アマデウス基地
「な、なんだお前らは!」
アマデウスの基地の最深部に来た私達。
ここで作業していたであろう研究員や武装兵達は私達に驚いている。
「連絡もなしに突如武装してやってくるとは。一体なんのつもりだ?」
「白々しいわね。閣下を裏切っておいて知らんぷりができると思っているの?」
いつにもなく不機嫌なアビゲイルさん。
道中元帥閣下の偽物が現れて以来この調子だ。
「裏切るだと?まさか、私達は君たちが秘宝を持ってきてくれるのを今か今かと心待ちにしていたんだぞ?」
「ふむ、となると一部の暴走が濃厚になりますね」
「だろうな。アビゲイル、武器を下げさせろ」
「………信じられないわね。裏があるはずよ」
アビゲイルさんは警戒心を緩めない。
「戦力差を考えてください。アマデウスがたとえ絡め手を持ってるとしても物量の差で沈むのは目に見えてますでしょう?」
「同感だな。制裁を加えるのは話を聞いてからでいいだろう」
「なにを言っているのかわからないが、総帥が待っている。君達を我々が総帥のところまで案内しよう」
「よぅ遠いところまで来てくれた。モーデン軍よ、歓迎するぞい」
だだっ広い空間のエリアにて、一人の老人がいた。
この人こそアマデウスの総帥である。
「博士、これはいったいどう言うことかしら?ことと次第によってはあなたはあの世から閣下に詫びることになるんだけど?」
「………………?お前さんは一体何を言っているのじゃ?」
話の筋が見えないようで首を傾げるアマデウス総帥。
「久しぶりだな博士」
「おお!アレン君か!大きくなったのぉ」
アレンさんが顔を出すと懐かしそうな顔をするアマデウス総帥。
「ボケるには早いぜ。オレはあんたにあった頃からずっとでかいままだが」
「つまり生まれつきなわけですか。大きいと言うのはなかなか面白いですね」
「何言ってんだ。オメーもでかいもんぶら下げてるじゃねーか」
「アレンさん、セクハラですよ?」
「………………………」
ふとアマデウス総帥がじっと私を見ている。
「………どうかしましたか?」
「いや、お前さんを見ているとワシの基地に堂々と寛いでいたあの男を思い出してな」
「堂々とって、なんだか私の知り合いにすごく自由人な人を思い浮かんできましたが、苦労なさってるんですね」
「お主だけじゃ。この苦労をわかってくれるのは」
アマデウス総帥が私の手を取り、感謝の意を示した。
「………ちょっと、あなたたち?」
アビゲイルさんがギラリと睨む。
「おっとすいません。総帥さん実はあなた方のロボットが私たちに攻撃してきた件についてお伺いに参りました」
「何?まさかそんなはずは………全てのロボットは我らの管理下にある。このように全てのロボットにニューロンシプナス・コアはワシが制御している。異常など一つも………」
仮想キーボードを叩きながらこう述べる総帥さん。
「そのロボットの中に女の子の声が混じってたんですが何か知りませんか?」
「女の子?………女の子だと!?」
「!!な、何よ。いきなり大声をあげて………」
女の子と聞いて驚愕する総帥さん。
「その反応………総帥さん、その女の子を『知っている』ようですね」
「知っているも何もその娘は………」
【ウフフフフフ………】
基地全域にロボアレンさんの時の女の子の声が聞こえた。
【ねぇ、パパ!人って面白いね!】
「………そうか、お前ならワシのコンピュータを乗っ取り、アマデウス軍全てのロボットを制御することも可能………」
合点が入ったと言う感じのアマデウス総帥。
【特にそこの三人。生身の人なのに、あたしのおもちゃ達よりずーっと頑丈なの!】
どこからかビガガ…と怪しい音が聞こえた。
「い、いかん!マザーコンピューターを乗っ取る気か!………ぬおっ!」
巨大なアームが現れ、アマデウス総帥を捕まえるとドームの中へ押し込んだ。
【ねぇ、パパ。あたしもっともっと遊びたいよぉ】
「や、やめるのじゃ!」
【だからそこの三人。特に栗のお姉ちゃんをあたしにちょーだい】
その近くでホログラム体で現れた金髪の少女。
私が一歩前に出る。
「………お二人とも、私に任せてくれませんか?」
「策はあるのか?」
「ヤンチャっ子の相手は慣れてますから」
アビゲイルさんはしばらく考えた後、命令を下す。
「徹底的に遊んでやりなさい」
「承知しました」
持ってきた武器のブーメランを持ち、ホログラム少女と対峙する。