まどか「お願い…カービィ!」「ぽよ!」   作:めぐるうさぎ

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c(╹◡╹)っ<ワ~プスタ~!
まどか:わぁ~すごい!ホントに空を飛んできた!でも、どうやって乗ればいいの?
(っ╹~')っシガミツキ
まどか:…嘘だよね?
c(╹◡╹)っウウン
まどか:これ50cmくらいしかないよ?空飛んでる間…このとんがりを持ってるの?本当に大丈夫?
c(╹◡╹)っコクコク
まどか:そこまで言うなら…

まどかは後悔した。猛スピードで飛び回るワープスターに耐えきれなかったのだ。降りた時の彼女の顔はさながらかつて彼が倒したエンデ・ニルのようであったとカービィは後に語る。


23.悪夢の始まり

「出てってよ。キュゥべえ…今は誰とも…」

 

”…そうはいかないよ。この近くに魔女の結界が現れた。放っておくと被害が拡大してしまう…!僕はこの事を知らせにきたんだ”

 

 

 それには布団にうずくまっていたさやかも無視する事はできず、人々を救う為に顔を歪めながらも立ち上がる。この時間帯に出掛けるとなれば十中八九家族に止められてしまうだろう。

 なので、彼女は変身を済ませると部屋に鍵をかけて窓から外へ飛び出した。彼女は目を閉じ、魔女の気配を探ると…確かに近くに反応があった。

 

 

「んと…向こうかな?」

 

 

 彼女は人目につかぬように家の屋根や電柱を駆け、その反応がする方へ向かう!そんな中、キュゥべえの声がさやかの頭の中に響いた。

 

 

”僕はこの事をマミやほむら達に伝えてこよう。さやか…君は魔法少女になったばかりでまだ弱い。だから、一人で無理は…”

 

「~っ!?あたしを馬鹿にしないで!そんな事わかってるわよ!!」

 

 

 真実をありのままに話すキュゥべえに恋煩いの事もあって不機嫌なさやかはつい顔を赤くして反発してしまう。彼女のへその辺りについたソウルジェムもその怒りに反応し、青く光を放っていた。

 

 

”どうやら怒らせてしまったようだね…だけど、くれぐれも…”

 

「早く行って!」

 

 

 彼女はキュゥべえを自身の肩から降ろし、彼に怒鳴ってしまう。やれやれ…と言わんばかりに顔をふるふると振ったキュゥべえの態度にはカチンときてしまうさやか。

 しかし、悪いのは不機嫌な自分であると彼女もわかっている為、何も言わず彼を置いて魔女の元へ向かう。

 残されたキュゥべえはさやかの背中をその赤い瞳で見つめていたが…彼女が見えなくなるとその口から何かを吐き出した。それは…

 

 

”せっかく魔女(美樹さやか)が孵化しかかっているんだ。使わない手はないよね”

 

 

 キュゥべえの吐きだしたモノ…それは限界ギリギリまで穢れを吸いきったグリーフシード。おそらくこのまま置いておけばものの数分で魔女が孵化してしまうであろう。

 彼はこれをマミのマンションの近く、それとほむらと杏子が共同で生活しているボロアパートの近くに設置する。そして、それが孵化し、魔女が出現した後に何食わぬ顔でマミとほむら&杏子へ声をかけにいくのであった。

 

 

 

 

 

.........

 

 

 

 

 

「あぁ!もう…ウザったい!!」

 

 

 ザッと大地を蹴り、サーベルのような物を持った影が周囲を囲む黒い触手状の使い魔を切り裂く!この影は美樹さやかでここの魔女の能力か、結界に入った時にさやかは影のように黒く塗りつぶされてしまっていた。

 

 

「くっ…あたしの邪魔をしないでよ!」

 

 

 魔女を倒せば使い魔も消える…ならば、奥にいるであろう魔女の所に一直線で向かい、速攻で倒せば万事解決だ。

 そう思ったさやかは身体に纏わりつこうとする影の触手を無視し、魔女の反応がする方へと一気に駆け抜ける。

 並みの魔法少女を優に越えるスピードを持つ彼女は立ちふさがる使い魔の間をすり抜け、いよいよこの結界の主【影の魔女】と邂逅を果たす!

 

 

「あれが…魔女!」

 

 

 影の魔女というだけあり、全身真っ黒で祈りを捧げるロングヘアーの少女の姿をしていた。自分に構う事なく背中をむけ、一心不乱に祈りを捧げる魔女にさやかは思わず息をのむ。

 隙だらけではある。しかし、何か嫌な予感がする。果たしてこのまま攻撃を仕掛けてもよいものかとさやかは足を止めてしまうが…

 

 

(いや…大丈夫!あたしには癒やしの魔法もある…!少しのダメージなら!)

 

 

 契約時の願いにより自分の固有の魔法が決まる。彼女は他者の怪我を治す為に契約をした為、【癒やし】の魔法が備わっていた。

 多少無茶をしても回復できる為、いける!と考えたさやかはサーベルの剣先を背をさらす魔女へと向け…今自分が出せる最大のスピードで飛びかかった!

 祈りに集中し、背を向けている為か気づいていないはず…だと思っていた。しかし、それは大きな間違いであった。魔女はこちらを見る必要がなかったのだ。

 

 

「なっ!?髪が伸びっ!?ぐうっ!!」

 

 

 祈りを捧げる魔女までもう目と鼻の先という所まできたさやかが剣を突き立てようとしたその時、魔女のロングヘアーがさやかへと襲いかかった。

 突き出した剣はうねうねと蠢く髪によって掴まれ、その予想外の反撃にさやかはその手から離してしまう。さらに、そのまま魔女のロングヘアーはさやかの身体まで伸びてくる!

 

 

「うぐぐっ!?はな…れ…!」

 

 

 身体を這いずり回る髪の毛から逃れようと振り払ってもがくさやかだが、腰まで伸びる程長い魔女の髪から逃れる事はできない!それは瞬く間にシュルシュルと首にまで伸ばされ、一気に締め付けられてしまう。

 

 

「がっ…ああっ…!?」

 

 

 首を圧迫されて息を吸う事ができないさやかは徐々に強まっていく力に意識も遠のいていく…このままでは死んでしまう!

 さやかは震える手を懸命に伸ばし、こんな時でもこちらを見向きもせずに祈りを捧げている魔女の上へと剣を具現化。そして、その手を振り下ろす!

 

 

【ギャァァァァッ!?】

 

 

 魔女の悲鳴がこの空間をこだまする。彼女の頭にはさやかのサーベルがずっぽりと突き刺さっていた。その傷口から黒い液体が噴き出し、影の魔女は両手で頭を抑えて苦しんでいる。

 

 

「今しか…かはっ…げほっ!」

 

 

 それにより髪の拘束も緩んだ為、強引に振りほどいて咳き込みながら距離をとるさやか。首には髪の毛で絞められた痕があり、剣を杖代わりにしてなんとか立っている状態である。

 

 

「っ…うっえぇ…!か、回復を…」

 

 

 魔女が怯んでいる間に自身に癒やしの魔法をかける。身体から青い光が溢れ出したかと思うと首の痕が薄くなっていく。

 治療が完了すると魔女も戦闘態勢に入ったのか、こちらを見ていた。真っ黒く塗りつぶされており、表情は窺えないがその様子から怒りが読みとれる。

 

 

「ハァ…ハァ…お怒りってわけ?奇遇だね…あたしも虫の居所が悪いんだ。後悔しないでよ!!」

 

 

 怒りを向けてくる魔女に負けじとさやかは自分の周囲に剣を何本か具現化させて魔女と対峙する。万全の状態へと回復したさやかとそれなりのダメージを負った魔女。

 有利なのは新人とはいえ回復能力を持つさやかだと言える。しかし、怒り焦る彼女が魔法を行使する度に真っ黒な光は魔女結界内の中で青く輝く彼女のソウルジェムを蝕んでいっていた。

 

 

 

 

 

………

 

 

 

 

 

 暗く人通りもなくなった歩道をマミは急いで走っていた。その肩にはキュゥべえがいる。

 

 

”さすがマミ…魔女を一瞬で倒すなんてね。僕の予想以上だ!”

 

「キュゥべえ!美樹さんはこの先にある魔女結界にいるのよね!?」

 

 

 マミのマンションの近くに出没した魔女はキュゥべえが知らせを知らせる前に反応を見つけたマミが撃退していた。

 そして、他の反応もいくつかあったのでそこに向かおうとしていた所でキュゥべえと出くわしたのだ。そこで彼からはさやかが危ないから救援を頼むと言われ、今に至っている。

 

 

”今のさやかは少し精神が不安定だ。僕も無茶はしないように引き止めはしたけど…聞いてもらえてるかはわからない。急いだ方がいいよ!”

 

「そう。無事でいてよ…美樹さん!」

 

 

 

 

 

………

 

 

 

 

 

「勝利…頂いたよ!」

 

「な…なんとかなりました~」

 

 

 自宅の近くにでた魔女を今し方倒し終えたほむらと杏子はハイタッチをかわしていた。そして、三つあった反応は一つはすでに潰れ、一つは今潰した為、残るもう一つの反応がある場所へ彼女たちは向かう。

 

 

「おい…まだ記憶は治んねえのか?」

 

 

 その最中に杏子からそんな言葉が投げかけられた。彼女はどうやら心配してくれてるようでそれが少し嬉しくなるほむら。

 最初は自分勝手でいつも食べ物の事しか考えていない子という認識だった。しかし、共に暮らしていてわかったのだが、口では杏子は厳しい事を言うものの実際は彼女も非情に徹し切れていない部分があるのだ。

 簡単にいえば素直になりきれていないツンデレ少女といった所か?

 

 

「ええ、でも少し心に引っかかるような…?そんな違和感はあるんです…」

 

「へぇ…まあ、その…少し調べてはみたが、そういうのはやっぱり何かきっかけがあればすぐに戻るってものも多いんだってよ。もしかしたらふとした事で一気に思い出すかもしれねえぞ」

 

「佐倉さん…私の事、調べてくれたんですね!」

 

 

 そう言うとやはり素直じゃない彼女はほむらから目をそらし、そっぽを向く。そして…

 

 

「あっ…か、勘違いすんな。アタシはアンタが早く本調子になってもらわねえと困るから言ってんだぞ!?ワルプルギスだってくるんだ!万全の状態じゃないとマズいだろ!?」

 

「ふふっ、そうですね…ふとしたきっかけ、か…」

 

 

 後にほむらは記憶を取り戻す事となる。それは最悪の形となって…




【まどかの家】
まどか:頭がガンガンするけど服と身体がベトベトだし…カービィお風呂入ろう…
c(╹~ c)<ぽよ!
まどか:えっ?あ~皆から電話とかメールとかいっぱいきてる…無事だって皆に伝えとこうかな?
c(╹◡╹)っ<コクコク

数分後…

まどか:皆繋がらない…なにかあったの…?
(っ╹~╹)<…ぽよ
まどか<なんだか嫌な予感がする…カービィ、お願いしていいかな?
c(╹◡╹)っ<ぽよ!
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