選択した者のポケモン生活   作:怠惰のクソ悪魔

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メリークルシミマス読者様、怠惰のクソ悪魔です。皆様はクリスマスはどうでしたか?私は毎度ながら小説を書きつつゲームしたりゆっくりゲーム実況を聞いたりニコニコ動画でTRPGの動画を見たりしていました。さてそれはともかく注意事項としては‥‥怠惰さん史上初レベルの文量というのと、こんなのクリスマスに出すもんじゃねぇみたいな内容ですがお許し下さい。それでは本編へどうぞ。


第17話 代償の果てに

大きく黒い巨体を誇る異形が目の前にいてその前にはボロボロとなったハクがいる。これはつまり、

 

リラ「やっと追いつい‥‥ってハクちゃんそれにあれは!紫蘭!‥‥紫ら!?」

 

紫蘭「野郎が‥‥」

 

人が寝ている間に随分と俺の相棒を傷つけてくれたじゃねぇか。絶対にタダでは済まさん。

 

紫蘭「ハク!!」

 

リラ「待って紫蘭!」

 

ハクへと近づくとハクは自分に気付くとこちらを見てくる。

 

ハク「イブ!?」

 

紫蘭「大丈夫か」

 

ハク「イッブイ‥‥」

 

ダメージを相当なまでに負っているのは一目見ただけですぐに分かる。そのくらいボロボロなのだ。彼奴は許さない俺の親友であり唯一の相棒を傷つけたあの野郎は、

 

紫蘭「ハクお前は下がってろ‥‥」

 

ハク「いっイブイ‥‥ブ!」

 

ハクからはあの異形に向けての闘争心いやそれ程までに近い反骨心を感じる。だがその傷では流石に無茶をしすぎだ。

 

紫蘭「ハクお前の仇は俺が討つ俺の相棒はお前でありお前の相棒は俺だ‥‥だから頼む無茶はしないでくれ」

 

ハク「イブ‥‥」

 

ハクは頭がいい。自分の状況にだって気づいている筈だ。だからこそ無茶をするんだ。自分の思いが通じたのかハクは悔しそうにするがリラの元へと向かう。

 

紫蘭「リラ‥‥ハクを頼む」

 

リラ「紫蘭あなたは!」

 

紫蘭「俺はあの野郎を叩き潰す‥‥完膚なきまでにな!怒鬼と言われ恐れられた俺の怒りを憤慨を受けやがれ!!やるぞ陽炎!!」

 

ベルトに装着されている陽炎のモンスターボールを投げ陽炎を出す。

 

陽炎「グワァァァァァ!!!!!」

 

ボールから出た瞬間に陽炎はその炎で回りを燃やし炎のフィールドを作りだす。陽炎からも俺と同じように怒りが伝わってくる。そうだよなハクは陽炎にとって姉のような存在だもんな。そのハクがボコボコにされたんだ黙っていられる筈がない。

 

紫蘭「やるぞ陽炎あの野郎を丸焦げにしてやる」

 

異形「アアァーーーー!!」

 

黒き異形はその大きな顎を持つ触手を伸ばし攻撃してくる。

 

紫蘭「避けて火炎放射!」

 

陽炎「グワォン!」

 

ギリギリで攻撃を避け陽炎は火炎放射を放つ。だが、

 

異形「ブワァァァァ!!」

 

火炎放射をその大きな口で吸い込むと口を閉じ動かす。こいつ火炎放射を食いやがった。

 

紫蘭「悪と龍だよな彼奴のタイプは!それならドラゴンクロー!」

 

陽炎「ガウ!!」

 

腕をクロスから一気に開きその爪を輝かせ異形へと突っ込む。だが相手はその巨大な口を開き、

 

異形「アァァァーー!!!!」

 

口から悪の波動を撃ってきた。

 

紫蘭「っ!地面に向かってそのままドラゴンクローで瓦礫を壁にしろ!

 

陽炎「ッ!!」

 

ドラゴンクローを地面へと突き刺し大きな瓦礫の塊を掘り起こすとそれを盾にして悪の波動を防ぐ。

 

紫蘭「そんでそれを投げつけろ!」

 

陽炎「グァァァ!!」

 

その怪力で持ち上げ異形へとぶん投げるが異形はそれを口から伸び顎を持つ2つの触手が瓦礫の塊を掴み本体の大きな口で貪り始める。これを改めて間近で見ると凄い悪食だ。

 

紫蘭「ひでぇ悪食!?だがこの隙にドラゴンクローを叩き込め!」

 

爪を輝かせ一気に異形へと詰めより、

 

陽炎「グワォン!」

 

その爪で異形を引き裂き少し吹っ飛ばすが、

 

異形「アァァァ!!!!」

 

異形は足を動かし大きく地団駄を踏むと大きく地面が揺れ動く。

 

紫蘭「っ!」

 

まるで大きな地震のようだ。すると地面に亀裂が入っていき、

 

ズドン!!

 

大きく地面が割れた。

 

紫蘭「なぁっ!?」

 

リラ「紫蘭!!」

 

陽炎「グワッ!?」

 

ハク「イブ~ー!!」

 

異形「アァァァ!!!」

 

陽炎は飛んでいるため無事だが自分は異形と共に下へと落ちていく。この下は奈落か何かか何て思っているのもつかの間、

 

紫蘭「ぐふっ!?」

 

思いっきり地面とキスする。起き上がり周りを見てみるとそこには錆びていてもう動きそうにないくらいに劣化している車が並んでいた。どうやらここは地下駐車場みたいだな。だが目の前には、

 

異形「アァァァ!!!」

 

自分と共に落ちてきた異形が大きく咆哮を上げる。

 

紫蘭「っ流石その図体だけあって結構なタフネスだな‥‥ってあれは」

 

異形の後ろに白い光が見える。あれは間違いない自分達が探していた裂け目だ。よりもよってこんな所に出来ているとは予想外にも程がある。

 

異形「アァァァ!!」

 

異形は口から伸びる顎のある触手を用いて襲いかかってくるが、

 

紫蘭「陽炎あの触手に向かって火炎放射!」

 

と、大声をあげ叫ぶと落ちてきた穴から炎が触手に向かって放たれ直撃する。

 

異形「アァァァァァ!!!?」

 

熱いのかすぐさま触手を引っ込めると空から陽炎が降りてくる。

 

紫蘭「タイミング良いじゃねぇか」

 

陽炎「ガウ」

 

返事をすると陽炎は異形を睨み付けるが、

 

異形「アァァァ!!!!」

 

炎を受けても弱点のドラゴンを受けてもあの調子か。流石の実力をつけた陽炎もあのガッツを見せる彼奴を相手するには分が悪いのは事実だ。どうにかするしか‥‥そうか一か八かになるが彼奴をあの裂け目へと吹っ飛ばせば何とかなるかもしれない。

 

紫蘭「陽炎!これは一か八かの賭けだ彼奴をあの穴の果てまで吹っ飛ばすぞ!」

 

陽炎「ガウッ!」

 

悪食「アァァァ!!」

 

地団駄を踏みながらもこちらへと向かって顎のある触手を伸ばして攻撃をしてくる。

 

紫蘭「避けてニトロチャージ!」

 

陽炎「ガウッ!!」

 

炎を纏い触手にたいあたりして下がるのを確認し、

 

紫蘭「火炎放射!」

 

火炎「スゥゥ!ガァァァ!!」

 

その指示で口から炎を吹き出す。だが異形は前屈みになり攻撃を耐え炎を弾き飛ばす。

 

紫蘭「ニトロチャージ!」

 

陽炎「ガァッ!」

 

再び炎を纏い突撃する。ニトロチャージは使えば使う程、使ったポケモンは速度をあげる。そのため、

 

異形「アァァーー!!?」

 

あの異形は陽炎の素早さについていけなくなる。そしてニトロチャージは異形の大きな口の少し上にある小さな頭を目掛けて突進するが、

 

異形「っ!!」

 

小さな頭のすぐ近くにある両腕を交差しブロックされるが、

 

紫蘭「そのまま龍の波動!」

 

陽炎「ブワァァァ!!」

 

龍の波動をほぼ零距離で放つ。それには耐えきれなかったのか、

 

異形「アッアァァ!!」

 

ろへと異形はぶっ飛び後1歩で裂け目に入りそうな所で口から生える触手を地面へと突き刺して踏ん張り入りそうな所で耐えてきやがった。

 

紫蘭「しぶてぇんだよ!!ドラゴンクロー!」

 

陽炎「グワンッ!」

 

爪を輝かせ黒く巨体な異形の大きな口の上にある小さな2つ目の顔に目掛けてドラゴンクローが炸裂する。

 

異形「アァァァ!!!!」

 

大きく叫び異形は後ろへとふらつきそのまま裂け目へ入りそこから吸い込まれるかのように裂け目へと消えていった。

 

紫蘭「どんなもんだぁ~ー!!」

 

陽炎「ガァァァァ!!」

 

勝利の雄叫びを上げる。どんなもんだこんちくしょうめ。誰しもガッツがあれば何だって出来るんだよ。そんな事を思いながら雄叫びをあげていると、

 

リラ「紫蘭!!」

 

ハク「イブブ!」

 

と、リラとハクの声が聞こえてくる。声のする方向を見るとハクを抱き抱えてリラが此方へと駆け寄ってくる。

 

リラ「大丈夫でしたか!」

 

紫蘭「あぁ何とかな‥‥というかどっから来たんだよ?」

 

こんな退廃したビルの地下駐車場への道なんてあったのかと聞くとリラは来た方向を指差す。そこには開いた扉がありどうやらそこから来たみたいだ。

 

紫蘭「なるほど‥‥」

 

リラ「それとハクちゃんの治療は応急にはなりますがオボンの実で回復させてありますよ」

 

ハク「イブイッブイ♪」

 

リラの手から離れ地面に足をつけると元気な姿を見せてくれる。見た感じからして怪我はまだ治ってはいないが少しはマシになったみたいだな。

 

紫蘭「ありがとうなリラ」

 

リラ「いえ♪」

 

紫蘭「とりあえずここから出よう丁度入り口もあることだしな♪」

 

先程あの巨体な黒き異形を入れた目の前の裂け目を指差す。段々と閉じていっているためすぐにでも行けば間に合うだろう。

 

リラ「そうですね‥‥そうしましょうか」

 

紫蘭「とりあえず陽炎はボールに戻ってくれ」

 

陽炎「ガウ‥‥」

 

陽炎のボールを取り出し陽炎をしまおうとしたその時だった。

 

ドゴン!!ドゴン!!

 

と、変な音が聞こえ出す。それは段々とこちらへと近づいてきているような感じだ。それに合わせ足元が揺れる。

 

紫蘭「なっ今度はなんだ!」

 

リラ「っ!」

 

何が起きているのか分から身震いしている次の瞬間、

 

ドーーン!!

 

リラが下ってきた階段が爆発を起こし土煙を上げる。そして、

 

異形「アァァァ!!!!」

 

土煙の中から先程の異形が出てくる。

 

紫蘭「っ!!?」

 

リラ「嘘!」

 

ハク「イブ!!?」

 

陽炎「ガッ!?」

 

裂け目へと吹っ飛ばした巨体な黒き異形と同じ姿をしているが、色が全然変わっていた。黒かった色は真っ白になっているのだ。つまりこいつは色違い個体だ。

 

紫蘭「こいつもう1体いたのか!!」

 

異形「フゥ~アァァァァァ!!!!」

 

大きく吸い込み先程の異形とは桁違いレベルの悪の波動を放ってくる。

 

陽炎「がっ!」

 

ハク「イブ!」

 

紫蘭「うっ!」

 

リラ「キャァァッ!」

 

吹っ飛ばされたハクと陽炎は壁に叩きつけられ自分は車のボンネットへと叩きつけられリラは自分がクッションになる形で激突する。

 

紫蘭「ガハッ!」

 

リラ「っ!」

 

何て威力なんだ。さっきの黒い奴とは桁違いのにも程があるぞ。

 

紫蘭「っ‥‥大丈夫かリラ‥‥‥‥!」

 

リラ「うっえっえぇ‥‥って紫蘭!!」

 

紫蘭「問題‥‥ない‥‥っ!」

 

何とか立ち上がり立つが足元がふらつくし左足が半端なく痛いし力が入らない。これは折れているのか。だが目の前の白く巨体な異形は地団駄を踏むと口にエネルギーを貯め始める。こいつ容赦なさ過ぎだろ。

 

紫蘭「村さ‥‥なっ!」

 

腰につけておいた村雨のボールがない。辺りを探すと数m離れた場所にボールが転がってる。吹っ飛ばされ衝撃でボールが落ちたのか。このままではと思った瞬間、

 

異形「アァァァァァァ!!!」

 

破壊光線を俺とリラに目掛けて放ってきた。

 

紫蘭「っ!!」

 

何とか避けて村雨のボールを取らなければだが足がふらついて動かない。このままだと当たる。こうなればリラだけでもと思った瞬間にリラのいる位置から体に衝撃がきて吹っ飛ばされる。吹っ飛ばされると同時に見てしまう。それはリラが自分を押し飛ばしたのだと。そしてリラは微笑み、

 

リラ「紫蘭‥‥貴方だけでも‥‥生きて」

 

と、言った瞬間に異形の放った破壊光線がリラへと直撃し爆風が起こり吹っ飛ばされる。

 

紫蘭「リラ~ーーーーっ!!!!

 

リラの名を叫び地面へと激突する。上半身だけ起こし目の前をみるが爆炎が上がるだけでその先にはリラの姿はなかった。

 

紫蘭「嘘だ‥‥嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だぁぁぁ!!」

 

信じない信じたくない。ふざけるなこんなの夢そうダークライのナイトメアによる悪夢に決まっている。そうなると怠惰が家に来ていて俺は寝ているんだそうに決まっている。だがそれを忘れさせるかのような生々しいぐらいの冷ややかに冷たいコンクリートの触感に負っている怪我の痛み‥‥これは現実なのだな。

 

紫蘭「リラ‥‥‥‥」

 

白く巨体な異形の顎ある触手が口を開き向かってくる。このまま奴に八つ裂きにされるのか。だがそれに否と答えるかのように、

 

陽炎「ガウッ!!」

 

ハク「イブイ!!」

 

陽炎とハクが触手に向かってたいあたり、ドラゴンクローで弾き飛ばすとその触手はそのまま本体に直撃し白き異形は怯む。

 

紫蘭「ハク‥‥陽炎‥‥」

 

ハク「イブイッブイ!」

 

陽炎「ガウッ!!」

 

この2匹の言っている事はよく分からない。だけど何となく「目の前に集中しろ」「うつむいてんな」と言っている気がする。そうだよなリラの仇を打たずして何となる。残された俺達のこのやるせない気持ちを全て奴にぶつけなければ俺の怒りが‥‥俺の怒りが治まらねぇんだよ。

 

紫蘭「全身‥‥全霊の‥‥怒り、憤慨を全て出してめぇをここで潰す!!

 

怒りを力に起き上がりそして落ちている村雨のモンスターボールを取り上空へと投げ村雨を出す。

 

村雨「ターー!!」

 

紫蘭「‥‥お前達、彼奴をあの野郎を徹底的に完膚なきまでに叩き潰す!そしてリラの無念を晴らす!!」

 

ハク「イブッ!!」

 

陽炎「ガウッ!!」

 

村雨「ターー!!」

 

掛け声をあげると怯んでいた異形は立ち上がり、

 

異形「アァァァァァ!!」

 

咆哮を上げる。彼奴はこれまで戦ってきたポケモンとは比較にならないぐらい強い。だからこそ力が‥‥彼奴を潰せる程の力が欲しい。そう力だ‥‥怠惰の言っていた意味がようやく理解し分かってきた。トレーナーも力がなければ意味がない。なら簡単じゃないか力に貪欲になればいい。だからあの野郎を潰す力が欲しい。そう願った瞬間に左目が、義眼になっている筈の目がズキリと痛む。そしてウォッチから炎が吹き出し手のひらサイズの紅い玉がウォッチかて出てくる。

 

紫蘭「これはあの時の‥‥」

 

それはホウエン地方に飛ばされた時、少年から貰ったあの紅い石だ。こんなもので何を、

 

陽炎「ガウッ!!」

 

陽炎がそれを寄越せと言っている気がする。頷き紅い玉を取るとジュッという音が鳴り響く。それはやけどするかと思うぐらいに熱い。だがこれこそ俺の怒りの炎を象徴する。それを陽炎へと投げると陽炎はキャッチしニヤリと笑う。

 

ハク「イブイブ!」

 

そしてハクは右足で自分自身の左目と左手をポンポンと叩くとハクと陽炎そして村雨は前を向く。ハクが言いたいことは‥‥左手はZリングにイーブイZなら左目はあの石だ。一か八かでやるのみだ。

 

紫蘭「よく分からねぇ‥‥けれど俺にいや俺達に力を寄越しやがれ!!」

 

眼帯を思いっきり外した瞬間に左目から光が放たれる。陽炎は紅い玉を持ち掲げるとそれからも光が放たれ互いにぶつかり合いそしてその光は陽炎を包み込む。

 

紫蘭「ハク!!」

 

ハク「イブイ!!」

 

Z技を放つために構えたると白き異形は咆哮を上げ此方に向かって突撃してくる。

 

紫蘭「村雨あの野郎を足止めしてくれ!」

 

村雨「ヤーー!!」

 

村雨は白き異形へと接近し得意のリーフブレードの斬撃をぶつける。

 

異形「アァァァァァ~ー!!!」

 

攻撃によるヘイト集めのお陰でこちらに向かってくる異形は村雨に釘付けになる。その間にZポーズを決め、

 

紫蘭「行くぞナインエボルブースト!」

 

ハク「イッブーーーーー!!」

 

ハクの進化形態であるブイズ達が現れその力をハクへと一転集中で分け与える。そして、

 

ハク「イッブイ!」

 

輝きを増した全力のハクが声を上げる。更に先程、光に包まれた陽炎は、

 

陽炎「ガァァァァ!!」

 

その姿を変えて現れる。その姿は一見変化はないように思えるが実は違う。2角は1角へと変わり翼はより猛々しい感じの黒竜に変化していた。

 

陽炎「グワァァァ!!」

 

叫びをあげると空から強い日の光が差し込む。これは確かにほんばれだ。昔にリーフィアになっているハクが使ったのを覚えている。でも陽炎はそんな技を持っていない筈‥‥いや覚えたのかそれとも‥‥いやそんなの今はどうでもいい。

 

紫蘭「ハク、陽炎‥‥行くぞ!」

 

ハク「イブ!」

 

陽炎「ガウ!!」

 

そう言うと2匹は白き異形へと向かって走る。

 

紫蘭「村雨!奴の上の頭に目掛けて連続斬り!」

 

村雨「ター!」

 

回転し乱舞で頭を切りつけるが異形は頭のすぐ横で生える腕を交差させ攻撃をブロックされる。だがそれを狙っているんだよ。

 

紫蘭「下がれ!」

 

村雨「ッ!」

 

その指示を聞き下がった瞬間に異形へと向かっていくハクと陽炎に、

 

紫蘭「陽炎はニトロチャージ!ハクは電光石火!」

 

ハクは高速で突撃し陽炎は炎を纏い異形へと突撃し2匹の攻撃はヒットし異形は軽く後ろへと吹っ飛ぶが先程の黒い異形と同様にとてつもないガッツですぐに体勢を立て直すと白き異形は地団駄を踏みながら、

 

異形「ァァァッ!!」

 

触手を地面へと叩きつけると地面から大きな岩が飛び出しこちらへと向かってくる。

 

紫蘭「かわせ!」

 

ジャンプし2匹は攻撃を防ぐ。そしてその隙を目掛けて、

 

紫蘭「ハクモード:ブースターそしてフレアドライブ!陽炎は火炎放射!村雨はエアカッター!」

 

ハク「ブゥスッターーー!」

 

陽炎「フゥ~ブワァァァァ!!!」

 

村雨「タァ!!」

 

村雨のエアカッターは異形の皮膚を切り裂き小さな頭を守る腕を怯ませつつダメージを与えそして陽炎の炎の炎を纏いより強い炎を纏ってハクは異形の小さな頭へと突撃し大爆発が起こる。

 

異形「アァァァ~ーーーーっ!!!」

 

爆煙が止むと異形は火だるまとなり地団駄を踏み暴れまわりながらのたうち回る。そして此方を睨むと突進してくる。

 

紫蘭「しゃらくせぇぇ!」

 

怒りに身を任せ動けない足を何とか動かして横へと思いっきり飛んで避けると異形はそのまま白い裂け目へと突撃し中へと入ると消えていった。そして同時に裂け目は消えてなくなった。

 

紫蘭「‥‥‥‥何とかなった‥‥」

 

力がもう入らずその場で座り込む。そして、

 

ハク「イブイブ!」

 

陽炎「ガウ!!」

 

村雨「タァ~!!」

 

ハク達が此方へと駆け寄ってくる。皆は心配そうな顔で此方を見てくる。すると陽炎は光を放ち元のリザードンへと戻ると手を貸してくれる。

 

紫蘭「不思議だな‥‥」

 

手を借りて何とか起き上がる。

 

紫蘭「少しいいか‥‥」

 

そして陽炎に支えられながら動かない足を引きずりリラがいるであろう場所へと向かう。黒焦げとなっている場所へと来てリラを探す。だがリラの姿は見つからない。

 

紫蘭「リラ‥‥」

 

もう満身創痍だよ。こんな力があるのを知っていれば、村雨をボールにしまわずに出していれば、もしかしたらリラが死なずに済んだのかもしれないのにな。

 

紫蘭「リラ‥‥すまねぇ‥‥本当にすまねぇぇ‥‥‥‥!!」

 

力がないのが凄く悔しくてたまらない。みんな‥‥そうみんな俺の前から姿を消していく。かつての仲間も友達も親友すらも俺に力がないからみんな俺の前から姿を消していく。俺にもっと力があればそんなことにはならなかった。それをずっと否定してきた俺はバカで愚かでアホだ。

 

紫蘭「ハク‥‥俺はどうすれば良いんだろうな‥‥」

 

ハク「イブイッブイブイ!」

 

本当に何を言っているのか分からねぇや。だがハクは何となくの表情が凄く悲しそうで陽炎も村雨も悲しそうだ。

 

紫蘭「‥‥‥‥バカな主人でごめんなお前達‥‥本当にグゥ‥‥」

 

ハク「イブブ‥‥!」

 

陽炎「ガウッ!!」

 

村雨「タァ‥‥」

 

そうして俺達はリラを失った悲しみで泣くのだった。そして3日後、足の怪我は信じられない速さで回復し動けるようになり今はこの廃墟郡の中にあった高台に来ていた。

 

紫蘭「‥‥‥‥」

 

なぜ来たのかそれは俺達は瓦礫のコンクリートを使いリラの墓を建てたからだ。あの後もリラの遺体結局は見つからなかった。辺りをくまなく探したが見つからずじまい。恐らくあの攻撃で塵を残らず消えたのかもしれないな。だからせめて墓だけでも建ててやりたかった。

 

ハク「イブ‥‥」

 

陽炎「ガウン‥‥」

 

安らかにと俺達は祈りを捧げていると、

 

村雨「タァー!」

 

村雨が奇怪な声を上げる。何だと思い見ると村雨は一輪の花を両手で持ってこちらに差し出してくる。

 

紫蘭「村雨‥‥ありがとうな」

 

こんな廃墟ばかりで花がないこんな場所でわざわざ探してくれた事にお礼をのべ墓の前に花を置く。そしてふと思い出す。リラが最後に言ってくれたあの言葉を。「生きて」というあの言葉を。

 

紫蘭「俺達はお前の分まで生きてやる‥‥だから見ていてくれリラ‥‥」

 

ハク「イブ!」

 

陽炎「ガウン!」

 

村雨「タァー!!」

 

そう言い後ろを振り返り歩き出す。それについてくるかののようにハクと陽炎そして村雨も自分の後を付いていく。もうこんな思いは絶対にさせない。力を追い求めてやる。そう決意し自分は陽炎と村雨をボールへとしまいハクを頭に乗せて歩きだすのだった。そうして暫くさまようと目の前に白い裂け目が開かれていた。

 

紫蘭「行くぞハク」

 

ハク「イブ!」

 

その中へと自分とハクは入り不思議な回廊をさまよう。そして白い裂け目に吸い寄せられるように別の裂け目へと入る。裂け目を出ると暗い場所に来ていた。だが周りは建物と建物の間の路地裏といった感じだ。そしてその先には光が漏れていた。そこへと歩き路地裏を出るとそこには夜の世界に浮かぶ街で周りには人やポケモンが歩いていた。

 

紫蘭「ハクどうやら‥‥」

 

ハク「イブ‥‥イブ!」

 

紫蘭「やっと帰ってこれたんだな俺達の世界に‥‥」

 

そしてようやく俺達は元の世界へと戻ってこれたと実感をしたのだった。




怠惰「ではでは今回はここまで」

千「うむうむ‥‥しかし怠惰よワシは思うじゃよ」

怠惰「ん?」

千「お主‥‥出世しまくりじゃろ!?何じゃお主は社長になるわ研究して博士の称号とるわしておるんじゃ!?」

怠惰「アハハこの世界では必要なのさ‥‥そう表面を少しでも良くするために‥‥ね?」

千「交渉だとかで有利になったりする‥‥それらは分かるが‥‥」

怠惰「現にそのお陰でこの世界の連中は俺達の本当の裏を知る事は叶ってないのだから‥‥表向きは博士でありその助手であるが裏では‥‥」

千「別世界から来てこの世界を救おうとしておるからのぉ」

怠惰「まぁどこの誰だか知らねぇけどよ根も葉もない噂を流すのは即刻に止めて欲しいよねぇお陰で国際警察は存在しない俺の犯罪歴を探そうと躍起になってる始末だし‥‥ほら張り込んでるよ」

千「‥‥‥‥確かに見た感じ6~7人じゃな」

怠惰「えぇとどれどれ‥‥ん?彼奴は見たことあるな‥‥えぇと‥‥あったあった‥‥コードネーム:ハンサムねぇ‥‥ぷっハッサムからもじったみたいな名前だな面倒だからハッサムでよくないww」

千「草をはやすでないわい‥‥それよりも慌ただしいぞ」

怠惰「だな‥‥この気に乗じて去りますか」

千「うむ‥‥触らぬ神に祟りなしじゃ」

怠惰「‥‥‥‥えんがちょ」

千「それはどういう意味かの♪」

怠惰「冗談だよ冗談‥‥とりあえず勘定は置いておくぜそれから釣りはいらねぇからよし帰るぞ」

千「うむそれでは今回はここまでじゃ」

怠惰「また投稿したらよろしくな♪」

電話だよ!電話だよ!電話だよ!

千「なっ何じゃ」

怠惰「これは‥‥さっさと帰って電話に出ないとねそれじゃまたね」

千「さらばじゃ!」

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