しまりんの幼馴染は、なでしこの飼い主になりました   作:通りすがりのキャンパー

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よしゅキャン

ある日の放課後。

 

「野クルが四人になった!と言う訳で、本格的に冬キャンの準備を始めるぞ」

 

大垣がそう言った。

 

放課後、今日はリンがバイトの日でバイト先まで一緒に付いて行こうと思ってたら、いきなりクラスに各務原がやって来た。

 

そして、「部室に行こう!」と叫んで俺を連行した。

 

例によって、リンに拉致られたことを連絡し俺はそのまま部室へと向かった。

 

今は校庭で落ち葉拾いをし、その集めた落ち葉で焚火をしつつ珈琲を淹れている

 

「部長!いつキャンプやるんですか?」

 

各務原が元気な声で、手を挙げて発言する。

 

「今週は厳しいから、来週だな」

 

「部長!どこでキャンプするんですか?」

 

「それは今から決めていくぞ」

 

「部長!キャンプご飯は何にしますか?」

 

「それも今から決めるぞ。落ち着け」

 

「部長!おやつは「お前、ちょっと黙ってろ」ん!………………………部長!」

 

本当にちょっとしか黙らなかったよ。

 

「てか、俺も行くの確定なのか?」

 

珈琲をカップに注ぎ、三人に配りながら訪ねる。

 

「当たり前だろ?幽霊部員とは言え、お前も立派な野クルの一員だ。誘う理由にしては十分だ」

 

「仮にも男だぞ?」

 

「それはアレだ。一種の信頼の形として受け取っておけ」

 

リンと言い、大垣と言い、最近の女子はそう言ったことには大らかなのか?

 

まぁ、何かあった時のことを考えると付いて行くのも吝かではない。

 

「分かった、受け取っておくよ」

 

「それじゃ、持って行く物のチェック始めるで~」

 

「「お~!」」

 

「……おー」

 

各務原と大垣に合わせて、俺も拳を上げそう言う。

 

そして、全員でキャンプに必要なものをチェックしていく。

 

テントは部室に980円の奴があり、更にもう一つ新しいのを購入してあるので問題は無し。

 

カセットコンロも各務原が使用したものがあり、ランタンも大垣の家にある物があるのでよし。

 

粗方の物はOKだったのだが、一つだけ問題があった。

 

それはシュラフだった。

 

「他のモンはOKなんだが………」

 

「シュラフは夏用のコレしか持っとらんしねぇ」

 

「夏用だとどうなるの?」

 

「低体温症で死ぬ」

 

「死ッ!?」

 

「それは最悪の場合の話だ」

 

「シュラフ特集のキャンプ本あるで。読む?」

 

犬山が持ち出したキャンプ本を読み始めると、各務原が疑問を口に出した。

 

「これさ、化学繊維とダウンの二種類あるけど、どう違うの?」

 

「冬用は暖かくする為、中綿がもっさり入っとるんやけど、それだと嵩張るから冬は圧縮に優れたダウンの方がええんやけど、同じ耐寒温度で化繊の物より二、三諭吉お高いんや」

 

「化繊の物でも安くて5千円だし、安くないよなぁ」

 

俺はリンのお祖父さんが使っていた物のお古を貰ったから知らないが、シュラフもテントと同じで結構値段するんだな。

 

今度会ったらお礼しないとな。

 

「いっそのこと、シュラフに頼らずに寒さをやり過ごすのもアリだな。朝まで焚火したり。他には………」

 

「使い捨てカイロ」「湯たんぽ」「温泉」「激辛スープ」「おしくらまんじゅう」「乾布摩擦」「プロレスごっこ」

 

「思いつかないなら無理に出さんでもいいわ」

 

「そう言えば、リンから聞いたんだがシュラフカバーってのがあるらしいな」

 

その時、俺はリンから聞き覚えのあった言葉を思い出し言う。

 

「ああ、あれな。でも、アレって化繊の奴と値段変わらないらしいぞ」

 

「じゃあさ、それっぽいので代用とかできないかな?」

 

各務原のその発言で、俺達は再び外に出てシュラフカバーの代わりになりそうな物を探し、実際に使用し、その感覚を調べてみることにした。

 

まず、夏用シュラフに大垣が入り寒さを調べる。

 

「普通に寒い」

 

次に、マフラーとニット帽を着用する。

 

「全体的に満遍なく寒い」

 

次に、シュラフの上から非常用の銀シート、所謂サバイバルシートを巻く……のだが、そんなものはないので各務原が理科室までひとっ走りして借りに行った。

 

「お、さっきより暖か………やっぱよくわかんね?」

 

次に、ネットで調べた知識として空気の層を作ると断熱効果が得られると言うことなので、またしても各務原が事務室にひとっ走りし梱包用のプチプチシートを借りに行った。

 

「あ、これなかなか暖かいわ」

 

最後に、断熱効果のある段ボールを再度各務原が貰いに行き、それを巻く。

 

「おお!!これマジで暖かいぞ!」

 

「「ほんとっ!?」」

 

「…………暖かいのはいいが、それ、トイレ行きたくなったらどうするんだ?」

 

「「「…………あ」」」

 

考えていなかったか。

 

途中から何となく気づいていたが、面白そうだったから黙っていたのがいけなかったな。

 

「………ていうか、ばっちり梱包されてあたしはこれからどこへ搬送されるんだ?」

 

その姿があまりにも面白かったので、そのまま部室に持ち運び、何処から出したのか「割れ物注意」や「生もの」、「荷物伝票」などの宅配便とかで使うシールを貼り、その姿を各務原がリンに送った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「と言う訳で、シュラフは各自冬用の物を購入しよう」

 

結局、冬用シュラフを買うことになりキャンプ準備の話は終わった。

 

「それでだ。私たちははっきり言って、キャンプ初心者だ。テントの貼り方だってままならない。そこでだ」

 

大垣は腰に手を当て、高らかに宣言した。

 

「今週末予習キャンプ。略してよしゅキャンをすることにする!」

 

「「「よしゅキャン?」」」

 

聞きなれない単語に、思わず俺達は聞き返した。

 

「学校側に頼んで、今週末に学校内でのキャンプの許可をもらった。と言う訳で、学校キャンプ、するぞ!」

 




夜の学校

女三人に男一人

果たして、しまりんはどうするのか…………
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