絆の証は契約と共に   作:伊達 翼

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第二話『狼との契約』

 忍が危ない目に遭っていようとしている頃…。

 

 とある集落の酒場前にて…

 

「よぉ、"瞬弐"。元気してっか?」

 

 ゼロが待ち合わせ場所に赴くと、そこには黒装束で身を固めた男が酒場の前に立っていた。

 ちょっと悪目立ちしてる感があるが…。

 

「………………」

 

 そんなこと気にしてないのか…ゼロが『瞬弐(しゅんじ)』と呼んだその男はゼロが来たのを確認し…

 

明香音(あかね)

 

 側にいた忍と同い年くらいの女の子を呼ぶ。

 

「はい、お父さん!」

 

 元気よく返事をする女の子。

 瞬弐と同じく黒装束で身を固めている以外は、普通の女の子と大差ないように見える。

 

「あぁ? 俺が言うのもなんだが…なんで今日は子連れなんだよ? つか、お前に子供がいたこと自体、初耳だわ」

 

 忍を連れてる時はゼロも子連れみたいなもんだから、確かに言えた義理ではない。

 が、ゼロの疑問も尤もで、今日に限って何故瞬弐は子供…しかも自分の娘らしい…を連れてきたのか…?

 

「教える必要性がなかった。しかし、今回は別だ」

 

 その疑問に瞬弐が端的に答える。

 

「今回は別? 俺達が大陸を渡るからか?」

 

 ゼロは今回の情報交換で話題になるだろう議題の一つを提示して確認を取る。

 

「そうだ。俺には俺の事情があり、このティエーレンから出ることは叶わない。あいつとの関係も個人的なところが大きいが、こればかりはどうにも出来ないからな」

 

「まぁ、そりゃそうか……って、もしかして?」

 

 そこまで聞いてゼロは嫌な予感を覚えていた。

 

「明香音をお前達の旅に同行させる」

 

「「えええ!?」」

 

 瞬弐の言葉にゼロと女の子が驚きの声を上げる。

 

「って、なんでこの子まで驚いてんだよ!? お前、ちゃんと説明してなかったのか?!」

 

 自分と同じように驚いた女の子の反応を見てゼロが瞬時に問い詰めると…

 

「説明したら駄々をこねる」

 

 簡潔に答えていた。

 

「そりゃ、普通はそうだろうよ!!」

 

 だったら、ゼロの言葉に素直に聞き入れ、共に旅をしている忍はどうなのだろうか?

 

「これも良い機会だと思った」

 

「何が!?」

 

 瞬弐の表情が読めないのも相俟ってゼロがツッコミを入れる。

 

「主家に仕えるのは俺の代まででいい。娘には自由に生きてもらいたい。それが『百合(ゆり)』の願いでもある」

 

 そんな風に語っていた。

 

「お前、奥さんが…」

 

 野暮なことを聞いたな、と思っていると…

 

「百合は生きている」

 

 そう返していた。

 ※瞬弐の奥さんは普通に生きてます。

 

「おま!? 今の言い方だと勘違いするだろうが!」

 

 勘違いしたのが恥ずかしかったのか、八つ当たり気味に吠える。

 

「そういうものか?」

 

 対する瞬弐は別に変なことは言ってないと言いたげだった。

 

「もうやだ、こいつ…」

 

 どっと疲れた風にゼロがその場にしゃがみ込むと…

 

「えっと…お父さん? もしかして、私って…破門なんですか?」

 

 大人同士の話が途切れたと感じた女の子…『明香音』が父親に声を掛ける。

 

「そうは言わない。が、ある意味ではそうかもしれんな…」

 

 娘の質問に『ふむ、これはなんと説明したらいいのか、少し難しい』とクソ真面目に悩む父親だった。

 

「どっちなの!?」

 

 実の娘からもツッコミが入る始末。

 

「はぁ…どうなるんだろうな、俺の旅…」

 

 ゼロはゼロで前途多難な未来が待ってそうな気がしてならなかった。

 

………

……

 

 一方、その頃…。

 

「あぅ…」

 

 物陰に隠れていた忍だったが、首根っこを掴まれて捕まってしまっていた。

 

「頭ぁ! 近くにこんなガキがいましたぜ!」

 

「あぁん?」

 

 巨漢の男の視線が忍に向けられる。

 

「…………………」

 

 騒がず、ただじっと巨漢の男の眼を見る忍。

 

「ふんっ!」

 

ガスッ!!

 

 その忍の目が気に食わなかったのか、巨漢の男が忍を思いっきり殴り飛ばす。

 

「がっ!?」

 

 思いっきり殴られた勢いで、狼の側まで何度か地面をバウンドして吹き飛んでしまう。

 

『ッ!?』

 

 その光景に手傷を追っていた狼も驚く。

 

「か、頭!?」

「いくらなんでもいきなり過ぎませんか!?」

「ただのガキでしょうに…」

 

 手下の男達がそのようなことを言っていると…

 

「うるせぇ! 気に入らねぇ目をしてやがったから殴り飛ばしただけだ! それにたかが知らねぇガキ相手にガタガタ騒いでんじゃねぇ!!」

 

 巨漢の男は手下の男達を一喝で静める。

 

「うぅ…」

 

 打ち所が悪かったのか、意識が朦朧としていて頭からも少し血が流れていた。

 

「ったく、ムカつくぜ…なんだってガキがこんな場所にいやがる?」

 

「さ、さぁ…?」

 

 忍を見つけた手下の男も何故こんな場所にいたのかはわからなかった。

 

「まぁいい。おい、テメェら。ガキはそのまま始末しちまえ!」

 

「霊獣の方はどうしやす?」

 

「興が醒めた。さっさと毛皮を剥いじまえ!!」

 

『へい!』

 

 手下の男達が返事をすると、霊獣の狼と忍に近寄ろうとする。

 

 が、しかし…

 

『ぐっ!!』

 

 狼を中心に忍がいる範囲までドーム状の結界が発生する。

 

「ちっ…結界か。無駄な足掻きを…」

 

 巨漢の男が舌打ちしつつも狼の状態を冷静に見ながら言葉を漏らす。

 

 実際、狼の霊力がどれだけ保とうが、それほど長い間の展開は無理だろう。

 しかも狼は何故だか忍も結界内に入れている。

 忍を食って回復し、反撃の機会を得ようとしてるのかもしれないが…。

 この大人数を前にそれは賢い選択とは言えない。

 ならば、回復して逃げるつもりなのだろう。

 

「テメェら! 結界を見張ってろ! こんな上物を逃がすなよ!」

 

『へい!』

 

 巨漢の男の命令で手下の男達はドーム状になっている結界をさらに囲むようにして狼の退路を断つ。

 

「これで後はテメェの力が尽きるのを待つだけだな?」

 

『ッ!!』

 

 巨漢の男の言葉に狼もどうするか考える。

 

 側に吹き飛んできた子供(忍)を食えば多少の回復は見込めるが、それだけだ。

 この状況を打開出来るような一手にはならない。

 なら、逃げの一手も考えるが、結界を張った時点でそれは望み薄となってしまった。

 先手を打たれてしまったこともあるが、結界と本来防衛に向いているのであって、こういった時間稼ぎを必要とする状況では悪手になる可能性が高い。

 そして、現に今…結界を張ったことが悪手となってしまっていた。

 

 詰み…。

 

 狼にはもはや打つ手がないと諦めかけていた。

 

 だが…

 

「う、うぅ…」

 

 忍はなんとか立ち上がると…

 

「すぅ……はぁ……」

 

 息を整えていた。

 

『?』

 

 そんな忍の姿を見て狼は首を傾げる。

 

「ぼ、くは…」

 

 ダンッ、と強く足を踏みしめて朦朧としてた意識をしっかりと保つようにして…

 

「僕は…あなた達がやろうとしてることが許せない…!」

 

 子供ながらに感じた感情に任せて吠える。

 

「はぁ? 何を言ってやがる?」

 

 忍の言ってることが理解不能とばかりに巨漢の男が眉を顰める。

 

「霊獣は…こちらから敵意や害意を持たない限り、襲ってはこないはずでしょ……それなのに、そんな欲望にまみれた目で見て…傷まで負ってるのに、大人数で囲んで…」

 

『ッ?!』

 

 その忍の言葉に狼が驚いたように眼を見開く。

 

「はっ! これだからガキはいけ好かねぇんだよ! いいか、ガキ? この世は所詮、弱肉強食! 強い奴が弱い奴等から奪うのが当たり前なんだよ! テメェみたいな綺麗事しか言えないガキに何がわかる?」

 

 忍の言い分を真っ向から否定し、嘲笑う巨漢の男。

 

「そうだとしても…僕は、そんな大人にはなりたくない…!」

 

 そう言い放つ忍の眼には、強い意志が宿っていた。

 

「……気に入らねぇ…」

 

 それを見てか、声のトーンが一段と低くなった巨漢の男は目が据わっており、忍に対して明確な殺意が芽生えていた。

 

「か、頭がキレた!?」

「あのガキ、命知らずな…」

「というか、あの言い方が、な…」

 

 忍の言葉を聞いていた周りの手下達も多かれ少なかれ、その影響を受けて少し殺気立っているようだった。

 

「ガキだと思って軽く見てたが、テメェには生き地獄って"現実"を見せてやらねぇとなぁ…!!」

 

「っ…」

 

 巨漢の男が放つ殺気に忍の足も震えるが、なんとか立ち向かおうと勇気を奮い立たせる。

 

『…………………』

 

 一方で狼の方も忍を見て改めて考えていた。

 

 自分にとってはただの食料以外の何者でもない、ただの子供が…大の大人達を相手に勇気を振り絞って対峙していたのだ。

 しかも霊獣たる自分を庇うかのような言動を取りながら…。

 子供故の純粋さか、それとも他に思惑があるのか…。

 しかし、狼は目の前の子供は前者ではないかと考えていた。

 普通の子供なら泣きじゃくるか、ここから抜け出そうとするに違いない。

 だが、目の前の子供は何かが違う。

 この状況から逃げようともせず、むしろ立ち向かおうとすらしている。

 こんな自分よりも小さな人の子供が…。

 

 そこまで考えると、狼は先程まで考えていた逃げるための一手がバカバカしく思えてきていた。

 こんな非力な人の子供が諦めていないというのに、自分が諦めてしまっては笑われてしまう、と…。

 

『グルルルル…!!』

 

 静かに、だが先程よりも明確な敵意を持って巨漢の男に威嚇を仕掛ける狼。

 

「あぁ?」

 

 息を吹き返したように威嚇してくる霊獣に巨漢の男も少なからず驚く。

 

「ちっ…ガキに触発されたか? だが、その傷でどうやって俺達を追い払う気だ?」

 

 しかし、巨漢の男の余裕は未だ保ったままである。

 数的有利に加え、相手はたかがガキと手負いの狼だけなのだ。

 負ける方がおかしいし、負ける要素は無いに等しい。

 

 そう、奇跡でも起きない限りは…。

 

「僕には…まだまだやりたいことが、たくさんあるんだ。こんなとこで、立ち止まってなんかいられない…!」

 

『グルルルル…!!』

 

 忍の秘めたる想いと狼の生きたいと願う意志が重なる時…

 

カッ!!

 

 それは起きた。

 

「っ!?」

 

『ッ!?』

 

 結界内にいた忍と狼の体を淡く光る白銀のオーラが包み込む。

 

「ッ!! こ、こいつは…まさか!?」

 

 その現象を見て巨漢の男も眼を見開いて驚愕の声を漏らす。

 

「これって…一体…?」

 

『グウゥゥ…』

 

 忍と狼も自分の身に何が起きているのか、把握出来ないでいた。

 

 が、不思議と忍の頭の中にある単語が浮かんできた。

 

「契、約…?」

 

『ッ!!?』

 

 忍の呟きに狼も驚愕の表情をしていた。

 

「そっか……これが…契約なんだ…!」

 

 対して忍の表情は満面の笑みだった。

 

 元々、忍は契約を望んでいたから問題は無いのだが…その相手となった狼はどうするか悩んでいた。

 確かにこの子供のおかげで生きるための足掻きをする決心がついた。

 が、それとこれとはまた別問題である。

 契約するということは少なからずこの子供を認め、自分の相棒として生活を送っていくこととなる。

 果たして、自分にそれが出来るか?

 文字通り、一匹狼として生きてきた自分に…。

 

 そんな不安が伝わったのか…。

 

「ぁ…ごめんね。一人で勝手に喜んじゃって…」

 

 忍が申し訳なさそうに狼に謝る。

 

『?』

 

 何故、謝られたのか、狼はイマイチわからなかった。

 

「そうだよね…僕も君も、まだお互いのことなんて何も知らないよね…。それなのに、契約出来るかもって、喜んでちゃダメだよね。君にも君の意志があるんだから…」

 

『…………………』

 

 忍は狼の意志を尊重するようだ。

 

「でもね。僕は、嬉しいよ。君みたいなカッコいい狼と、契約出来る可能性もあるんだって知って…」

 

 そして、その可能性に喜びも確かに感じていた。

 

「だから、この契約を断ってもいいんだよ?」

 

『ッ!?』

 

 何度目かの驚きである。

 この子供に欲はないのか?と疑うほどに…。

 

 その様子を結界の外から見ていた巨漢の男は…

 

「く、くく…クハハハハハハ!!! お笑い草だぜ!! このガキは契約する機会をみすみす棒に振るんだからよ!!」

 

 大笑いで忍をバカにしていた。

 

「大丈夫。僕は、君の決断を信じるし、根に持ったりなんてしないよ」

 

 そんな巨漢の男の言葉なんて気にしないように忍は狼にそう告げる。

 

『…………………』

 

 狼は忍の表情を見る。

 

「…………………」

 

 忍は微笑んでいたが、その眼はしっかりと狼の眼を見ていた。

 

『…………………』

 

 忍の眼から伝わる確かな覚悟を見た気がした狼は決心した。

 

『ウオオォォォォォン!!!!』

 

 今日一番の遠吠えをしたかと思えば…

 

「ぐっ!?」

 

 その遠吠えを聞いていた忍は急に顔が熱くなる感覚に襲われていた。

 

「あ、ぁあ…!?」

 

 熱く感じる右目辺りを手で押さえてその場に(うずくま)る。

 

 だが、それも数秒で治まったのか、忍が再び立ち上がると、そこには…

 

「……?」

 

 右目辺りから頬にかけて狼の頭部から背中までを表したような刻印が浮かび上がっていた。

 

「『契約紋』、だと…!!?」

 

 この結果には巨漢の男もかなり驚いたようだった。

 

 つまり…契約は成立し、目の前の霊獣は新たな『契約獣』となったことになる。

 

「ありがとう、『天狼(てんろう)』」

 

『礼を言うにはまだ早いぞ。我が主よ』

 

 忍は狼…たった今『天狼』と名付けた…にお礼を言うが、天狼はまだ早いと言ってこの場を切り抜けるために思案する。

 

「そうだったね」

 

 忍もそれに同意しながら考えを纏める。

 

~~~

 

 ここで少し解説を…。

 

 人型が多い妖怪はその必要性から人語を覚えることが多く、霊獣や龍種も長い期間を生きているので人語を介する事が出来る個体も多数いることが明らかになっている。

 しかし、魔獣は基本的に契約して契約獣となり、契約紋を通してから人語を介するケースが多い。

 

 これには諸説あるが、今のところ有力視されているのが、単純に知性の問題である。

 魔獣はその知性が低く、魔法を使えるのもごく一部の知性が発達した個体に限定されるか、契約獣になってからの方が圧倒的に多い。

 他の霊獣、妖怪、龍種の知性は魔獣よりも高く、契約前でも結界や妖術などの類を扱える個体が多い。

 

 しかし、知性が高いとは言え、霊獣や龍種は妖怪のように基本的には人語を必要としない。

 故に魔獣や霊獣、龍種は契約紋を通して人語を理解し、喋れるようになるケースが多い。

 今回、天狼が契約後に喋ったのもそういう理由があったからである。

 

 以上、解説終わり。

 

~~~

 

「(おじさんから禁止されてるけど…この局面だと僕も使わないと、だよね…)」

 

 そう考え、忍も自らの体内に流れる気を感じ始める。

 

「(おじさん…ごめんなさい…!)」

 

 ゼロからの言いつけを破ろうとした、その時…。

 

「そこな肉の塊よ。邪魔じゃ」

 

 巨漢の男の後ろから見知らぬ女性の声がする。

 

「あぁ!?」

 

 いきなり肉の塊だと言われ、巨漢の男も後ろを振り向くと、そこには…

 

「聞こえなかったかえ? 邪魔じゃ、と」

 

 腰まで流れるような銀髪と深紅の瞳を持ち、まるで人形のように整った綺麗な顔立ちをしていて、その均等の取れた体を真紅のドレスで着飾った女性が煩わしげに立っていた。

 

「うほっ、かなりの上玉!」

「頭、そいつは捕まえましょうぜ!」

「げへへ…」

 

 手下達も美女の登場に興奮していたが…

 

「?」

 

 忍は忍でその女性の出現に首を傾げる。

 

『主よ。アレは"人"ではない』

 

「え…?」

 

 忍に耳打ちするような天狼の言葉に忍も改めて美女の方を見る。

 

「ふむ…」

 

 と、その美女と目が合ったような気がした。

 

「まぁよい。さっさと退くがいい」

 

 しかし、すぐに美女も目の前の巨漢の男を無視して通り過ぎようとする。

 

「んだと、このアマぁ…!」

 

 巨漢の男が美女に手を出そうとした瞬間…

 

「ふんっ…」

 

ドガンッ!!

 

 ドレス姿にも関わらず、スッと上げた美脚で巨漢の男の腹を蹴り上げる。

 

「がっ!?!?」

 

 たった一発の蹴りで巨漢の男が近くの大木まで吹き飛ばされる。

 

「身の程を知るがいい、"人間"よ」

 

 侮蔑を込めた視線を巨漢の男に向けた後、優雅にその場から立ち去ろうとする。

 

「…………………」

 

 だが、立ち去る前の一瞬…僅かに忍のことを見た…ような気もする。

 

 その一連の動作があまりに見事過ぎたためか、手下達も忍と天狼も身動きが取れなかったが…

 

『か、頭ぁぁ!?!?』

 

 我に返った手下達が巨漢の男の元へと駆け寄る。

 

「っ! 天狼! 今の内に逃げよう!」

 

『わかった。乗るがいい』

 

「うん!」

 

 包囲が解けたのを好機と見て天狼に跨り、結界を解いてその場から一気に離脱する忍と天狼。

 それに気付いた一部の手下達だったが、手傷を負っているとは言え狼の足に追いつけるはずもなく、追うのを諦めて自分達の頭を手当てするのを優先させた。

 

 

 

 こうして危険から逃れた忍と天狼。

 天狼に指示を出して少し遠回りしてからゼロと共に野宿している場所へと向かったのだった。

 だが、"一難去ってまた一難"という言葉もあるため、ゼロが戻ってくるまでは注意が必要だろう。

 

 それと、あの美女は何者だったのか?

 天狼によれば"人"ではないらしいが…。

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