あさおん・オブ・ザ・デッド   作:夢野ベル子

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ハザードレベル97

 耳の聞こえない女の子、杵島未宇ちゃん。

 彼女は『カエレ』の文字が書かれた日に外に出て、ワンちゃんを洗っていたとか。

 つまり犯行の目撃者である可能性がある。

 

「外に出た時間帯次第では犯人と会わなかったってことも考えられるよね」

 

 と、いちおう疑問を口にする。

 

「ピンクの科学捜査はわりと正確だぞ」

 

 ピンクちゃん曰く――、ペンキの成分分析からいつぐらいに空気に触れたのか、つまりおおまかな犯行時間を分析することは可能だったらしい。

 

 そして、未宇ちゃんも外に出たこと自体は認めた。

 

 さすがに、お犬様をお洗いさしあげた時間は科学捜査ではどうにもならなかったけれども、彼女は探索班の人たちと寝所をともにしているらしい。

 

 つまり、男所帯に少女ひとりそれはちょっと問題が……。いや、まあさすがに10歳に欲情するような人たちはいないだろうし、いまはその話は関係ない。

 

 とりあえず関係がありそうなのは、未宇ちゃんが部屋の中を出て行ったとき、見咎める人がいるとしたら、探索班の人たちということになるということだ。

 

「おそらくは、ひとりで事をなしたかった未宇は、ぼっちたちが寝静まるのを待ってから、犬を洗いにいったか。あるいは……、まあいろいろと察したのかもしれないな。だから、ぼっちたちの証言とあわせるとだいたいの時間帯もわかったんだ」

 

 察した?

 

「未宇ちゃんの発言ってよくわからないよね。どうして、犯人を見てないってうそをついたんだろう」

 

「ピンクも最初その点がよくわからなかったんだ。詳しい話を聞こうとしたら、例のゾンビテロが起こってしまったし……。とりあえず、ゾンビテロのほうが重大だったし、そちらは新しい事件だから証拠も集めやすいと思って、そっちに集中したんだ。ピンクとしては、なんとなく別の犯人かもしれないという印象はあった」

 

 ボクにはカエレの犯人とゾンビテロ犯は同じだという先入観があったけど、ピンクちゃんは最初から違う人物だと想定していたらしい。

 

 そして、事の重大性からゾンビテロのほうを優先した、ということか。

 

「ピンクとしてはカエレの文字も許せなかったけど、社会的な害悪としてはゾンビテロのほうが大きいからな。ヒロちゃんに対する印象論という意味でもそちらのほうが早急に処理すべき事案だ。探偵役としては、正しい態度なのかはわからないが」

 

 なるほど……。

 

「で、ゾンビテロのほうの科学的調査がいちおう終了したあとに、今度はさかのぼってカエレの文字のほうをもう一度調べることにしたんだ」

 

 うーむなるほど……。

 話の筋としてはわかった。

 

「そして、未宇から再び話を聞いてみた」

 

 話は、二度目の話のときにさかのぼるそうです。

 

 

 

 ★=

 

 

 

 ピンクちゃんはカワイイ天使。

 ちいさくて頭がよくてキレイなピンク色の髪の毛をしている。

 ピンクちゃんは"犯人"を探しているらしい。

 あの夜のことをまた聞かれるんだろう。

 

 ゾンビテロのとき、わたしはゾンビになるんだろうなって漠然と考えていた。

 わたしは、とろいし、運動するのも苦手だし、耳も聞こえない。

 話をするのは苦手で、誰かに想いを伝えることもできない。

 

 ゾンビテロに気づいたのだってたぶん一番最後だ。

 みんながあわてふためいていて、走りまわっている。

 喧騒というのは走るというイメージ。

 みんなが急いでいる。

 急ぐということが、騒がしいと表現されることをわたしは知っている。

 

 音――というのが世界にあることは知っている。

 わたしも、かすかにわかるのは心臓の刻むリズム。

 

 でも、わたしにはそれだけ。

 だから、天使たちが何を考えているのか本当のところはわからない。

 

 ぼっちがわたしに部屋の中にいるように言った。

 わたしと唯一会話ができる人。

 ぼっちは弱くて強い。

 ゾンビがこわくてたまらないはずなのに、みんなが避難できるようにって出て行った。

 

 誰もいないワンルームで、わたしは膝を抱えて誰かが来るのを待っている。

 思い出すのはここに来る前の、ケアハウスにおばあちゃんといっしょにいた日のことだ。夏休みの一日だけのお泊り。パパもママもたまたま出張が重なって、わたしはおばあちゃんのお家に泊まることにした。

 

 ゾンビが溢れた日。

 

 十人くらいの小さな家。

 

 ゾンビになったのは、隣で寝ていたおばあちゃんだった。

 

 あのときもわたしだけは喧騒の外側にいて、ただ雨があがるのを待っているみたいな心境だった。おばあちゃんと同じくらいの年齢の施設長さんが突然、部屋の中に入ってきて、わたしとおばあちゃんを見て――、何事か確認した。

 

 わたしと目があったとき、一瞬の迷いのようなものがあった。

 今になって思えば、それは会話によってゾンビか人間かを確認する術のないわたしがどちらなのかを見極めようとしたからだろう。

 

 でも、そんなことをする必要もなかった。

 わたしは背後からいきなり抱きつかれて――、ものすごい力で抱きしめられたから。

 いつもゆっくりとした動きで、ニコニコした顔で、わたしを優しく撫でてくれる。

 そんなおばあちゃんが、肺がつぶれるんじゃないかってくらいの力で万力のように締めつけてきた。でも、だからこそ、わたしは人間だって施設長さんはわかったらしい。

 

 鬼のような形相で施設長さんはおばあちゃんを押しのけて、わたしを助けてくれた。

 いまだ混乱しているわたしの腕を引っ張って、廊下に出る。

 

 ドアが揺れて。

 揺れて。

 嵐のときの雨戸みたいに揺れて。

 やがて細くて枯れ枝みたいな腕が、ゾンビ映画のように伸びてくる。

 

 施設長さんが必死になって何かを言っている。

 口元を見る。大きく開かれた口。叫んでいるのだと思う。

 耳が聞こえないわたしは、唇の動きで相手が何を言っているのかを考えることがよくあった。

 

 おばあちゃんの名前を呼んでいた。

 見ると、施設長は腕のあたりを噛まれていて――、もしかしたら押しのけたときにおばあちゃんに噛まれたのかもしれない。

 

 振り返り、施設長さんはドアを押さえつけながらわたしを見る。

 何かを言っている。

 わたしに伝わるようにゆっくりとした口調だ。

 

 リ……サ……イ。

 

 カ・エ・レ。

 

 カ・エ・レ !

 

 わたしは走った。心臓がドクドクと"音"を知らせてくれた。

 

 いつもは蚊帳の外。

 

 わたしだけの世界。

 

 でも、今日だけは違った。

 

 私は世界のなかの登場人物で、ゾンビはすぐ近くをうろついている。

 

 わたしは走った。

 

 

 

 ★=

 

 

 

 ゾンビテロが起こったとき。

 わたしは胸に手を当てて、心臓の"音"を感じていた。

 ドクドクと早鐘を打つ心臓音が、わたしもこの世界にいることを教えてくれる。

 

 ドアが――揺れた。

 あのときみたいに、おばあちゃんの時みたいに。

 この部屋はワンルームになっていて、ドアは一箇所しかない。

 他に逃げ場所はない。

 やがて、ガチャリとドアが開く。

 誰か知ってる人であることを願った。

 でも、そこにのっそりと立っていたのは、ワンちゃんの本当の飼い主、わたしにワンちゃんのお世話を託してくれた人。おばあちゃんと同じで足が悪くて歩けない人。

 

――萌美おばあちゃんだった。

 

 身体が悪い人もゾンビになったら歩ける。

 

 のっそりとした遅い動きだけど、少しずつ近づいてきている。

 わたしは立ち上がることすらできずに、ただあのときの光景がよみがえってきて、なにもできない。

 

 萌美おばあちゃんの足元をワンちゃんが駆け回っていた。

 おばあちゃんが元気だったときに、少し散歩していた時期があったって聞いたことがある。そのときのことを思い出して、うれしいのかな?

 

 そんな場違いのことを考えて――、

 目の前いっぱいにおばあちゃんの突き出した手が広がって。

 

 わたしを助けてくれたのは、あの文字を書いた"犯人"の腕だった。

 

 

 

 ★=

 

 

 

『なるほどだいたい言いたいことは伝わったぞ』

 

 ピンクちゃんがちいさなおててで手話をしている。

 

 最初の面談のときには使わなかったのに、こんな短時間で使えるようになるなんて、ピンクちゃんはすごかった。驚きすぎてしばらく手話すら忘れていると、

 

『いちいち、パソコンの画面を見せあいっこしてやりとりするのが面倒だから覚えた』ってなんでもないように言うし。

 

 ピンクちゃんは地上に降りてきた天使なのかもしれない。

 

 わたしは自分の想いを全部伝えたつもりだ。

 

 地上の――人間の言葉を解することができるなら、天使にも伝わる。

 

『要するに、未宇は犯人をかばっているわけじゃないんだな』

 

 そう、わたしは犯人をかばってるわけじゃない。

 

 わたしは判別がつかなかったんだ。

 

 あのときの施設長さんは、わたしを逃がすためにカエレと言ってくれた。

 

 犯人がどんな気持ちで、どんな動機でそう書いたのかわたしは知らない。

 

 だって、天使たちの言語はわたしには届かないから。

 

『未宇にとっての"人間"が誰もいないってことだったわけか。未宇にとって周りの人間はみんな天使で、違う言葉をしゃべる違う世界の住人なんだな』

 

 そう。

 

 違う種族とかまでは考えてないけど。

 

 わたしの言葉は。

 

 わたしの想いは。

 

 そんなに伝わるものじゃないと思ってる。

 

 他の天使達は共通の言葉で、通じ合ってるみたいなのに。

 

『まあ未宇のいうところの天使たちもべつにいつもわかりあってるわけじゃないがな』

 

 それぐらいはわたしもわかってるつもりだ。

 

 ヒロちゃんも――、ゾンビなのか天使なのかわからないあの子も、カエレって文字に傷ついているみたいだった。

 

 だから、"犯人"も伝わらない想いを伝えようとしてもがいているのかもしれない。

 

 

 

 ☆=

 

 

 

「えっと結局のところ、未宇ちゃんは犯人の名前を告げなかったの?」

 

「ん。そうだな。でも、これでだいたいわかっただろう」

 

「え、なにもわからないんだけども……」

 

「え?」

 

「え?」

 

 なにその間。

 天才特有の説明不足というやつか。

 

 ピンクちゃんが説明してくれたことはわかったよ。

 未宇ちゃんが人間のことを、プロトコルの違う天使だって考えているから、あのとき目撃した犯人も天使だった。人間は誰もいないという論理なのはわかった。

 

 ウソを伝えたんじゃなくて、自分には天使の言葉はわからないから、余計なことは言わない/言えないっていう心境だったんだろう。

 

 うーん。控えめに言って天使なのは未宇ちゃんじゃないかな。

 ともあれ、今の話でわかったことは未宇ちゃんの沈黙の動機であって犯人が誰かじゃないはず。

 ていうか、周りを見てみると、命ちゃんが残念そうな顔をしている。

 

 そして、マナさんは生暖かい視線だ。

 

「ご主人様ってかわいいですね~~」

 

 マナさん、それはなにか悪口めいている!

 

「ヒロちゃん。未宇の交友関係からして犯人が探索班の誰かだってことはわかるだろう」

 

 ピンクちゃんが、これくらいわかって当然だよね的な視線で見てきている。

 

 そ、そんなものかな。

 

 たしかに未宇ちゃんって交友関係は探索班の人ぐらいしかいなさそうだけど、犯人はそれ以外の人だって可能性もあるはずだ。いや……ピンクちゃんがそういうんだ。思考過程がどうであれそれが正しい可能性は高い。

 

 そして、少し遅れて――ジュンと暗くなるこころ。

 

 探索班の人たちは、ぼっちさんを含めて町役場の中で一番仲が良くなった人たちだ。

 その誰かが犯人だなんて、少しダメージがあるな……。

 

「ヒロちゃんがそんな顔になるのがいやだからピンクは伝えなかったんだ」

 

「ごめん。大丈夫だよ。犯人が誰かが知りたいって言ったのはボクだから」

 

 ピンクちゃんがボクをなぐさめようとして、頭ですりすりしてくる。

 すこし元気になった。

 

「探索班のうち誰が犯人なのかって、どうやってわかったの?」

 

「それは簡単だ。ひとりひとりにオマエが犯ったのかって聞いた」

 

 なんという直接的な――。

 でも、ここまで絞って、目撃者もいるって状況だから、犯人も観念すると思ったのかな。

 

「で、誰なの?」

 

「それは――」

 

 ピンクちゃんが犯人の名前を告げようとしたとき、会議室のドアが開いた。

 あけた人は探索班のひとりで――もちろん、言うまでもないことだけど"犯人"だった。

 

 

 

 ☆=

 

 

 

「すまん」

 

 ゲンさんだった。

 ボクに飴玉をくれたりして、探索班のリーダー的存在で、町長を顎で使ってたりする。

 町の参謀みたいな人だった。

 頼りがいがあって、いろんなことを知っていて、町には欠かせない人。

 

 ボクもゲンさんのことは好きだ。

 飴玉くれたし。

 頭なでてくれたし。

 孫みたいに思ってくれてるのかなぁって。

 

 でも『カエレ』という文字を書いたのはゲンさんだった。

 

「どうしてなのか聞いてもいいですか?」

 

 ボクは自分のこころがざわつくのを落ち着かせるように努めた。

 カエレというアンチコメ。

 仲が良かった人がアンチコメを書いていたって、普通に考えれば陰口みたいで真正面から悪口を言われるよりよっぽど気分が悪い。

 ボクだって人並みにいやな気分にはなるし、ゲンさんに対して悪感情が湧きそうになる。

 

 でも――、未宇ちゃんがピンクちゃんに伝えたみたいに、すぐに悪意があると断定するのはよくないかもしれない。

 

 ゲンさんは頭をさげて謝った。

 その表情は曇っていて、少し哀しげだ。

 

 

 

 ★=

 

 

 

 わしには孫娘がいた。

 まだ小学四年生で、わしによく懐いてくれた。

 

 娘はコワモテのわしにはまったく懐いてくれなかったというのに、孫娘はわしのことをおじいちゃんおじいちゃんと慕ってくれた。

 

 目の中にいれても痛くないくらいかわいいという言葉があるが、あれは本当だった。

 孫娘はわしの宝で、人生の集大成ともいえるものだった。

 

 ゾンビハザードが起こったとき、わしが最も気になったのは、孫の安否だった。孫は娘夫婦と住んでいて、わしの工場兼家から車で三十分くらいの距離だ。言ってみればたかだかそれだけの距離だが、ゾンビが溢れた世界では、それだけの距離でも気が遠くなるほど遠い。

 

 最初――、混乱していた時期。

 電話もまだ通じていた頃。

 わしは何度も娘の家に電話をかけた。

 通じなかった。

 しかし、車に飛び乗っていこうにも町にはゾンビがいる。

 見知った顔のやつらもいて、そいつらを轢き殺していっていいものなのかわからない。

 やってしまおうとも思ったが――しかし、わしは怖かったのかもしれん。

 

 娘に電話が通じないということは、ゾンビになってしまっている可能性が高い。

 ゾンビになった娘。そして孫娘を見ることになるかもしれない。

 

 ゾンビをひき殺し、無理にでも会いにいこうと思えば会いにいける距離だった。

 しかし、それでも決意するまでに時間がかかったのはそういう理由からだ。

 

 そうこうしているうちに、明彦から電話がかかってきた。

 町役場で避難所をやってるから助けてほしいという話だ。

 

 わしは探索班長になった。

 町にでかける動機を自らに植えつけるためだった。

 

 そして――、幾日かの月日が流れたあと、わしはようやく孫に会いに行った。

 

 ゾンビになっていたよ。

 おそらくはゾンビに変化していたのはわしの娘のほうで、孫のほうは娘に噛まれたんだろう。

 わしの孫は、顔が半分えぐれていた。

 

 恐れという感情はなかった。

 ただ、こころが凍てついて――、あんなにかわいらしい顔立ちが崩れてしまって。

 

 かわいそうにと思った。

 だから、撃った。

 警察署を探索したときに、くすねてきたピストルで。

 一撃のもと頭を撃ちぬいた。

 

 そして時間が経って、今度はおまえさんが現れた。

 ゾンビを操れる。ゾンビ状態から回復できるおまえさんが。

 

 もしも――という考えを抑えられんかったよ。

 

 もしも、おまえさんが少しでも早く来てくれていれば。

 

 少しでも早くゾンビから回復できるという情報を教えてくれていれば。

 

 おまえさんと実際に会って話をして、思った以上に無邪気なところを見て。

 

 正直なところ……怨んだ。

 

 わしの孫は死んだ。いや、わしが殺したのに、なぜおまえさんはそんなに笑っているんだと。

 

 そう思った。

 

「だから書いたの? ボクに帰ってほしくて。顔も見たくなかったとか」

 

 そうかもしれん。

 

 だが、信じてもらえるかはわからんが、それだけではなかった。

 

「どういうこと?」

 

 あのとき――、ヒイロゾンビの話をおまえさんがしたときに。

 

 むしょうに孫の顔が見たくなった。

 

 もう一度会いたくなった。

 

 だから――。

 

「だから、帰ってこいって?」

 

 そうだ。

 

 帰れ……帰れと。

 

 こちらに、わしの許に。

 

 ヨミガエレと。

 

 

 

 ☆=

 

 

 

 ゲンさんが話し終えた。

 

 結局――動機のほとんどは久我さんと同じで、ボクが遅かったというのが理由なのかもしれない。ヨミガエレって意味も含まれてるってことで、ボクに対する害意というよりはお孫さんを取り戻したいって気持ちもあったってことだけど……。それはボクを必要以上に刺激しないための方便なのかもしれないし、人のこころはミステリーで、やっぱり言語化したときにこぼれおちてるものもあると思う。

 

 だとしても、ボクはその方便を飲みこむつもりだ。

 

「話してくれてありがとうございます」

 

「感謝されることはない。あれを書いたのはわしがただ自分の気持ちを処理できなかった未熟さが原因だ。罰も受けよう」

 

「それはそれで問題があるような。探索班というくくりで町のみんなは見ているし、ゲンさんがやったって知られたら、みんな混乱するよ?」

 

「それはそうだろうが……、しかし、さっきの配信で犯人は別だということが知られてしまったぞ。そのあたりをうやむやにはできないと思うが」

 

「カヴァーストーリーをつくれば問題ないと思います~~」

 

 さすがマナさん。略してさすマナ。

 お姉さんは世の中の虚を司ってるとかそういう中二病めいたことを言ってただけに、なんというかウソをつくのがうまいね。

 

「ウソじゃないです~~。ちょっとアレンジするだけですから」

 

 うーむ。それをウソって言うんじゃないだろうか。

 

「ゾンビにでもなって余生を過ごすかと思っていたが、わしの罰はウソをついて生きていくことか。従おう……」

 

 そういうことになりました。




そういうわけで、そろそろ今の章も終わります。

ちょっと急ぎ足すぎたかな。でも、正直シリアスよりもコメディよりのほうが全体的にはウケがいいような気もする。

できましたら全体の印象とかもお聞きしてみたいです。

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