俺の異聞帯(暫定)   作:あすとろん

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冷静に考えると大地母神のティアマトって世界絶対滅ぼすマンのスルトと相性最悪なんじゃないかなと思った。
逆に始皇帝は初期は姿が丸見えだから、ティアマトはもちろん、エヌマエリシュ一発で終わりそう。



その7

地球が漂白されて数か月が経過した今日この頃。

一時期完全に労働の暗黒面に堕ちていたアシュトンは、アナスタシアの献身により問題(新種誕生)の低減に努め、またオルタ牛若丸システムによってマンパワーを得ることで人間らしい生活を取り戻していた。

ここ最近など相変わらず残業しているがなんと休日を確保出来ているのだ。

ただ余りに久しぶりの休暇に、その前日にアシュトンが成人男性のガチ泣きを披露して茨木童子から菓子を恵まれるという心温まるエピソードがあったほどだ。

まあそんなこんなで余裕が出てきたアシュトンは更に仕事を円滑に進めるためにも久しぶりに人員のスカウト(拉致)をしようと考えた。

尚、行先はビビッと電波を受信して北欧の異聞帯、つまり他のクリプター達の中で一番常識人っぽい(事務処理能力の高そうな)オフェリアの管轄するエリアである。

決して他の連中がヤバそうだとか、仕事でき無さそうとか、真っ当な魔術師過ぎて酷い目に合いそうだとか、そんな理由ではない。

 

「そんなわけで北欧の異聞帯にスカウト(拉致)に行こうかと思うんだけど誰か着いてきてくれないか?」

 

アシュトンは己の異聞帯に存在する英霊たちにそう声をかけた。

その結果英霊たちによる熾烈な話し合い(物理)の末、以下のメンバーが今回北欧へいくこととなった。

 

アシュトン

ギルガメッシュ

エルキドゥ(キングゥ)

小太郎

天草四郎

武蔵坊弁慶

レオニダス

 

むさ苦しい、そして汗臭いメンツだ。

しいて言うならキングゥが紅一点になるのだろうか?

なんともfateに有るまじき女子率の低さであるが、これは話し合い(物理)と比較的バビロニアを離れても業務が滞らないメンツを集めたら何故かこうなっただけである。

 

「じゃあイシュタルさんや俺たちを北欧まで飛ばしてくれ。目印は・・・この前此処に来たコヤンスカヤの反応を辿ってくれれば行けると思う。確か次は北欧に行くって言ってたし。」

 

「分かったわ。最速で飛ばしてあげるから感謝しなさいよ?」

 

「フン我一人ならばヴィマーナで行けるのだがな。」

 

「ギルガメッシュ気持ちは分かるけど僕たち以外はそんな速度で動けないのだから一応形の上でも感謝しておこうよ。」

 

(ピキピキ)

 

イシュタルが愛の女神がしちゃいけないような顔をしているが気にしない方向で準備を進めるアシュトン。

 

「マアンナよ!こいつ等をかの地へ飛ばしなさい!」

 

女神の船によりアシュトン達一行(スカウト隊)は金星経由で北欧の地に降り立った。

 

同時刻

 

「そ、れは…まさか…!」

 

「真名シグルド!かのジークフリードと並ぶ、北欧最強の英霊の一騎!」

 

「竜殺しの英雄…!」

 

一瞬の浮遊感の後、アシュトンは一面の銀世界に立っていた。

先日のロシアに比べれば暖かいが念のために防寒具を着てきてよかったと思った。

唯の人間にとっては十分脅威だ。

北欧=寒いというイメージだけで用意してみたがドンピシャである。

アシュトンは己の予想に満足しながら改めて周囲を見回した。

 

「…なんか巨人がいるな。この異聞帯では普通に巨人がいるんだな。」

 

「そうだね。でも見る限りそこまで上位の存在とは思えないし服装から見ても技術があるようにも思えない。」

 

「うむ。だがキングゥよ、我やお前と違い、並みの英霊では負けることはなくともそこそこ手古摺る程度には頑健そうだ。」

 

「…そうですね。確かに宝具を除けば火力のない私には少し厄介ですね。悪霊ならば洗礼などで得手なのですが。」

 

「僕もです。斥候や工作方面でアシュトン殿のお役に立ちましょう。」

 

「逆に拙僧やレオニダスとは相性がいいでしょうな。見る限り物理は効きそうです。」

 

「そうですね。ところで巨人と戦っているのはマシュ殿ではないですか?良い盾捌きです。」

 

「本当だ、此処でカルデアと会うとは思わなかった。とりあえず今のところ敵対はするつもり無いんで注意してくれ。…なんかごっつい武装になったなあ。ホームズも戦ってるし。」

 

「あの女は…?ほう!あれはぐだ男の同位体のようだぞ!」

 

「へえ?こちらの世界では女性なのですね。性別の違いとは…些細なことかもしれませんが其処が第七特異点の明暗を分けたのでしょうか?」

 

(男女の違い…。男性が失敗、女性英霊、う、頭が…!?…まさか主人公の女性関係が第七特異点の明暗分けたとかだったら嫌だな。…ないよね?)

 

アシュトンはふと嫌な予想が浮かぶ。

だが史実でも色恋沙汰で英雄や権力者がその命を落とすことは珍しくない。

ある意味それも人理だろう。

まさか…そんなことないよね…?

アシュトンは脳裏に浮かんだ残酷な予想を振り払う。

 

「少し距離を置こう。」

 

 

十分後、危なげなくカルデア勢は巨人たちを打倒した。

その間、アシュトンは小太郎を残し距離をとった。

そしてギルガメッシュの出した『人類最古のテント』なる宝物で拠点を作成、隠蔽する。

 

『アシュトン殿、巨人は打倒しましたが続いて何か強大な存在が接近してきています!おそらく大英雄クラス!僕だけでは撃退は難しいですがどうしますか?』

 

「ギリギリまで隠れるんだ。危なくなったら救助して恩を売ろう。倒されるなら…問題ないな。彼らは『主人公』でなかったということが分かっただけで特に問題ない。みんなもそれで構わないか?特にギルガメッシュ。」

 

「うむ構わぬ。今の我はお前とあの異聞帯の行く先が気になるだけの見届け人だ。物語に読み手が過剰に干渉するものではないだろう。貴様の好きにせよ。」

 

「…唐突に怒ってエヌマ・エリシュしない?」

 

「くどいぞ!たわけめ!それに今の霊基ならばエヌマ・エリシュではなく『の号砲(メラム・ディンギル)』だ!」

 

「大丈夫。イザとなったら僕が『人よ、神を繋ぎとめよう(エヌマ・エリシュ)』で止めるから。僕も君に死なれてあの異聞帯が無くなるのは困るしね。それに母さんもあの異聞帯での生活が気に入っているみたいだしね。」

 

「ゴルゴーンか…。そういえば俺は最近彼女を見てないんだが何してるんだ?」

 

「母さんはサルページした幼年期時の霊基を取り込んですこぶる機嫌がいい。ランクは低いけど神性を取り戻し、何より母さん的には理想的だった少女時代の姿にもなれるようになって毎日鏡の前でポージングしてるよ。」

 

「…へ、へえ。」

 

(我のセイバーがすべての同位体(プロト・アーサーは除く)と合体すれば最強ではないか?)

 

アシュトン達が世間話をしていると小太郎から情報が届き、同時にテントの中心に据えられた謎アイテムによりその情報がスカウト隊に共有される。

 

「シグルドってあんな近未来的な鉄仮面してる逸話あったけ?」

 

「無い、と思いますが異聞帯ですからそういう変化もあるのでは?私の真名看破により彼は間違いなくシグルドです。」

 

「しかしさすがは大英雄。凄まじい強さです。しかもあの車両をひっくり返す腕力。相当鍛えたのでしょう!健全なる魂は健全なる筋肉にこそ宿るのです!」

 

映像の中では鉄仮面を付けた不審人物が腕力のみで大きな車両を投げ飛ばしている。

朧げな記憶だがカルデアから脱出した際にのっていた車両だろう。

一瞬空間に溶け込むように姿が薄くなったがシグルドが力ずくで引っ張り出すと普通の姿に戻った。

 

「今のは…?」

 

「アレは文字通り世界から消えようとしたのだろう。仕組みは分からんがカルデアは世界から消えたり現れたりすることで嵐の壁を乗り越えているのだ。我らのように多種多様な宝具や権能を持っているわけではないのに良くやるものよ。」

 

「さすがはカルデアといったところか。ティアマトに敗北したとはいえ第七特異点までたどり着いたんだからね。」

 

「キングゥ殿。拙僧牛若丸様に討たれたためカルデアの敗北を目にしておりませぬ。ですがあのカルデアは人理修復を成し遂げたカルデアです。残党とはいえマスターが生存している以上警戒を引き上げるべきでしょう。」

 

「確かに。アシュトンの言っていた通りあの第七特異点を勝利した彼らは油断ならないね。慢心してはいけないね。」

 

キングゥの発した慢心という言葉を聞いて全員がギルガメッシュを見る。

 

「…何故全員我を見る。」

 

だってねえ?

 

『カルデアとシグルドが交戦。ホームズが負傷、致命傷ではないですがいつ消えてもおかしくないです。…シグルドは社内に侵入し、マスターも追って言った模様。どうしますか?』

 

どうするべきか。

 

「…とりあえず罠仕掛けて隠れておいてくれ。シグルドが出てきて罠で動きが止まったら、俺たちで正々堂々と大勢でフクロにするから。もしシグルドを逃がした場合は、小太郎がこっそり追跡してくれ。」

 

『了解。もしカルデアが出てきた場合は?』

 

「普通に接触して。後は高度の柔軟性を維持しつつ臨機応変に対応しよう。」

 

『つまり行き当たりばったりということですね、分かります。』

 

 

 

 

 

 

 

 




書くにあたって武蔵坊弁慶のスキルを調べたけど、組み合わせ次第で凄く悪用できそうな気がする。

武蔵坊弁慶の企画段階宝具
八つ道具
対戦相手の英霊が持つ宝具を、七ツ道具の8つめとして奪い取る。
こうして奪い取った宝具は、初めて見る武器でも使いこなすことが可能で、数ラウンド後には【持ち主のマスターに投げ返してダメージを与える。】
宝具を手放す理由は能力的な制限というより、しばらくすると彼がその宝具の使い心地に飽きることにある。

八つ道具、魔剣グラム、オフェリア…うっ頭が…
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