まどか「お願い…カービィ!」「ぽよ!」   作:めぐるうさぎ

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まどカービィ4年ぶりに復活っピ。


31.明かされる真実

 

 

”遅かったじゃないか…暁美ほむっ!?”

 

 

 結界の主が消滅した事により屋敷の一室のような部屋から殺風景な山へ戻ってくる一同。そして、遅れてやってきたほむらに声をかけたキュゥべえがいきなり爆ぜた。

 ぐちゃぐちゃになった白い肉片が辺りにまき散らされほむらはそれを踏んづける。その顔に溢れんばかりの怒りを滲ませて何度も何度も…

 

 

「その感じ…ほむら、お前!記憶が…!?」

 

(╹◡╹)<戻った?

 

 

 今のほむらは三つ編みで眼鏡こそかけているものの、この間までのふんわりとした雰囲気はガラリと変わって…いや、記憶をなくす前の彼女に戻っていた。

 キュゥべえを殺した事で落ち着いたのか、ほむらはその場に崩れ落ちてしまう。そして、パープル色の瞳からポロポロと涙を流し始めた。

 

 

「記憶は取り戻す事は出来た。だけど…何もかもが遅すぎた!美樹さやかも巴マミももう死んだ…!今回は…今回こそは全てがうまくいくと…そう思ってたのにっ!」

 

(っ~╹)<ほむら?

 

「これじゃあ今までと何も変わらない!まどかを…救えない…!!」

 

「お前…何を隠してる?何を知ってやがる?」

 

”それは僕が説明してあげるよ。佐倉杏子”

 

 

 それは先ほどほむらに殺されたであろうキュゥべえの声。声が聞こえてきた方へ振り向くとそこには爆発し、弾け飛んだはずのキュゥべえの姿があった。

 夜の闇の中でも色を失う事のない彼は不気味に輝く瞳を泣き崩れるほむらに向けている。そして、衝撃の事実を口にした。

 

 

”何となく察しはついてたけれど…君はこの時間軸の人間じゃないね?おそらく…そう遠くない未来からきたんだろう。暁美ほむら”

 

 

 それを認めるかのようにビクッとほむらの肩が揺れる。ピンときていないカービィはよくわからないのか、別にそんなに驚く事でもないのか、(╹~╹)この顔から変わらない。

 しかし、隣にいた杏子は暁美ほむらが未来人であるというカミングアウトに驚くばかりで口をあんぐりと開けていた。

 

 

「は?み、未来から来たって…わけがわかんねえ!冗談だろ!?」

 

”…攻撃を受けた事、それとさっきの言葉を聞いてようやく君の正体が掴めた。何か間違っている事があるかい?”

 

「………いいえ、あなたの言うとおり。私はまどかの契約を阻止する為に未来からきた。みんなとは違う時間を生きる人間」

 

 

 邪魔な眼鏡を外し、涙を拭き取った彼女はそのまま眼鏡を盾へとしまい込んで三つ編みにされている髪をほどく。そして、すらりと伸びた髪の毛をファサァとかきあげた。そんな彼女にいまいち状況が把握できていない杏子が声をあげる。

 

 

「まどかの契約を…?どういう事だ、ほむら。わかるように説明してくれよ」

 

「…明日で構わないかしら?あの子を、まどかも交えて全部を打ち明けるわ…ここまできたら隠す理由もないしね…」

 

 

 ほむらがそう言うのでこの日は解散となった。カービィは記憶が戻ったほむらと一緒に帰ろうかと迷っていたがまどかを一人にしておくのは危険であると彼女が言うのでまどかの家にカービィは帰る。

 帰り道に誰かに見られてはいけないのでほむらの盾の中に入れてもらい、彼女に送ってもらうカービィ。そんな中、ほむらが誰にも聞こえないような声で呟いた。

 

 

「…美樹さやかは死に、マミもこの世から去った。ふふっ…やっぱりこうなってしまうのね」

 

 

 夜の闇に飲み込まれるほむらの声。それをカービィの耳は捉えていた。やっぱりとはどういう事なのだろうか?彼は悲しそうに目を伏せて歩く彼女に問いかける。

 

 

(╹~╹)<ぽよ?

 

「未来から来たって言ったでしょう?私は…これまで何度も似たような体験をしてきたの。美樹さやかが契約する所も数え切れない程見てきたし、巴マミが作るケーキを何回も食べてきた」

 

「でも、私が彼女たちと親密になった時間軸では必ずこうやって皆死んでしまう…今回は、今回こそは彼女たちが死ぬ事はない。そう思ってたのに…それを私が崩してしまった。どうして…どうしてこうなっちゃうの?」

 

 

 幾度となく出会いと別れを繰り返し、同じ時の中をループしてきたのだと言うが、少女の身である彼女はいったいどれほどの過酷な道のりを歩んできたのか…いったい何がそこまでほむらを掻き立てるのか…

 みんなの前で抑えつけていたほむらの感情が一気に爆発する。彼女のこのような声を聞くのは初めてだったカービィは黙ってほむらの言葉に耳を傾けていた。

 

 

「あの二人が死ねばまどかは必ず契約を踏み切る。二人を生き返らす為に…あの子は自分を犠牲にしてしまう!それじゃあダメなのに…!あの日に交わした約束…それを私は守らないといけないのに!」

 

(╹~╹)<ほむら…

 

「………ついたわ。明日全てを話す…まどかをお願いね」

 

 

 もう日付も変わり始める遅い時間だというのにまどかの部屋の電気はついていた。ほむらはカービィを取り出すと涙を拭い、どこかへ消えてしまった。

 

 

 

 

 

 

………

 

……

 

 

 

 

 

 

 

「まどか…」

 

「ほむらちゃん…」

 

 

 翌日、皆はほむらの家に集まっていた。この場にいるのはほむらとその正面に座るまどか、壁を背にもたれかかる杏子に机でお菓子を頬張るカービィ…それとどこからともなく現れたキュゥべえである。

 まどかに美樹さやかと巴マミの死は伝えており、可愛らしい彼女の顔には泣き腫らした跡が残っている。

 

 

「さあ全てを話してもらうぞ、ほむら。それともこいつがいちゃあ話しづらいか?」

 

"きゅっぷい"

 

 

 射抜くような視線を受けるキュゥべえだが、何食わぬ顔で毛繕いをしている。ほむらは静かに首を横に振った。

 

 

「聞かれた所で問題はないわ。インキュベーターのやる事は変わらない」

 

"そうだね。まどかの契約が僕らの最優先事項。その為にどんな犠牲を払おうとも成し遂げてみせるさ"

 

(╹~╹)<むっ!

 

 

 名前を呼ばれた事でビクッとまどかの肩が揺れる。キュゥべえの生気を感じさせない赤の瞳がこれほどまで恐ろしく見えた事はないだろう。カービィが庇うようにまどかとキュゥべえの間に立つ。

 

 

「長くなるわ。今から話すのは私の全てよ」

 

 

 そうして、ほむらは語り出す。魔法少女となった彼女の願い、それはこことは異なる世界で出会い、友達となった鹿目まどかが死んでしまうのを防ぐ事。その為にワルプルギスの夜がくるまでの時間を繰り返しているのだ。

 そのループの中で巴マミ、佐倉杏子、美樹さやかと幾度となく交流し、魔法少女の真実を知った事や些細なすれ違いで仲違いをした事で殺し合いをしてきたのだという。

 カービィと出会ったこの時間軸はこれまでとは違い、全てが上手く回っていた。だが、自分が記憶を失った事でキュゥべえに利用され、積み上げてきたものが一気に崩れ落ちてしまった。

 

 そこまで言った所で自身に対する深い怒りと失ったものの大きさでほむらの慟哭がこの部屋に響く。一人の少女が背負うには重すぎる誓いに皆は絶句してしまう。

 

 

「ほむら…ちゃん…?それじゃあ…ほむらちゃんは私の為に!?」

 

「ちっ、なんでそれを最初に言わなかった…っていってもアタシも信じなかったか…くそっ!!」

 

( ー _ー)<ほむら?まろか?

 

 

 話が複雑すぎて理解出来なかったカービィだが、ほむらはまどかの事を大切に思っているという事…それだけは理解出来た。

 ならば自分に出来る事は何か。どうすればいいのだろう。しばらく考えた後にまどかが以前に言っていた事を思い出す。チラリとまどかの方を見ると胸に手を当てて考え込んでいた彼女も同様にカービィを見た。

 

 

c(╹◡╹)っ<ぽよ!

 

「カービィ…?まどか?」

 

「………そうだね、カービィ…!私、やっぱり皆を…!マミさんも、さやかちゃんも!杏子ちゃんだって!皆を救いたい!」

 

「あん?いったい何をするつもりさ?」

 

「すぅ…はぁ…すぅ…はぁ…」

 

 

 杏子からの問いかけに答えずに深呼吸するまどか。ハッと俯いて涙を流していたほむらが顔を上げた。彼女の行動、それはこれまで時間軸と同じで覚悟を決める前の鹿目まどかそのものだった。

 

 

「私、魔法少女になる!」

 

 

 




次回は未定だけど早いうち出せるといいのです…
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