見惚れてしまっていたのだ。今の時刻はもう12時を回っており、人々はもう眠りについている時間。
少女…鹿目まどかももうパジャマへと着替えており、眠りにつこうとしていたのだが、そんな中カーテンの隙間から漏れる幻想的な光につられてついカーテンを開き、窓から顔を覗かせていた。
「綺麗…こんな綺麗な星空見たの初めて…」
夜の闇に染まったこの町を優しく照らす月明かりと今にも落ちてきそうな星々を見て、彼女はそう呟く。生まれてこの方14年あまり…この星空は彼女がこれまで見てきた中で最高だと言える程に素晴らしいものだった。
少しずつ流れていく時間を忘れ、その景色に見惚れていたまどかだった…が、ふと星空の中で一つの変化が訪れている事に気づく。
「あれ…あの星ってあんなに大きかったかなぁ?」
美しい星空の中で一際強い光を放っていた星が先ほどよりも少し多くなったような気がした。その輝きも心なしかどんどん強くなっているようにも思える。
「気のせい…じゃない…!?」
少しずつ…少しずつ大きくなっていくその星にこれはただ事ではない…そう子供ながら感じとったまどかは思わず立ち上がって窓を開き、ベランダへと出る。
その間にも星は大きくなる…というよりかはどんどんこちらに近づいてきているというのが正しかった。
「うそっ!も、もしかして隕石!?」
輝きを放ちながら落ちてくる飛来物は微かにピンクの影が見える。あれがもし…もしこの町に落ちてきたらどうなるだろうか。それほど大きな物ではないようには見えるが、たとえ小さな物であっても町に甚大な被害を及ぼすと新聞やテレビでも言っていた。
それを思い出したまどかは咄嗟にその場にうずくまって目を閉じる。こんな事をしても落ちてくる隕石の前には何の役にもたたないであろう。しかし、この少女にできる事はこのくらいの事しかなかった。
「………あれ?」
最悪の事態も考えて、いつ世界が消滅してもいいようにと衝撃に備えていた少女だったが、いつまでたっても何かが起こる気配がなく、おそるおそると目を開く。
視界に飛び込んできたのは何の変哲もないこの町の風景だった。目をこすって何度も確認してみるがいつもの見慣れた見滝原の町である。
「もう寝よう…多分疲れてるんだよ、私」
と振り返り、ベランダから部屋へ戻るまどか。その時《ぽぴゅっ》という何か柔らかなものが潰れたようなそんな音がどこからか聞こえてきた。
その音が聞こえてきたのは彼女のベッドで暗闇の中、目を凝らして見るとそこで何かが蠢いているのがわかった。何だろうと思ったまどかが部屋の明かりをつける。すると、そこにいたのは…
(っ_ _)っ<…ぽ…よ…
ピンク色の丸い胴体にぱっちりと開かれた大きな目と口。そのボールのような胴体から生える短い手、赤い足と可愛らしい生き物がベッドの上でぐったりと倒れていた!
「えっ!?えぇ〜〜〜〜〜っ!?」
突然の出来事に大声を出して驚いてしまうまどかだったが今が深夜だという事を思い出し、自分の口をパッと抑える。すーはーすーはーと何度も何度も深呼吸をしてようやく落ち着いた彼女は倒れているピンクの生き物におそるおそる近づいてコミュニケーションを図ってみる。
「ね、ねえ…大丈夫?」
(っ_ _)っ~グゥゥゥ...
謎の生き物からの返事はなかった。しかし、そのかわりに返ってきたのはグゥ~というお腹が鳴る音。もしかしたらと思い、部屋の中に置いてあったおやつのドーナツと飲みかけのお水をそっと差し出す。謎の生命体は一瞬顔を上げたかと思うと…
(っ╹~╹c)モグモグ
「わっ!もう食べちゃった…お腹がすいてるの?」
まるで吸い込んだかのように消えていったドーナツとお水を容器ごと食べてか、彼は少し元気を取り戻したように見える。
しかし、まだぐったりとしていたので彼女は「冷蔵庫から何か持ってくるから待ってて…」と言い残し、部屋からそっと飛び出していく。
これがカービィとの出会いの始まりであった。星のカービィと呼ばれている彼との出会いは鹿目まどかと窓から一連の流れを見ていたもう一人の少女の運命を大きく変える事となる…