フリーザとの戦いでナメック星への被害はもはやほとんどなかったと言ってもいいぐらいのものだった。それもはるか上空で戦っていたキリュウの作戦のお陰でもあったが。
「ベジータを生き返らせてくれたこと、本当に感謝する」
ナメック星のドラゴンボールでベジータは生き返った。今は避難していたナメック星人たちをナメック星へ戻し、お礼としてドラゴンボールを使わせてもらっているところだ。
「本当に残り2つの願いはよいのですな」
ナメック星のドラゴンボールから召喚される神龍はポルンガと呼ばれ、3回まで願いを叶えてくれる太っ腹な龍だ。だが俺達の願いはベジータを生き返らせること以外にこれといった望みはない。昔のベジータならば不老不死を望むだろうが、今はそんな素振りも見せない。
「ああ、その代わり何かあったら貴方達を頼らせて頂きたい」
「そのくらいで良いのでしたら喜んで」
ナメック星とのパイプも繋げられた。ブウ編の時に頼りにするかもしれないからな。
やることを済ませた俺達は、ナメック星人に見送られながら宇宙船でナメック星を後にした。
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「しかしキリュウのあの変化はなんだったんだ?超サイヤ人ってことは分かったんだが、その後のあれは…」
「何っ、超サイヤ人だと?キリュウどういう事か説明してもらおうか」
「そういえばベジータが死んだあとの事だったな」
ターレスの疑問を聞いている途中でベジータが割り込んできた。超サイヤ人について説明する。純粋な心を持ったものが激しい怒りを感じると覚醒するものだと。ベジータの死による怒りで覚醒した事を聞いたベジータは「その程度で怒りを感じるなど、貴様も甘い」などと言っていたが、満更でもなさそうだ。
それ以外にも単純な戦闘力の最低値とか後出しで出てきたS細胞だとかあったのかもしれないが、自分自身よくわかっていなかったのでこの辺は省略した。
「つまり俺たちにも可能性はあるということか…」
「そういうこと。早く超サイヤ人になってくれよ〜?でないと組手する相手もいないからな」
「チッ、簡単に言ってくれるぜ」
「ところでよキリュウ、実際に見してくんねえかな」
悟空が目を輝かせて言ってくる様子に思わず苦笑してしまった。
「フフ、いいだろう。…ハッ!!」
俺は超サイヤ人になった。もうコツは掴んでいたので一気に変身する。…やっぱりこれだけだと軽い興奮状態に陥るってことが無い。何故だろうか。
「お、おおぅ…改めて見てみるとなんとも凄まじい力だ…」
「…凄い」
ラディッツとブロリーが感想を漏らす。
「さらに上があるんだよな?キリュウ」
ターレスがニヤリと笑う。乗せるのが上手いやつだ。
「ああ、そして…これが!」
更なる変身をする為に力を込める。これは超サイヤ人とは違ってなるのに少し意識が必要だ。
自分の中の奥底にある闘争本能を引き上げ、戦闘意欲を爆発させる。
大猿の姿を幻視し、体全体が心地よい暖かさに包まれる。
上半身の前面部以外金色の体毛に覆われ、目の色が真紅に染まる。
そして気の総量が圧倒的なものに変わる。擬似超サイヤ人4の完成だ。…いやこれ名前どうなるんだろ。
「これが姿を大きくしないまま大猿の力を引き出した姿だ。ブロリーと格好が違うのは恐らく尻尾の有無だろう」
「すげぇ…すげぇぞキリュウ!」
無限大に湧き上がるのではないかと錯覚させるような気が発せられる中、驚きの表情と頬に冷や汗を垂らす面々。そんな中、何かに気づいたベジータが口を開いた。
「貴様、その変化は…!」
「ん、なんだベジータ。何か知ってるのか?」
「いや、昔の記憶だから確証はないが…」
ベジータの口から放たれたのは意外な話だった。なんでも、昔の文献に載っていたサイヤ人の特徴にそっくりだということ。
サイヤ人は昔、今の俺みたいに上半身に体毛が生えたような姿だったらしい。それもいつしか異種族との交配を経て今の姿に至った。
そしてその時代のサイヤ人の戦闘力は今のサイヤ人よりも遥かに高く、これを認めなかったベジータ王はその文献を捨てた。そして偶然その文献をベジータが見つけ、記憶の底に眠っていたのだとか。
「つまり貴様は、所謂先祖返りといったところか」
そんな設定あったんか…。超サイヤ人になっても平常心のままいられるのはここに鍵がありそうだな。
「不思議だと思っていたが、そんな裏話があったとはな」
その後、変身を解いたキリュウとその仲間達は談笑したり、時には乱闘に発展したりと、楽しいひと時を過ごしながら地球へと帰還したのであった。
ここまで読んでくださった方、本当にありがとうございました!
お気に入りが600を超えたり評価バーに色が着いたり、一喜一憂しながら執筆を行っておりました。
気が向いたら再開するかもしれません。改めて、皆様本当にありがとうございました!