どうせ幻想郷が滅亡してしまうならもっと目立っておけばよかったと思う八雲紫の話 作:絶望先生と東方と涼宮が好きな人
紅霧異変その1
「咲夜……首尾はどんな感じ? 上手くいってる?」
「ええ、上手くいってます。博麗の巫女もどうやら動き出したようで」
「ふーん……楽しみだわ、博麗の巫女。一体どんな奴なのかしら? ところで八雲紫はどこなの? あいつに頼まれたからこの異変起こしてやってるのに」
「それがですね」
「?」
「……八雲紫も博麗の巫女と共にこちらに向かってるのですよ」
「はっ?」
「しかもバリバリ戦場の前に立ち、博麗の巫女より活躍してます」
「博麗の巫女の修行の一環として今回の異変を起こしたんじゃなかったの……?」
「そのはずなんですけどね……」
* *
「はは、弱いわね、こいつら!」
「ちょっと紫……あんたテンション高すぎじゃない?」
「なこと言ったってね、弾幕ごっこなんて久しぶりで」
「それにあんたがなんで私より出しゃばってんのよ!! 異変解決は博麗の巫女の仕事でしょうが!!」
「まあそれはそうなのですけど」
「じゃあ」
「……許して♪」
「……」
「……」
「可愛い子ぶってもダメよ?」
「うん、ごめん」
「それにしても、気持ちいいわね。毎回、昼間に出発して悪霊が少ないから、夜に出てみたんだけど……どこに行っていいかわからないわ。暗くて。でも……夜の境内裏はロマンティックね(←のんき)」
「そうなのよね~。お化けも出るし、たまんないわ」
「って、あんた誰?」
「あの子はルーミア、常闇の妖怪よ」
「えっ、なんで私の名前知ってるの?」
「私は幻想郷の全てを知っているのよ」
「そーなのかー」
「で、邪魔なんですけど」
「目の前が取って食べれる人類?」
「ええ、霊夢は食べれるわよ、食べさせないけど」
「ちょっと調子悪くなるからさ、紫、黙っててよ」
「なっ、霊夢、冷たいわね」
「あなたたち、うるさいよ」
その瞬間その場は闇に包まれた。
「……確かに妖怪は人間を食べれるけど、良薬は口に苦しって言葉知ってる?」
「暗闇だから聞こえなーい」
「見えないのは分かるけどそれはおかしくない?」
「そーなのかー」
「とりあえずこっちも一手を……」
「『光と闇の網目』!!」
「なっ」
ドゴーン!!
「よし、終わったわね」
「なんで邪魔するのよ!! 私が倒すべきだったのに!!」
「だってさ、私も目立ちたいというか……」
「紫、あんた何かあった?」
「えっ?」
「前あんたそんな奴じゃなかったじゃない、なるべく裏方裏方って言う感じっていうか」
「うーん、私もいろいろあったのよ」
「いろいろ?」
「そう、いろいろ」
「いろいろって一体な」
紫はなんとも恐ろしい目つきで霊夢を睨みつけた。
「文句ある?」
「……いや、あの、その」
「文句あるのかって言ってるのよ、霊夢」
「……ない」
「ならよし」
ふわふわと二人は湖の方へ向かっていった。