IM NOT MAN.I AM A DEAD MAN 作:HIKUUU!!!
これからしばらく更新しないでエージェントしてるぞ?いいのか?(脅迫)
※どっちにしろペースは上がらない
「では、全員揃ったようだしブリーフィングを行う」
「・・・・・」
シャワーを浴び、再び装備を身に着け浴場から出た俺を待っていたのかスケイルが壁に背を預け佇んでいた。俺に気づくや否や、一声かけ先導し始めたあいつに続いて行けばある意味見慣れた連中・・・ジムとカリーナが会議室の中で先に着席し、緊張した面持ちで紙媒体の資料を読み漁っていた。
その姿を尻目に会議室の空いた席にドカリと座り込み、机の上に両足を放り投げ用意された資料を左手に、適当に読み流す。
「おい、会議室は一応禁煙だぞ」
「知るかよ」
口寂しくなった俺は荒んだ心も落ち着かず、ストレスを解消すべく手慣れた手つきで片手で煙草を取り出し着火。思い切り肺に紫煙を吸い込み、会議室の天井へ向け、煙を吹き掛ける。
スケイルの注意もぶっきらぼうに返し、喫煙を続行。
「お前の気持ちも分からんでもないが今はブリーフィング中だぞ?何を考えてる?」
「はっ、実働が俺しかいねーで何がブリーフィングだ笑わせる。端的に死ねって言ってる編成だろうが」
資料を流し読みしながら、見た項目にはG&K社の治める
「移動はヘリ、そこからのヘリボーンを行い、現在交戦中の治安維持部隊の即時合流。又、交戦中の敵対組織の撃破。まぁこれは良い。で、その後は治安維持部隊の指示に従えだぁ?随分温い事言うようになったな、お前」
「何が言いたい?」
グチグチと言えば言うほど可笑しな裁量にたまらずスケイルに挑発の意も込めて侮蔑の視線をくれてやれば、即座に奴はその鋭い目つきを細めてこちらに噛みついてくる。
「世界が違うから独自行使権はないのは理解るが、何故いちいち他社に部隊の指令権を渡す?何やらされるか分かったもんじゃないぞ。お前は信用できるのか?そいつらを」
「お前は知らないだろうが俺達が来た当初の土地の確保、食糧、水の提供、医療物資の優先的販売やら上げればきりがないが、借りはデカいんだぞ!此処迄建て直すのにだって彼らの支援がなければ出来なかったことだ!!」
顔を赤らめて、怒りのままデスクを拳で叩くスケイルの姿にジムもカリーナも、俺とスケイルの一触即発な雰囲気を察してか所在無さげに、モゾモゾと椅子の座りを確かめて縮こまっている。その姿を見た俺は、更に痛烈に暴言とも取れる発言を行う。
「第一、こいつらそれこそ他社の人間だ。ブリーフィングに呼ぶべきでもない奴等だぞ?わかってやってんのかテメェ」
「セイジ!!いい加減にしろ!!!!」
遂に怒鳴り始めたスケイルに口に咥えた煙草の灰を落すべく、手前に置いてあった灰皿を引っ掴み灰皿に乱暴に灰を弾き入れ、改めて喫い直す。
「フゥ・・・この資料見て俺が納得すると思ってんのか?!あぁ!?言うに事欠いて、即時出発の上に、通信オペレーターは他社のジムとカリーナ!連携以前の問題でお互いにまだ深くも知らない上にどっちも本業じゃないと来た!頼りになる戦友はいねぇで単身、何処とも知らねぇ治安維持区の市街戦!まだあるぞ!味方の最前線位置に降下し合流せよだと!?馬鹿も休み休み言え!!!!」
「対空砲撃を行う野砲や高射砲は治安維持部隊が排除したとの報告もデータもある!全てないんだぞ!?何を恐れる必要がある!?」
「挙句、ヘリボーン用のヘリが輸送ヘリでもなく偵察ヘリだぁ?それで最前線?撃ち落とされるのは目に見えてるだろうがっ!ガキの遠足じゃねぇんだぞ!」
「偵察ヘリでもテクニカル級のMGじゃねぇと装甲抜けねぇだろうが!テメェやんのかコラ!!」
「上等だ節穴。表出ろ!返り討ちにしてやっからよぉ!!」
遂にお互いに歯止めが利かなくなった俺達は間近で互いを睨みつけ合いながら荒々しく会議室のドアを蹴り開けながら退出するべくお互いに面を付き合わせたままドカドカと床を踏み鳴らして行く。
「あの!待って下さい!!信用できる情報ですので、スケイル氏の仰る事の通りにプランを進めた方が・・」
見かねたジムが助け舟を出すが、もう遅い。この節穴野郎は甘い。糞ほど甘い。昔にそれで痛い目見たのも忘れていると感じた。
「それに私もジムさんも通信資格は保有してますし、オペレーションの習熟訓練は終えてますわよ!」
間髪入れずにカリーナまでもが援護射撃を行うが、それに対して俺はツッコむ。
「実戦でのオペレーション経験は?」
「・・それはありませんけど・・」
「僕も・・・その・・・」
伏し目がちに告げられた事実に眩暈を覚えた俺は、急に何もかもどうでも良くなってしまい、目の前で肩を怒らせて今につかみかかってきそうなスケイルの姿にももはや興味も敵意も湧かずに舌打を一つ打ち、煙草を義肢の手のひらに押し付け、強引に消火しドア向こうのデスクに鎮座する灰皿に吸い殻をシュート。
綺麗な放物線を描き、灰皿に落ちた吸い殻を見やり、馬鹿野郎に向き直って皮肉を言い放つ。
「最高のドリームチームだな」
「人員が取れねぇんだよ!!他のGood Smileの連中は他の作戦に展開中!お前を救出した404小隊だってG&K社の好意で専属契約してまでこっちに派遣して貰ったんだ。お前を救出し終えたから、今はその契約履行により帰投!どこに戦力があるってんだ!」
「あー、分かった。分かった。もう良い。聞きたくない」
聞けば聞くほどに何をやってるのか、理解し頭痛も覚えた俺は溜息を吐き出しながら思考に耽る。
簡単だ、救援に行って俺が独りで戦線切り開いて、敵を撤退させて治安維持部隊の体勢を立て直す時間を作る為に遅延戦闘。体制が整い次第、即反撃。もうこれしかないだろう。しかも敵対勢力は治安維持区の体制に不満を爆発させた武装蜂起した民衆。もうこれもツッコまない。新人オペレーター二人の実戦経験を積ませる為に体の良い教材がわりのこの案件。そして極限なまでコストカット&人件カット。
そして極め付けに此処迄支援して貰って、まだ何も返せてないのが現状だからこそ、現時点で恩を返す意思はあるというアピールも含めたこの強引なやり口。
それを理解した瞬間、この馬鹿野郎がマジギレしてる理由の裏も考察した処で、俺は思わず廊下の天井を仰ぎ見た。
どんだけカツカツなんだようちの会社ぁ!!!!
あ、はげのおじさんがゆでだこになってぎゃくぎれしたよ!
マジでマネジメント能力も政治的手腕のかけらも感じられねぇな(辛辣)